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 旅の友「駅弁」。実際に食べた9,000個以上の駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。

江ノ電弁当チョコ電(1,680円)Enoden Bento Tankoro
2024年1月16日に京王百貨店の駅弁大会で予約購入 Jan. 16, 2024

掛紙 中身
掛紙 掛紙 外観 外観 外観 中身 中身 中身

秋冬の駅弁大会シーズンに向けた、2023(令和5)年秋の新商品で、9月までにスーパーの駅弁催事で発売。下記の商品「江ノ電弁当タンコロ」の陶器と紙箱を、1931年から2005年まで江ノ電を走った電車「304」を模した絵柄に変えた。中身は白飯の上にハムカツ、牛肉煮、にんじんとしいたけの煮物、かまぼこ、柴漬けを載せたもので、茶色いものを選んだらしい。「チョコ」は電車の愛称であり、中身にチョコレートは入らない。神奈川県の鎌倉駅の駅弁としながらも、調製元は引き続き福島県のいわき駅の駅弁屋。

江ノ島電鉄の300形電車は、1956年から1968年にかけて様々な電車や部品を改造して2両6本が製造された連接式の電車。500形電車2両2本の製造と合わせ、路面電車が鉄道に生まれ変わる近代化を実現した。この駅弁にされた304編成は、かつての江ノ島電気鉄道が1931年に製造した100形電車2両の、車体を新造して台車を他の電車から持ってきて改造し、台枠と呼ばれるベースだけ残してその車籍を承継したという。以後も改造を重ねながら住民と観光客を運び、2002年には緑色と黄色の車体色を往時の茶色とクリームに塗り替え、「チョコ電」の愛称が付いた。2005年9月に廃車。電車の顔だけ切断保存し、極楽寺の車庫に置かれる。

調製元
株式会社 アクアマリンパークウェアハウス 小名浜美食ホテル 福島県いわき市小名浜字辰巳町43−9 0246(54)3409 https://www.bishokuhotel.com/

江ノ電弁当タンコロ(1,680円)Enoden Bento Tankoro
2023年1月9日に京王百貨店の駅弁大会で予約購入 Jan. 9, 2023

掛紙 中身
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2022(令和4)年11月に全国各地のスーパーやデパートの駅弁催事に出現、同月に江ノ島電鉄の鎌倉駅の土産物店「ことのいち鎌倉」でも販売を開始。見た目や名前や調製元から、下記の商品「江ノ電弁当」の次作と思われる。容器の陶器は江ノ島電鉄で1931(昭和6)年から1980(昭和55)年まで使われた100形電車108号を模し、つくりがなんだか「京王電鉄9000系弁当」に似る。

中身はタコ飯の上にアジフライ、豚バラ肉、玉子焼、しらす、ごぼうを載せるもの。湘南か相模の海なのか、よくわからない。電車型容器の駅弁で、お子様ランチでも冷凍食品詰合せでも肉丼でもないのも、また不思議。40年以上前に消えた電車を今使ったことも、また不思議。江ノ電弁当の調製元が福島県いわき市なのも、やっぱり不思議。

江ノ島電気鉄道100形電車は、昭和時代初期の現在の江ノ電の輸送力の増強のため、1929年から10年間で延べ19両が製造、譲渡、改造されたもの。第二次大戦後も様々な改造を受けながら走り、比較的原形を留めた最後の2両は連結しての運転ができなかったため、「タンコロ」と呼ばれて1980年まで現役を続けた。107号は鎌倉市の公園で保存。この108号は江ノ電の車庫に留め置かれ、現在も自走可能な状態で極楽寺にある検車区(車庫)に保存されていると、江ノ電が公式サイトで紹介する。

調製元
株式会社 アクアマリンパークウェアハウス 小名浜美食ホテル 福島県いわき市小名浜字辰巳町43−9 0246(54)3409 https://www.bishokuhotel.com/

江ノ電弁当(1,400円)2021年1月22日にさいか屋藤沢店の駅弁大会で購入
Enoden Bento

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2021(令和3)年1月のさいか屋横須賀店とさいか屋藤沢店の駅弁大会で輸送販売された、謎の商品。2020(令和2)年9月頃から、スーパーの駅弁大会に出てきているという。テーマは神奈川県の江ノ島電鉄、しかし調製元は福島県の湯本駅やいわき駅の駅弁屋で、駅弁マークがついている。催事のチラシに商品を掲載せず、輸送駅弁の売り場でも紹介の掲示がない。調製元は催事場でいわき駅弁を実演販売していたが、そこではこれを売らずに輸送販売エリアを案内していた。

ふたの絵柄は江ノ島電鉄の300形電車に江の島と相模湾と富士山。ふたを上げると極楽寺駅の写真と江ノ電の路線図が現れるが、駅名に誤りがある。中身は白飯をシラスとハムで覆い、ソーセージと鎌倉煮なる肉片を置き、玉子焼にタコとキュウリの酢漬けを添えるもの。ドイツ料理のような香りも、また不思議。

2021年4月4日から、江ノ島電鉄の鎌倉駅の土産物店「ことのいち鎌倉」で「プレ販売」が始まり、以後は土休日に売られたという。2015年に鎌倉の小町通りの裏手で開店したイタリアンレストラン「鎌倉美食ホテル」が、2016年12月に江ノ電鎌倉駅側へ移転し「アクアサルーテ」となり、そこでもこの弁当を売るらしい。

※2023年1月補訂:現況を追記
調製元
株式会社 アクアマリンパークウェアハウス 小名浜美食ホテル 福島県いわき市小名浜字辰巳町43−9 0246(54)3409 https://www.bishokuhotel.com/

