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 旅の友「駅弁」。実際に食べた駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。

JR九州 鹿児島中央(かごしまちゅうおう)駅 JR-Kyushu Kagoshima-chuo Station
2021(令和3)年3月訪問 GoogleMap「鹿児島中央駅」

駅名標 駅舎 駅構内

博多駅から九州新幹線で1時間半くらい。鹿児島市は鹿児島県の中部で鹿児島湾に面する、人口約59万人の城下町で県庁所在地。活発な火山活動が続く桜島がシンボル。駅弁は明治時代からの鹿児島駅の駅弁屋が1943(昭和18)年に進出し、2006年頃に撤退、以後はキヨスクその他の駅売店で、出水駅の駅弁屋や市内の食堂などの弁当が入り乱れる。1913(大正2)年10月11日開業 鹿児島県鹿児島市中央町。

鉄道開業150年記念九州巡り旅弁当(1,580円)Tetsudo Kaigyo 150-Nen Kinen Kyushu Meguri Tabibento
2022年9月23日に諫早駅のファミリーマートで購入 Sep. 23, 2022

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 外観 中身 中身 中身

2022(令和4)年10月1日に鹿児島中央駅、熊本駅、博多駅、小倉駅、新大阪駅、名古屋駅、新横浜駅、東京駅で発売、12月31日まで販売。日本鉄道構内営業中央会の鉄道開業150年記念復刻駅弁企画により、同月から期間限定で販売された31社34駅弁のひとつ。さらにこの期間のJR九州の駅弁キャンペーン「第13回九州駅弁グランプリ」にエントリー。実際には2022年1月までにスーパーの駅弁大会などで売られ始めた「九州巡り旅弁当」を、9月に鉄道開業150年記念で一新して、やはりスーパーの駅弁大会などで売られ始めたもの。西九州新幹線の開業を前にした9月10日の長崎駅や諫早駅でも、現地の駅弁としてコンビニに出てきた。

掛紙には昭和初期の出水駅弁の掛紙の絵柄が取り入れられた。中身はおしながきによると、福岡の辛子明太子ととりめし、大分の中津風からあげ、長崎のシュウマイ、佐賀の佐賀牛焼肉、熊本の辛子高菜、宮崎の宮崎牛すき焼き、鹿児島の黒豚角煮。長方形のプラ容器に味付け飯を詰め、これらの具を並べ、山菜とごぼうを加えた。雑多な、あるいは賑やかな肉丼。1月以降も各地で売られる。

販売駅
鹿児島本線 鹿児島中央(かごしまちゅうおう)駅 1913(大正2)年10月11日開業 鹿児島県鹿児島市中央町
調製元
株式会社 松栄軒 鹿児島県出水市上鯖渕532−3 0996(62)0617 http://shoeiken.com/

郷土料理薩摩すもじと〆かんぱち鮨(1,350円)Kyodo Ryori Satsuma Sumoji to Shimekanpachizushi
2021年11月27日に京王百貨店の地下食料品売り場で購入 Nov. 27, 2021

掛紙 中身
掛紙 掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

秋冬の駅弁大会シーズンに向けた、2021(令和3)年秋の新商品か。中身と桜島の写真を使うスリーブに収めた正八角形の容器に、酢飯を詰め、とびっこを載せたかんぱちの酢締めと錦糸卵で覆い、薩摩揚げ、かまぼこ、しめさば、タコ、刻みしいたけ煮、ガリを添える。酸味でいただく魚の弁当。催事にしか出てこない、ごくまれにしか出てこない、幻の弁当かもしれない。

すもじとは、寿司の古語や京言葉であり、鹿児島や島根県でちらしずしを指すもの。スリーブの記述によると、薩摩すもじとは、身近でとれる季節の食材を使ってつくる、祝いの席で食べる料理として親しまれてきた、いわゆる「ちらしずし」「ばらずし」であり、地酒を使うのが鹿児島県の特徴であるという。

販売駅
鹿児島本線 鹿児島中央(かごしまちゅうおう)駅 1913(大正2)年10月11日開業 鹿児島県鹿児島市中央町
調製元
株式会社 松栄軒 鹿児島県出水市上鯖渕532−3 0996(62)0617 http://shoeiken.com/

