banner  旅の友「駅弁」。館長が食べた駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。
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【終売】肉飯(650円)2013年5月17日に銚子セレクト市場で予約購入
Niku Meshi (end of sales)

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2012(平成24)年12月12日に、銚子電気鉄道史上初の駅弁として発売。鉄道会社に寄せられる駅弁希望の声を受けて、昭和50年代に仲ノ町駅の秋山駅長が、勤務時間中に調理して駅員や職員が食べる賄い料理として社内で好評だったメニューを、銚子市内の弁当業者に依頼して再現し、販売されたもの。駅では売らず、銚子駅から徒歩3分の観光商業施設「銚子セレクト市場」内での販売であり、電車の車内にもそのように掲示された。

各地の駅弁でもおなじみの長方形のプラ製容器に、白御飯を詰め、甘めの牛肉煮をぶちまけて、半身の煮玉子をふたつ置き、インゲンや柴漬けなどの付合せを添える。出自からしてグルメではない、ジャンクフードかB級グルメのたぐいであるが、その線ではよくできた味。車内での駅弁がいらないローカル線で、そして駅弁屋が定着しなかった銚子で、こうして販売が継続されているのも、観光客向けをコンセプトになんでもまるごと詰め込んで浮ついた味ではなく、地に足を付けたことが功を奏しているのではないかと思う。

この弁当は、新聞などで駅弁と紹介されているが、特定の駅を名乗らないし、掛紙や車内掲示を見ても「駅弁」とは書いていない。価格は発売時点及び購入当時で550円、2014年時点で650円。日曜日には売らなかったという。2014年中に終売か。

※2016年9月補訂:終売を追記
販売駅
銚子電気鉄道 銚子(ちょうし)駅 1923(大正12)年7月5日開業 千葉県銚子市西芝町
調製元
かめや 千葉県銚子市西芝町9−1 0479(25)3392

銚電のぬれ煎餅(860円)2009年12月18日に犬吠駅売店で購入
Choden no Nuresenbei

掛紙 掛紙 外観 外観 中身 中身

1995(平成7)年に登場した、鉄道会社が直営で製造販売する駅売りせんべい。恐ろしく湿気たというか、餅が平べったく固くなったというか、パリパリさを競う市販の煎餅とは一線を画す、直径10センチくらいのおせんべいが、10枚入って860円。使用するしょうゆの違いで3種類が存在し、これは緑の甘口味で、他に元祖格の赤の濃い口味(10枚入り820円)と、青のうす口味(10枚入り860円)があり、それぞれ5枚入りで半額のパッケージもあるほか、犬吠駅では1枚単位で売ってくれる。味付けはかなり濃いが、気に入ればその食感と風味がくせになるし、とても個性的な商品だと思う。

千葉県の銚子市内で銚子駅と外川駅を結ぶ銚子電気鉄道は、昭和50年代かそれ以前から旅客の減少や貨物輸送の廃止により慢性的な経営難に苦しんでおり、タイ焼き店などの副業や補助金で鉄道事業を支えてきた。しかし社長が1億950万円もの横領事件を起こしたことと、JR福知山線事故を受けた国の鉄道安全監視態勢の強化による鉄道施設老朽化の指摘により、2006年には法的に電車の運行ができなくなる危機に陥った。

そこで鉄道会社では2006年11月15日、自社のホームページで「緊急報告 電車運行維持のためにぬれ煎餅を買ってください!!」という、代表取締役社長と労働組合執行委員長との連名によるメッセージを掲載した。鉄道の利用促進を訴える会社や役所は30年以上前からありふれているが、電車のために煎餅を買えなどという宣伝は前代未聞である。当時の銚子電鉄は、年間1億円程度の運賃収入に対して2億円以上を食品事業で稼ぎ、といっても犬吠駅と変電所跡で焼いている濡れ煎餅と観音駅のタイ焼き店によるものであろうが、乗客ではなく買い物客を獲得したいという考えは、理にかなっているものであった。

これが電子掲示板サイト「2ちゃんねる」や個人ブログなどインターネット上で大きく話題になり、濡れ煎餅の通信販売サイトには一日二千件以上の注文が殺到、年末の電車は若者や中年のネット利用者で賑わい、ネット上で募った有志により駅や車内に有料広告が掲示されるほどのブームとなった。現在は濡れ煎餅の販路をJR東日本の駅売店などに広げ、線路の修理や電車の更新も少しばかり進み、今日も無事に電車は動いている。

販売駅
銚子電気鉄道 犬吠(いぬぼう)駅 1935(昭和10)年8月14日開業 千葉県銚子市犬吠埼
調製元
銚子電気鉄道 株式会社 千葉県銚子市新生町2−297 0479(20)1737 http://www.choshi-dentetsu.jp/

いすみ鉄道 国吉(くによし)駅2012年6月23日訪問Googleマップ
Isumi Railway Kuniyoshi Station

駅名標 駅舎 駅構内

大原駅からいすみ鉄道で4駅16分。2005年までの千葉県夷隅郡夷隅町の中心市街地にあり、沿線では大原と大多喜に次ぐ主要駅であり、商工会との合築で駅舎を持ち、その中に小さな売店があり、ここで駅弁が販売されていた。1930(昭和5)年4月1日開業、千葉県いすみ市苅谷。

