夜空に上がる花火を描いた正方形のボール紙容器を使用、蓋を開けるとその裏側に長岡花火の特色が記され、カップに入ったカニちらし、鮭いくらめし、牛肉とそぼろの御飯、エビや蒲鉾などの御飯、付け合わせがサイコロの5の目のように、本当は花火をイメージして、ボール紙で固定して配置される。ただ食べるだけでは具の種類は豊富なものの御飯だらけで単調なので、長岡花火を想いながら。長岡まつりの時期である、7〜8月あるいは6〜9月の販売。価格は購入当時で1,020円、2013年時点で1,050円、2016年時点で1,100円。
長岡の花火は明治に興り大正に巨大化、戦前に一旦途絶えたが戦後の復興祭で復活し、現在は毎年8月2,3日に信濃川の広大な河川敷を利用し開催する日本一の花火大会としてその名をとどろかす。日本一なのは花火の大きさで、直径90センチ、重さ300キロの巨大な「三尺玉」は上空約600mに打ち上げられ直径650mの花を開く。都心の道路を混雑電車内に変える花火大会の目玉が直径30センチ重さ11キロの「尺玉」程度であることを考えると、そのスケールの大きさが感じられるもの。
※2015年9月補訂:値上げを追記正方形のボール紙製容器の中に、経木と紙でできた木目の容器が入り、その中がトレーで4分割され、それぞれ白飯や味付け飯の上に身欠きニシン・数の子醤油漬け・イクラが載り鮭すしが加わる、駅弁名そのままの駅弁。ニシンの卵が数の子で、鮭の卵がイクラなので、ダブルで楽しめる親子めし。ただ、この価格にしては具の分量が、特にパラパラとしか載らないイクラが寂しく、中身をやや欲張りすぎた感がある。価格は2001年の購入当時で1,000円、2017年時点で1,100円。
※2017年10月補訂:値上げを追記2009(平成21)年1月の登場は、京王百貨店駅弁大会への出品に向けたものか。漆器を模した長方形のボール紙製容器を使用、まきすのようなものを半分巻いて、ひもで十字にしばり、駅弁名や宣伝文を書いた掛紙を巻く。中身は鮭そぼろと食用菊1個、鮭2個、赤かぶ漬1個のてまりずしと玉子焼、笹製風のボートに乗った里芋煮、きゃらぶき、ミョウガたまり漬とナス味噌漬、ずいき甘酢漬、かぐらなんばん醤油漬に、笹団子がひとつ。
この駅弁は直江兼続をイメージした愛妻弁当だそうで、実は2009年のNHK大河ドラマ「天地人」にちなんでいる。妻の「お船の方」が長岡出身ということで、長岡野菜を多く使ったそうな。見るからに手間をかけて、とても地味に郷土の味が詰まり、そのコストがおそらく価格に反映されてしまっており、来年の今頃に残っているかどうか。あるいは調製元が「限定販売」をうたっており、今シーズン限りの駅弁かもしれない。2011年まで販売された模様。
※2015年9月補訂:終売を追記小さな八角形の容器の中に鮭・鱈・イクラ・玉子・甘海老・鰆などのお手玉型寿司が7個、真ん中のカップにはぜんまいや栗が入っている。蓋のボール紙には越後のおてだまかぞえ歌を印刷する。一言で表現すると「かわいらしい」駅弁。。なお、調製元が2004年の新潟県中越地震の影響で休業の後に廃業したらしく、この駅弁は現在は入手できない模様。
1983(昭和58)年の登場。コシヒカリの鮭そぼろめしが入った丸い容器と、お料理というより付け合わせと言うべき佃煮・奈良漬け・昆布巻きなどが入った正方形容器の、駅弁では珍しい異型容器の二段重ね。お茶を別途購入することで鮭茶漬けができるアイデアが面白いが、それが外観のインパクトに結び付いていないため、写真のように駅弁大会で最後まで売れ残っていたりするのはもったいない。価格は購入当時で840円、2015年時点で890円。調製元のツイッターによると、2015年11月15日限りで終売。
長岡駅は駅弁激戦地であるが、1997年3月の北越急行ほくほく線の開業により北陸方面への特急列車の多くが越後湯沢発着に変更されて乗り換え客が激減した後は、なんとなく駅弁に元気がないような気がする。
※2015年11月補訂:終売日を追記素材は駅弁としてはありふれているが、ストーリー性を持ったユニークな駅弁。やや大きなボール紙製の長方形容器の中に、鮭いくら丼とカニ丼のふたつの容器が収納されている。味は駅弁らしく、カニがかなり酸っぱく、鮭フレークは市販品並み、いくらは粒がしっかりしておいしい。裏蓋に鮭軍とカニ軍を見立てた読み物があり、食べた人に軍配を預けている。私は鮭に軍配を。しかしこの駅弁は、2009年6月の調製元の事業停止により失われた。
※2009年7月補訂:終売を追記。