わっぜぇうまか!!薩摩黒膳弁当でごわす。(980円)Wazzee Umaka!! Satsuma Kurozen Bento de Gowasu.
2021年3月13日に博多駅の九州新幹線10周年記念イベントで購入 Mar. 13, 2021

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 外観 外観 中身 中身 中身

2016(平成28)年12月10日に鹿児島中央駅で発売。鹿児島大学で研究者や地元企業などを集めて2014(平成26)年5月に発足した黒膳研究会による、2015(平成27)年に「黒膳」「薩摩黒膳」の商標を登録して販売を開始した黒膳弁当が、掛紙をかけて駅へ進出した。「わっぜぇうまか」とは、ものすごくおいしいという意味の鹿児島弁で、「ごわす」は鹿児島などの方言でございますを意味する。

正方形の容器は二段重ね。上段が御飯で、黒米混じりの御飯に黒豚角煮の小片を載せて、黒豆やレッドキャベツ酢の物やサツマイモを添える。下段がおかずで、さつま鶏照煮、かんぱち照焼、さつまあげ、きんぴらごぼう、こんにゃくやしいたけなどの煮物、かぼちゃ、玉子焼など。会が定める黒膳条件に則って、黒を特徴とする鹿児島の食材と、ポリフェノール豊富な黒野菜を組み合わせた。分量の多い惣菜弁当。調製元は鹿児島市内のスーパーマーケットチェーン。

販売駅
鹿児島本線 鹿児島中央(かごしまちゅうおう)駅 1913(大正2)年10月11日開業 鹿児島県鹿児島市中央町
調製元
株式会社 城山ストアーセントラルキッチン 鹿児島県鹿児島市下荒田4丁目6番1号 (257)3080 https://shiroyamastore.com/

わっぜぇうまか!!薩摩黒膳かんぱち弁当でごわす。(750円)Wazzee Umaka!! Satsuma Kurozen Kanpachi Bento de Gowasu.
2021年3月13日に博多駅の九州新幹線10周年記念イベントで購入 Mar. 13, 2021

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

2016(平成28)年12月10日に鹿児島中央駅で発売。鹿児島大学で研究者や地元企業などを集めて2014(平成26)年5月に発足した黒膳研究会による、2015(平成27)年に「黒膳」「薩摩黒膳」の商標を登録して販売を開始した黒膳弁当が、掛紙をかけて駅へ進出した。「わっぜぇうまか」とは、ものすごくおいしいという意味の鹿児島弁で、「ごわす」は鹿児島などの方言でございますを意味する。

長方形の容器に、黒米混じりの御飯と白飯とひとかたまりずつ詰め、カンパチの照焼、黒豚角煮、さつま鶏照煮、さつまあげ、きんぴらごぼう、こんにゃくやしいたけなどの煮物、玉子焼、レッドキャベツ酢の物などを散らしたり詰める。力強いような、雑然としたようなお弁当。調製元は鹿児島市内のスーパーマーケットチェーン。

販売駅
鹿児島本線 鹿児島中央(かごしまちゅうおう)駅 1913(大正2)年10月11日開業 鹿児島県鹿児島市中央町
調製元
株式会社 城山ストアーセントラルキッチン 鹿児島県鹿児島市下荒田4丁目6番1号 (257)3080 https://shiroyamastore.com/

鹿児島弁当(1,100円)Kagoshima Bento
2016年10月22日に鹿児島中央駅の駅弁売り場で購入 Oct. 22, 2016

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 外観 中身 中身 中身

2015(平成27)年までに発売か。掛紙には鹿児島県の地図と食材のイラストが、おそらく関連付けられて描かれる。中身は俵飯に漬物やサツマイモ、茶飯を覆う豚焼肉、鶏酢あんかけと枝豆、エビフライと煮物、サバ照焼とダイコンなどの酢の物と玉子焼。鹿児島でいろどりたくさん、もりだくさん。値段は2016年の購入時で1,080円、2019年10月から1,100円。

※2020年1月補訂:値上げを追記
販売駅
鹿児島本線 鹿児島中央(かごしまちゅうおう)駅 1913(大正2)年10月11日開業 鹿児島県鹿児島市中央町
調製元
株式会社 松栄軒 鹿児島県出水市上鯖渕532−3 0996(62)0617 http://shoeiken.com/

