banner  旅の友「駅弁」。館長が食べた駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。
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JR西日本 紀伊田辺(きいたなべ)駅2017年1月28日訪問Googleマップ
JR-West Kii-Tanabe Station

駅名標 駅舎 駅構内

和歌山から特急電車で約70分。田辺市は和歌山県の中部を占める人口約7万人の城下町で、世界遺産に指定された熊野古道のメインルートや玄関口を抱えて近年は観光客を集める。駅弁は2008年2月から地元の商工会や観光協会がテスト販売を始めたものが定着し、キヨスクで販売。1932(昭和7)年11月8日開業、和歌山県田辺市湊塔ノ内。

JR西日本 白浜(しらはま)駅2017年1月28日訪問Googleマップ
JR-West Shirahama Station

駅名標 駅舎 駅構内

和歌山から特急電車で約1時間半。白浜町は和歌山県の南西部で太平洋に面する、人口約2万人の温泉地。和歌山県内唯一の空港と、設備の整った温泉地と、地名のとおり白浜が美しい海水浴場と、パンダの繁殖で有名な動物園・水族館・遊園地を抱える観光地として、年間約300万人の観光客で賑わう。駅弁は紀伊田辺駅と同じものが、同駅と同じようにキヨスクで売られる。1933(昭和8)年12月20日開業、和歌山県西牟婁郡白浜町堅田。

紀州てまり弁当(880円)2017年1月28日に紀伊田辺駅の駅舎内売店で購入
Kishu Temari Bento

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国鉄時代からの駅弁屋の撤退により、2008(平成20)年に失われた駅弁が、他の業者に引き継がれて再登場。引き続き、紀州手まりをイメージした球形のプラ製容器を、立方体のボール紙製パッケージに収める。中身は鶏ガラスープで炊いた御飯、とりそぼろ、鶏照焼、アナゴ、ごぼう巻、タケノコ煮、シイタケ煮などで覆うもの。つまり鶏丼という点も従前どおりだが、食べた感じはだいぶ異なる。

紀州てまり、または紀州御殿てまりは、和歌山市や和歌山県の民芸品。紀州藩紀州徳川家55万石の和歌山城中やその城下町で、お姫様の遊び道具として作られていたものだという。糸と絵柄と模様の鮮やかさが特徴。今はおもちゃとしても民芸品としても、あまり使われなくなったではと思うが、今も県内の土産物屋を探せば買える。

販売駅
紀勢本線 紀伊田辺(きいたなべ)駅 1932(昭和7)年11月8日開業 和歌山県田辺市湊塔ノ内
調製元
有限会社 矢野 和歌山県田辺市下屋敷町1−56 0739(25)3082 http://www.ajizanmai-tanabe.com/

パンダべんとう 紀州うめどりの唐揚げ丼(880円)2017年1月28日に白浜駅の駅舎内売店で購入
Panda Bento Kisyu Umedori no Karaage Don

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2010(平成22)年6月に発売。駅弁の名前や容器は、白浜名物でアドベンチャーワールドのパンダにちなむのだろう、ふたのシールと、容器の紙カップのシルエットは、パンダの顔に見える。中身はもちろんパンダ肉でなく、和歌山県内の養鶏業者が推進するブランド鶏「うめどり」の唐揚げ丼。しその葉を挟んだ白御飯の上を、鶏唐揚と鶏そぼろと錦糸卵で覆い、梅干しと高菜と奈良漬けを添えたもの。食を進める唐揚げが油っぽいB級グルメ。

1978(昭和53)年4月に白浜でオープンした、動物園兼水族館兼遊園地である現在の「アドベンチャーワールド」では、1988(昭和63)年に中国からパンダを導入、1994(平成6)年からはパンダの繁殖研究が進められている。ここでは16年間で実に16頭ものパンダが生まれており、2016年時点で8頭のパンダを飼育。東京の上野動物園ではパンダの妊娠兆候が出るだけで全国ニュースになるのに、ここではパンダが生まれてもあまり騒がれないくらい、当たり前のように存在している。

販売駅
紀勢本線 紀伊田辺(きいたなべ)駅 1932(昭和7)年11月8日開業 和歌山県田辺市湊塔ノ内
調製元
有限会社 矢野 和歌山県田辺市下屋敷町1−56 0739(25)3082 http://www.ajizanmai-tanabe.com/

弁鶏(べんけい)(880円)2008年5月6日に紀伊田辺駅改札外駅舎内の台売りで購入
Benkei

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2008(平成20)年2月9日から試験販売を開始した、紀伊田辺駅弁5種のうちのひとつ。訪問時にはこれと「熊野古道めぐり」の2種が、土休日のみ臨時販売されていた。

円形の経木枠容器に透明なふたをして、割りばしとおしぼりを乗せて、商品名と武士や鶏のシルエットを描いた紅白の掛紙をかけて、輪ゴムで十字にしばる。中身は五目飯の上に錦糸卵、鶏そぼろ、紀州備長炭で焼いたという鶏照焼のスライス、山菜、栗、付合せ。

見栄えも風味も駅弁としての完成度が高い、本格的な鶏飯。通常、商工会や観光協会がプロデュースする「駅弁」は、もっと御料理弁当や調製弁当の雰囲気が漂ってくるものだ。調製元は田辺市内の弁当屋。価格は2008年の購入当時で850円、2016年時点で880円。

