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 旅の友「駅弁」。実際に食べた9,000個以上の駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。

JR東日本 長岡(ながおか)駅 JR-East Nagaoka Station
2023(令和5)年12月訪問 GoogleMap「長岡駅」

駅名標 駅舎 駅構内

東京駅から新幹線で約100分。長岡市は新潟県の中央に位置する、人口約26万人の城下町。かつては信濃川の水運で、今は鉄道や国道や高速道路が分岐する交通の要衝は、明治時代に油田で栄え、商工業が興った。駅弁は明治時代から売られ、第二次大戦後から21世紀に入るまで3社の駅弁屋が競う激戦地であったが、2004年と2009年に1社ずつ消え、今は新幹線ホーム上でのみひっそりと売られる。1898(明治31)年6月16日開業、新潟県長岡市大手通。

とりそぼろ弁当(890円)Tori Soboro Bento
2014年9月28日に長岡駅の駅弁売店で購入

掛紙 外観 外観 中身 中身 中身 中身

2004(平成16)年8月頃に発売か。白いトレーに保温材か緩衝材か発泡スチロールの白いふたをかけて、やや小柄な正方形のパッケージの中に詰めて食品表示ラベルで封をする。中身は白御飯の上錦糸卵と粒子が細かい鳥そぼろを載せて、その間に炭火焼き鳥を2本置いて、かまぼこで彩る。業務用冷凍食品丸出しな中身だと感じるが、焼き鳥をそのまま串で入れる駅弁は希少だと思うので、「焼き鳥&そぼろ弁当」と呼べば、もう少しは振り返られるかもしれない。価格は2010年時点で750円、2014年時点で790円、2020年時点で890円、2022年時点で販売休止中。

2004年10月23日に震度6〜7の地震が三度も襲った新潟県中越地震による長岡市内の被害は、一部を除き甚大ではなかったが、上越新幹線が脱線して約2か月間も不通となったことで、駅弁の販売個数が一桁減った長岡の駅弁屋は大きな打撃を受けた。立川高島屋での長岡駅弁の販売は、災害復興支援の名目で実施されたもの。

※2023年12月補訂:値上げと現況を追記
※2018年8月補訂:写真を更新
※2015年9月補訂:値上げを追記
販売駅
信越本線 長岡(ながおか)駅 1898(明治31)年6月16日開業 新潟県長岡市大手通
調製元
株式会社 池田屋 新潟県長岡市今朝白3−13−14 0258(33)2430 https://ekiben-no-ikedaya.shopinfo.jp/

【掛紙】とりそぼろ弁当(750円)Tori Soboro Bento
2004年12月14日に立川高島屋の長岡駅弁販売で購入

掛紙

2004(平成16)年12月14日に購入した、長岡駅弁のパッケージ。上記の10年後と、容器も中身もまったく同じ。2か月前に起きた大地震を受けた、復興支援目的の百貨店催事で購入した。輸送の影響か災害の影響か、新潟県の駅弁にしては御飯がうまくなかった。

販売駅
信越本線 長岡(ながおか)駅 1898(明治31)年6月16日開業 新潟県長岡市大手通
調製元
株式会社 池田屋 新潟県長岡市今朝白3−13−14 0258(33)2430

牛めし(1,120円)Gyumeshi
2023年12月3日に長岡駅の新幹線上りホームの駅弁売店で購入 Dec. 3, 2023

掛紙 中身
掛紙 掛紙 外観 外観 外観 中身 中身 中身

2004(平成16)年に発売か。白いトレーに保温材か緩衝材か発泡スチロールの白いふたをかけて、やや小柄な正方形のパッケージの中に詰めて、食品表示ラベルで留める。駅弁の名前からはいつしか「越後の闘牛」の名が消えたが、ふたの裏では「闘牛の由来」の説明文が健在。

中身は白御飯の上に牛肉うま煮を載せる牛めし。濃く赤黒い牛肉は、時雨煮を通り越してビーフジャーキーのような、赤身が固く脂身が筋になるもので、これは特徴なのかどうか。価格は2004年の発売時で800円、2010年時点で840円、2014年時点で890円、2020年時点で990円、2023年時点で1,090円、8月から1,120円。

※2024年1月補訂:写真を更新
※2023年12月補訂:値上げを追記
※2015年9月補訂:値上げを追記
販売駅
信越本線 長岡(ながおか)駅 1898(明治31)年6月16日開業 新潟県長岡市大手通
調製元
株式会社 池田屋 新潟県長岡市今朝白3−13−14 0258(33)2430 https://ekiben-no-ikedaya.shopinfo.jp/

