banner  旅の友「駅弁」。館長が食べた駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。
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山の神まんじゅう(500円)2003年8月31日に小牛田駅キヨスクで購入
Yamanokami Manju

掛紙 外観 外観 外観 中身

これがいわゆる駅売り名物の小牛田饅頭。1141年の創建で安産の神様として知られる小牛田の山神社(やまのかみしゃ)の、門前町の名物饅頭が鉄道駅に進出したもの。今は立ち売りこそ見られなくなったものの、駅ホーム上のキヨスクで購入できる。

全国各地の土産饅頭と同様、白いボール紙の紙箱を包装紙で包み、中身も個別包装となっている。中身はつぶあんの饅頭であるが、豆粒が顔を出すほど限界に近い薄皮のため、味はつぶあんそのもの。売店では当日中の消費を勧められたが、3日後に食べても味は変わらなかった。消費期限も2〜3日間取られている。

JR線が従事に交わる小牛田は昔から鉄道の要衝で、かつてはSLの車庫が置かれ多数の国鉄職員で賑わったが、街としての成長は古川に及ばないまま、東北新幹線の開業により普通の地方駅となり、駅弁屋も消えて広大な駅構内を持て余している。SLの時代には小牛田の線路補修維持技術に定評があり、機関士は管内に入ると揺れが少なくまるで座敷に上がったようだと褒め称えたとか。

販売駅
東北本線 小牛田(こごた)駅 1890(明治23)年4月16日開業 宮城県遠田郡美里町藤ヶ崎
調製元
株式会社 村上屋 宮城県遠田郡美里町字藤ヶ崎町73 0229(33)3333 http://www.murakami-ya.com/

【掛紙】ササニシキ弁当(700円)1988年9月8日調製
Sasanishiki Bento

掛紙

1988(昭和63)年9月8日8時の調製と思われる、昔の小牛田駅弁の掛紙。当時は「ササ・コシ」時代。宮城県古川生まれのササニシキはこの地域でも広く作付され、この駅弁は米所で米のうまい駅弁として少々の知名度があり、古川駅や小牛田駅を代表する駅弁として駅弁紹介本によく掲載されていた。ここからは後に駅弁も駅弁屋も消え、ササニシキも1993年の冷害を受けて作付面積を大幅に減らしたが、駅弁屋は今でもこの冷めてもうまい品種を好むところが少なくないという。

販売駅
東北本線 小牛田(こごた)駅 1890(明治23)年4月16日開業 宮城県遠田郡美里町藤ヶ崎
調製元
株式会社 小牛田ホテル弁当部 宮城県遠田郡小牛田町藤ヶ崎1丁目45番地 02293(3)1331

【掛紙】御すし(300円)超生年月日不明
Osushi

掛紙

1980年頃の調製と思われる、昔の小牛田駅弁の掛紙。中身はきっと助六寿司だろう。もうこの地域から現役の蒸気機関車が消えていたと思うが、掛紙の名所案内には「当駅より汽車にて一時間」の表現が残る。

販売駅
東北本線 小牛田(こごた)駅 1890(明治23)年4月16日開業 宮城県遠田郡美里町藤ヶ崎
調製元
株式会社 小牛田ホテル弁当部 宮城県遠田郡小牛田町藤ヶ崎1丁目61 02293(2)2015

【掛紙】御弁當(100円)調製年月日不詳
Obento

掛紙

1950年代の調製と思われる、昔の小牛田駅弁の掛紙。当時の小牛田は水田に囲まれていたと思われるが、東北本線で松島は数十分の距離なので、掛紙にもそれが描かれている。JR発足後も二社が競った小牛田の駅弁は、21世紀に残らなかった。

販売駅
東北本線 小牛田(こごた)駅 1890(明治23)年4月16日開業 宮城県遠田郡美里町藤ヶ崎
調製元
菊水軒弁當部 所在地の記載なし 53番

JR東日本 古川(ふるかわ)駅2002年3月15日訪問Googleマップ
JR-East Furukawa Station

駅名標 駅舎 駅構内

東京駅から新幹線やまびこ号で約2時間10分、東北新幹線と陸羽東線との接続駅。大崎市は2006年に古川や鳴子など1市6町が合併した人口約13万人の都市で、稲作がさかんであるほか、古川地区は宿場町として発展した。駅弁は1990年代に国鉄時代からの駅弁屋が相次いで撤退、2003年にJR子会社の仙台支店が駅弁を売り始めたが、あまり続かなかった。1913(大正2)年4月20日開業、宮城県大崎市古川駅前大通一丁目。

【終売】みちのく古川まなむすめ弁当(880円)2003年7月20日に仙台駅で購入
Michinoku Furukawa Manamusume Bento (end of sales)

掛紙 外観 中身

2003(平成15)年6月に登場した、5年振りの古川駅弁。位置図と稲作農村を描いた大きめの掛紙を使用、中身は宮城県古川農業試験場生まれの水稲「まなむすめ」の御飯に、古川牛、岩出山産凍り豆腐、鳴子産しそ巻き、古川産いぶしだいこんという具合に、古川を中心とする宮城県大崎地方の食材を取り入れている。ふっくら御飯にサクッとした焼肉に色鮮やかな紅鮭など、見た目も味も良好。しかし2005年頃にはまたなくなってしまった模様。

古川駅は1998年3月までに駅弁業者が2社とも撤退したため、駅弁のない駅となっていた。旅行者の後押しによるJRの要請で、JR子会社の仙台支社で駅弁販売を再開することとなり、仙台駅弁2種の他に古川駅向け駅弁を開発したもの。この駅弁も仙台駅で販売されている。なお、陸羽東線には両端の小牛田と新庄に加えて、途中駅の川渡や鳴子にも駅弁があったが、今ではすべて失われている。