紀伊田辺は鉄道運行上の拠点で、特急列車はすべて停車し、ほぼすべての普通列車の始終着駅である。深夜1時45分に到着する新大阪からの夜更かしな快速列車は、もとは新宮駅に朝5時台に付く夜行鈍行で、「新宮夜行」の名で釣り客や鉄道ファンに親しまれていたが、2000年9月限りで紀伊田辺打ち切りとなった。もっと遡れば新宮まで寝台車も連結していた、名古屋行の長距離鈍行。

※2017年1月補訂:値上げを追記
販売駅
紀勢本線 紀伊田辺(きいたなべ)駅 1932(昭和7)年11月8日開業 和歌山県田辺市湊塔ノ内
調製元
有限会社 矢野 和歌山県田辺市下屋敷町1−56 0739(25)3082 http://www.ajizanmai-tanabe.com/

【終売】熊野古道めぐり(850円)2008年5月6日に紀伊田辺駅改札外駅舎内の台売りで購入
Kumano Kodou Meguri (end of sales)

掛紙 掛紙 外観 外観 外観 中身 中身

2008(平成20)年2月9日から試験販売を開始した、紀伊田辺駅弁5種のうちのひとつ。訪問時にはこれと「弁鶏(べんけい)」の2種が、土休日のみ臨時販売されていた。

竹皮編みの長方形容器に、表面に熊野古道の写真、裏面に地図を掲載した掛紙を巻き、割りばしとおしぼりを添えて、ひもで十字にしばる。中身はずんぐりむっくりした白御飯とゆかりめしの俵飯が各1個とめはりずし、マグロ佃煮、山菜天、かまぼこ、だし巻き卵、ぎんなんなど。こちらも調製元は市内の弁当屋で、通常は店頭で「王子弁当」の名で売られる商品である模様。2016年時点で現存しない模様。

田辺商工会議所と田辺観光協会は、国の中小企業庁の補助金を使って、2007年10月に紀伊田辺駅の駅弁の名前と中身を募集、270件の応募案に基づき商工会員の仕出し業者に弁当開発を呼び掛けた。これに5社がそれぞれ「弁鶏(べんけい)」「たなべ弁」「熊野の盛り弁」「熊野古道めぐり」「紀州田辺てまり弁当」で呼応、2008年2月9日から末日までの土休日に紀伊田辺駅での試験販売が実施された。うち今回購入の2種が4月19日から5月末日までの土休日に売られたほか、市内でのイベントでの臨時販売も実施したという。

※2017年1月補訂:終売を追記
販売駅
紀勢本線 紀伊田辺(きいたなべ)駅 1932(昭和7)年11月8日開業 和歌山県田辺市湊塔ノ内
調製元
株式会社 寿屋 和歌山県田辺市たきない7−12 0739(25)4158

【終売】紀州てまり弁当(850円)2004年12月11日に白浜駅待合室内駅弁売店で予約購入
Kisyu Temari Bento (end of sales)

掛紙 外観 外観 中身

1983(昭和58)年の登場。紀州手まりをイメージした球形のプラスティック製容器を、その手まりの写真を載せたボール紙のパッケージに詰めて紙ひもで留める。中身はつまりとりめしで、御飯の上に鳥そぼろを敷いて、チキンナゲットや鴨肉団子に鰻蒲焼などを載せるもの。味付けがやや濃く、容器の形状と中身の分量によりやや食べにくい感じはするが、それも個性を演じている。

容器のカラーは白の他に青と赤があり、季節で回している模様。2003年5月に発売予定であった「幸せの駅弁」フィギュア第二弾で、その二種がシークレット(リストにない隠しアイテム)になる予定だったらしいが、なぜか商品の発売そのものが中止になった。

なお、この駅弁は2008年上半期頃の駅弁業者の撤退により失われた模様。

※2008年10月補訂:終売を追記
※2005年3月補訂:写真の掲載と解説文の手直し
販売駅
紀勢本線 白浜(しらはま)駅 1933(昭和8)年12月20日開業 和歌山県西牟婁郡白浜町堅田
調製元
有限会社 あしべ 和歌山県田辺市湊943 0739(24)6363
2004年度JR西日本「駅弁の達人」

【終売】特上幕の内くろしお(1,130円)2004年12月11日に白浜駅待合室内駅弁売店で予約購入
Tokujo Makunouchi Kuroshio (end of sales)

掛紙 外観 外観 中身

白浜駅の上等幕の内駅弁。おかずはトレーに入るが、底も蓋も経木の長方形容器を使用、紀州の手まりや白浜の円月島などを描いた掛紙をかけて、紙ひもでしばる。中身はゴマ付き俵飯に焼魚・蒲鉾・玉子焼、白身魚フライにチキンナゲットにハンバーグなど、高価格に追い付けとばかりに多量のおかずを詰めている。

良くも悪くも観光地らしい、ふた昔前の幕の内弁当という感じか。少々有名な上記「紀州てまり弁当」ではなくこちら一種類だけが「駅弁の達人」対象となったことが不思議。ということで、2004年度JR西日本「駅弁の達人」対象駅弁。

なお、この駅弁は2008年上半期頃の駅弁業者の撤退により失われた模様。

※2008年10月補訂:終売を追記
※2005年3月補訂:写真の掲載と解説文の手直し
販売駅
紀勢本線 白浜(しらはま)駅 1933(昭和8)年12月20日開業 和歌山県西牟婁郡白浜町堅田
調製元
有限会社 あしべ 和歌山県田辺市湊943 0739(24)6363