桜島灰干し弁当(1,000円)Sakurajima Haiboshi Bento
2013年12月1日に鹿児島中央駅の改札外商業施設「みやげ横丁」で購入 Dec. 1, 2013

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 外観 中身 中身 中身

2012(平成24)年9月に鹿児島中央駅で発売。同駅の駅弁売店で、8か月連続で売上ナンバーワンになったそうで、2013年度のJR九州の駅弁キャンペーン「第10回九州駅弁グランプリ」で同着3位を獲得した。小柄でえらく細長い容器に御飯を詰め、桜島の火山灰に食材を挟む「灰干し」加工をしたシイラの塩こうじ焼、「寅焼」なる玉子焼、「ぼっけチビ」なる鶏ゆずこしょう焼、黒豚の塩こうじ焼、きんぴらごぼう、鶏唐揚、シイタケ旨煮、赤キャベツの甘酢漬で覆う。そんな内容は掛紙にて、写真付きでしっかり説明される。このようにいろんなものが載る、他にはないタイプの駅弁である。価格は購入時で680円、2014年時点で750円、2019年時点で890円、2022年時点で1,000円。2021年現在で、鹿児島空港や鹿児島市内のデパート「山形屋」(やまかたや)でも買えるという。

桜島は鹿児島県の錦江湾に浮かぶ、標高1,117メートルの火山島。年に1,000回も噴火する活火山であり、鹿児島の風景と観光のシンボルであり、湾岸へ常に火山灰を撒き散らす迷惑者であり、世界中の火山学者を魅了する研究対象である。鉄道の車窓としては、日豊本線の鹿児島駅から重富駅までの間で海越しに美しく見える。

※2022年4月補訂:値上げを追記
※2021年3月補訂:値上げを追記
販売駅
鹿児島本線 鹿児島中央(かごしまちゅうおう)駅 1913(大正2)年10月11日開業 鹿児島県鹿児島市中央町
調製元
株式会社 樹楽 鹿児島県姶良市加治木町木田2344−4 0995(73)3812 http://rakuraku-cs.jp/

【終売】九州うまかもんおにぎり弁当(1,080円)Kyushu Umakamon Onigiri Bento (end of sales)
2022年4月16日に東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」で購入 Apr. 16, 2022

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

2022(令和4)年4月10日から5月10日まで、鹿児島や大阪や東京で販売。駅弁の日に合わせ、日本鉄道構内営業中央会の会員のうち21社が、FMヨコハマのラジオ番組「FUTURESCAPE」とタイアップし、この年の4月10日から各社の駅売店などで販売した、駅弁の日記念のおにぎり駅弁の、鹿児島中央駅バージョンとして販売。今回のキャンペーンで各社に用意された「駅弁カード」が1枚付いてきた。

ふたが透明で中身が見える正八角形の容器を留める紙帯には、九州各地の名所のイラストが8点描かれる。中身はかしわめしおにぎり、炙り辛子明太子おにぎり、「あか牛すき焼き」でなく熊本あか牛しぐれ煮、中津唐揚げ、きびなごの甘酢あんかけ、さつま揚げで、九州各県の名産を味わえるものとしたという。調製元にとっての九州、自社の駅弁の出荷先が、雑然と詰められたような印象。

販売駅
鹿児島本線 鹿児島中央(かごしまちゅうおう)駅 1913(大正2)年10月11日開業 鹿児島県鹿児島市中央町
調製元
株式会社 松栄軒 鹿児島県出水市上鯖渕532−3 0996(62)0617

【終売】さつま幕の内べんとう(1,200円)Satsuma Makunouchi Bento (end of sales)
2021年3月14日に鹿児島中央駅の改札外商業施設の駅弁売り場で購入 Mar. 14, 2021

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

2012(平成24)年までに鹿児島中央駅で発売か。小さな梅干しの日の丸御飯を中央に据え、その周囲をゴーヤー、玉子焼、とんこつ、カレイ白醤油焼、さつま揚げと高野豆腐などの煮物、きびなご南蛮とれんこん揚げ、肉団子とカボチャ揚げ、漬物と紫芋などのおかず8区画で囲む。幕の内弁当を名乗り、幕の内タイプの構成ながら、鹿児島や薩摩がたっぷり詰められていた。2022年までに終売か。

