旅の友「空弁」。館長が実際に食べた空弁を中心に、日本全国と海外の空弁を紹介します。
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ロビー(TOP)>中部・近畿の空弁>中部国際空港の空弁>その他の空弁 中部国際空港、その他の空弁(10種類を収蔵)
名古屋食べくらべサンド(780円) 2017年2月5日に鶴屋百貨店駅弁大会で購入 2014年までに発売か。二色の紙箱に明記されるとおり、トーストされていない耳なし食パンにみそかつを挟んだサンドイッチが2切れと、トーストした耳なし食パンにあんこを挟んだサンドイッチ「小倉トースト」が2切れ。甘い物が大好きでない人が間違えて買うと大変そう。 【中部国際空港】2005(平成17)年2月17日開港 愛知県常滑市セントレア1−1 http://www.centrair.jp/ 【株式会社だるま 名古屋支社】愛知県名古屋市中村区亀島2−1−1 052(452)2101 http://nagoyadaruma.jp/ あいち牛すき焼きサンド(780円) 2015年9月5日に中部国際空港搭乗ロビー売店で購入 中部国際空港の開港10周年を記念し、2014年10月以降に発売か。牛のシルエットと商品名、セントレア10周年の絵柄や調製元のアイコンを記した紙箱に、真っ黒で非常に甘い味付けの牛肉煮を耳なし食パンで挟んだサンドイッチ4切れが直に収まる。みそかつサンドをさしおいて、こちらを選ぶことはないと思う。 【中部国際空港】2005(平成17)年2月17日開港 愛知県常滑市セントレア1−1 http://www.centrair.jp/ 【株式会社だるま 名古屋支社】愛知県名古屋市中村区亀島2−1−1 052(452)2101 http://nagoyadaruma.jp/ なぞの旅人フーの空弁(880円) 2015年9月5日に中部国際空港搭乗ロビー売店で購入 中部国際空港の開港10周年を記念し、2014年10月以降に発売か。開港当時からのキャラクターのひとつ「なぞの旅人フー」を、ボール紙製の帽子と、空弁の名前や調製シールなどを記すボール紙のパッケージと、御飯の上の細かい玉子そぼろの絵柄で表す。中身は白御飯に玉子そぼろと刻み海苔で顔を描き、ウインナー、スパゲティ、エビフライ、肉団子、ハッシュドポテト、ポテトフライ、ニンジンなどのお子様ランチ。帽子の中には金平糖のミニカップが入っていた。 玉子そぼろ飯に見えた御飯は、実は下から鶏飯、鶏そぼろ、白飯、玉子そぼろという4層構造で、おかず要らずでいただけた。調製元はJR名古屋駅の駅弁屋であり、この細かい玉子そぼろは、JR名古屋駅の名物駅弁「とり御飯」で半世紀前から親しまれるものである。 このキャラクターは、どこまで知られたり親しまれているのだろうか。訪問時には実物は、イベントステージの裏で陰に隠れていた。 【中部国際空港】2005(平成17)年2月17日開港 愛知県常滑市セントレア1−1 http://www.centrair.jp/ 【株式会社松浦商店】愛知県名古屋市中村区椿町5番17号 052(452)4506 http://www.obento-matsuura.co.jp/ 10種の愛を知る空弁(1,110円) 2015年9月5日に中部国際空港搭乗ロビー売店で購入 中部国際空港の開港10周年を記念し、2014年10月以降に発売か。「10周年だから10種類の特産品入り!」とのころで、中身は(1)西尾抹茶のひつまぶし風ご飯(2)守口漬(3)天むす(4)きしめんサラダ(5)八丁味噌ヒレカツ(6)エビフライ(7)玉子巻(8)うずら卵煮(9)筆柿羊羹(10)みかん。愛知や尾張ないし三河や名古屋の名物とされるものが、いくつも詰まる。小さく皮ばかりの鰻蒲焼を除き、おいしくいただけた。 ということで、中部国際空港は開港10周年。開港当時はトヨタ自動車や愛知万博などのキーワードで絶賛されたが、実はこの時が繁栄のピーク。欧米路線は次々に消え、開港初年度に1235万人もいた旅客数は年間1000万人以下に減少、空港アクセスのバスや船も漸減した。