banner  旅の友「駅弁」。館長が食べた駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。
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JR九州 出水(いずみ)駅2013年12月1日訪問Googleマップ
JR-Kyushu Izumi Station

駅名標 駅舎 駅構内

鹿児島中央駅から新幹線で2駅25分。出水市は鹿児島県北西端で八代海に面した人口約5万人の城下町で、第2次産業が盛んな工業都市。駅弁は国鉄時代からの駅弁屋「松栄軒」の商品が、新幹線高架下観光売店で取り扱われる。1923(大正12)年10月15日開業、鹿児島県出水市上鯖淵。

うなぎ&黒豚焼肉弁当(1,380円)2016年8月21日に東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」で購入
Unagi & Kurobuta Yakiniku Bento

掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

2016(平成28)年7月に東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」でデビューか。掛紙の写真も中身も、駅弁の名前のとおり、白御飯にウナギの蒲焼きと黒豚の焼肉を載せて、サツマイモと山菜ナムルを添えたもの。

これは失敗。ウナギはグミの食感で、豚肉はなぜか酸っぱい。もしこれらのメインの味が無難でも、鹿児島やそもそも日本でないナムルや、この調製元の駅弁でよく使われるレモン味のサツマイモが、この内容にミスマッチ。出水や鹿児島の現地では経験のない粗製濫造品に、がっかりした。

販売駅
九州新幹線 出水(いずみ)駅 1923(大正12)年10月15日開業 鹿児島県出水市上鯖淵
調製元
株式会社 松栄軒 鹿児島県出水市上鯖渕532−5 0996(62)0617 http://shoeiken.com/

秋の黒豚松茸栗めし(1,080円)2015年11月15日にピアゴイセザキ店駅弁大会で購入
Aki no Kurobuta Matsutake Kuri Meshi

掛紙 掛紙 外観 外観 外観 中身 中身 中身

2013年の秋の発売か。出水駅の駅弁を名乗り、調製元の公式ブログにもそう掲載されるが、実態は駅弁大会向け商品なのか、収穫報告は首都圏などのスーパーの駅弁大会ばかり。現地では事前に情報を得て予約しない限り見られないものではないかと思う。

人吉駅やかつての日田駅などの駅弁でも使われる、赤い栗型のプラ製容器を、商品名や中身の写真を印刷したボール紙の枠にはめる。中身は茶飯を豚焼肉、クリ刻み、松茸スライス、錦糸卵、レンコン、ゴボウ、ぜんまいなどで覆うもの。賑やかなちらし駅弁か、黒豚・松茸・栗で3種の味が喧嘩する雑な駅弁か。

販売駅
九州新幹線 出水(いずみ)駅 1923(大正12)年10月15日開業 鹿児島県出水市上鯖淵
調製元
株式会社 松栄軒 鹿児島県出水市上鯖渕532−5 0996(62)0617 http://shoeiken.com/

鹿児島黒毛和牛ステーキ&すき焼き弁当(1,250円)2015年5月23日に東京駅駅弁売店「駅弁屋 祭」で購入
Kagoshima Kurogewagyu Steak and Sukiyaki Bento

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2015年5月13〜26日の東京駅駅弁売店「駅弁屋 祭」での実演販売に向けて開発した新作か。白御飯の一部をささがきごぼうで覆い、牛焼肉の厚いのと薄いのを並べて、玉子焼と紅生姜を添える。こういう商品なのか、それとも東京駅での実演販売の影響か、普段の出水や鹿児島の駅弁より、食感がガサガサで、味付けがおとなしめ。掛紙の牛肉のイメージ写真が美しすぎて損をしているが、肉の分量と品質は悪くないと思った。今回買った弁当の調製元は、東京駅弁の日本レストランエンタプライズ。

販売駅
九州新幹線 出水(いずみ)駅 1923(大正12)年10月15日開業 鹿児島県出水市上鯖淵
調製元
株式会社 松栄軒 鹿児島県出水市上鯖渕532−5 0996(62)0617 http://shoeiken.com/

龍馬薩摩路紀行(1,080円)2011年2月6日に鶴屋百貨店駅弁大会で購入
Ryoma Satsumaji Kiko

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2010年のNHK大河ドラマ小説「龍馬伝」の放送に向けた2009年12月の登場。内側が赤く外側が黒い長方形の発泡材容器に、桜島や坂本龍馬やお龍のシルエットなどをデザインして、駅弁マークと九州駅弁マークと大河ドラマの公式ロゴマークを付けた掛紙をかける。

