banner  旅の友「駅弁」。館長が食べた駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。
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JR北海道 長万部(おしゃまんべ)駅2004年9月12日訪問Googleマップ
JR-Hokkaido Oshamanbe Station

駅名標 駅舎 駅構内

札幌駅から特急列車で約2時間、函館本線が室蘭本線を分ける駅。長万部町は北海道の南部で噴火湾に面する人口約6千人の町で、国道や鉄道が分岐し高速道路も通じ、将来は新幹線の駅が約束されている、江戸時代からの交通の要衝である。駅弁は国鉄時代から2社が営業、かにめしともりそばが鉄道客に加え自動車客にも親しまれている。1903(明治36)年11月3日開業、北海道山越郡長万部町字長万部。

かなやのかにめし(1,080円)2006年1月22日に京王百貨店駅弁大会で購入
Kanaya no Kani Meshi

掛紙 外観 外観 中身 中身

1949(昭和24)年頃に誕生した、北海道を代表するカニ駅弁のひとつ。昔ながらの駅弁らしい、平たい長方形の経木折を使用、これに2005年頃にデザインを一新した掛紙をかける。中身は味付飯の上にタケノコ混じりのカニほぐし身を敷き詰め、錦糸卵、シイタケ、梅干し、グリーンピースで彩り、ワカメ佃煮、缶詰みかん、大根桜漬、奈良漬を添えるもの。価格は2006年の購入当時で1,000円、2016年時点で1,080円。

長万部は函館本線が室蘭本線を分ける鉄道の要衝であるが、1986年以降は函館本線長万部・小樽間はローカル線となったため、現在は札幌方面と函館方面を結ぶ幹線の一中間駅という立場。そんな駅に駅弁屋が二社も生き残っているのは奇跡的だが、それぞれ「かにめし」「もりそば」という主力駅弁を確立し、鉄道客の他にドライブインで道路の客も集めている。

比較的遅く20世紀末期まで駅弁立売が残っていた長万部も、もともと町の規模は小さいうえ、函館山線こと倶知安方面との乗換客や特急の停車時間が極少となり、ホーム上で駅弁が売れなくなったそうでやむなく撤退。駅舎内の田舎風スーパーに駅弁はなく、購入には駅前の調製元へ出向く必要があるが、特急の乗客には車内販売員に予約を申し込むと配達してくれる。

※2016年12月補訂:値上げを追記
※2012年5月補訂:解説文の統合
販売駅
函館本線 長万部(おしゃまんべ)駅 1903(明治36)年11月3日開業 北海道山越郡長万部町字長万部
調製元
有限会社 かにめし本舗かなや 北海道山越郡長万部町字長万部40−2 01377(2)2007 http://www.e-kanaya.com/

【掛紙】かにめし(150円)調製年月日不詳
Kani Meshi

掛紙

1960年代の調製と思われる、昔の長万部駅弁の掛紙。このデザインは高度経済成長期、鉄道が陸上交通の王者であった最終期を通してほとんど変わらず、旅客に親しまれ続けてきた。

販売駅
函館本線 長万部(おしゃまんべ)駅 1903(明治36)年11月3日開業 北海道山越郡長万部町字長万部
調製元
有限会社 長万部駅構内立売商会 北海道山越郡長万部町長万部40 電話7

【掛紙】かにめし(150円)1967年10月21日調製
Kani Meshi

掛紙

1967(昭和42)年10月21日11時の調製と思われる、昔の長万部駅弁の掛紙。上の掛紙と全く同じだが、調製印の様式が変わり、販売年が特定できるようになった。

販売駅
函館本線 長万部(おしゃまんべ)駅 1903(明治36)年11月3日開業 北海道山越郡長万部町字長万部
調製元
有限会社 長万部駅構内立売商会 北海道山越郡長万部町長万部40 013772-2007

【掛紙】かにめし(200円)1971年1月3日調製
Kani Meshi

掛紙

1971(昭和46)年1月3日11時の調製と思われる、昔の長万部駅弁の掛紙。左上に均一周遊券、後のワイド周遊券の宣伝が入っている。当時は大きなリュックを背負い、カニのように列車の通路を横歩きし、北海道などエリア内が20日間も乗り放題となる国鉄の均一周遊券を活用し、夜行列車やユースホステルを泊まり歩く若者旅行者、いわゆるカニ族の最盛期であった。