関西国際空港がLCCで息を吹き返し、羽田空港が再国際化し、成田空港もLCCが華やかになり、福岡や新千歳や静岡などからも景気の良い話が聞かれる中で、こちらの話題は展望風呂ができたくらいに留まる。 【中部国際空港】2005(平成17)年2月17日開港 愛知県常滑市セントレア1−1 http://www.centrair.jp/ 【株式会社松浦商店】愛知県名古屋市中村区椿町5番17号 052(452)4506 http://www.obento-matsuura.co.jp/ 花畑牧場ホエー豚の豚丼(840円) 2012年1月28日に阪神百貨店駅弁大会で購入 2011年6月22日に中部国際空港で、メディア上で暴れる花畑牧場と名古屋の駅弁屋でもある調製元との「コラボ商品」として登場。赤いプラ製トレーを接着した長方形の発泡材枠容器に透明なふたをして、商品名を書いた黒いボール紙の枠にはめる。中身は白御飯の上を豚焼肉と錦糸卵で覆い、山菜醤油漬と落花生煮と柴漬けを添えるもの。 ホエー豚ブランドの弁当はもはや、各地の空港や催事でおなじみ。バターのような脂が多くを占める豚焼肉が柔らかくもしつこい。一方で千葉の駅弁ではないのにピーナツ煮を詰めるのはユニーク。この催事場では近鉄名古屋駅の駅弁を名乗ったが、そんな販売実態はない模様。ここではいつものことだから諦めるしかない。 【中部国際空港】2005(平成17)年2月17日開港 愛知県常滑市セントレア1−1 http://www.centrair.jp/ 【株式会社だるま 名古屋支社】愛知県名古屋市中村区亀島2−1−1 052(452)2101 http://nagoyadaruma.jp/ 南吉のさと ごんぎつね寿司(680円) 2005年7月23日に中部国際空港搭乗ロビー売店で購入 2005年2月の中部国際空港開港と同時に空弁デビューした、愛知県半田市の食堂や仕出しの業者の助六寿司。キツネ柄の掛紙を巻いた調製元特製の正方形紙箱に、三種のいなり寿司と太巻と玉子焼と、ウナギや玉子焼などでストライプを描く押寿司が入る。小柄で安価で満腹になる機能的な空弁であり、調製元が寿司料亭を名乗るだけあって風味も良好。 童話「ごんぎつね」は、兵十が捕ったウナギをいたずらで逃がし、約十日後のその母の死を知りウナギが食べたかったろうと心を痛めたごんぎつねが、その償いをと兵十宅に栗や松茸などをこっそり届けていたら、兵十に間違えて撃たれたというストーリー。これを1932年に発表した新美南吉(1913−1943)の出身地が、調製元所在地と同じ愛知県半田である。関連資料を集めた記念館もあるが、御多分に洩(も)れず公共交通機関では訪問が困難である。 【中部国際空港】2005(平成17)年2月17日開港 愛知県常滑市セントレア1−1 http://www.centrair.jp/ 【合資会社魚福本店】愛知県半田市堀崎町1−14番地 0569(21)0779 純系名古屋コーチン鶏めし(680円) 2005年7月23日に中部国際空港搭乗ロビー売店で購入 2005年2月の中部国際空港開港と同時に空弁デビューした、愛知県半田市の食堂や仕出しの業者の鶏飯。ちゃちな発泡材容器に透明なフタをかける、コンビニに置いても貧相に見える容器に、鶏を描いた掛紙をかける。中身は鶏飯に玉子焼や焼鮭や焼鶏などを添えるもので、鶏飯と焼鶏の味は良いが、その他は見栄えも味もだいぶ落ちる、雑な作りが残念。 このお弁当は空弁売店ではなく、軽食や雑誌から空港グッズや土産物まで扱う総合観光売店の一角にあるコンビニタイプの冷蔵ショーケースで、コンビニ弁当と同等の陳列方法で販売されていた。その中にはコンビニ弁当に空港名ミニシールを1枚貼るだけで空弁を名乗るマガイモノもあり、中部国際空港では報道にあるほどの空弁の盛り上がりはない。空弁ブームが実は、羽田空港など非常に限られた数空港でしか発生していない現状を示していると思う。 