banner  旅の友「駅弁」。館長が食べた駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。
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催事駅弁

馬路温泉前駅弁当(1,000円)2010年1月12日に京王百貨店駅弁大会で購入
Umaji Onsen Mae Eki Bento

掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

2010年1月の京王百貨店駅弁大会で地域おこし商品として実演販売された催事弁当。円形の発泡材枠容器を大小2個使用、それぞれに透明なふたをして、「馬路森林鉄道特別招待券」なる木片を載せて、和紙風の風呂敷で包む。中身は上段が御飯でタケノコ、ミョウガ、シイタケ、コンニャクをネタにした柚子風味のにぎり寿司、下段がおかずでアメゴ甘露煮、山菜やカボチャなどの煮物、じゃこ、なます、ゆずようかんなど。

高知県安芸郡馬路村(うまじむら)は、高知県の東部で室戸岬の北方に位置する人口約1,000人の村。1960年代まで林業輸送用の森林鉄道「魚梁瀬森林鉄道」が走っていた。馬路村ではこれにちなんで、丸山公園の中に遊覧鉄道を設置して日祝日に観光列車を走らせており、その乗り場「馬路温泉前駅」の駅弁がこれであるというストーリーをもって、デパートと共に都会の客へ売り込んだものか。現地では観光列車の運行に合わせて一日10個が販売されているそうな。

食べ物としては郷土の素材と料理を本当にふんだんに取り入れたものであり、とても個性的であるが、甘味でなく酸味とか、マグロでなくタケノコやミョウガの寿司とか、焼魚でなく甘露煮とか、どうも首都の都会人の口には合わなかったようで、残念ながら会場ではあまり売れていなかった。調製シールには個人名が書かれているが、観光庁から「観光カリスマ」に選定されている、馬路村農業協同組合の代表理事専務。

調製元
東谷望史 高知県安芸郡馬路村馬路3564−1 コミュニティセンターうまじ(馬路温泉) 0887(44)2026

土佐くろしお鉄道 中村(なかむら)駅2015年9月11日訪問Googleマップ
Tosa Kuroshio Railway Nakamura Station

駅名標 駅舎 駅構内

高知駅から特急列車で約1時間40分。中村駅のある四万十市は高知県の南西部に位置する人口約3.6万人の城下町で、室町時代に京都を模して区画された市街地が「土佐の小京都」と呼ばれる。駅弁は国鉄時代の一時期に鉄道弘済会が入っていたが、現在は駅舎内の売店で市内の弁当屋の幕の内弁当が売られるほか、駅前のうなぎ料理屋の駅前弁当も駅弁と紹介されている。1970(昭和45)年10月1日開業、高知県四万十市駅前町。

幕の内(670円)2003年3月21日に中村駅コンコース観光売店で購入
Makunouchi

掛紙 外観 中身

訪問時の中村駅で唯一の駅弁。やや大きめの駅弁容器らしい長方形経木枠容器に、四万十川の清流と川船に沈下橋にトンボの写真を載せた掛紙をかけてビニールひもでしばる。中身は日の丸俵飯に白身魚や煮魚に蒲鉾や巨大な玉子焼など、取り立てて特徴はないが分量は十分にあり、670円にしては具だくさんで味も良い。駅舎内土産屋のショーケース上に積んでの販売。ツイッター上の収穫報告によると、2016(平成28)年6月時点でも同じ姿で売られ、価格は700円である模様。

いつしか日本最後の清流という枕詞が付き、この地になくてはならない観光資源となった四万十川。しかし沿線の開発か観光客増加の影響か、川の名前に振り仮名が必要だった頃と違い、近年は少量の降雨ですぐに濁るようになってしまったそうだ。確かに前回の訪問時は雨天で清流の影もなし。今回は晴天で河原には観光用と牧草取りを兼ねた菜の花でいっぱいだった。

※2016年6月補訂:現況の追記
※2005年4月補訂:市町村合併による所在地名変更を反映
販売駅
土佐くろしお鉄道 中村(なかむら)駅 1970(昭和45)年10月1日開業 高知県四万十市駅前町
調製元
大八 高知県四万十市中村一条通2丁目 0880(34)1833

姿寿司(1,800円)2015年9月11日に中村駅の駅舎内の売店で予約購入
Sugata Zushi

掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

「清水サバ姿寿司焼」とも。JR四国の駅弁キャンペーン「四国の駅弁選手権2014」の実施に合わせて、2014(平成26)年11月の発売。あるいは従前の「サバ姿寿司」(1,000円)のリニューアル。訪問時の中村駅で唯一の駅弁、かつ3日前までの注文が必要な完全予約制の駅弁。

ワインのハーフボトルが入りそうな箱に、スーパーの白い発泡材トレーに置いてラップでぐるぐる巻きにした、サバの姿寿司を1本まるごと収める。商品名のシールには「要冷蔵」とあるが、アツアツの状態で受け取った。

これはとにかくでかい。尾頭付きで、酢飯をたっぷり腹に詰めた焼きサバは、三人前と名乗ってよい。非常に塩辛い味付けではあったが、豪快さがとても印象に残った。あるいは、豪快さに圧倒されてしまった。

中村駅は2010(平成22)年3月にリノベーション。東京都内の建築家チーム「nextstations(ネクストステーションズ)」が、開業から40年が経過した鉄筋コンクリートの駅舎のうち、改札口、待合室、売店のあたりを造り替え、木材と塗装と照明とサイン類で彩った。これが2010年の日本デザイン振興会「グッドデザイン賞」特別賞・中小企業庁長官賞、2012年の土木学会「デザイン賞」最優秀賞、2014年のワトフォード会議「ブルネル賞」駅舎建築部門の優秀賞など、様々なタイトルを次々に得た。ただ、実物を見れば、改装後に漸増したと思われる様々な掲示や什器が、デザインの面では目障りに感じられるかもしれない。

以前とはまるで違う形に美しく改装された売店でも、引き続き弁当類の販売はあるが、訪問時にあったものはスーパーやコンビニの惣菜であり、以前の上記の幕の内の姿はなかった。この姿寿司とともにJR四国の駅弁キャンペーンにエントリーされ、2013年度に金賞を獲得した「こだわりの四万十うなぎ弁当」(1,620円)も、今は売り止めたという。一部で評判を得た鰻重の駅前弁当「駅弁四万十」も、調製元ごと消えてしまった。

販売駅
土佐くろしお鉄道 中村(なかむら)駅 1970(昭和45)年10月1日開業 高知県四万十市駅前町
調製元
四万十いこい 所在地の記載なし 連絡先の記載なし ※駅弁の予約先は中村駅 0880(35)4961