大阪駅から特急列車「スーパーはくと」で約2時間半。鳥取市は鳥取県の東部で日本海に面する、人口約19万人の城下町。日本最大級の砂丘、梨やラッキョウや煙草などの農業、カニやイカなどの漁業、駅や名所に近い温泉などで知られる。駅弁は第二次大戦前から売られ、戦後にカニの駅弁が人気となり、今も様々な駅弁が駅で買える。1907(明治40)年4月28日開業、鳥取県鳥取市東品治町。
名前も中身も見るからにお笑い系なのに、風味は本格派。その甲斐もあって、2005年6月12日にTBS系列で放送された「日本列島 駅弁88ヶ所」で日本一の駅弁に選ばれ、2009年1月の京王百貨店の駅弁大会では「イカvsタコ対決」でイカ駅弁の代表として諸先輩をさしおいて実演販売が実施された。
実は現地では一日5〜10個程度しか売れていないそうだが、各種メディアにもコンスタントに登場し続けるほか、駅弁催事でも人気商品になっている。今では旅行者や都会人など地元以外の方々から見た鳥取駅弁ナンバーワンの地位を「元祖かにめし」から奪いかねない勢いを持つ。価格は2009年の購入時で1,100円、2015年時点で1,140円。
※2015年9月補訂:値上げを追記2008(平成20)年4月29日の発売。既存の駅弁「いかすみ弁当黒めし」をイカ飯に仕立てたものだろう、黒いボール紙の容器の中に、見た目は特段に黒くないイカ飯を2個、ビニール袋に包んで収める。イカを割ってみると、御飯は少々黒く染まっていた。あの偉大な駅弁に比べて、食味は少々柔らかめか。調製元は鳥取空港の空弁として紹介しているが、JR鳥取駅でも買える。2013年までの販売か。
※2015年9月補訂:終売を追記2013(平成25)年1月の京王百貨店の駅弁大会でのみ販売された疑義駅弁である模様。名物「イカ」寿し、元祖「かに」寿し、炙り「鰆」の押寿しを足して、いかにさわら。小柄な容器に、イカの輪切りに酢飯を詰めたイカ寿しが1ハイ分で3個、鳥取の名物駅弁である元祖かに寿しと同じもの、サワラをあぶった押し寿司が握りサイズで3個入る。遠くに運ばれる鳥取駅弁はいつも酸味と臭みが強く、これもそうであったので、もし可能であれば現地での風味を味わってみたかった。