banner 汽車客車客車客車客車客車客車客車客車客車客車
 旅の友「駅弁」。実際に食べた9,000個以上の駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。

JR東日本 大月(おおつき)駅 JR-East Otsuki Station
2021(令和3)年12月訪問 GoogleMap「大月駅」

駅名標 駅舎 駅構内

新宿駅から特急列車で約1時間か通勤電車で約1時間半。大月市は山梨県の東部で桂川が流れる、人口約2万人の宿場町。富士への玄関口のひとつで、甲州街道の宿場町が連なるほか、奇矯で知られる猿橋がある。駅弁は1916(大正5)年から売られ、2011(平成23)年に消えた。1902(明治35)年10月1日開業、山梨県大月市大月町1丁目。

桃太郎もち(648円)Momotaro Mochi
2017年5月20日に大月駅の観光案内所の売店で購入

掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

2017(平成29)年4月9日午後に、大月駅にある大月市観光協会の観光案内所で発売。ほのかな桃色に染まる、餅米と白あんと桃シロップ漬を使うプチ大福餅が4個、トレーに収まり、竹皮柄の紙に巻かれ、白くつややかな掛紙に巻かれる。大正時代の猿橋駅の駅売り銘菓の復刻版だというが、それを感じさせない現代的なスイーツ。

山梨県立大学の総合政策学科の女子学生が、地元の大月に桃太郎に関する伝説があることと、祖先が駅で「桃太郎もち」を売っていたことから、この商品を考案し、販売にこぎつけたという。山梨のよさを発信する女性グループ「モモハナ」が、大正時代の猿橋名物であった桃太郎餅を復刻したという記事もある。掛紙にある「桂川館」は、2011年まで下記の駅弁を販売していた調製元のこと。掛紙上部に「SINCE 1916」とあるとおり、1916(大正5)年に中央線の機関庫があった猿橋駅で駅弁や菓子などを売り始め、富士山麓電気鉄道、現在の富士急行が開業して乗換駅になった大月駅へ移転した。

販売駅
中央本線 大月(おおつき)駅 1902(明治35)年10月1日開業 山梨県大月市大月町1丁目
調製元
株式会社 海老屋 山梨県甲府市七沢町134−4 0120-370-720

【終売】お月さま弁当(550円)Otsukisama Bento (end of sales)
2015年8月21日に調製元で予約購入

掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

2014(平成26)年の7月までに、大月駅の駅舎の一角にある、大月市観光協会の小さな小さな案内所兼売店で売り始めたお弁当。調製元は1904(明治37)年からの大月の駅前旅館で、この弁当は大月駅前で毎月第三土曜日の日中に実施する「夕やけ市」で販売しているもののようで、掛紙にもその記述が見られる。

白御飯の上に、真円に固めた炒り卵、鮭フレーク、鶏照焼を配し、隙間を鶏そぼろで埋め、ホウレンソウと柴漬けを添える。御飯の具で満月の夜空を表現しているのだろう。駅弁向けでもありふれたプラ製の容器を使いながら、御飯の底に吸湿シートを敷いており、常温で湿っぽくなく固くなく、適度な口当たりである。安くて柔らかく、きれいなお弁当。駅弁として知られることなく、2015年までの販売か。

※2021年3月補訂:終売を追記
販売駅
中央本線 大月(おおつき)駅 1902(明治35)年10月1日開業 山梨県大月市大月町1丁目
調製元
濱野屋ティートラスト 有限会社 山梨県大月市大月1−3−3 0554(22)1372

【終売】ほろほろランチ(1,150円)Horohoro Lunch (end of sales)
2010年6月18日に富士急行の大月駅で予約購入

掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

1986(昭和61)年の発売という、ホロホロチョウを使用した全国で唯一の珍駅弁。駅弁の名前や鳥のイラストを描いた専用のボール紙箱を使用、白いプラ製トレーに収まる中身は、栗を添えた味付け御飯に、富士山麓で飼育されているホロホロチョウの薫製、エビフライ、ポテトフライ、ソーセージ、かまぼこ、玉子焼、昆布巻、漬物などと、ロゼの甲州ワイン「オリファン」の小瓶。価格は2002年の購入時で1,150円、2010年の購入時で1,200円。

