banner  旅の友「駅弁」。
 館長が食べた駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。
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オバマまんじゅう(650円)2009年1月3日に小浜駅の売店で購入
Obama Manju

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2008(平成20)年2〜3月頃の登場。前面の全面に焼き印のある円形の酒饅頭が5個、個別にラップで包まれて半透明のトレーに収まり、透明な袋に入れてB5判の包装紙に巻かれる。風味は柔らかく上品な感じ。

アメリカの上院議員であったバラク・フセイン・オバマ・ジュニアは2007年初頭、翌年のアメリカ大統領選への立候補を表明、演説のうまさを武器に前大統領婦人のヒラリー・ローダム・クリントン候補を激戦の後に破り、2008年8月に民主党の大統領候補の指名を獲得、同年11月の大統領選でも共和党のジョン・シドニー・マケインに勝利し、第48代大統領に就任した。黒人の血を引く大統領は、アメリカ合衆国約220年の歴史において初めてのことである。

大統領予備選の激戦が日本でもテレビで大きく取り上げられる中、有力候補と同じ名前を持つ福井県小浜市では、市長がオバマ陣営へプレゼントを送付したり、「オバマ候補を勝手に応援する会」なる地域グループが出現、この騒動もテレビに乗って全国へ宣伝されていった。地元の菓子店は主力の酒饅頭をアレンジしてこんな商品を売り出した。

焼き印や掛紙のマークは、肖像権に配慮して後ろ姿に変えたのだそうな。その他様々な地域おこしグッズが登場したが、この饅頭が現時点では筆頭格だろう。地元の駅でもスーパーでも観光施設でも買え、デパートの催事にも出品されたりしている。価格は2009年の購入当時で630円、2017年時点で650円。2017年1月にオバマ大統領が退任した後も、この饅頭は売り続けられている。通販でも買える。

販売駅
小浜線 小浜(おばま)駅 1918(大正7)年11月10日開業 福井県小浜市駅前町
調製元
有限会社 井上菓匠 福井県小浜市南川町9番10号 0770(52)0199 https://www.inoue-kouyouan.jp/

【終売】御食国(みけつくに)濱のかあちゃんのまごころ焼き鯖そぼろ寿司弁当(840円) 
Miketsukuni Hama no Kachan no Magokoro Yakisaba Soboro Bento (end of sales)

2004(平成16)年12月11日登場。楕円形の竹皮編み容器に駅弁名を墨字風に書いた掛紙をかける。中身は小浜産有機米コシヒカリの酢飯の上に錦糸卵と焼鯖のほぐし身を載せて、若狭ワカメの酢の物や煮野菜などを添える。日本一名前が長い駅弁ではないかとの指摘がある。土休日のみ一日15個ないし10〜20個程度が販売されるが、人気で入手が難しいと新聞等で紹介される。2014年時点で売られていない模様。

国鉄時代からの調製元の撤退で駅弁がなくなった小浜駅に駅弁をと、小浜市直営の食文化館兼眺望風呂で食堂を運営する、小浜市食生活推進員の有志グループ「グループマーメイド」に、JRが駅弁の開発を依頼したもの。市施設は駅から一日わずか2〜3便のバスで10分もかかる、他地域公共施設と同様に鉄道その他公共交通機関でのアクセスを想定しない場所に建てている。

※2014年6月補訂:終売を追記
販売駅
小浜線 小浜(おばま)駅 1918(大正7)年11月10日開業 福井県小浜市駅前町
調製元
お食事処 濱の四季 福井県小浜市川崎3丁目5番 0770(53)0141 http://www1.city.obama.fukui.jp/obm/mermaid/hamanoshiki/

【終売】一乃松膳 一丁来(いっちょうらい)(3,000円)2007年11月4日に小田急百貨店藤沢店駅弁大会で購入
Itinomatsuzen Icchorai (end of sales)

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北陸自動車道南条サービスエリアの速弁の、2007年秋バージョンとして、2007(平成19)年9月22日に登場、おそらく12月8日か11月10日の冬メニューへの切り替えで早々と消滅。正八角形の専用発泡材容器を二段に積んで、紙帯風シールで止めて、風呂敷風のナイロン紙で包む。中身は下段が紅葉型の松茸、栗、白の各御飯と干し柿など、上段が秋の色彩や食材を織り込んだ18種類もの秋の味。

