banner  旅の友「駅弁」。
 館長が食べた駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。
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おごっつお弁当(500円)2012年2月11日に博多駅ビル会議室で購入
Ogottsuo Bento

掛紙 外観 外観 外観 中身 中身 中身

熊本駅と人吉駅を結ぶ観光列車「SL人吉」の車内で販売される弁当として、その運行開始日である2009(平成21)年4月25日に登場。竹皮の包みに、熊本県人吉市にある青井阿蘇神社の写真でデザインした掛紙を巻く。中身はラップに包まれた白御飯と赤飯の握り飯が各1個と、サバ竜田揚、シイタケとニンジンの煮物、玉子焼、たくあん。人吉の食材を多用したことが掛紙の一覧表で分かる。

宇都宮駅その他で明治10年代の駅弁創成期のものと伝えられる内容を再現したのかと想像したらそうではなく、人吉が誇る国宝の青井阿蘇神社で1200年前から行われているという「おくんち祭り」で食べられていた「赤飯、煮しめ、つぼん汁」を弁当で再現したものだという。汽車の旅を演出できるよう風体が創り込まれて、いい感じ。安価なのに風味も食感も安っぽくない。

「SL人吉」は、1988年8月から2005年8月まで豊肥本線の熊本駅と宮地駅との間で運行されていた観光列車「SLあそBOY」の8620形蒸気機関車と50系客車3両を叩き直して登場。大正生まれのSLの深刻な故障により列車ごと廃止されたが、2年4億円かけて事実上造り直し、客車のデザインも一新のうえ、線路が比較的平坦で機関車の負担にならない球磨川沿いの区間で再稼働したもの。もとは肥薩線矢岳駅で保存されていたSLであり、従前も里帰りと称してこの区間で営業運転を年に何日か実施していた。

調製元
株式会社 ニシコーフードサービス 熊本県熊本市二本木1丁目6−24 SマンションIN 096(322)4676

くろちゃんのあそモコ弁当(1,000円)2012年2月11日に博多駅ビル会議室で購入
Kurochan no Asomoko Bento

掛紙 外観 外観 外観 中身 中身 中身

熊本駅と宮地駅を結ぶ観光列車「あそぼーい!」の車内で販売される弁当として、その運行開始日である2011(平成23)年6月4日に登場。クラフト紙のようなボール紙の容器に、この列車で使われるキャラクター「くろちゃん」でデザインした掛紙を巻く。中身は黒米混じりの御飯の上に、赤牛の牛肉煮、ハンバーグ、レタスや水菜やトマト、目玉焼きで覆い、鶏唐揚、ポテトフライ、ライチを添えるもの。

ハワイのどんぶりで東京でもおなじみの「ロコモコ」を阿蘇の食材でこの観光列車のイメージに仕立てたようだ。楽しい駅弁が出てきたなと思う一方で、この区間で「あそBOY」廃止から「あそぼーい」登場までをつないだ観光列車「あそ1962」と運命を共にして買う機会を持てなかった「阿蘇うなり弁当」と同じく、列車と運命を共にしてしまう弁当だとも思う。調製元は宮地駅徒歩10分の郷土料理屋。

「あそぼーい!」はパノラマシートやラウンジ、親子向けにデザインされた座席「白いくろちゃんシート」や売店「くろカフェ」に図書室や木のプールなどを備える、デザイナー仕様の観光列車であり観光車両。この列車は1988年の製造後に「オランダ村特急」「ゆふいんの森」「シーボルト」「ゆふDX」と転用を繰り返し九州で流浪の旅を続けるキハ183系1000番台4両編成の、最後のおつとめになるのかどうか。

調製元
有限会社 総合インテリア丸装 飲食部 阿蘇 はなびし 熊本県阿蘇市一の宮町宮地3093 連絡先の記載なし http://www.aso-hanabishi.com/

御料理(680円)2003年9月8日に水俣駅待合室売店で購入
Oryori

掛紙 外観 中身

水俣駅で買えた、駅弁風な弁当。仕出し弁当用のビニール容器に仕出し弁当用の掛紙をかけて、中身は日の丸御飯に出汁巻玉子や肉団子に朱色のウインナーや蒲鉾や鯖塩焼といった具合に、やはり仕出し弁当そのまま。駅弁とは一風異なる雰囲気と味を楽しめる。法事や祭事などで団体に出されるような仕出し弁当が個人で気軽に楽しめるという点に価値を感じることができるか。

このお弁当は、水俣駅構内のキヨスク前に置かれた弁当惣菜用ケースで販売されていたもの。2004年3月の九州新幹線新八代・鹿児島中央間の開業で、新水俣駅の開業により水俣駅には特急が来なくなる上に平行在来線の経営分離によりJR線でもなくなるため、間もなくここでの弁当入手はできなくなることが見込まれる。新水俣駅に駅弁ができるかどうか。

