









天竜浜名湖鉄道の終着駅で、JR東海道本線との接続駅。1987(昭和62)年3月の国鉄二俣線の転換時に建てられた、国鉄改めJRの東海道本線とは別に構える駅舎にうなぎ屋が入り、ここで注文販売されるうなぎ弁当が駅弁とされる。1936(昭和11)年12月1日開業、静岡県湖西市新所原三丁目。
新所原駅の駅弁と言われたり紹介されている持ち帰りお弁当。ホカ弁向けの発泡材製容器に、白御飯を詰めてウナギの蒲焼きを載せてタレをかけるもの。価格は2011年の訪問時で「半身一切れ」で1,050円、「大一本入り」で1,575円、この「並」が1,260円。2017年時点で「一切れ入り」1,300円、「満足一本!」2,100円、この「二切れ入り」が1,600円。2024年時点で「一切れ」1,600円、「一本」2,800円、この「二切れ」が2,100円。火曜定休。
お店で注文してからウナギを焼き始めるので、買った時が出来立て。さらさらとしたタレの味は強くなく、白身魚のような食感と風味にウナギの品質の良さを感じる。列車の到着時でなければ、小さな駅舎を鉄道の旅客でなく弁当の待ち客が埋めるほどの人気。掛紙などはなく、まとめて新聞紙に包まれて渡される。そのため見た目は駅弁でなくホカ弁であり、下記の台湾版のように掛紙を巻いてあげたくなる。
※2024年11月補訂:写真を更新し値上げを追記
上記の駅弁「うなぎ弁当」の、2011年時点での姿。店頭での名前は変わっても、商品の構成と内容は変わらない。当時は「並」と呼び、後に「二切れ入り」から「二切れ」と呼ぶ。
新所原駅のうなぎ弁当の高いほう。見た目は6年前の「並」と変わらない感じ。この間にウナギの価格が暴騰し、ウナギ駅弁の価格も全国各地で2倍くらいに値上がりしたから、これも6年分の変化だろうか。うな重のホカ弁。飯とタレと鰻だけの中身も、白身魚のような食感と風味も、変わらず健在だった。価格は2017年の購入時で2,100円、2024年時点で2,800円。
※2024年11月補訂:値上げを追記
新所原駅のうなぎ弁当の安いほう。他のものとは容器の大きさから違い、かわいらしいサイズのウナギ蒲焼が白飯の上に載る。飯とタレと鰻だけの中身も、白身魚のような食感と風味も健在。価格は2017年の購入時で1,300円、2024年時点で1,600円。
※2024年11月補訂:値上げを追記
新所原駅のうなぎ弁当で、いつの間にか出てきた最上級版の「一本半」。店舗と置き看板の写真入りメニューでは「一切れ」(1,600円)「二切れ」(2,100円)「一本」(2,800円)の3種類のみを掲示し、追加の掲示とチラシではこれを含む4種類を紹介。いずれも注文販売であることに変わりない。
見た目は上記の他のものと変わらない。発泡材の容器に白飯を詰め、タレをかけ、浜名湖産のウナギの蒲焼きで覆う。それだけでは一本半のウナギが詰められないので、御飯の間にもウナギが挟まる。高額な弁当であるものの、国産うなぎをこの分量で使われては、その倍額を取られてもおかしくないだろうから、とてもお買い得だと思う。掛紙などはなく、まとめて新聞紙に包まれて渡される。
2017(民国106)年7月21〜24日に、台湾の台北市内のコンベンション施設「台北世界貿易中心(台北世界貿易センター)」で開催された展覧会「2017台灣美食展」での「第3回鐵路便當節(鉄道弁当祭)」で販売された商品。日本の鉄道会社10社と、韓国、スイス、台湾2社の駅弁が、ここで展示販売されていた。
天竜浜名湖鉄道の駅弁は、赤いプラ容器に白飯を敷き、ウナギ蒲焼2切れを載せ、玉子焼と浅漬けを添えていた。これに天浜線の路線図や鰻丼や浜名湖などを描く掛紙を巻いた。台湾で初めて食べた、ただの鰻重。新所原のうなぎ弁当にも、同じ掛紙を巻いてあげたくなった。