弁当の価格がこのクラスになると、容赦なく多種の食材を詰め込んできたり、そもそも公式速弁は地元との結び付きが中身で判別しにくく、「よくできたお弁当でした」以外の感想を出しにくいところ。こうやって北陸と無縁な催事場に出るくらいだから、話題づくりには確実に成功している。南条SAは鉄道でいうと北陸トンネルの福井側出口の近くに位置するサービスエリア。

販売駅
北陸自動車道 南条(なんじょう)サービスエリア 1977(昭和52)年12月8日開業? 福井県南条郡南越前町
調製元
日本料理 一乃松 所在地の記載なし 連絡先の記載なし

かに本釜めし(870円)2008年4月28日にドンキホーテ港山下店で購入
Kani Hon Kamameshi

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2007〜2008年の駅弁大会シーズンの頃に、スーパーやホームセンターなどで見掛けている商品。駅弁に使われているような陶製釜飯容器に、早炊米パックと具のレトルトパックを詰めて、陶製のふたとボール紙のふたと、商品名やつくり方を書いた紙を載せて、透明なビニールでラッピングする。

具と米を容器に開けてかき混ぜ、電子レンジで加熱した中身は、商品名どおりのカニが入った釜飯ではあるものの、そんな風味はどこにいったのか、酒のつまみにもならない、飯の塩辛。商品の外観や印刷から感じる、福井の駅弁の雰囲気はどこにもない。電子レンジが必要だから非常食にもならず、どういう用途や市場を想定した商品なのだろうか。

このシリーズは福井のかにの他に、北海道の紅鮭、青森の帆立、秋田のとり、山形の舞茸、東京のあさり、長野の山菜、静岡の桜えび、愛知の野菜、三重のはまぐり、京都の栗、大阪のたこ、神戸の牛肉、岡山の竹の子、広島のかき、瀬戸内海の穴子、高知の松茸、長崎の五目と、全18種が揃っているそうな。容器を除いたパックも通信販売されている。

調製元
上野食品 株式会社 東京都大田区千鳥3−14−3 03(3757)4711
催事駅弁

数の子いり蟹ちらし(880円)2011年1月29日に阪神百貨店駅弁大会で購入
Kazunoko iri Kani Chirashi

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2011(平成23)年1月の阪神百貨店駅弁大会で「バス弁」として販売されていたお弁当。調製元と同じ所在地で同じ読み方をすると思われる「有限会社PFD」という会社が2005年に商標を出願した「バス弁」のシールが掛紙に貼られる。ここでのバス弁の定義は、観光バスに積み込むお弁当、である模様。しかし収穫報告はもちろん調製元の公式サイトへの掲載もないので、阪神百貨店駅弁大会向けの催事弁当なのかもしれない。

赤いプラ製トレーを接着した円形の発泡材枠容器に透明なふたをして、商品名とカニを印刷した白い正方形の掛紙をかける。中身はシイタケやカズノコやきぬさやの小片が少し混じったカニほぐし身で酢飯の上を覆うもの。小さなわっぱ飯風お弁当で、かなり少量ですが食べやすい感じ。

調製元
有限会社 ピーエフディー 福井県小浜市川崎1−2−1 0120-89-3844

JR西日本 鯖江(さばえ)駅2014年5月18日訪問Googleマップ
JR-West Sabae Station

駅名標 駅舎 駅構内

大阪駅から特急列車で約2時間。鯖江市は福井県の中部に位置する人口約7万の門前町で、メガネフレームの国内生産を独占することで知られる。駅弁は過去にも公式にも存在しないが、駅のコンビニでは北陸本線の駅弁の一部が買える。また、スーパーやデパートの駅弁催事で鯖江駅の駅弁と称する弁当が売られることがある。1896(明治29)年7月15日開業、福井県鯖江市日の出町。

かに海鮮弁当(926円)2014年5月18日に鯖江駅のコンビニで購入
Kani Kaisen Bento

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鯖江駅のコンビニで買えた駅弁。丸い容器に酢飯を詰め、カニのほぐし身で覆い、数本のカニ脚とイクラ醤油漬で彩り、ガリを添える。デパートの北海道物産展で買えるような、属地不詳な商品。駅で買えた駅弁に、そんな感想を思うのは、ここのこれらの商品は、全国各地の駅弁催事で、その時々に様々な駅や空港や地域や肩書きを名乗って売られるからである。

販売駅
北陸本線 鯖江(さばえ)駅 1896(明治29)年7月15日開業 福井県鯖江市日の出町
調製元
株式会社 一乃松 福井県越前市高瀬1丁目29−2 0778(21)2211 http://www.ichinomatsu.jp/