古川駅は1982年6月の東北新幹線大宮・盛岡間開業に伴い、1980年11月に陸羽東線陸前古川駅を340メートル移設し改称した。日本鉄道〜東北本線は小牛田を経由するが国道は陸羽街道や奥州街道の時代から古川経由であり、市街も小牛田より大きい。駅周辺にかつては無限に広がっていたであろう水田は、見苦しいパチンコ屋や中古車屋に駐車場やマンションに変わり見る影もなく、緩い規制に地主第一による計画不在の都市開発の結果がどうなるかを示す作品のよう。

※2012年5月補訂:終売を追記
販売駅
陸羽東線 古川(ふるかわ)駅 1913(大正2)年4月20日開業 宮城県大崎市古川駅前大通一丁目
調製元
株式会社 日本レストランエンタプライズ 仙台調理センター 宮城県仙台市宮城野区原町4−11−1 022(257)2981 http://www.nre.co.jp/

【終売】三陸魚こ弁当(1,050円)2004年1月11日に京王百貨店駅弁大会で購入
Sanriku Sakanako Bento (end of sales)

掛紙 外観 外観 中身

ローカル線の無人駅の駅弁を名乗り、2004(平成16)年1月の京王百貨店新宿店駅弁大会で目玉扱いにて突然に登場したもの。正方形発泡材容器を二段重ねで使用し、掛紙代わりに木目調のボール紙で蓋をして金色のゴム紐でしばる。中身は下段が鮭はらこめし、上段がスモークサーモンの寿司と巻き物など。数名のスタッフで一日何百個も実演販売できるくらいだから、蓋記載の「手間ひまかけて作った」には同意できないが、目でも舌でも、下段に素朴な暖かさ、上段に和風な高級感を感じ取れる、良い内容。

気仙沼線は国鉄ローカル線建設中断決定わずか3年前の、1977(昭和52)年12月に滑り込み全通した、当時も現在も特急や急行が走らないローカル線。大谷海岸駅は線内の主要駅ではあるものの、一日二百数十名の利用しかない駅員無配置駅。

しかし大谷海水浴場が目の前というロケーションにより、1995年10月に物産館と道の駅を併設したビル「はまなすステーション」に駅舎が乗っ取られ、気仙沼の寿司屋がここで駅弁を開発したもの。一応、4月から10月までの土休日に現地での販売があるというが、道の駅弁ではあっても、鉄道との関連の薄さからいわゆる駅弁と呼べるものではないだろう。なお、その販売も2005年限りで終わったらしい。

販売駅
気仙沼線 大谷海岸(おおやかいがん)駅 1957(昭和32)年2月11日開業 宮城県本吉郡本吉町三島
調製元
あさひ鮨 宮城県気仙沼市南町1丁目4−8 0226(23)2566 http://asahizushi.jp/

気仙沼復興寿司(?円)2011年6月4日に「2011tvk秋じゃないけど収穫祭」会場で購入
Kesennuma Fukko Zushi

掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

2011(平成23)年6月4〜5日に横浜市内の日本大通りで開催されたイベント「2011tvk秋じゃないけど収穫祭」でテント売りされていた惣菜。握り寿司にぴったりな紙製惣菜容器に、細巻き4本、いなりずし、エビの握り2個、ふかひれの握り1個を詰めていた。人の手と新鮮さを感じる締まりの良さが心地良かった。購入価格は500円だが、閉店前の割り引きかもしれない。

調製元の「大政」「新富」「和禅」は宮城県気仙沼市内の握り寿司食堂。2011年3月11日の東日本大震災による地震と津波で店舗が全壊、その後はなんと4人で「流され寿司気仙沼握り屋衆」というグループを組み、この横浜市内を皮切りに各地のイベントで寿司を握っているという。

調製元
大政寿司 宮城県気仙沼市新浜町1丁目4−29 連絡先の記載なし
新富寿し 宮城県気仙沼市中みなと町32 連絡先の記載なし
和禅 宮城県気仙沼市神山5−5 連絡先の記載なし

気仙沼復興寿司(500円)2011年6月4日に「2011tvk秋じゃないけど収穫祭」会場で購入
Kesennuma Fukko Zushi

掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

2011(平成23)年6月4〜5日に横浜市内の日本大通りで開催されたイベント「2011tvk秋じゃないけど収穫祭」でテント売りされていた惣菜。握り寿司にぴったりな紙製惣菜容器に、おいなりさんを8個を詰めていた。適度な甘辛や湿り気、もちっとした味の良さに加えて、容器内での収まりの良さにも惚れ惚れする。駅弁屋にも稲荷寿司の名店はあるが、このレベルにはなかなか達しないと思う。

気仙沼が復興し、寿司職人が地元に戻れば、これらの商品も売られなくなるのだろう。気仙沼駅に三方向の鉄道が戻るにはまだ長い時間がかかりそうだが、この駅のコンビニキオスクでは駅弁やおにぎり・サンドイッチの販売もあるから、その時には1日5個限定や土休日限定などでも商品として置かれれば、街の魅力と実力を違う角度から発信できそうな気がした。

調製元
大政寿司 宮城県気仙沼市新浜町1丁目4−29 連絡先の記載なし
新富寿し 宮城県気仙沼市中みなと町32 連絡先の記載なし
和禅 宮城県気仙沼市神山5−5 連絡先の記載なし