中身は味付飯の上に伊達巻、桜島とりの照焼き、黒豚の照焼き、高菜漬け、紅生姜を載せて、煮物といこもちを添えるもの。龍馬とお龍が鹿児島へ新婚旅行で訪れた時のイメージを駅弁にしたというが、何がそれに該当するのか分からない。伊達巻といこもちが印象的な、食べて良い味のする駅弁であった。出水駅の駅弁とされるが、実際は鹿児島中央駅で売られる模様。価格は購入当時で1,050円、2014年4月の消費税率改定により1,080円。

坂本龍馬とその妻であるお龍は、新暦換算で1866年(慶応2年)4月14日に京都から旅行に出発、18日に大坂から西郷隆盛や小松帯刀らと共に薩摩藩の蒸気船「三邦丸」に乗り、20日に下関に、22日に長崎に寄港ののち、24日に鹿児島に到着する。30日からは夫婦ふたりで日向山温泉に泊まり、5月1日から塩浸温泉に11泊、12日に吉井友美の案内で硫黄谷温泉に泊り、13日に霧島連峰の高千穂峰に登り霧島神宮に宿泊、14日に硫黄谷温泉に戻って泊り、15日に吉井友美と共に塩浸温泉へ戻り7泊、22日から日当山温泉で3泊、25日に1泊ののち26日に鹿児島へ戻ったという。西郷隆盛や小松帯刀が招待したものだそうだが、龍馬の知名度の向上と共に、これが全国初の新婚旅行として紹介されるようになった。

※2014年6月補訂:値上げを追記
販売駅
九州新幹線 出水(いずみ)駅 1923(大正12)年10月15日開業 鹿児島県出水市上鯖淵
調製元
株式会社 松栄軒 鹿児島県出水市上鯖渕532−5 0996(62)0617 http://shoeiken.com/
疑義駅弁

桜島とりめし(980円)2011年1月29日に阪神百貨店駅弁大会で購入
Sakurajima Tori Meshi

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2010〜2011年の駅弁大会シーズンに向けた投入か。黒いプラ製トレーを接着した長方形の発泡材枠容器に透明なふたをして、焼いた鶏肉の写真が美しい掛紙を巻く。中身は白御飯の上に醤油味の鶏そぼろと焼き鳥、錦糸卵とパセリと紅生姜と鶏つくねを載せ、つぼ漬けとごぼうを添えるもの。価格は購入時点で950円、2014年4月の消費税率改定により980円。

下記「さつま赤鶏めし」の改版だろうか。長距離輸送のためか鶏肉はジューシーでなくボソッとしていたが、たれ焼きもそぼろも大粒で肉の分量も多く、満足感のある商品。しかしこれはどうも催事専用商品である模様。だから、催事場では鹿児島中央駅弁扱いなのに、掛紙では出水駅弁としか読めない混乱にも納得。

この駅弁に使われるという「桜島どり」は、三菱商事系の畜産業者である鹿児島県曽於郡大崎町のジャパンファームが生産する鶏肉のブランドネームである模様。雛の育成から加工商品までを一貫して手掛けるこの大規模な工場では、ケンタッキーフライドチキン向けの鶏肉も製造しているそうな。

※2014年6月補訂:値上げを追記
販売駅
九州新幹線 出水(いずみ)駅 1923(大正12)年10月15日開業 鹿児島県出水市上鯖淵
調製元
株式会社 松栄軒 鹿児島県出水市上鯖渕532−5 0996(62)0617 http://shoeiken.com/

鮎物語(800円)2003年9月8日に出水駅駅舎内売店で購入
Ayu Monogatari

掛紙 外観 外観 中身

大きめの正方形な発泡材容器を、鮎と鶴を描いた大きめの正方形な掛紙で包みビニールひもでしばる。中身は日の丸御飯に煮物や薩摩上げや玉子焼と共に、鮎甘露煮が二匹入るもの。鮎がなければこんなに味気ない駅弁は他にないだろうと感じたのは、おかずを乗せる白い食品トレーのせいか。出水駅にえびめしを買いに行って、しかし売り切れていたのでこちらを買ったという報告がいくつもある。

出水の駅弁は九州新幹線の工事や開業に伴い廃業するのではという噂が21世紀初頭に駆け巡っていたが、2004年3月に新幹線が部分開業し在来線特急「つばめ」が廃止された後も盛業中。肥薩おれんじ鉄道に引き継がれた在来線駅舎を調製所として、新幹線出水駅構内の物産館で駅弁が販売されているそうな。