柿の葉寿し(864円)2014年5月18日に鯖江駅のコンビニで購入
Kakinohazushi

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鯖江駅のコンビニで買えた商品。その名のとおりの柿の葉寿司で、マスと〆鯖と焼鯖が2つずつ、酢飯と合わせて柿の葉で巻かれ、白いトレーに並べられ、竹皮柄のボール紙箱に収められ、掛紙を巻かれる。これは、福井県の鯖江あるいは小浜の商品というよりはむしろ、東京都内と商業施設の催事場とネットショッピングで売られるナショナルブランド。福井県内では主に、道の駅や高速道路で売られる模様。

販売駅
北陸本線 鯖江(さばえ)駅 1896(明治29)年7月15日開業 福井県鯖江市日の出町
調製元
株式会社 若廣 福井県小浜市川崎1−3−5 0120-89-3844 http://wakahiro.jp/

【終売】若狭牛ステーキ重(1,365円)2008年1月26日に阪神百貨店駅弁大会で購入
Wakasagyu Steak Ju (end of sales)

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2007(平成19)年の秋頃に催事場で現れた、鯖江駅弁を名乗るおそらく史上初のお弁当。コンビニ軽食弁当並みに小柄な発泡材容器に透明なふたをして、商品名や中身と調製元の写真に催事屋製「駅弁の達人」マークや、「こだわり」「感動の」などの煽り文句を付けたボール紙の枠にはめる。

中身は白御飯の上に牛そぼろと牛ステーキ3切れを載せて、蒲鉾、玉子焼、柴漬けを添えた牛丼。ぱさついた感じの牛肉の風味は可もなく不可もなし。分量を考えるとえらく高価だが、5段階中上位2段階以上の若狭牛を使っているとは書かれている。

調製元はもともと福井県鯖江市の左官タイル業者。1995年頃に資材置き場をカラオケ店に転換したら大当たりし、ブームが去ると日本料理屋に転換したら土産物の焼き鯖寿司が空弁ブームによる知名度向上で空港や百貨店への販路に乗り、おそらくその縁で催事場、空弁、速弁へ進出、そして駅弁までも出したようだ。

この商品は鯖江駅のキヨスクで販売されているそうだが、2008年5月現在で時刻表や鉄道会社や駅弁業界や地元そして調製元公式サイトからも駅弁としての紹介はなく、BIGLOBEトラベル「全国駅弁ガイド」とジャパンフーズシステムの催事対応駅弁紹介が、唯二の紹介例である模様。阪神百貨店の駅弁大会でも、大阪の空弁屋と紹介されるブースで焼き鯖寿司の陰に隠れて売られていた。

後に2008年7月19日放送にテレビ朝日で放送されたテレビ番組「教科書に載らない!超ゲンダイ史」で全国2位のオススメ駅弁と紹介されたり、駅のキヨスクでの販売が度々目撃されたり、京王百貨店駅弁大会にも出てきたりしている。2011年頃までの販売か。

※2017年5月補訂:終売を追記
※2015年9月補訂:後日の経緯を追記
販売駅
北陸本線 鯖江(さばえ)駅 1896(明治29)年7月15日開業 福井県鯖江市日の出町
調製元
株式会社 一乃松 福井県越前市高瀬1丁目29−2 0778(21)2211 http://www.ichinomatsu.jp/

えちぜん鉄道 あわら湯のまち(あわらゆのまち)駅2014年5月17日訪問Googleマップ
Echizen Tetsudo Katsuyama Station

駅名標 駅舎 駅構内

福井駅からえちぜん鉄道で約40分。あわら市は2004(平成16)年に芦原町と金津町が合併してできた、人口約3万人の温泉町や宿場町。源泉かけ流しから偽装温泉まで、高級旅館から性風俗まで、幅広いタイプの温泉街は関西の奥座敷とされる。駅弁は下記のとおり、2014(平成26)年に売られたことになっている。1928(昭和3)年12月30日開業、福井県あわら市二面。

【終売】大人のオムライス(1,100円)2014年1月14日に京王百貨店駅弁大会で購入
Otona no Omurice (end of sales)

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2014(平成26)年1月の京王百貨店駅弁大会で販売。えちぜん鉄道あわら湯のまち駅の駅弁を名乗る、空前にして絶後の商品ではないかと思う。温泉の風呂桶をイメージしたという円形の容器を留めるボール紙の帯には、水玉模様の手ぬぐい風の地紋や、温泉マークや駅弁催事屋のマーク、駅名と商品名などが書かれる。