※2023年4月補訂:終売を追記
販売駅
鹿児島本線 鹿児島中央(かごしまちゅうおう)駅 1913(大正2)年10月11日開業 鹿児島県鹿児島市中央町
調製元
有限会社 ますみつ 鹿児島県鹿児島市稲荷町24−25 099(247)8821

【終売】鯨かつ弁当(1,150円)Kujita Cutlet Bento (end of sales)
2021年1月18日に京王百貨店の地下食料品売り場で購入 Jan. 18, 2021

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

2020(令和2)年の2月までに発売か。現地でなく駅弁催事向けに出荷される商品かもしれない。茶飯をくじらカツとくじら大和煮と錦糸卵で覆い、インゲンで彩り、サツマイモと紅生姜を添える。長崎駅で「ながさき鯨カツ弁当」が生まれて定評を得てから約15年、この業界では珍しいことに、どんな駅弁屋も追わなかった、追えなかった、クジラの駅弁がついに出現した。しかし常温のくじらに臭みがひどく、他社が追わない理由を垣間見た気がした。それでも1年間は作られた模様。

※2022年6月補訂:終売を追記
販売駅
鹿児島本線 鹿児島中央(かごしまちゅうおう)駅 1913(大正2)年10月11日開業 鹿児島県鹿児島市中央町
調製元
株式会社 松栄軒 鹿児島県出水市上鯖渕532−3 0996(62)0617

【終売】鹿児島ユナイテッドFC応援弁当(1,080円)Kagoshima United FC Ouen Bento (end of sales)
2016年10月22日に鹿児島中央駅の駅弁売り場で購入 Oct. 22, 2016

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

鹿児島県鹿児島市をホームタウンとするプロサッカークラブ「鹿児島ユナイテッドFC」が、2016年度にJリーグ(日本プロサッカーリーグ)のJ3リーグ(3部リーグ)に新規加盟したことを記念し、調製元と鹿児島純心女子短期大学との共同開発により、「ユナィテッ丼」(650円)とともに2016(平成28)年3月に発売。スタジアムでの販売を想定しているが、現物には全国と九州の駅弁マークが付き、こうやって駅で買える駅弁でもある。

掛紙に写真とお品書きが記される9区画の中身は、白飯、えびめし、肉巻おにぎり、鮭の西京焼き、鶏肉の甘酢あんかけ、肉巻きフライ、煮物、さつまあげと玉子焼き、紅大福。タイアップ商品のわりには、取り立てて特徴のない印象で、弁当や食事として安心していただける。桜島が爆発するエンブレムや、「祝J3参入」の記載もあった。

鹿児島ユナイテッドFCは、2013(平成25)年12月の設立。サッカーJリーグのチームがなかった鹿児島に、1959年からの歴史を持つヴォルカ鹿児島と、1994年からの歴史を持つFC KAGOSHIMAというふたつのチームが立ち上がって競合し、Jリーグからクラブの一本化を求められたため、事実上合併して発足した。だから「ユナイテッド」であり、離島の協力や県外の団結の意味も込めてクラブ名としたという。駅弁が出た年は16チーム中5位の成績となった。

2017年シーズンは中身を変えて販売。2018年シーズンには「鹿児島黒豚W弁当」という豚丼に一変し、年内に「鹿児島黒豚弁当」へ変化した。以後は市販されていないと思われる。

※2021年3月補訂:終売を追記
販売駅
鹿児島本線 鹿児島中央(かごしまちゅうおう)駅 1913(大正2)年10月11日開業 鹿児島県鹿児島市中央町
調製元
株式会社 松栄軒 鹿児島県出水市上鯖渕532−3 0996(62)0617

【終売】鰹一本釣り弁当(1,080円)Katsuo Ipponzuri Bento (end of sales)
2013年12月1日に鹿児島中央駅の改札外商業施設「みやげ横丁」で購入 Dec. 1, 2013

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

2008(平成20)年の発売か。同年度のJR九州の駅弁キャンペーン「九州の駅弁 あなたが選ぶ駅弁ランキング2008」で第4位を獲得。掛紙の「第45回農林水産祭内閣総理大臣賞」というのは、2006(平成18)年度の第45回農林水産祭において枕崎市漁業協同組合が産物(水産加工品)「枕崎ぶえん鰹」で内閣総理大臣賞を得たものであり、この弁当が受賞したわけではない。

