banner  旅の友「駅弁」。館長が食べた駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。
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JR西日本 津和野(つわの)駅2011年10月1日訪問Googleマップ
JR-West Tsuwano Station

駅名標 駅舎 駅構内

新山口駅から特急列車で約1時間。津和野町は島根県の南西端に位置する人口約8000人の城下町で、観光列車「SLやまぐち号」の終着駅であるとともに、山陰の小京都と称される町並みに年間で100万人以上の観光客が訪れる。駅弁は、駅舎内そば屋にひっそりと置かれている。1922(大正11)年8月5日開業、島根県鹿足郡津和野町大字後田。

かしわめし弁当(800円)2004年10月3日に津和野駅待合室そば屋で予約購入
Kashiwa Meshi Bento

掛紙 外観 外観 中身

他の津和野駅弁と同様、経木枠の正方形容器に経木のふたをして、正方形の掛紙をかけてビニールひもでしばる。その掛紙には「SL復活運行記念」の文字があり、マニアックに見ると蒸気機関車や客車の外観が現在と異なる運行開始時のスタイルなので、おそらく1979(昭和54)年8月当時のものがそのまま使われている模様。

中身は御飯の上に鶏フレーク、錦糸卵、刻み海苔がストライプを描く九州北部名物と同じかしわめしで、昆布巻や佃煮や漬物が添えられる。その風味こそ折尾駅などの本場のかしわめしに一歩及ばないが、鶏フレークのそぼろに近い粒状感と色の濃さ、手製の薄焼き卵を粗く刻んだような錦糸卵の素朴感に特徴があり、田舎の風味を出していると思う。価格は購入当時で730円、2015年時点で800円。

国内の蒸気機関車は動力近代化計画により1975(昭和50)年度で全廃されたが、その末期のSLブームと、翌年にSL列車を復活させた大井川鉄道の盛況を受けて、国鉄でも観光SL列車を走らせることにした。

全国の誘致活動のライバルを退けて山口線が選定された理由は、沿線に市街地が少なく観光地があり、転車台や給水塔などSL運行に必要な施設が残っていたこととされるが、当時は関東や関西と山口の間に新幹線以外の交通機関が乏しかったことから、赤字国鉄に収益が大きい場所を選んだのではとの陰口が聞かれた。

※2015年10月補訂:値上げを追記
※2004年11月補訂:写真の追加と解説文の改訂
販売駅
山口線 津和野(つわの)駅 1922(大正11)年8月5日開業 島根県鹿足郡津和野町大字後田
調製元
株式会社 くぼた 島根県鹿足郡津和野町後田ロの343 0856(72)1139

鮎めし(870円)2011年10月1日に津和野駅待合室そば屋で購入
Ayu Meshi

掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

津和野駅でSL列車の運転日にのみ販売されている、知られざる駅弁。長方形の経木枠容器を、幕の内駅弁の掛紙に「鮎」の朱印を押した厚手の掛紙で包む。中身はニンジンやシメジなどの五目飯の上に焼アユがまるごと1本載り、玉子焼や大根桜漬などを添えるもの。アユの少々の骨っぽさも含め、見栄えも風味も素朴の塊。価格は購入当時で840円、2015年時点で870円。

山陰の小京都と称される津和野は、縄文時代から人が住み、鎌倉時代からの城下町であり、明治時代に活躍した作家である森鴎外ゆかりの地であるが、第二次大戦後まで江戸時代の町並みが残されてしまうような田舎であった。ここに昭和40年代、当時の人気雑誌2誌に語源を持つ「アンノン族」と呼ばれる若い女性が観光客として押し寄せる。津和野の観光地としての立ち上がりはこの頃であり、以後は環境保全条例の制定、史跡の保存や町並みの整備などにより、同時期に観光地化した萩と共に現在の地位を築く。

※2015年10月補訂:値上げを追記
販売駅
山口線 津和野(つわの)駅 1922(大正11)年8月5日開業 島根県鹿足郡津和野町大字後田
調製元
株式会社 くぼた 島根県鹿足郡津和野町後田ロの343 0856(72)1139