買って食べれば話の種になるし、メインのホロホロチョウの濃厚な食感と淡泊な風味はチーズササミのようで、クセがないので食べやすい。茶飯も美味。基本的に土休日限定で販売される駅弁。大月駅は1928(昭和3)年築の丸太小屋風駅舎が現役で供用され、運輸省「関東の駅百選」にも選ばれた。

この駅弁はおそらく調製元の廃業により2011年7月限りで失われた。

※2011年8月補訂:終売を追記
※2011年6月補訂:写真を更新し解説文を増強
販売駅
中央本線 大月(おおつき)駅 1902(明治35)年10月1日開業 山梨県大月市大月町1丁目
調製元
株式会社 桂川館 山梨県大月市大月1−3−20 0554(22)0047

【終売】特製お好み弁当(800円)Tokusei Okonomi Bento (end of sales)
2010年4月4日に大月駅の富士急行ホーム上の台売りで購入

掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

大月駅の幕の内弁当。ボール紙製の専用容器を使用、白いトレーに収まる中身は、日の丸御飯に白身魚フライ、鶏唐揚、エビフライ、カマボコと玉子焼と昆布巻、シメジ、漬物など。おそらく昭和の頃から容器も中身も進化を止めているのだろう、前向きに書けば希少になりつつある、コンビニやホカ弁がなかった頃の古き幕の内駅弁。石和から横浜まで自転車で走っている道中で食べたので、御飯が多く揚げ物ばかりのスタミナ食はうまかった。

この駅弁の購入時の大月駅弁はJR駅の駅舎内やホーム上では売れなくなったのか、しばらくその姿を見ていないと思う。土休日には富士急行駅のホーム上で台売りが行われている。この駅弁はおそらく調製元の廃業により2011年7月限りで失われた。

※2011年8月補訂:終売を追記
販売駅
中央本線 大月(おおつき)駅 1902(明治35)年10月1日開業 山梨県大月市大月町1丁目
調製元
株式会社 桂川館 山梨県大月市大月1−3−20 0554(22)0047

【終売】食べてミーナ!!(700円)Tabetemina!! (end of sales)
2010年4月4日に大月駅の富士急行ホーム上の台売りで購入

掛紙 外観 外観 外観 中身 中身 中身

2006(平成18)年に発売の、富士急行とのタイアップ駅弁。駅弁の名前は、2004(平成16)年7月に富士急ハイランドが導入した絶叫マシン「トンデミーナ」にちなんでいるのだろうか。ホカ弁容器に、富士山と富士急行「フジサン特急」のイラストを描いた掛紙をかける。中身はおにぎり2個、フライドポテト、鶏唐揚、ウインナー、ごまだんご、ゼリーなど。どうしてこうなったのか、駅弁や鉄道や遊園地のイメージを損なわないか、非常に微妙な弁当。発売時にはパンが入ったお子様ランチかピクニック弁当だったのだそうな。この駅弁はおそらく調製元の廃業により2011年7月限りで失われた。

※2011年8月補訂:終売を追記
販売駅
富士急行 大月(おおつき)駅 1903(明治36)年1月17日開業 山梨県大月市大月1丁目
調製元
株式会社 桂川館 山梨県大月市大月1−3−20 0554(22)0047

【終売】特製弁当しめじ御飯(550円)Tokusei Bento Shimeji Gohan (end of sales)
2002年9月7日に大月駅のホーム上の駅弁売店で購入