中身はカツオとコンブの茶飯の上に、そのカツオの照焼を置き、カツオのフライ、薩摩揚げ、シイタケやタケノコなどの煮物、インゲンおひたし、ナスとシメジの和え物、玉子焼、大根桜漬などのおかずを添えるもの。パサパサあるいはサクサクした醤油味のカツオが印象的で、たっぷりのおかずで食事として完成したが、よそ者から見れば、味や中身にもっとえぐさがあってもよかった。発売当初は月に千個が売れる人気商品だったそうな。価格は購入時で850円、2014年4月の消費税率改定により875円、2018年時点で1,080円。2020年頃に駅では売られなくなったらしい。

内閣総理大臣賞を受賞して、この駅弁にも使われた「枕崎ぶえん鰹」とは、枕崎市漁業協同組合が開発した、一本釣りしたカツオを船上にて活き〆(血抜き)したあと急速冷凍し、弾力性のあるモチモチとした新食感の歯ごたえ生臭さのないさわやかな味と鮮やかな赤みを実現したブランド魚。そんなことを言わなくても枕崎は漁業で有名であると思うが、全国の大小の漁港と同じく、魚価の低迷や燃料費の高騰に悩んでいることが、この魚を紹介する公式サイトでの記述でうかがえる。

※2022年6月補訂:終売を追記
※2021年3月補訂:値上げを追記
販売駅
鹿児島本線 鹿児島中央(かごしまちゅうおう)駅 1913(大正2)年10月11日開業 鹿児島県鹿児島市中央町
調製元
株式会社 ぶるぺん 鹿児島県枕崎市中央町180番地 0993(73)2006

【終売】薩摩きっなご(きびなご寿司)(840円)Satsuma Kinnago (end of sales)
2005年12月31日に鹿児島中央駅の駅弁売店で購入 Dec. 31, 2005

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 中身 中身

2004年3月の九州新幹線部分開業に合わせて発売。内部が銀色のボール紙を立体的に組み立てた中に、胡麻混じり酢飯の上や周囲にキビナゴの酢塩締めと昆布を貼る、鹿児島名物きびなご寿司を詰めて、商品名シールと針金入り紙帯で封をする。よそ者からすれば珍味に該当するだろう。普段見慣れない食材を見るだけで、旅の気分が盛り上がるし、品質も良いと思う。

個人的にきびなご寿司は、どの業者の製品でも同じ味がするような気がする。しかしこの商品はパッケージに駅弁らしさがあり、意図的かどうかは知らないが空弁やスーパーの商品との差別化が図られている。2014年時点で駅弁としては現存しない模様。

※2015年2月補訂:終売を追記
販売駅
鹿児島本線 鹿児島中央(かごしまちゅうおう)駅 1913(大正2)年10月11日開業 鹿児島県鹿児島市中央町
調製元
大漁鮨 鹿児島県鹿児島市下荒田2丁目36−20 099(254)6111

【終売】さつまの旅路(850円)Satsuma no Tabiji (end of sales)
2005年9月11日に鹿児島中央駅の新幹線コンコースの飲食店で購入 Sep. 11, 2005

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 中身 中身

2004(平成16)年3月の九州新幹線部分開業と同時か、その少々後に発売か。黒い長方形の容器に、よく見ると文字と車両と鳥でツバメが踊る掛紙を巻く。掛紙で980円の価格は、ゴム印で850円に訂正。中身は豚肉の太巻、鶏の細巻、きびなごの押寿司という珍味系。なんとなく主観的にも客観的にも印象に残りにくいような。調製元は鹿児島市内の出前専門寿司屋。2007年頃までに売り止めた模様。

西鹿児島の駅弁は国鉄時代から一社独占だったが、九州新幹線の開業に伴い多社乱立に変わった模様。しかし果たして何種類の駅弁がありどこの売店に行けば買えるのかが、よく分からない。駅弁の定義が曖昧なことも合わせ、ここに店舗を構えるか弁当を卸せば、駅弁のブランドを手っ取り早く入手できそう。