なお、2006年10月時点の商品は、価格が900円に上がり、容器が竹皮製の長方形容器になり、中身の見栄えが変わった模様。駅弁名も「あゆ物語」に変化。

※2006年10月補訂:リニューアルを追記
※2006年1月補訂:公式サイトURLの追記
販売駅
九州新幹線 出水(いずみ)駅 1923(大正12)年10月15日開業 鹿児島県出水市上鯖淵
調製元
株式会社 松栄軒 鹿児島県出水市上鯖渕532−5 0996(62)0617 http://shoeiken.com/
疑義駅弁

【終売】鹿児島黒毛和牛ステーキわっぱめし(1,380円)2014年1月11日に京王百貨店駅弁大会で購入
Kagoshima Kurogewagyu Steak Wappameshi (end of sales)

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2014(平成26)年1月の京王百貨店駅弁大会で販売。これ以外の場所では売られなかった疑義駅弁である模様。円形の容器に味付飯を詰め、鹿児島黒毛和牛のステーキをスライスして並べ、フライドポテト、さつまいもレモン煮、ニンジンとカボチャの乾燥野菜、紅生姜を添えるもの。牛肉はステーキ状よりすき焼き状がうまいのにと思う程度の、内容も味も普通の牛肉弁当。紙帯にさりげなく、鹿児島県経済農業協同組合連合会のローカルヒーロー「鹿児島黒牛 ギュージンガー・ブラック」が立っている。

販売駅
九州新幹線 出水(いずみ)駅 1923(大正12)年10月15日開業 鹿児島県出水市上鯖淵
調製元
株式会社 松栄軒 鹿児島県出水市上鯖渕532−5 0996(62)0617 http://shoeiken.com/

【終売】松栄軒の牛鶏豚(1,100円)2013年1月27日に阪神百貨店駅弁大会で購入
Shoeiken no Gyu Buta Don (end of sales)

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2013年1月の阪神百貨店駅弁大会でデビュー。この駅では「かごんま黒ぶた弁当」で使用した容器に、白御飯を詰めて、牛肉のステーキ、豚肉の味噌焼、鶏肉の塩焼を並べて、サツマイモ、高菜、ブロッコリーなどを添える。牛・豚・鶏とも単体で味も香りも立ち、中身は肉丼だけなのに飽きが来る要素がまったくない。ただ、見栄えや購入動機では、同社で既存の単体な肉丼に負けるかもしれない。商品寿命は数か月程度であった模様。

販売駅
九州新幹線 出水(いずみ)駅 1923(大正12)年10月15日開業 鹿児島県出水市上鯖淵
調製元
株式会社 松栄軒 鹿児島県出水市上鯖渕532−5 0996(62)0617 http://shoeiken.com/

【終売】鹿児島黒豚赤ワインステーキ弁当×鹿児島の黒豚油そば(1,200円)2013年1月17日に京王百貨店駅弁大会で購入
Kagoshima Kurobuta Aka-wine Steak Bento and Kagoshima no Kurobuta Abura Soba (end of sales)

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京王百貨店駅弁大会での八戸高松・出水の「駅麺対決」のために、2013年1月17日の会期後半に初登場。長方形の加熱機能付き容器に、既存の鹿児島黒豚赤ワインステーキ弁当と、新開発のラーメンを詰めて、タレとサツマイモを添える。

催事場でこれらの駅麺3種はどれも人気がないように見えた。高松はもうどうしようもなく、八戸も挑戦は無謀だったと思える味。この出水はまだ、容器がひとつで持ち運びと消費と見栄えに良いことと、少量で濃厚な塩と脂のタレが太麺に合い、豚焼肉丼も香ることで、食べて個性的だなとは感じた。京王以外で販売されたという話は聞かない。

販売駅
九州新幹線 出水(いずみ)駅 1923(大正12)年10月15日開業 鹿児島県出水市上鯖淵
調製元
株式会社 松栄軒 鹿児島県出水市上鯖渕532−5 0996(62)0617 http://shoeiken.com/

【終売】酔旅情弁当(1,200円)2013年1月12日に京王百貨店駅弁大会で購入
Yoi Ryojo Bento (end of sales)

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九州新幹線(鹿児島ルート)の全線開業1周年を記念して、2012年3月1日に発売。中身は掛紙の写真のとおり、半分が芋焼酎「石の蔵から」17度300ml、半分の上下段で俵飯3種、キビナゴ甘酢あんかけ、黒豚炭火焼、さつま揚げ、鶏唐揚、芋レモン煮、玉子焼、ダイコンなます、マグロ角煮、ミートボール、根菜の煮物、辛子明太子など。

