banner  旅の友「駅弁」。館長が食べた駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。
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JR東海 美濃太田(みのおおた)駅2015年9月5日訪問Googleマップ
JR-Tokai Mino-Ota Station

駅名標 駅舎 駅構内

名古屋駅から特急「ひだ」で約45分。美濃加茂市は岐阜県の南部に位置する人口約5万人の宿場町で、かつては日本ライン下りで賑わい、現在は工業都市として栄える。駅弁は国鉄時代からの駅弁屋が、釜飯などを本州では唯一の立ち売りで販売する。1923(大正10)年11月12日開業、岐阜県美濃加茂市太田町立石。

松茸の釜飯(1,000円)2009年1月24日に阪神百貨店駅弁大会で購入
Matsutake no Kamameshi

掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

1959(昭和34)年の登場。「舟弁当」なきあと、美濃太田駅で最も有名な駅弁であり、駅で普通に買える唯一の駅弁。ふたまで陶製の釜飯容器に、山や松茸や必要な情報を描いた薄手の掛紙をかけて、ひもで十字にしばる。中身は茶飯の上に松茸、鶏肉、タケノコ、ワラビを載せて、グリーンピースを散らしてさくらんぼを添えるもの。

個人的に日本一普通の味がするマツタケ駅弁だと思う。マツタケの高騰により、昭和中期には全国各地で秋の味覚を提供していたマツタケ駅弁も、今は高価で入手難かつ素晴らしいものと、駅弁催事に出てくる味や香りが足りないものに分かれてしまった。これは駅で一年中買え、たまにはこうやって駅弁催事に出てくるが、マツタケの程良い分量と味と香りと食感が、いつでもちゃんと確保されている。

しかもこの駅弁は、立ち売りで売られる。美濃太田はJR東海管内や中部地方で唯一の駅弁立売販売駅であり、栃木県から福岡県までの巨大な空白を埋める貴重な存在である。美濃太田は見た目でもはや、駅弁が売れる駅ではないだろうから、駅弁文化の維持と継承のために買い支えなければならないと思う。なお、美濃太田駅構内と特急「ひだ」車内販売では、JRの指導により軽いプラ製の釜飯容器を使用している模様。価格は購入当時で950円、2015年時点で1,000円。

※2015年7月補訂:値上げを追記
※2012年5月補訂:登場年の追記
販売駅
高山本線 美濃太田(みのおおた)駅 1923(大正10)年11月12日開業 岐阜県美濃加茂市太田町立石
調製元
株式会社 向龍館 岐阜県美濃加茂市中富町1丁目10番6号 0574(25)2083

【掛紙】松茸の釜飯(950円)2001年5月3日調製
Matsutake no Kamameshi

掛紙

2001(平成13)年5月3日の調製と思われる、昔の美濃太田駅弁の掛紙。この直後に駅弁資料館の製作を開始したことから、当館で昔という扱いをする最新の駅弁だと思う。立売人から購入し、太多線の車内で食べた。アメリカからの外圧により、食品には調製(製造)年月日ではなく消費(賞味)期限を入れるよう国が指導するようになり、この駅弁も調製日時が不詳であるが、多くの駅弁は両者を併記している。

販売駅
高山本線 美濃太田(みのおおた)駅 1923(大正10)年11月12日開業 岐阜県美濃加茂市太田町立石
調製元
株式会社 向龍館 岐阜県美濃加茂市中富町1丁目10番6号 0574(25)2083

【掛紙】飛騨路名物 松茸の釜飯(700円)1985年4月14日調製
Hidaji Meibutsu Matsutake no Kamameshi

掛紙

1985(昭和60)年4月14日10時の調製と思われる、昔の美濃太田駅弁の掛紙。現在もおそらく当時と全く同じ駅弁が立売にて販売されているが、掛紙のデザインは異なっている。美濃太田駅で最も入手が容易な駅弁。

販売駅
高山本線 美濃太田(みのおおた)駅 1923(大正10)年11月12日開業 岐阜県美濃加茂市太田町立石
調製元
株式会社 向龍館 岐阜県美濃加茂市御門町1丁目6番36号 (5)2083

ちらし寿司ておけ(1,000円)2004年1月23日に阪神百貨店駅弁大会で購入
Chirashi Zushi Teoke

掛紙 外観 外観 中身

手桶型の美濃焼容器に木製のふたをして、掛紙をかけて紙ひもでしばる。中身は酢飯の上に海老、タコ、うなぎ、玉子焼、椎茸、キュウリなどを載せるもの。ちらし寿司にしては具が豪華で容器にも凝っているのに価格は千円以下と、お買い得な感じ。ただしふらりと駅に立ち寄っただけでは滅多に手に入らないようで、購入は予約か駅弁大会で。価格は購入当時で950円、2015年時点で1,000円。

美濃太田駅は1998(平成10)年3月に橋上駅舎化。その姿は無機質に近代的な通勤通学用で旅行気分はまるでなし。そんな駅に古風な駅弁と立売販売があっても違和感が先行するので、駅弁屋はよく頑張っているなと思う。エレベーターがJR各ホームに設置されるのに長良川鉄道のホームにないのは、将来の何かを暗示しているかどうか。

※2015年7月補訂:値上げを追記
販売駅
高山本線 美濃太田(みのおおた)駅 1923(大正10)年11月12日開業 岐阜県美濃加茂市太田町立石
調製元
株式会社 向龍館 岐阜県美濃加茂市中富町1丁目10番6号 0574(25)2083

【終売】舟弁当(950円)2001年11月12日に小田急百貨店藤沢店駅弁大会で購入
Funabento (end of sales)

外観 中身

1962(昭和37)年に登場。駅弁容器としては日本一級の複雑な形状の美濃焼を用いる、駅弁通には知られた駅弁。日本ライン下りの屋形船をイメージした容器のフタ=屋根を持ち上げると、中身は茶飯の上に駅弁としては厚手の松茸に加えて椎茸や鶏やタケノコなどが乗る釜飯風松茸弁当で、同じ駅の駅弁「松茸の釜飯」と中身は同じ。食後は容器を小物入れや灰皿にすることが推奨されている。

美濃太田駅では一日2個限定で、ふらりと訪れてもまず買えなかったが、2004年度までは冬場の百貨店大規模駅弁催事でもよく見かけた。しかし容器のストックが切れ次第、販売を終了することが決まったそうで、2006年春をもって消滅。ところが同年末に駅弁屋が大掃除をしたら容器が出てきたとのことで、ごく一時的に販売が再開されたそうな。

※2007年1月補訂:一時復活を追記
※2006年10月補訂:終売を追記
※2006年2月補訂:販売終了見込み情報を追記
販売駅
高山本線 美濃太田(みのおおた)駅 1923(大正10)年11月12日開業 岐阜県美濃加茂市太田町立石
調製元
株式会社 向龍館 岐阜県美濃加茂市中富町1丁目10番6号 0574(25)2083

【掛紙】御辨當(20銭)調製年月日不明
Obento

掛紙

戦前に使用していたものと思われる、昔の美濃太田駅弁の掛紙。調製元に「礒谷** 電話十二番」とある。路線図、小山観音、日本ラインが描かれる。

販売駅
高山本線 美濃太田(みのおおた)駅 1923(大正10)年11月12日開業 岐阜県美濃加茂市太田町立石
調製元
礒谷** 所在地の記載なし 12番