房総の里山弁当(1,000円)2014年11月17日に国吉駅で入手
Boso no Satoyama Bento

掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

2010(平成22)年3月6日に登場した、国吉駅といすみ鉄道で初めての駅弁。市販の竹皮製容器に、いすみ鉄道の春の風景の写真を房総半島の形で切り抜いた写真とおしながきを印刷した黒い掛紙を巻く。中身は3種の太巻き寿司、伊達巻、おから入りつくね揚げ、サンマ煮、煮物や漬物とゼリーなど。この金太郎飴のような創作太巻は房総半島スタイルの郷土料理だそうな。具は飯と玉子と着色とカチカチで少量の山菜しかないのだが、ここに個性がある。味よりも風味で楽しむ駅弁。

原則として要予約、土日曜日限定数量限定での販売であったが、この日は売店に置かれていたものを購入できた。この駅弁は調製元の都合、調理者の体調不良により、2012年10月までに販売終了となったが、2014年4月に期間限定で復活、後に土休日の販売が再開された。

※2017年1月補訂:写真を更新、販売再開を追記
販売駅
いすみ鉄道 国吉(くによし)駅 1930(昭和5)年4月1日開業 千葉県いすみ市苅谷
調製元
楽働会 千葉県いすみ市岬町桑田2480 0470(87)2660

【掛紙】房総の里山弁当(1,050円)2012年6月23日に国吉駅売店で購入
Boso no Satoyama Bento

掛紙

2012(平成24)年6月23日の調製である、国吉駅弁の掛紙。当時の掛紙には、おしながきが記されていた。

販売駅
いすみ鉄道 国吉(くによし)駅 1930(昭和5)年4月1日開業 千葉県いすみ市苅谷
調製元
楽働会 千葉県いすみ市岬町桑田2480 0470(87)2660

【掛紙】いすみのたこめし(700円)2014年11月16日に国吉駅で入手
Isumi no Takomeshi

掛紙 外観 外観 中身

2014(平成26)年11月16日に入手した、国吉駅弁の掛紙。いすみのタコの炊込飯に、さんが焼、玉子焼、鶏唐揚などを添える。2014年5月の土休日に、国吉駅で立ち売りでの販売を実施、同年10月から販売が継続されている。夏季休止。

販売駅
いすみ鉄道 国吉(くによし)駅 1930(昭和5)年4月1日開業 千葉県いすみ市苅谷
調製元
松屋旅館 千葉県いすみ市苅谷259 0470(86)2011

なっぱの三色わっぱ弁当(1,000円)2014年11月16日に里見駅の立ち売りで入手
Nappa no Sansyoku Wappa Bento

外観 外観 中身 中身 中身

2014(平成26)年3月21日から5月11日まで、千葉県市原市南部の小湊鐵道上総牛久駅〜養老渓谷駅で開催された芸術祭「中房総国際芸術祭いちはらアート×ミックス」で展示された作品、あるいは販売された商品のひとつ。上総牛久駅「らっかわっぱべんとう」、里見駅「なっぱの三色わっぱべんとう」、養老渓谷駅「まっかわっぱべんとう」の3種類が各1,000円で売られ、この里見駅のものがイベント終了後も、土休日に限り断続的に、里見駅舎内やホーム上、時には同駅で停車中の列車に乗り込んで販売されている。

「わっぱ」ということで円形の容器に、高菜混じりの酢飯を詰め、なっぱ(菜の花)と海老と錦糸卵と刻み海苔で覆い、桜大根を添える。添付のポリ茶瓶には、梅干しと生姜のスープが入っていた。芸術作品なのに堅苦しさのない、手作り感と暖かみのあるお弁当。食べていて、おかずに困る感じは受けない。

販売駅
小湊鉄道 里見(さとみ)駅 1925(大正14)年3月7日開業 千葉県市原市平野
調製元
喜動房倶楽部 千葉県市原市平野176−1 0436(50)8005

芝山鉄道 芝山千代田(しばやまちよだ)駅2011年6月19日訪問 Googleマップ
Shibayama Railway Shibayama-Chiyoda Station

駅名標 駅舎 駅構内

京成成田駅から電車で約10分。芝山鉄道は成田空港建設の地元補償の一環として、京成電鉄のかつての成田空港駅、現在の東成田駅から1駅2.2kmだけ別会社で線路を延ばしたもの。芝山千代田駅に売店はあるが駅弁はない。しかし開業前にデパートの駅弁大会で駅弁を売ってしまった。2002(平成14)年10月27日開業、千葉県山武郡芝山町香山新田字橋松。

疑義駅弁

【終売】洋風釜飯パエリヤ(800円?)2002年1月12日に京王百貨店駅弁大会で購入
Yofu Kamameshi Paella (end of sales)

掛紙 外観 中身

木のふたをかけた陶製の釜容器を使用、中身はサフランライスの上にエビ・イカリング・ホタテにムール貝を載せた、スペインの家庭料理「パエリヤ」の釜飯駅弁。

芝山鉄道は、成田空港の補償として京成電鉄東成田駅(旧・成田空港駅)から1駅2.0km(後に用地買収の難航で2.2km)を延伸する形で建設中の路線で、2002年10月の開業予定。つまり、発売時点では未開業駅の駅弁を京王百貨店新宿店の駅弁大会で販売した。もっとも、普通に考えて駅弁が売れるような場所ではなく、街おこしの一環として駅弁を出そうとしていたもの。

ところが、実際に駅が開業してみると、開業後数日間だけ掛紙のない古代米の釜飯弁当が販売されただけで、その後の駅や開業記念イベント会場では駅弁の姿を見ることができなかった。つまり、駅弁販売は嘘だった。関係者の猛省を促したい。

販売駅
芝山鉄道 芝山千代田(しばやまちよだ)駅 2002(平成14)年10月27日開業 千葉県山武郡芝山町香山新田字橋松
調製元
有限会社 芝仙 千葉県山武郡芝山町小池879 0479(77)1149