かにずし(870円)2004年10月3日に津和野駅待合室そば屋で予約購入
Kani Zushi

掛紙 外観 外観 中身

他の津和野駅弁と同様、経木枠の正方形容器に経木のふたをして、正方形の掛紙をかけてビニールひもでしばる。掛紙のカニのイラストの下の写真は、毎年7月下旬に津和野市街で開催される鷺舞(さぎまい)の風景。ここに「つわの恋・来い」の文字、原材料名、調製印、消費期限印、価格と五種類もの捺印がある。

中身は山陰地方の他のカニ寿司駅弁と同じく、酢飯の上にカニほぐし身が敷き詰められるもの。味にパンチ力はないが、カニの風味をほのかに感じられる。価格は購入当時で840円、2015年時点で870円。

津和野は毎年百万人以上の観光客が訪れる一流観光地であるが、そのほとんどがマイカーや観光バスで訪れるためか、道路は渋滞するのに特急はわずか二両編成で事足りて、駅は閑散としている。駅弁も事実上全種類が要予約か注文調製なようで、改札とコンコースと待合室を兼ねた部屋の隅にあるそば屋で注文する。

※2015年10月補訂:値上げを追記
販売駅
山口線 津和野(つわの)駅 1922(大正11)年8月5日開業 島根県鹿足郡津和野町大字後田
調製元
株式会社 くぼた 島根県鹿足郡津和野町後田ロの343 0856(72)1139
2004年度JR西日本「駅弁の達人」

山菜弁当つわぶき(870円)2004年10月3日に津和野駅待合室そば屋で予約購入
Sansai Bento Tsuwabuki

掛紙 外観 外観 中身

他の津和野駅弁と同様、経木枠の正方形容器に経木のふたをして、正方形の掛紙をかけてビニール紐でしばる。中身はワラビ・ゼンマイ・姫竹・キクラゲ・えのき茸・フキの混ぜ御飯と、鮎塩焼や蕗佃煮や玉子焼などとみかんスライス。山菜の味や香りが豊かで、しかし苦みや臭みは薄い、とても食べやすい山菜弁当。2004年度JR西日本「駅弁の達人」対象駅弁。価格は購入当時で840円、2015年時点で870円。10〜5月の販売。

掛紙にも記されるとおり、津和野の地名はキク科の常緑多年草であるつわぶきの生い茂る野に由来する。よく山口県と勘違いされるが島根県の最西端、山陰の小京都で「SLやまぐち号」の終着駅。市内の水路にはかつて非常食用として放たれたコイが泳ぐ。

※2015年10月補訂:値上げを追記
※2004年11月補訂:写真の追加と解説文の改訂
販売駅
山口線 津和野(つわの)駅 1922(大正11)年8月5日開業 島根県鹿足郡津和野町大字後田
調製元
株式会社 くぼた 島根県鹿足郡津和野町後田ロの343 0856(72)1139

特製お弁当(980円)2004年10月3日に津和野駅待合室そば屋で予約購入
Tokusei Obento

掛紙 外観 外観 中身

津和野駅の幕の内弁当。他の津和野駅弁と同じく、経木枠の正方形容器に経木のふたをして、正方形の掛紙をかけてビニール紐でしばる。掛紙の背景は毎年7月下旬に津和野市街で開催される鷺舞(さぎまい)の風景で、その由来が掛紙に記される。中身は日の丸御飯にメンチカツや玉子焼やエビフライや焼鱒など。価格に見合うような高級感はないが、手作り感はたっぷりあり、その線で味はよい。

容器や掛紙のデザインに加え、御飯たっぷりでおかず少量な中身も、昔の駅弁の雰囲気を出しており、あとはSL列車向けに立売でも実施されればさらに味が出るが、運行時間帯の影響か、団体客はドライブインやホテルで食事を取るためか、駅でも車内でも弁当が売れている雰囲気はなかった。価格は購入当時で950円、2015年時点で980円。予約販売とされる。

※2015年10月補訂:値上げを追記
販売駅
山口線 津和野(つわの)駅 1922(大正11)年8月5日開業 島根県鹿足郡津和野町大字後田
調製元
株式会社 くぼた 島根県鹿足郡津和野町後田ロの343 0856(72)1139