【掛紙】越後の闘牛 牛めし(800円)Echigo no Togyu Gyumeshi
2004年12月14日に立川高島屋の長岡駅弁販売で購入 Dec. 14, 2004

掛紙 中身

2004(平成16)年12月14日に購入した、長岡駅弁の外箱。「越後の闘牛」表記の有無と、牛の絵柄の大きさを除き、上記の2023年のものと同じ。中身も同じ。駅弁が約20年間変わらない間に、長岡駅では地震が起きる度に駅弁屋が消え、コロナ禍かどうか在来線や改札外での駅弁の販売が消え、新幹線上りホームの駅弁売店のみが残る。

裏ぶたには重要無形民俗文化財指定の闘牛に関する記述がある。その中に新潟県古志郡山古志村に関する記述はないが、2004年10月23日の新潟県中越地震で全村避難という村単位での最大の被害を受けてか、「ガンバロウ!山古志村闘牛の里」のシールが貼られる。なお、山古志村は2005年4月に長岡市へ編入される。

販売駅
信越本線 長岡(ながおか)駅 1898(明治31)年6月16日開業 新潟県長岡市大手通
調製元
株式会社 池田屋 新潟県長岡市今朝白3−13−14 0258(33)2430

【掛紙】越後の闘牛 牛めし(800円)Echigo no Togyu Gyumeshi
1997年9月9日調製 Sep. 9, 1997

掛紙

1997(平成9)年9月9日18時の調製と思われる、昔の長岡駅弁の掛紙。2004年の新潟県中越地震の頃に新作だと聞いた駅弁と、まったく同じ名前と価格と絵柄。国鉄時代にも同じ調製元で同じ名前の駅弁があったらしい。駅弁がいつ出ていつなくなったという情報は、時には駅弁屋でさえ把握していないことがあるので、それがコレクターや駅弁ファンの楽しみでもあり、悩みでもある。

販売駅
信越本線 長岡(ながおか)駅 1898(明治31)年6月16日開業 新潟県長岡市大手通
調製元
株式会社 池田屋 新潟県長岡市今朝白3−13−14 0258(33)2430

【終売】舞っちゃうが〜もぉ〜弁当(850円)Macchau Ga Mo Bento (end of sales)
2007年11月24日にお台場オトナPARK駅弁まつりで購入

掛紙 外観 外観 中身 中身

2007(平成19)年の夏頃に発売か。つまり下で紹介する「もぉ〜舞ちゃう」の非加熱機能付き容器版で、長方形のトレー接着容器に同じ中身が入っている。今回は甘すぎるが冷たくても柔らかくうまみがある牛細切の風味が個性的。この駅弁は、2009年6月の調製元の事業停止により失われた。

2004年10月に新幹線を脱線させ山古志村を孤立させた大地震が発生したばかりの新潟県では、2007年7月にも柏崎駅で電車を倒し原子力発電所を運転停止に追い込んだ大地震が発生した。前者は「新潟県中越地震」、後者は「新潟県中越沖地震」と、後世に混乱を生みそうな類似名称が気象庁から付けられている。いずれも幹線鉄道が数か月間も不通となり、駅弁業者の経営にも影響を及ぼした。

※2009年7月補訂:終売を追記。
販売駅
信越本線 長岡(ながおか)駅 1898(明治31)年6月16日開業 新潟県長岡市大手通
調製元
株式会社 長岡浩養軒 新潟県長岡市殿町一丁目2番地6 0258(32)3316

【終売】もぉ〜舞ちゃう(1,050円)Mo Macchau (end of sales)
2004年12月14日に立川高島屋の長岡駅弁販売で購入

掛紙 外観 外観 中身

秋冬の駅弁大会シーズンに向けた、2004(平成16)年10月の発売。円形の加熱機能付き容器を、文字やイラストがとても賑やかなパッケージに詰める。中身は新潟米コシヒカリの御飯の上に、六日町の雪国まいたけと、しょうゆと砂糖で煮込んだ山古志牛を載せるもの。メインの牛肉は硬いというか野趣あふれるというか、少なくとも暖かい状態でいただきたいもの。

本格発売開始を前に新潟県中越地震が発生、被害の大きかった山古志村の名前が全国に何度も報道されたため、この駅弁は復興のシンボルのひとつとして、駅弁大会で人気を集めている。「舞ちゃう」は「まっちゃう」と読むらしいが、「まいっちゃう」と読まれるほうが多いかも。この駅弁は、2009年6月の調製元の事業停止により失われた。

※2009年7月補訂:終売を追記。
販売駅
信越本線 長岡(ながおか)駅 1898(明治31)年6月16日開業 新潟県長岡市大手通
調製元
株式会社 長岡浩養軒 新潟県長岡市殿町一丁目2番地6 0258(32)3316