banner  旅の友「駅弁」。
 館長が食べた駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。
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1.駅弁とは何か(駅弁の定義)

千葉県・小湊鉄道五井駅「あさりめし」

国語辞典で「駅弁」を引くと、「〔「駅売り弁当」の略〕鉄道の駅や車内で売っている弁当。」(三省堂「大辞林」)「鉄道の駅や車内で旅客に売っている弁当。」(小学館「大辞泉」)などとあります。辞書のレベルではこれで良いでしょう。しかしこれを駅弁の定義とすると、例えば駅構内に進出したコンビニエンスストアで販売されるコンビニ弁当も駅弁に該当するなど、一般に駅弁としてイメージされる像と相違が生じます。

ここに、ひとつ目安となる定義が存在します。国鉄の許可を受けて駅構内で主に飲食業を営む事業者の組織として、1946(昭和21)年に設立された社団法人「国鉄構内営業中央会」の加盟業者が駅構内で販売する、中身に御飯物を含む弁当を、駅弁とみなすものです。例えば、国鉄時代つまり第二次大戦後の昭和時代に出版された、全国駅弁紹介本のほぼすべてが、この定義に従い駅弁の販売駅数や総数を数えています。

日本鉄道構内営業中央会「駅弁マーク」

同会は国鉄分割民営化後に「日本鉄道構内営業中央会」へ改称、現在もJRの許可を受けて駅構内で主に飲食業を営む事業者の組織として活動中です。加盟業者が販売する駅弁のパッケージや掛紙には、右のような1988(昭和63)年制定の「駅弁マーク」を付けることができます。なお現在は、中身に御飯物を含まなくても、駅弁と名乗れるようです。

しかしこの定義では、JR以外の鉄道駅で販売される駅弁が網羅できません。また国鉄時代と異なり、現在は同会への加盟が駅構内営業の必要条件ではなくなった模様で、非加盟業者が、あるいはかつての加盟業者が脱会した後も従前と同じように、JR駅構内で駅弁を販売するケースが増えています。それに、加盟業者で駅弁を販売するものの、駅構内の売店を引き上げて駅前でのみ販売するようなケースもあります。

鹿児島県・鹿児島本線川内駅「特製お好み弁当」

つまり、現在において「駅弁」に、一般的な確固たる定義はありません。

そこで当館では、駅弁の定義を独自に次のように定め、この3項目すべてを満たした弁当を、収蔵展示する駅弁の選定基準とします。

  1. 鉄道の駅で販売される弁当である
  2. 特徴的な容器や包装や掛紙を使用する
  3. 弁当に対して特定の駅名がただひとつ定まる
  4. これ以外に、上記の3項目のいくつかを満たさずに、次の3項目のいずれかを満たす弁当を、駅弁として収蔵展示することがあります。

  5. 日本鉄道構内営業中央会が定めた駅弁マークが付いている
  6. 鉄道事業者が駅弁として紹介または販売している
  7. 館長自身が駅弁またはそれに準じるものとみなしたもの