東京急行電鉄の時刻表「東急線電車時刻表」を紹介します。
日中の大井町線や池上線や東急多摩川線が毎時8本から10本に増発された、2005年6月10日ダイヤ改正の時刻を収録。サイズが東急時刻表史上最大のB5判に拡大されるとともに、定期券売り場での無償配布冊子に変更されています。
内容は路線図、駅構内図、平日・土休日別の全線全駅時刻表、運賃表やキロ程表のない鉄道営業案内、沿線のみどころガイド。従来の時刻表から運賃と東急バスの内容を除いて、小冊子レベルの沿線案内を加えた感じです。
平日の朝と夜間に列車が増発された、2004年10月19日田園都市線ダイヤ改正の時刻を収録。同年4月16日の世田谷線増発もサポートされています。価格は大きく下がって東急全線時刻表史上最安の200円に。中身では東急バスの路線図や駅のりば案内が削除され、監修者から東急バスが外されています。
横浜高速鉄道みなとみらい線の開業に伴い、東横線との相互直通運転が開始され、横浜〜桜木町間が廃止された、2004年2月1日東横線ダイヤ改正の時刻を収録。価格は元に戻り、時刻も路線別から平日・土休日別の配列に戻り、土休日ダイヤの赤紙使用も復活です。
他社線の駅時刻表や所要時間表を削除しましたが、主要11駅のカラー立体駅構内図を添付し、本文のフォントをやや大きくして行間を拡大したため、ページ数は増えています。同時に創刊以来の伝統である追い抜き時刻表を、ついにやめています。田園都市線の時刻表では列車の始終着駅を追加したため、前号のような始終着駅不明のミステリー列車はなくなっています。
営団半蔵門線水天宮前・押上間の開業に伴い田園都市線・半蔵門線・東武伊勢崎線の相互直通運転が開始され、東横線で通勤特急を新設し特急停車駅に中目黒が加わり、日中の目黒線の増発や池上線・多摩川線の土曜ダイヤが休日に統合された、2003年3月19日ダイヤ改正の時刻を収録しています。
東急バスの駅時刻表が削除された結果、ページ数が2割減少し、価格は50円下げられています。相互直通運転の開始により新たに東武線の時刻が登場するはずが、半蔵門線までは全駅掲載も東武線は南栗橋駅のみの掲載で、東急時刻表では列車の始発駅を表示しないため、押上からの中央林間方面行列車が押上始発か東武線直通かを判別できません。
深夜の増発と急行・特急の差し替えを実施した2001年12月7日の東横線ダイヤ改正と、藤が丘の待避線完成によりあざみ野駅に急行が停車し、土曜ダイヤが休日ダイヤに統合されたた2002年3月28日の田園都市線ダイヤ改正の時刻を収録。約1年前に発行された前号と体裁は変わっていません。表紙は東急時刻表史上初めてデビュー前の車両をイラストで紹介するもので、田園都市線でデビュー予定の5000系車両が描かれています。
田園都市線も平日・土曜・休日の3本建てから平日・土休日の2本建てに変更されたため、さらにページ数が減少しました。50,000部限定で発売されました。
東横特急が登場し、昼間時間帯の優等列車が倍増した2001年3月28日の東横線ダイヤ改正の時刻と、埼玉高速鉄道開業に伴う列車の行先変更が実施された3月23日の目黒線のダイヤ修正の時刻、旧型車両の一掃でノンステップ新型車両への統一が実現した3月24日の世田谷線ダイヤ改正の時刻を収録。東急の全線時刻表がわずか半年間隔で発行されるのは史上初めてのことです。
久々にページ数が減少したのは、東横線が平日・土曜・休日の3本建てから平日・土休日の2本建てに変更されたことによるもので、内容の量に変化はありません。今や少数派となった本文の追い抜き時刻表も健在です。50,000部限定で発売されました。
第14号の時刻表は、営団南北線・都営三田線の目黒延伸開業による目黒線との相互直通運転開始に伴う2000年9月22日のダイヤ改正の時刻を収録しています。新玉川線から田園都市線へ、二子玉川園からを二子玉川へ、多摩川園から多摩川への改称もサポート。他社の時刻表が総ページ数を維持または減少させる傾向にある中で、JR時刻表と東急の時刻表は増加が止まりません。
カラーページは広告のみとなり、その他のページはすべて白紙を使用。営業案内は巻頭に移動しています。50,000部限定で発売されました。
1999年12月4日の田園都市線・新玉川線・大井町線のダイヤ改正の時刻を収録しています。定価は50円下がり、1989年発行の第6号と同じ350円に変更されました。
1999年3月16日の東横線ダイヤ改正の時刻を収録。東横線のみの時刻表です。一昨年発行のものと比較して定価が半額になりました。
1998年7月20日現在の時刻を収録。前号と比較して中身の体裁の変更点はなく、赤の背表紙が目に付く程度です。表紙の写真は五反田線1000系。目蒲線用に4両編成で新製されたものの、まもなく池上線への転属で3両編成化、余った1両は車庫に保管されていて、新車が無駄になっているのが不思議です。
目黒駅が地下駅になった1997年7月27日のダイヤ改正の時刻を収録しています。総ページ数が400ページを超え、細身ながらずしりと重い時刻表です。構成に変化はありませんが、バスの駅時刻表が100ページを超える規模に成長、他社線の駅を含め東急バスのほぼすべての駅時刻表が掲載されています。
1997年3月25日の東横線ダイヤ改正の時刻を収録しています。