中身は、福井県産コシヒカリのチキンライスを、やはり福井の玉子を使うスクランブルエッグで覆い、デミグラスソースをかけ、ハム、大きなたくあん、菜の花、サトイモの煮付け、リンゴのコンポートを添える、オムライス風洋食弁当。催事場では残念ながら不人気であったが、常温の弁当なのにみずみずしく、味付けも爽やかに控えめで、食べ物としての弁当としては、そんな評価に納得がいかない出来。ただ、これのどこが福井や芦原や駅弁かと問われれば、答えられない感じ。

調製元は、あわら湯のまち駅の正面に実在する洋食堂。ここのオムライスは地元の名物だという。ただ、こんな弁当が駅弁として駅で売られたかどうかは疑義がある。一応、百貨店の会期の終了後に現地で試食会が開催されたり、2日前までの要予約で駅舎内の観光案内所で売ったと記すウェブページもある。同年の5月に現地を訪問したら、駅弁の痕跡はまったく無かった。

販売駅
えちぜん鉄道 あわら湯のまち(あわらゆのまち)駅 1928(昭和3)年12月30日開業 福井県あわら市二面
調製元
源の星 福井県あわら市温泉1丁目405 0776(77)2045

えちぜん鉄道 勝山(かつやま)駅2014年5月17日訪問Googleマップ
Echizen Tetsudo Katsuyama Station

駅名標 駅舎 駅構内

福井駅からえちぜん鉄道で約1時間の終着駅。勝山市は福井県の北東部に位置する人口約2万人の城下町で、恐竜の化石が出土して恐竜博物館が建てられたことで知られる。駅には売店がなく、駅弁も駅前弁当も存在しないが、下記のとおり百貨店の駅弁催事で売るために駅弁が仕立てられたことがある。1914(大正3)年3月11日開業、福井県勝山市遅羽町比島。

【終売】恐竜のお話鶏三昧弁当(1,500円)2012年1月12日に京王百貨店駅弁大会で購入
Kyoryu no Ohanashi Tori Zanmai Bento (end of sales)

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2011(平成23)年12月25日に、えちぜん鉄道勝山永平寺線の終着駅である勝山駅で販売を開始したという、えちぜん鉄道史上初の駅弁。商品そのものは10月に「秋の勝山うまいもん祭」や北陸自動車道南条サービスエリアで販売したという。恐竜の卵を模したという樹脂製容器を、恐竜の絵柄や解説やペーパークラフトを印刷したボール紙の容器で囲う。卵の中には恐竜フィギュアが1体入り、弁当の中ぶたには化石の形を浮き出す。

中身は鶏そぼろと錦糸卵を載せた福井県勝山産コシヒカリの白御飯に、鶏豚ハンバーグ、玉子焼、鶏照焼、カボチャとサトイモとサツマイモ、玉子どうふ、水ようかんなど。内容はくどいほどの鶏づくしも、味は名前どおり中身どおり普通な感じ。

調製元が疑義駅弁も手掛ける催事屋であるため、自動的に疑義駅弁のマークを付けたくなるところだが、この商品はえちぜん鉄道が公式サイトで駅弁だと紹介しており、その点では公式な駅弁。もっとも、現地では土休日に限り購入7日以上前の平日までに3個以上での予約販売というし、それも2012年4月8日限りで中止したというから、疑義駅弁や催事駅弁のたぐいと何ら変わらない。京王百貨店駅弁大会ではチラシで準目玉扱いしてくれ、テレビの情報番組でも宣伝してくれたのに、価格が問題だったのか、話題性が斜め上を行ったのか、会場では毎日盛大に売れ残っていた。

福井県の山中で九頭竜川の中流域に位置する勝山市は、1980年代から恐竜の化石が多く出土する地域として知られる。2000年7月には一万坪の敷地に黒川紀章がデザインしたドームや半地下構造を持つ建物を持つ福井県立恐竜博物館が開館、今では年間で約50万人もの入館者を集める日本一かつ世界有数の恐竜博物館として、福井の観光と日本の恐竜研究を牽引している。

販売駅
えちぜん鉄道 勝山(かつやま)駅 1914(大正3)年3月11日開業 福井県勝山市遅羽町比島
調製元
株式会社 あさくら 福井県吉田郡永平寺町諏訪間65−1−1 0120-291101