販売駅
肥薩おれんじ鉄道 水俣(みなまた)駅 1926(大正15)年7月21日開業 熊本県水俣市桜井町1丁目
調製元
有限会社 森惣菜 熊本県水俣市白浜町20−22 0966(62)4057

南阿蘇鉄道 立野(たての)駅2017年3月25日訪問Googleマップ
Minamiasotetsudo Tateno Station

駅名標 駅舎 駅構内

熊本駅からJR豊肥本線で約1時間。立野駅はJR線が南阿蘇鉄道を分ける駅で、三段式スイッチバックの駅であり、トロッコ列車の始発駅。駅弁はないが、かつて駅のホーム上で売られた饅頭が、今も駅前で買える。2016(平成28)年4月の地震災害により、両路線とも運休中。1916(大正5)年11月11日開業、熊本県阿蘇郡南阿蘇村立野。

ニコニコ饅頭(350円)2008年12月8日に調製元で購入
Nikoniko Manju

外観

立野に鉄道が開業する前の1907(明治40)年に登場したという、立野駅前の名物まんじゅう。調製元は駅弁屋ではなく、この商品で駅構内営業をしていたかは分からないが、現在も駅に広告看板を出し、観光列車の発着時にはホーム上での台売りも実施される。

生地に甘酒を練り込んだ、こしあん入りの白い手作りまんじゅうが8個、ラップと経木の薄皮に包まれて350円。高い確率で出来立てホカホカが買える模様。一度聞いたら忘れられない商品名の由来は、食べたらニコニコするからだそうな。

販売駅
豊肥本線 立野(たての)駅 1916(大正5)年11月11日開業 熊本県阿蘇郡南阿蘇村立野
調製元
ニコニコ屋 所在地の記載なし 0967(68)0104

南阿蘇鉄道 南阿蘇白川水源(みなみあそしらかわすいげん)駅2017年3月25日訪問Googleマップ
Minamiasotetsudo Minamiaso-Shirakawasuigen Station

駅名標 駅舎 駅構内

立野駅から7駅25分。その名のとおり、熊本県の中部を横断する白川の、水源にあたる湧水の近くにできた駅。駅弁はないが、駅にカフェがあり、2017(平成29)年3〜5月の土日曜日に販売する駅弁ができた。2012(平成24)年3月17日開業、熊本県阿蘇郡南阿蘇村大字白川。

たっぷり赤牛牛めし弁当(1,300円)2017年3月25日に南阿蘇白川水源駅前でのイベントで購入
Tappuri Akaushi Gyumeshi Bento

掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

2017(平成29)年3月25日にデビュー。前年4月の熊本地震の被災地である熊本県阿蘇郡南阿蘇村の村役場が、震災復興と南阿蘇鉄道の全線復旧を目指し実施する「南阿蘇鉄道駅弁プロジェクト」により、芸人と村民で考案したこの駅弁を、南阿蘇白川水源駅の駅舎内にある「駅カフェ倶利伽羅」で、2017年3月25日〜5月7日の土日曜に販売するもの。

竹皮編みの容器に、南阿蘇鉄道の風景やトロッコ列車を描き、同プロジェクトのアイコンやロゴマークを記した掛紙を巻く。半透明のプラ製トレーに収まる中身は、クレソン混じりの御飯を、阿蘇あか牛の牛肉煮で覆い、半身の煮玉子、クレソン、菜の花を添えるもの。見ても食べても手作り感のある牛丼。発売日には180個ないし200個が完売、以後の販売日も連日の売り切れで好評だという。

2016(平成28)年4月16日の熊本地震で、阿蘇山のカルデラが唯一外部に口を開ける、南阿蘇村の西端で大規模な斜面崩壊が発生、国道57号とJR豊肥本線と、国道325号阿蘇大橋を土砂が押し流した。また、地震動により村内の住宅や別荘や道路や草原の一部が押し流され、15名以上の死者と100名近い負傷者が出たほか、南阿蘇鉄道のトンネルや鉄橋が変形し、列車の運行ができなくなった。

以後約1年が経過。道路は迂回路の整備と不通箇所の復旧が進められ、商店も観光施設もおおむね元通り。迂回路が混雑することと、大規模な土砂崩れが起きた箇所を除き、生活や観光に支障はないように見える。しかし鉄道の不通は続き、復旧の見通しが立たないうえ、代行輸送が平日朝夕の通学生向けのみで行われているため、公共交通での阿蘇へのアクセスが絶望的に悪化した。南阿蘇鉄道は7月31日から中松駅〜高森駅で運行を再開、一日1往復の普通列車と2往復のトロッコ列車が走り、車で来た観光客に以前と変わらぬ車窓を提供する。駅弁発売日の訪問日には、高森駅も南阿蘇白川水源駅も、地元や東アジアの客で賑わっていた。

販売駅
南阿蘇鉄道 南阿蘇白川水源駅(みなみあそしらかわすいげん)駅 2012(平成24)年3月17日開業 熊本県阿蘇郡南阿蘇村大字白川
調製元
調製元の記載なし 所在地の記載なし 連絡先の記載なし