販売駅
函館本線 長万部(おしゃまんべ)駅 1903(明治36)年11月3日開業 北海道山越郡長万部町字長万部
調製元
有限会社 長万部駅構内立売商会 北海道山越郡長万部町長万部40 013772-2007

【掛紙】かにめし(900円)1992年8月29日調製
Kani Meshi

掛紙

1992(平成4)年8月29日17時の調製と思われる、昔の長万部駅弁の掛紙。現在の「かなやのかにめし」の掛紙と絵柄や基本的なデザインは同一であるものの、価格や駅弁名に食品表示の有無などに差異がある。なぜ昔になかった「かなやの」の接頭語を付けたのだろう。

販売駅
函館本線 長万部(おしゃまんべ)駅 1903(明治36)年11月3日開業 北海道山越郡長万部町字長万部
調製元
有限会社 長万部駅構内立売商会 北海道山越郡長万部町字長万部40−2 01377(2)2007

【掛紙】かなやのかにめし(1,000円)1994年3月23日調製
Kanaya no Kani Meshi

掛紙

1994(平成6)年3月23日14時の調製と思われる、昔の長万部駅弁の掛紙。一年半前のものと比べて価格が100円アップしているほか、駅弁屋の名前が変わり、現在の「かなやの」の接頭語が付き、その他一部デザインを修整している。

販売駅
函館本線 長万部(おしゃまんべ)駅 1903(明治36)年11月3日開業 北海道山越郡長万部町字長万部
調製元
有限会社 長万部駅構内立売商会 北海道山越郡長万部町字長万部40−2 01377(2)2007

【掛紙】かなやのかにめし(1,000円)2001年9月10日調製
Kanaya no Kani Meshi

掛紙

2001(平成13)年9月10日15時の調製と思われる、昔の長万部駅弁の掛紙。7年半前のものと比べて価格がシールから印字に変わり、調製印が調製日時と消費期限の年月日時二段書きに変わり、意匠登録や商標登録の記述、食中毒防止の注意書き、テレックスの番号、和風レストランの表示が消えている。

販売駅
函館本線 長万部(おしゃまんべ)駅 1903(明治36)年11月3日開業 北海道山越郡長万部町字長万部
調製元
有限会社 かにめし本舗かなや 北海道山越郡長万部町字長万部40−2 01377(2)2007

【掛紙】かなやのかにめし(1,000円)2004年1月12日に京王百貨店駅弁大会で購入
Kanaya no Kani Meshi

掛紙

2004(平成16)年1月12日16時の調製である、長万部駅弁の掛紙。2年半前のものと比べて色調が変わり、食品表示と容器包装リサイクル法に基づく識別表示が右下に加わった。なお、これは京王百貨店駅弁大会で購入したものである。

販売駅
函館本線 長万部(おしゃまんべ)駅 1903(明治36)年11月3日開業 北海道山越郡長万部町字長万部
調製元
有限会社 かにめし本舗かなや 北海道山越郡長万部町字長万部40−2 01377(2)2007

【掛紙】かなやのかにめし(1,000円)2004年9月12日に駅弁屋店舗で購入
Kanaya no Kani Meshi

掛紙

2004(平成16)年9月12日17時の調製である、長万部駅弁の掛紙。「このイラストはイメージです。」の一文が加えられた。上記の催事版とこの現地版に、掛紙や容器や中身、見た目も味も有意な差がなく、これはなかなかすごいことだと思う。

販売駅
函館本線 長万部(おしゃまんべ)駅 1903(明治36)年11月3日開業 北海道山越郡長万部町字長万部
調製元
有限会社 かにめし本舗かなや 北海道山越郡長万部町字長万部40−2 01377(2)2007

特製もりそば(650円)2004年9月12日に駅弁屋店舗で購入
Tokusei Morisoba

掛紙 外観 外観 中身

1931(昭和6)年に登場した、日本初で長らく日本唯一だったそば駅弁。ボール紙製の長方形容器の中には、トレーに入ったもりそばに刻みネギ・わさび・とうがらしの薬味が付き、その脇にうずらの玉子がひとつ、ポリ容器のそばつゆと空のカップがひとつ入る。

国鉄は御飯の入らない弁当を駅弁として扱わなかったため、公式な駅弁にはならなかったが、今は誰もが名物駅弁と考えているはず。駅舎隣接の洋菓子屋兼そば屋で注文が入ってから調製するので、予約するほどでもないが入手には数分間の余裕が必要。価格は2004年の購入当時で600円、2016年時点で650円。