※2015年2月補訂:終売を追記
販売駅
鹿児島本線 鹿児島中央(かごしまちゅうおう)駅 1913(大正2)年10月11日開業 鹿児島県鹿児島市中央町
調製元
大漁鮨 鹿児島県鹿児島市下荒田2丁目36−20 099(254)6111

【終売】つばめ弁当(1,000円)Tsubame Bento (end of sales)
2005年12月31日に鹿児島中央駅の売店で購入 Dec. 31, 2005

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 中身 中身

大柄でがっちりした長方形の経木枠の容器に木目調のふたをして、お品書きと割りばしとおしぼりを添付して輪ゴムで留め、特急つばめ号ロゴマーク柄の掛紙で包んで紙ひもでしばる。中身はどんどん変わるようだが、購入時には梅花形日の丸御飯、高菜巻、薩摩豚冷しゃぶ、博多筑前煮、カレーコロッケ、ウナギ入り玉子焼、煮サバ、黒胡麻もちなどが入っていた。

これはもともと、博多駅と西鹿児島駅を結んだ在来線特急「つばめ号」の車内販売用弁当。同じ価格と容器と掛紙で、博多の駅弁屋と鹿児島の業者が競作していたし、当時からそれぞれ博多駅と西鹿児島駅での販売もあったらしい。2004年の九州新幹線部分開業後も同様だが、新幹線つばめ号に車内販売はなく、在来線つばめ号改め「リレーつばめ号」は新八代駅より南に来ないので、鹿児島版は事実上、西鹿児島改め鹿児島中央駅の駅弁となった。

販売駅
鹿児島本線 鹿児島中央(かごしまちゅうおう)駅 1913(大正2)年10月11日開業 鹿児島県鹿児島市中央町
調製元
川内駅鉄道構内営業有限会社(弁当の西原) 鹿児島県薩摩川内市鳥追町5−17 0996(22)2636

【終売】さつま風土記弁当(1,000円)Satsuma Fudoki Bento (end of sales)
2005年12月31日に鹿児島中央駅の売店で購入 Dec. 31, 2005

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 外観 中身 中身

2005(平成17)年の春頃に発売か。フタも本体も黒く細長い容器に、割りばしとおしぼりを乗せて、郷中教育を描いた掛紙で巻いて、ビニールひもでしばる。中身は手前の5区画が御飯物で、左から栗めし・えび押寿司・うなぎ寿司・玉子の握り・サバ押寿司、奥の5区画にはとんこつ・きびなご・薩摩揚などという、多種中量の詰め合わせ。中身の解説は語られないが、自然に鹿児島にこだわった感じをちゃんと受け、鹿児島発着の列車で食べて風味が生きるもの。

添付の紙片はお品書きではなく、郷中教育十八学舎の一覧表。掛紙左下に郷中(ごじゅう)教育の解説が記される。江戸時代薩摩藩の教育体制から輩出された人材が、明治維新の過程で大きな役割を果たしたが、その後の薩摩あるいは薩長土肥が特段の発展や求心を見せずに一地方の枠に留まるのは、どうしたことか。2007年頃までに売り止めた模様。

※2015年2月補訂:終売を追記
販売駅
鹿児島本線 鹿児島中央(かごしまちゅうおう)駅 1913(大正2)年10月11日開業 鹿児島県鹿児島市中央町
調製元
鮨膳児玉 鹿児島県鹿児島市中央町 鹿児島中央駅サンフレスタ内 099(254)7300

JR九州 鹿児島(かごしま)駅 JR-Kyushu Kagoshima Station
2016(平成28)年10月訪問 GoogleMap

駅名標 駅舎 駅構内

鹿児島中央駅の東隣。明治時代の鉄道開通時には鹿児島市街の玄関口であったが、市街の西方への拡大により西隣の武(たけ)駅のほうが鹿児島の中央駅となり、1927(昭和2)年10月の西鹿児島駅への改称や1960(昭和35)年6月国鉄ダイヤ改正以後の優等列車の西鹿児島駅発着への切り替えなど、昭和時代に地位を譲り渡した。駅弁はかつての西鹿児島駅、現在の鹿児島中央駅と同じものが売られることがある。1901(明治34)年6月10日開業、鹿児島県鹿児島市浜町。