【中部国際空港】2005(平成17)年2月17日開港 愛知県常滑市セントレア1−1 http://www.centrair.jp/ 【株式会社ウオフク】愛知県半田市日ノ出町48番地 0569(22)5329 魚福のいち押しあなご(800円) 2005年7月23日に中部国際空港搭乗ロビー売店で購入 2005年2月の中部国際空港開港と同時に空弁デビューした、愛知県半田市の食堂や仕出しの業者の穴子寿司。上にも中にも穴子を詰めた小さなバッテラを6切れにカットしてボール紙箱に詰め、割箸ごと掛紙で巻く。8切れなら千円。高価少量で味は良く、コンパクトなのは空弁らしいが、粘性の高いタレの分量は半端でなく、機内で食べたら機内整備の係員に迷惑がかかると思うから、持ち帰り弁当か土産物としての利用が適しているか。 中部国際空港は、1996年12月に閣議決定された第7次空港整備五箇年計画で事実上事業がスタート、1998年4月の法令施行、同年5月の会社設立、2000年4月の運輸省許可、同年6月の埋立許可、同年8月の着工、2002年1月の施設着工などの経緯を経て、大規模公共事業としては奇跡的に、当初計画の開港予定時期に間に合うと共に、想定を下回る事業費で完成した。 空港会社の社長がトヨタ自動車から送り込まれるなど、官僚ではなく民間、というよりトヨタの支配による事業遂行がその成功の要因だとされるが、愛知万博のような国家的イベントに間に合わせたり、物価下落の影響で事業費が安くなった事例は、官の支配の大規模公共事業でも珍しくない。官より民が優秀だとの意見の多くは、法令の趣旨を遵守する立場と、法令に書いてなければなんでもやっていい立場の違いで説明できると思う。 【中部国際空港】2005(平成17)年2月17日開港 愛知県常滑市セントレア1−1 http://www.centrair.jp/ 【合資会社魚福本店出前センター】愛知県半田市住吉町3−166 連絡先の記載なし 尾州早すし味くらべ(2,100円) 2005年7月23日に中部国際空港搭乗ロビー売店で購入 2005年2月の中部国際空港開港と同時の空弁デビューと思われる、中部空弁で飛び抜けて高額な商品。まきすを箱形に組み立てた容器に割箸やしおりを添えて、中身の写真を載せた掛紙で包む。中身は煮穴子×2・海老×2・コハダ・トリ貝・マダカで合計7個の江戸前寿司。背景を知らなければ割高感しかない。 尾州早すしとは、地域の活性化グループ「知多ソフィア・ネットワーク」が2002年10月に、二百年前の江戸前寿司のレシピに基づいて再現した江戸前寿司。愛知県半田が発祥で食酢最大手のミツカンが当時の製法でつくる酢「三ツ判山吹」を使い、現代の2倍大のシャリと、酢と塩で下ごしらえしたネタを組み合わせた。知名度はまだまだだが、百貨店などからの引き合いは来ているという。 【中部国際空港】2005(平成17)年2月17日開港 愛知県常滑市セントレア1−1 http://www.centrair.jp/ 【合資会社魚福本店出前センター】愛知県半田市住吉町3−166 連絡先の記載なし 尾張名古屋のひつまぶし巻き(950円) 2004年11月7日に小田急百貨店藤沢店駅弁大会で購入 2005年2月に開港する中部国際空港(愛称:セントレア)の空弁として、2004年11月の百貨店駅弁催事で販売されていたもの。ひつまぶしで使われる刻んだ鰻蒲焼を、そのタレが十二分に浸みた御飯で包み海苔で巻きスライスして、一切れずつ個別包装したものを六個、竹皮を模したボール紙箱に詰めて掛紙を巻く。 調製元は名古屋駅の駅弁屋。過剰包装は気になるが風味はイメージどおり。うまく売れば人気空弁になるだろうし、好評なら名古屋駅でも販売されると思う。と思ったら、この商品はどうも駅弁大会用だったらしく、いざ開港してみたら現地には影も形もなかったとか。 【中部国際空港】2005(平成17)年2月17日開港 愛知県常滑市セントレア1−1 http://www.centrair.jp/ 【株式会社だるま名古屋支社】愛知県名古屋市中村区亀島2−1−1 052(452)2101 http://nagoyadaruma.jp/ Copyright (C) 2006-2022 まっこうくじら |