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 旅の友「駅弁」。実際に食べた9,000個以上の駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。

箱根登山鉄道 箱根湯本(はこねゆもと)駅 Hakone Tozan Railway Hakone-Yumoto Station
2017(平成29)年1月訪問 GoogleMap「箱根湯本駅」

駅名標 駅舎 駅構内

新宿から小田急特急ロマンスカーで約1時間半。箱根観光の玄関口のひとつであり、1200年以上の歴史を持つ温泉郷であり、全国有数の登山電車の乗り場でもあり、鉄道も道路も一年中混んでいる。駅弁はホーム上のキヨスク型売店と、2階改札外の土産物店で、各社のものが売られる。1919(大正8)年6月1日開業、神奈川県足柄下郡箱根町湯本。

箱根登山電車弁当(1,080円)2017年1月9日に箱根湯本駅の改札外コンコースの土産物店で購入
Hakone Tozan Densha Bento

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2015(平成27)年10月までに発売か。あるいは、食品表示ラベル上の商品名「箱根登山電車新車両記念弁当」のとおり、箱根登山鉄道3000形電車「アレグラ号」がデビューした、2014(平成26)年11月の発売か。掛紙にはその最新型電車のイラスト、箱根登山鉄道の箱根湯本駅〜強羅駅の概念的な路線図、「箱根登山鉄道の車両たち」を掲載。中身は茶飯をキンメダイそぼろと牛すき焼で覆い、サクラエビを少しまぶし、煮物と煮豆を添えたもの。少量で高価も、ていねいに作られた感じ。小柄で細長い容器は、常に満員の登山電車でも食べやすい、かどうか。

日本一本格的な登山鉄道であると思う箱根登山鉄道は、1919(大正8)年6月の開業から長らく、第二次大戦前の電車で運行していた。箱根の道路渋滞で電車が混雑するようになったことで、1981(昭和56)年3月に約45年ぶりの新車となる1000形電車「ベルニナ号」が入り、1989(平成元)年3月には冷房付きの2000形電車「サン・モリッツ号」が登場、1993(平成5)年7月には電車の長さを2両から3両に増やした。

それでも、観光客が乗る時間帯の電車は常に満員、行楽期には乗り切れない客が駅に行列を作る。日本人観光客は我慢強くても、近年に激増した外国人観光客はSNSやクチコミサイトに文句と低評価を多く投げているようで、箱根の印象の低下が懸念されると思う。2009(平成21)年3月にでっかく建て替えられた箱根湯本駅には、客を1時間以上待たせることができる行列用スペースが設けられた。強羅駅では駅前にカラーコーンを並べて客を列ばせる。3000形の導入も混雑対策の一環とされ、今後の増備により全列車を3両編成にできるようにするという。

販売駅
箱根登山鉄道 箱根湯本(はこねゆもと)駅 1919(大正8)年6月1日開業 神奈川県足柄下郡箱根町湯本
調製元
株式会社 丸高 神奈川県小田原市栄町2−3−15 0465(22)4180 http://marutaka29.com/

あじさい電車弁当(1,050円)2010年6月27日に箱根湯本駅の売店で購入
Ajisai Densha Bento

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2004年かそれ以前から、6〜7月頃に販売されている季節駅弁。正方形の容器に、箱根登山鉄道「あじさい電車」の走行風景のイラストを描いた掛紙を巻く。松花堂風に4区画に収められる中身は、梅花型ゆかりめし、ブリ照焼と玉子焼とひじき、丸形エビフライや鶏照焼、煮物類やニシン昆布巻に水まんじゅうなど。中身のほとんどにアジサイや電車との関連は感じられないが、紫色がほのかに散る半透明の水まんじゅうが入るだけで十分である。

箱根登山鉄道では1973(昭和48)年頃から、社員が自発的に沿線でアジサイを植えていったそうな。10年もすると梅雨時にはたくさん咲き誇り、オフシーズンの観光列車を彩るようになる。1994(平成6)年にはライトアップを始めるとともに予約制の特別列車の運行を開始し、現在は週末にもなると電車に乗り切れないほどの観光客で賑わう名物となった。

販売駅
箱根登山鉄道 箱根湯本(はこねゆもと)駅 1919(大正8)年6月1日開業 神奈川県足柄下郡箱根町湯本
調製元
株式会社 後藤商事 神奈川県足柄下郡箱根町湯本43の5 0460(85)6075