掛紙 外観 中身

ボール紙の容器の中に半透明のトレーを入れる。中身は茶飯の上にしめじを十数本載せるもので、鶏肉や漬物に栗と缶詰ミカンを添える。御飯がしめじの混ぜ御飯や炊き込み御飯ではないのでしめじとの一体感がなく、具も飯も、特にしめじがとても塩辛いので味はイマイチ。ただ550円という価格はよいのではないか。この駅弁はおそらく調製元の廃業により2011年7月限りで失われた。

※2011年8月補訂:終売を追記
販売駅
中央本線 大月(おおつき)駅 1902(明治35)年10月1日開業 山梨県大月市大月町1丁目
調製元
株式会社 桂川館 山梨県大月市大月1−3−20 0554(22)0047

【終売】風味釜めし(850円)Fumi Kamameshi (end of sales)
2002年9月7日に大月駅のホーム上の駅弁売店で購入

掛紙 外観 外観 中身

大月駅の釜飯駅弁。よく見かける焼き物の釜飯容器にプラスティックのふたをして掛紙をかけて山の緑の紙ひもでしっかし締め、ひも1本で吊り上げられる外装は良し。中身は茶飯を敷き真ん中に鶏肉をどんと配置、周囲にゴボウやレンコンに椎茸や錦糸卵に栗やうずらの卵などを配置。味は見た目のとおりで、オーソドックスな釜飯駅弁に仕上がった。具が茶系一色なので華やかさには欠けるが、登山やハイキングの入口駅にちゃんと釜飯駅弁が用意されている点は良いと思う。この駅弁はおそらく調製元の廃業により2011年7月限りで失われた。

※2011年8月補訂:終売を追記
販売駅
中央本線 大月(おおつき)駅 1902(明治35)年10月1日開業 山梨県大月市大月町1丁目
調製元
株式会社 桂川館 山梨県大月市大月1−3−20 0554(22)0047

【掛紙】風味釜めし(500円)Fumi Kamameshi
調製年月日不詳

掛紙

1980年代のものと思われる、昔の大月駅弁の掛紙。色合いと記載内容が少々異なるが、21世紀のものとほぼ変わらない、おそらく何十年も使い続けた、富士山のシルエット。

販売駅
中央本線 大月(おおつき)駅 1902(明治35)年10月1日開業 山梨県大月市大月町1丁目
調製元
株式会社 桂川館 山梨県大月市大月1−3−20 05542(2)0047

【掛紙】御弁当(150円)Obento
調製年月日不詳

掛紙

1960年代、昭和40年前後の、5月14日5時の調製と思われる、昔の大月駅弁の掛紙。富士山を描き富士五湖を記す、富士の掛紙。

販売駅
中央本線 大月(おおつき)駅 1902(明治35)年10月1日開業 山梨県大月市大月町1丁目
調製元
株式会社 桂川館 山梨県大月市大月町1367番地 47番、458番

【掛紙】御弁当(100円)Obento
調製年月日不詳

掛紙

昭和30年代、1960年前後の、6月23日3時の調製と思われる、昔の大月駅弁の掛紙。大月付近の名所として、富士山・富士五湖めぐり、岩殿山と橋倉温泉、猿橋と桂川の鮎を挙げるが、湖面に浮かぶ富士山を描くとおり、ここの名所はやっぱり富士である。

販売駅
中央本線 大月(おおつき)駅 1902(明治35)年10月1日開業 山梨県大月市大月町1丁目
調製元
株式会社 桂川館 山梨県大月市大月町1367 47番、458番

【掛紙】御壽司(価格不明)Osushi
調製年月日不詳

掛紙

昔のものと思われる、昔の大月駅弁の掛紙。鉄道に関する記述がないため、駅弁でない商品のための掛紙であったのかもしれない。昭和時代まで駅弁屋も、現在のホカ弁やコンビニや持ち帰り寿司チェーンの役割を担っていた。

販売駅
中央本線 大月(おおつき)駅 1902(明治35)年10月1日開業 山梨県大月市大月町1丁目
調製元
桂川館 大月駅前 47番