banner  旅の友「駅弁」。
 館長が食べた駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。
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おはぎ(200円)2006年1月29日にホーム上台売りで購入
Ohagi

外観 中身

真幸駅のプラットホームで買えた和菓子。プラ製の惣菜容器の中にビニールを敷いて経木の円盤を敷き、つぶあんのおはぎと青のりのおはぎを1個ずつ詰めている。駅弁ではないけれど、駅弁がない無人駅での駅売り米製品ということで、勝手に駅弁と見なした。2004年3月の九州新幹線開業に伴い大幅にリニューアルした、肥薩線人吉〜吉松間の観光鈍行「しんぺい」「いさぶろう」の人気上昇と共に、真幸駅ホームでの商品販売が定着している。

真幸駅は宮崎県内最古の駅。九州北部から鹿児島へ向けて線路を延ばす際に、八代からの南下ルートに海岸線沿いではなく山中が選択され、長大トンネルとスイッチバックとループ線を持つ山岳鉄道が、明治時代の末期に築き上げられた。その際に宮崎県を少しかすめ、真幸の駅が設置されたもの。列車も旅客も一息入れる停車駅だが、駅弁や駅売店が存在したことはないと思う。

駅名の縁起良さから国鉄末期に入場券が人気を集めたり、一方で1972(昭和47)年7月の土石流で駅と集落が呑み込まれ、まともな利用者がいなくなり駅員がいなくなり、しかし近年は観光路線となって山のふもとの京町温泉から売り子さんがやってくる駅となった。

販売駅
肥薩線 真幸(まさき)駅 1911(明治44)年5月11日開業 宮崎県えびの市内竪
調製元
ゆの花 おはぎ 宮崎県えびの市大字向江640−4 0984(37)0270

鮎寿し(800円)2005年12月31日に延岡駅駅舎内コンビニキヨスクで購入
Ayu Zushi

掛紙 外観 外観 中身

延岡駅の中で見付けたコンビニ取扱商品。惣菜用のプラ製トレーに、尾頭付きで鮎をまるごと一匹使った棒寿司が収まり、掛紙を巻いてラップで割りばしごとグルグル包む。味は鮎寿司として標準以上だと思うが、見た目からして万人受けは無理だろう。

鮎は延岡の名物であり、普通のコンビニではこんな商品を扱わないだろうし、特急列車の車内販売の廃止を受けた代替商品としてその壁面に掲示があったので、延岡駅の駅弁と見なしてよいだろう。かつて延岡駅には大分駅弁の梅の家が支店を出しており、鮎ずしの駅弁も存在したが、1990年代に撤退している。

日豊本線の延岡〜宮崎間は1994年の高速化事業完成により、特急の本数は毎時1往復に倍増し、所要時間も13分短縮の60分となった。延岡を企業城下町とする旭化成の宮崎空港〜延岡ヘリポート間専用ヘリコプター便が墜落し、社員と乗員の全10名が死亡する事故が1990年9月に発生したことが契機とされ、実際に事業費24.6億円の13%を旭化成が負担している。国からの補助金は1円も入らず、道路や空港の整備とは大違いだ。

販売駅
日豊本線 延岡(のべおか)駅 1922(大正11)年5月1日開業 宮崎県延岡市幸町3丁目
調製元
丸寿司 宮崎県延岡市安賀多町2−4−4 0982(34)2277

【掛紙】牛めし(?円)調製年月日不詳
Gyu Meshi

掛紙

1990年代の調製と思われる、昔の都城駅弁の掛紙。デザインが東北本線郡山駅「磐梯牛めし」と酷似していたことが話題になった。今はどちらも駅弁屋ごと消滅。1970年頃に登場したこの駅弁は、2002年頃の駅弁屋さんの撤退により失われた模様。

販売駅
日豊本線 都城(みやこのじょう)駅 1913(大正2)年10月8日開業 宮崎県都城市栄町
調製元
みづま本店 宮崎県都城市妻ヶ丘町40街区3号 0986(22)0054

【終売】トロッコ神楽弁当 竹の子寿司(700円)2003年9月13日に日本橋高島屋宮崎物産展で購入
Torokko Kagura Bento Takenoko Zushi (end of sales)

掛紙 外観 外観 外観 中身

2003(平成15)年3月登場の高千穂鉄道トロッコ列車を記念し、同年10月1日に登場したと思われる、高千穂鉄道史上初の駅弁。但し乗車3日前までに弁当を注文したトロッコ列車の利用者にのみ発売されるそうで、実態は駅弁ではなく車内弁当。同年9月10〜16日の日本橋高島屋宮崎物産展で先行販売された

竹の輪切りをそのまま駅弁容器にして、竹皮をかけて輪ゴムで縛り掛紙をかける姿は見ただけで雰囲気を盛り上げる。中身は竹の子を巻いた寿司が二個に延岡特産めひかりの唐揚げ、椎茸や人参等の大粒な煮物などで、容器と敷かれた笹の葉の香りに包まれて味覚嗅覚触覚に訴える。名駅弁となり得る実力を感じた。掛紙によるとホテルが製造し鉄道会社が販売する。

高千穂鉄道は宮崎県の延岡と高千穂を結ぶローカル線で、1980(昭和55)年の国鉄再建法により廃止対象線とされた高千穂線を、第3セクターの鉄道会社が1989(平成元)年に引き継いだもの。そのトロッコ列車とは、日本宝くじ協会の助成で2両の車両を導入して2003(平成15)年3月21日に運行を開始した、延岡・高千穂間の観光列車。

しかし高千穂鉄道は2005(平成17)年9月5日の台風14号に伴う豪雨で多くの鉄橋や線路が流失、直ちに全線が不通となった。復旧費用が出せないことから同年12月には廃線を決定、2009(平成21)年3月までに法的な手続きをすべて終えた。トロッコ列車の運行も当然に終了し、この駅弁も現在は販売されていないものと思われる。

被害が少ない区間での運行再開の動きは何度か新聞報道がなされているが、2012(平成24)年現在で具体的な動きは見えていない。まだ新しかったトロッコ車両2両はJR九州に売却され、改装のうえ日南線の観光特急「海幸山幸」に転用、普通車両のうち1両は徳島県の阿佐海岸鉄道へ移籍し、いずれも高千穂では見えなかった海を見ながら走っている。

※2012年2月補訂:路線廃止の記述を増強
※2006年2月補訂:路線廃止を追記
※2005年10月補訂:路線不通を追記
※2004年3月補訂:販売形態を追記
販売駅
高千穂鉄道 高千穂(たかちほ)駅 1972(昭和47)年7月22日開業 宮崎県西臼杵郡高千穂町大字三田井
調製元
ホテル高田屋 宮崎県西臼杵郡高千穂町 TEL:0982(72)3118
高千穂鉄道 株式会社 宮崎県西臼杵郡高千穂町 0982(72)5033