【終売】箱根登山ケーブルカー開通90周年特製記念弁当(900円)2011年11月27日に箱根湯本駅の改札外コンコース弁当売店で購入
Hakone Tozan Cablecar Kaitsu 90-syunen Tokusei Kinen Bento (end of sales)

掛紙 掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

箱根登山ケーブルカーの開通90周年を記念し、時期は分からないが箱根湯本駅で期間限定で販売された記念駅弁で、調製元は小田原駅の改札外に駅弁を出す弁当屋。ピンク色の容器を、ケーブルカーの写真や図面や概要を記した掛紙で包む。中身はひょうたん型の茶飯、アジ寿司、赤魚の煮付け、紅白のかまぼこ、サトイモやニンジンなどの煮物、玉子焼、豚焼肉など。中身とケーブルカーとの関係は不明だが、豊富な分量で腹には満足。

箱根登山鉄道の鋼索線(箱根登山ケーブルカー)は、1921(大正10)年10月21日の開通。関東地方では初めてのケーブルカーとして、2年前の6月に全通していた鉄道線の強羅駅に接続した。第二次大戦後の1959(昭和34)年から1960(昭和35)年にかけて早雲山駅から箱根ロープウェイが建設され、以後は登山電車とケーブルカーとロープウェイと船で箱根を横断する「箱根ゴールデンコース」の一翼を担う。1995年3月にはスイス製で設備一式を更新し輸送力を増強、週末や行楽期の待ち行列を少し緩和した。

販売駅
箱根登山鉄道 箱根湯本(はこねゆもと)駅 1919(大正8)年6月1日開業 神奈川県足柄下郡箱根町湯本
調製元
小田原あじ彩(株式会社 丸高)神奈川県小田原市栄町2−3−15 0465(22)4180

【終売】とざん電車弁当(880円)2010年6月27日に箱根湯本駅の売店で購入
Tozan Densha Bento (end of sales)

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箱根登山鉄道の春夏秋冬の写真を印刷した専用のボール紙箱を使う。白いトレーに収まる中身は、日の丸御飯、焼鮭、エビフライ、揚げ焼売、かまぼこ、鶏唐揚、ホタテやサトイモやニンジンなどの煮物、がんもどき、うぐいす豆など。中身だけ見てしまえば箱根も個性もないし、季節で差し変わりそうな食材も見あたらない、単なる食事としての弁当。2013年頃までの販売か。

※2017年4月補訂:終売を追記
販売駅
箱根登山鉄道 箱根湯本(はこねゆもと)駅 1919(大正8)年6月1日開業 神奈川県足柄下郡箱根町湯本
調製元
株式会社 後藤商事 神奈川県足柄下郡箱根町湯本43の5 0460(85)6075

【終売】箱根登山鉄道120周年記念 特製記念弁当(1,200円)2008年8月29日に小田原駅の自由通路の土産物店で購入
Hakone Tozan Tetsudo 120-syunen Kinen Tokusei Kinen Bento (end of sales)

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箱根登山鉄道のルーツである小田原馬車鉄道の創業120周年を記念し、2008年8月20日から2009年3月まで小田原駅と箱根湯本駅で販売される記念駅弁。大きめな長方形の真っ黒な容器に、120年の歴史を紹介するしおりを1枚置いて、登録有形文化財である早川橋梁、通称「出山の鉄橋」を渡る電車の写真を用いた掛紙を巻く。

中身は川海老を載せたキンメダイそぼろの茶飯、アジ寿司が2個と紅白のカマボコ、メンチカツサンドが2切れ、玉子焼、エビフライ串、海老すり身団子串、五目きんちゃく、サトイモやニンジンなどの煮物。書けば雑多に燃えるが、微妙に沿線の名物があり、風味に加え分量も確保され、良質な記念弁当に仕上がった。掛紙のデザインの美しさにも注目。調製元は従来から小田原で駅弁に見えなくもない弁当を売っていたが、この弁当の登場で駅弁屋と呼べるようになったのでは。

販売駅
箱根登山鉄道 箱根湯本(はこねゆもと)駅 1919(大正8)年6月1日開業 神奈川県足柄下郡箱根町湯本
調製元
小田原あじ彩(株式会社 丸高)神奈川県小田原市栄町2−3−15 0465(22)4180