アルコール量では日本一の酒付き駅弁ではないかと。新幹線の起終点である福岡と鹿児島の味を詰めたという中身は、御飯におかずという普通の駅弁にも、酒に合わせたつまみを好んで詰めたようにも見えるし、風味もそれらを併せ持つ感じ。1年ほどで売り終えた模様。

販売駅
九州新幹線 出水(いずみ)駅 1923(大正12)年10月15日開業 鹿児島県出水市上鯖淵
調製元
株式会社 松栄軒 鹿児島県出水市上鯖渕532−5 0996(62)0617 http://shoeiken.com/

【終売】さつま赤鶏めし(1,050円)2009年11月8日に小田急百貨店藤沢店駅弁大会で購入
Satsuma Akadori Meshi (end of sales)

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2007〜2008年の駅弁大会シーズンに向けた投入か。黒いプラ製トレーを接着した長方形の発泡材枠容器に透明なふたをして、焼いた鶏肉の写真が美しい掛紙を巻く。中身は味付飯の上にきんぴらごぼうを敷いて、さつま赤鶏のたれ焼きを半分に寄せて詰め、サツマイモのレモン煮とナムルを添えるもの。鶏肉はヒレカツや脂の弱いチキンナゲットのような食感で、締まりか脂の柔らかさを競う世の地鶏や銘柄鶏とは正反対の印象だが、これがブランド鶏「赤鶏さつま」の特徴なのだろうか。2014年時点で売られていない模様。

赤鶏さつまとは、農林水産省が所管する独立行政法人である家畜改良センターの、兵庫県たつの市に位置する兵庫牧場で開発され、2006年より生産されている国産鶏種「たつの」の、鹿児島県出水市の赤鶏農業協同組合における鶏肉の商品名。フランス企業からの輸入に頼っていた赤鶏が、高原病性鳥インフルエンザの流行により2006年に輸入停止となったことから、国では海外に負けない品質の赤鶏の開発を手がけ、赤鶏農協でもフランス系の「赤鶏クックロゼ」から2007年11月にブランドを切り替えたのだという。

※2014年6月補訂:終売を追記
販売駅
九州新幹線 出水(いずみ)駅 1923(大正12)年10月15日開業 鹿児島県出水市上鯖淵
調製元
株式会社 松栄軒 鹿児島県出水市上鯖渕532−5 0996(62)0617 http://shoeiken.com/

【終売】さつま姫物語(1,100円)2009年1月10日に京王百貨店駅弁大会で購入
Satsuma Hime Monogatari (end of sales)

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2008年のNHK大河ドラマ「篤姫」の放送にちなみ同年3月頃に登場か。発泡材枠の長方形容器に透明なふたをかけ、島津家の家紋やNHKの公式ロゴマークも付いた掛紙ですっぽり包み、ひもで十字にしばる。中身は松型に固めた白御飯にとんこつ、薩摩揚、いこもち、アユ甘露煮、タケノコやニンジンなどの煮物、鮭昆布巻、キンカンなどを詰めるもの。いろんな食材と個性を詰め込んでいる、催事場内では理解を得られないだろうが九州の駅弁らしい特殊幕の内。2014年時点で売られていない模様。

平均視聴率が24.5%と過去12年で最高を記録した「篤姫」。その主人公である篤姫(あつひめ)こと天璋院(てんしょういん)は、1836(天保6)年に現在の鹿児島県鹿児島市で生まれ、島津家に入った後に江戸に上がり22歳で江戸幕府第十三代将軍の徳川家定と結婚して以降、1883(明治16)年に49歳で亡くなるまで、二度と薩摩の地を踏むことはなかったという(年齢はいずれも数え年)。

結婚生活は家定の死去により二年弱で終わり、そのうち島津家は倒幕運動に参加して徳川家と対立することになるが、篤姫改め天璋院は徳川家に尽くし、大奥となって幕府と将軍家の維持に奔走した。鹿児島にとって篤姫は薩摩を捨てた敵なのか、それとも政府の中枢で活躍したヒーローなのか、いずれにせよ観光特需にはありつけるということで、2008年の鹿児島は篤姫で賑やかだった。

※2014年6月補訂:終売を追記
販売駅
九州新幹線 出水(いずみ)駅 1923(大正12)年10月15日開業 鹿児島県出水市上鯖淵
調製元
株式会社 松栄軒 鹿児島県出水市上鯖渕532−5 0996(62)0617 http://shoeiken.com/