第10号の時刻表は発行月は7月ですが、快速を全廃し日中の急行を中央林間まで延伸した1996年4月26日の田園都市線・新玉川線・大井町線のダイヤ改正時刻を収録しています。書名が単純になり、発行者がみたび東急に戻り組織名も単純になりました。営業管理課と東急バス運輸部運輸課が監修の立場にいます。
総ページ数もみたび3割増で、しかし定価は据え置きです。前号と異なり、平日・土曜・休日とも白紙となり、掲載順も第7号までの路線別に変更、営業案内にだけ緑紙が使われています。接続他社線の駅時刻表の内容が充実し、新たに東急バスの駅時刻表が一部の路線で収録されました。巻頭カラー特集はなくなりました。
1996年3月1日の東横線ダイヤ改正の時刻を収録しています。急行が赤文字で、日比谷線直通電車が緑文字で表示されるようになりました。接続する自社線や他社線の駅時刻表も収録しています。
1995年11月24日の田園都市線・新玉川線のダイヤ改正時刻を収録しています。営団半蔵門線とこどもの国線の時刻も収録。東横線と田園都市線についてはこのように路線単独で時刻表を発行することがあるようですが、その発行頻度は不明です。
3年振りの新刊時刻表。1992年11月11日の世田谷線ダイヤ改正、1994年8月2日の東横線ダイヤ改正、1994年10月28日の田園都市線・新玉川線・大井町線のダイヤ改正、1995年2月17日の目蒲線ダイヤ改正の時刻を収録しています。
第8号の時刻表は1992年9月11日のダイヤ改正の時刻を収録しています。この号から協和企画が発行者となり、以前の営業課は営業管理課となり監修として名を連ねています。それにしてもよく発行者が変わる時刻表です。大きさはA5変形版のまま、横幅が10センチから11センチに拡大されました。
前号までは路線別に平日・土曜・休日の時刻を掲載し、路線別に接続他社線の駅時刻表を掲載していましたが、この号から全線の平日、全線の土曜、全線の休日の順で時刻を掲載し、土曜ダイヤは緑紙を、休日ダイヤは赤紙を使用。代わりに急行や快速の網掛けは赤地から灰地に変わりました。接続他社線の駅時刻表は巻末にまとめられ、バスのページは鮮やかな黄色い紙を使用しています。
巻頭カラーは「東急の電車図鑑」。10種類について見開きで解説と写真を掲載しています。
第7号の時刻表は1991年3月16日のダイヤ改正の時刻を収録しています。この号に限り、発行者が東急に戻り、(株)アド・東弘は企画・製作の立場となりました。32ページの巻頭カラーでは「東急沿線百景 写真で綴る今昔物語」と題した、渋谷駅など25駅の今と昔の写真を掲載しています。
1990年10月のダイヤ改正をサポートした、東横線と目蒲線のみの時刻を収録する時刻表です。中身は折込の全線路線図に、通常の全線標準時刻表と同じスタイルでの東横線と目蒲線の時刻表に、相鉄横浜駅の駅時刻表。その他は何もありません。表紙は昔懐かしいボール紙の乗車券や入場券が十数枚掲載されています。
第6号の時刻表は1989年8月20日のダイヤ改正の時刻を収録しています。ページ数が再び3割増となりながら定価は据え置きの350円。池上線と東横線に土曜ダイヤが導入され、東急の鉄道線全線が平日・土曜・休日の3本建てのダイヤとなりました。東急のバス路線について系統と運行頻度とカラーの路線図が掲載されています。
第5号の時刻表は1987年9月のダイヤ改正の時刻を収録しています。
第4号の時刻表は1986年10月1日現在の時刻を収録しています。この号から発行・企画・製作者が「アド・東弘」に変更され、鉄道部営業課は監修の立場となりました。総ページ数が約3割増えて192ページ、巻頭カラーの32ページはすべて沿線案内に充てられています。
第3号の時刻表は1985年4月のダイヤ改正の時刻を収録しています。モノクロのまま、東横線のページが赤紙に、田園都市線のページが緑紙に変更されました。鉄道部営業課の「監修」の文字が入ったことが特徴的。前号では巻末に一括して掲載されていた「沿線ガイド」も各線の末尾に組み込まれました。
初めての東急全路線を収録した時刻表です。田園都市線つきみ野・中央林間間1.2kmの開通に伴う1984年4月1日ダイヤ改正の時刻を収録しています。モノクロ全160ページで、東横線を筆頭とした路線順に平日と休日の全駅全列車の時刻表を掲載、東急線と接続する他社線の駅時刻表と、沿線ガイドと称した沿線の公共施設リストを収録しています。
現在の東急線電車時刻表の創刊号です。書名が表すとおり全線掲載ではありませんが、以後の東急の時刻表はこの時刻表を1号としています。企画制作には協和企画が名を連ねています。田園都市・新玉川線と大井町線と国鉄横浜線の全駅全列車の時刻と、接続の自社線や他社線の駅時刻表を掲載します。沿線ガイドは沿線の学校や役所施設の一覧のみ、営業案内はありません。
この時刻表の最大の特徴は、時刻表の本文で、急行や快速が各駅停車を追い抜くとその駅で時刻の掲載順が入れ替わる表現方法を採用していることにある。JR時刻表などと異なり、どの駅で調べても列車が時刻順に列び、追い抜き状況が一目でわかる。以来現在まで東急の時刻表はこのスタイルを続けていて、京急や相鉄の時刻表が後追いすることになりました。同時に協和企画のスタイルとも言えます。
特殊な時刻表