※2016年12月補訂:値上げを追記
※2004年11月補訂:駅弁名の訂正・写真の掲載・解説文の追記・調製元の所在地と電話番号の訂正
販売駅
函館本線 長万部(おしゃまんべ)駅 1903(明治36)年11月3日開業 北海道山越郡長万部町字長万部
調製元
有限会社 合田 北海道山越郡長万部町101番地 01377(2)3131

鮭飯(あきあじめし)(840円)2011年9月24日にドライブインで注文購入
Akiaji Meshi

掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

1972(昭和47)年に登場した過去の長万部駅弁で、今はドライブインで注文するお弁当。かにめしと同じ容器に、サケを描いた黄緑色の掛紙をかける。中身は白御飯の上をタケノコ混じりのサケフレークと鮭の煮付けで覆い、錦糸卵と紅生姜とグリーンピースで彩り、ワカメ佃煮、缶詰みかん、大根桜漬、奈良漬を添えるもの。つまりだいたい、かにめしのカニをサケに置き換えたもの。

やはりここでは「かにめし」なのだろう、注文販売の掲示があるにもかかわらず、レジでの注文時にはかにめしではなくて本当にいいのかと何度も念押しされた。フレークはぼそぼそ、この弁当の特徴である鮭の煮付けは下記「蝦夷めし」より分量もワイルドさも半分という軽い印象で食べやすい感じだった。

販売駅
函館本線 長万部(おしゃまんべ)駅 1903(明治36)年11月3日開業 北海道山越郡長万部町字長万部
調製元
有限会社 かにめし本舗かなや 北海道山越郡長万部町字長万部40−2 01377(2)2007 http://www.e-kanaya.com/

蝦夷めし(1,260円)2008年1月19日に京王百貨店駅弁大会で購入
Ezo Meshi

掛紙 外観 外観 中身 中身

昔も今もかにめしで売る長万部駅に昭和の頃から存在した通好みのマイナー駅弁。現在は要予約とされるが、今年の京王にひょっこり現れた。容器や包装の構造はかにめしと同じ。掛紙の絵柄はサケ、ホタテ、毛ガニ、漁網に北海道の海と陸を描いたのだろうか。中身は御飯の上にカニほぐし身とホタテ2個、そして衣というかタレをまとう鮭の切り身ひとつ。どこの駅弁や惣菜にも似ない、鮭のなんともいえない味付けに、遠くに来たなと感じさせる強烈な個性が出ている。

販売駅
函館本線 長万部(おしゃまんべ)駅 1903(明治36)年11月3日開業 北海道山越郡長万部町字長万部
調製元
有限会社 かにめし本舗かなや 北海道山越郡長万部町字長万部40−2 01377(2)2007 http://www.e-kanaya.com/

かなやの道弁かにめし(945円)2008年1月14日に京急百貨店駅弁催事で購入
Kanaya no Michiben Kani Meshi

掛紙 掛紙 外観 外観 中身 中身

2007(平成19)年の秋までに投入された「道弁」なる駅弁催事向け商品のひとつ。長万部駅弁のかにめしのように角を落とした、長方形の小さな発泡材容器を、スーパーやデパートの売り場での見栄えを重視した構造だと思える、立ち上がり付きのボール紙の枠にはめる。中身は白御飯の上にかにフレーク、イクラ、業務用冷凍錦糸卵、帆立をを乗せるもの。

中身こそコンビニの再現駅弁っぽい見栄えと分量だが、食べてみればかなやのかにめしの駅弁の味が出ていると思う。しかし駅弁のかにめしそのものがすでに事実上ドライブインやクルマの弁当であり、「道弁」という名前でこういうものを出すのならば、駅弁の看板は下ろすべきかと。一時は駅弁催事から足を洗っていたと思われるこの駅弁屋さん、最近は催事に再進出し、それどころか浮き足立った駅弁類似新商品を投入し、催事に軸足を置きつつあるようにも見える。食品表示にはついに委託製造の記号まで付き始めた。

販売駅
ドライブインかなや 1972(昭和47)年開業 北海道山越郡長万部町字平里12番地7
調製元
有限会社 かにめし本舗かなや 北海道山越郡長万部町字長万部40−2 01377(2)2007 http://www.e-kanaya.com/