【終売】うなむすび(400円)2009年1月11日に江ノ島電鉄藤沢駅のキオスクで購入
Unamusubi (end of sales)

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下記の駅弁「えのぼ〜のぼ〜の弁当」を買った売店で、併売されていたおにぎり。ウナギとごぼうとショウガを混ぜた焼きおにぎりが2個、竹皮を模した紙に包まれ、その上から本物の竹皮で包み、さらに掛紙を巻く。常温なのに表面はカリッと、中身はふわっとしている、食べやすく味わいのある焼きおにぎり。

調製元の公式サイトによると、店主が2001(平成13)年9月に東京の巣鴨商店街で販売を開始、その後に数度の移転を挟んで2004年4月から江ノ電藤沢駅で売られるようになったそうな。現在は駅売店に加えて通信販売や移動販売でも購入できるようだが、江ノ電藤沢駅にはしっかりと住み着いており、こちらがむしろ江ノ電の駅弁だと主張できるような気がする。その車中での消費にも向いている、手軽でおいしい軽食。駅での販売は2016年頃までに終了、調製元での販売も2019年頃に終了か。

※2021年3月補訂:終売を追記
販売駅
江ノ島電鉄 藤沢(ふじさわ)駅 1902(明治35)年9月1日開業 神奈川県藤沢市南藤沢
調製元
合同会社 結 神奈川県藤沢市鵠沼神明5−6−9 0466(28)4250

【掛紙】江ノ島弁天さまのうなむすび(400円)2011年11月6日に江ノ島電鉄藤沢駅喫茶店で購入
Enoshima Bentensama no Unamusubi

掛紙

上記の駅弁「うなむすび」の、2011(平成23)年時点での姿。中身も価格も風味も変わらないが、掛紙のデザインが大きく異なる。また、キオスクはウォークイン形式の観光売店に改装されて惣菜類の販売を終了、代わりに隣の喫茶店「江ノ電の珈琲屋さん」が「うなむすび」の販売を引き継いだようで、この店頭に「うなむすび」の見本を置いた小机を出し、カウンターで現物を販売していた。

販売駅
江ノ島電鉄 藤沢(ふじさわ)駅 1902(明治35)年9月1日開業 神奈川県藤沢市南藤沢
調製元
合同会社 結 神奈川県藤沢市鵠沼神明5−6−9 0466(28)4250

【掛紙】うなむすび(400円)2015年9月18日に江ノ島電鉄藤沢駅喫茶店で予約購入
Unamusubi

掛紙

上記の駅弁「うなむすび」の、2015(平成27)年時点での姿。掛紙が元に戻った。中身や価格や風味は、引き続き変わらない。

販売駅
江ノ島電鉄 藤沢(ふじさわ)駅 1902(明治35)年9月1日開業 神奈川県藤沢市南藤沢
調製元
合同会社 結 神奈川県藤沢市鵠沼神明5−6−9 0466(28)4250

【終売】えのぼ〜のぼ〜の弁当(880円)2009年1月11日に江ノ島電鉄藤沢駅のキオスクで購入
Enobo no Bono Bento (end of sales)

掛紙 掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

江ノ島電鉄の駅弁の第二弾として、2008(平成20)年11月に発売。調製元はJR大船駅の駅弁屋である大船軒。正方形の容器に木目柄のボール紙でふたをして、江ノ電の路線図と駅弁の中身の解説を印刷した掛紙をかけて、ひもで十字にしばる。掛紙の裏側には車両図鑑を掲載、フタと中身の間に挟まるフィルムにも電車のイラストが描かれる。

中身はトマト御飯、鶏唐揚にエビ唐揚、玉子焼、ごま団子、サツマイモ甘露煮、もやしサラダ、煮物など。掛紙での解説に違い、風味も内容も江ノ電の沿線と関係なさそうなB級グルメで、わざわざこれを買いに来たいと思う駅弁ではない。しかし全線10km34分で駅弁の実需があるはずのない江ノ電で、駅弁を売ってしまう試み自体が興味深いし、このように無事に第二弾を迎えられたことがおめでたい。鎌倉駅と藤沢駅の改札外売店での販売。

江ノ島電鉄では2008(平成20)年7月に、大船軒と組んで初めての駅弁「江ノ電ごちそうさまー弁当」を発売した。同年11月にこの第二弾を発売。季節ごとの期間限定商品として、鉄道ファンに向けた販売を考えていたらしい。しかし第三弾が出ることはなかった。

江ノ電(えのでん)こと江ノ島電鉄は、1902(明治35)年から1910(明治43)年にかけて藤沢〜鎌倉間の路線を開業。路面電車のような小さな電車を使い、実際に現在も江の島〜腰越間で道路の真ん中を走る。

このような狭い地域での鉄道や軌道は、自動車の普及により全世界的に廃止が進み、江ノ電でも昭和40年代には利用不振による廃線が検討された。しかしその頃からの沿線の宅地化や観光地化による道路渋滞の深刻化で乗客が戻り、昭和50年代にはテレビドラマや旅行誌などで取り上げられて江ノ電そのものが観光資源化、現在では4両編成の電車を12分間隔で走らせて最大限の輸送力を動員しても土休日は終日混雑し、観光シーズンには電車待ちの行列ができるほど。

販売駅
江ノ島電鉄 藤沢(ふじさわ)駅 1902(明治35)年9月1日開業 神奈川県藤沢市南藤沢
江ノ島電鉄 鎌倉(かまくら)駅 1910(明治43)年11月14日開業 神奈川県鎌倉市御成町
調製元
株式会社 大船軒 神奈川県鎌倉市岡本2丁目3番3号 0120-014541