banner  旅の友「駅弁」。館長が食べた駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。
汽車客車客車客車客車客車客車客車客車客車客車

JR九州 熊本(くまもと)駅2012年2月12日訪問Googleマップ
JR-Kyushu Kumamoto Station

駅名標 駅舎 駅構内

博多駅から九州新幹線で約40分。熊本市は九州の真ん中に位置する人口約74万人の政令指定都市かつ県庁所在地の城下町で、立派な城と豊かな水を誇る九州第三の大都市。駅弁は21世紀に入り進出した鶏飯屋と八代の駅弁屋などの商品が、いくつかの売店で取り扱われる。1891(明治24)年7月1日開業、熊本県熊本市西区春日三丁目。

くまんどんおてもやん弁当(1,100円)2011年2月5日に熊本駅ホーム面駅弁売店で購入
Kumandon Otemoyan Bento

掛紙 外観 外観 外観 中身 中身 中身

おそらく第4回のJR九州「九州駅弁ランキング」に合わせて、2007(平成19)年10月に登場。駅弁の名前は同ランキングその他の紹介記事や調製シールでは「くまんどんのおてもやん弁当」であるが、掛紙では「くまんどんおてもやん弁当」である。暗号のような10文字のひらがなは熊本を示す「くまんどん」と女性の名前「おてもやん」に分かれ、いずれも熊本の民謡で第二次大戦前に全国で知られるようになった「おてもやん」の歌詞にあり、その歌詞はこの掛紙にも記される。

黒いプラ製トレーをボール紙の容器に詰めた、市販の仕出し弁当用パッケージに、駅弁の名前と「おてもやん」の歌詞に和装の女性を描いた掛紙を巻く。中身は鶏飯に鶏タレ焼、アユの甘露煮と馬肉コロッケ、玉子焼とかまぼこと高菜刻み、タケノコやニンジンやナスなどの煮物、からしれんこんなど。茶色が勝るも食べ進みの良い感じ。価格は2011年の購入当時で900円、2017年時点で1,100円。

おてもやんとは、一日で約6000本もの路線バスや高速バスが発着する全国最大級のバスターミナル「熊本交通センター」の前に立つ銅像が示すような、元気でおてんばな若い娘の代名詞であるような気もする。熊本ではおてもやんやそのアレンジ版「おてもやんサンバ」がお祭りでよく流されて踊られるという。

※2017年4月補訂:値上げを追記
販売駅
鹿児島本線 熊本(くまもと)駅 1891(明治24)年7月1日開業 熊本県熊本市西区春日三丁目
調製元
株式会社 ニシコー 福岡県八女市立野127−2 0943(23)3131 http://nishiko-fs.co.jp/

阿蘇高菜めし弁当(1,000円)2011年2月5日に熊本駅ホーム面駅弁売店で購入
Aso Takanameshi Bento

掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

2008(平成20)年10月1日の登場は、第5回のJR九州「九州駅弁ランキング」に向けたものか。同ランキングその他の紹介記事では「阿蘇高菜弁当」であるが、掛紙には「阿蘇高菜めし弁当」と書かれている。

小柄ながら二段重ねの正方形容器をボール紙のパッケージに収め、これに駅弁の名前を書いた掛紙をセロハンテープで貼り付ける。中身は下段が高菜飯、上段がおかずでタチウオの大葉巻き、鶏塩焼、ニンジンやレンコンなどの煮物、タケノコの炒め物、玉子焼とかまぼこ、切り干し大根、からしれんこんなど。中身や調理法に地元ならではのクセがある、旅先の味。

阿蘇高菜は、熊本県内で阿蘇地方を中心に約200ヘクタールで栽培されている葉物の野菜。その漬物は、家庭や食堂から土産物まで幅広く使われている。

販売駅
鹿児島本線 熊本(くまもと)駅 1891(明治24)年7月1日開業 熊本県熊本市西区春日三丁目
調製元
株式会社 ニシコー 福岡県八女市立野127−2 0943(23)3131 http://nishiko-fs.co.jp/

いきなり団子(180円)2009年2月14日に熊本駅ホーム脇弁当売店で購入
Ikinari Dango

外観 中身

熊本市内ではどこでも買えて、熊本県内で時々見掛けて、それ以外の地域ではほとんど見聞きできない郷土のおやつ。サツマイモのスライスとアズキのあんこが、小麦粉の生地に包まれて蒸されたもの。熊本駅の駅弁売店でも一等地に積まれており、駅弁と一緒に購入した。1個でたしか180円、半分で120円。

名前の由来はだいたい、いきなり突然に、簡単にすぐ作って出せるものだからと紹介されている。風味はとても無難で、材料も全国で広く手に入るものであり、これがなぜ頑固に熊本限定の域にとどまっているのか、とても不思議に思う。

販売駅
鹿児島本線 熊本(くまもと)駅 1891(明治24)年7月1日開業 熊本県熊本市西区春日三丁目
調製元
株式会社 ニシコー 福岡県八女市立野127−2 0943(23)3131 http://nishiko-fs.co.jp/

うなぎのセイロむし(682円)2002年3月18日に熊本駅ホーム脇弁当売店で購入
Unagi no Seiro Mushi

掛紙 外観 中身 中身

小柄で背の高い経木製の長方形容器の中に、焦茶色をしたタレ御飯を敷き、その上に鰻蒲焼を二切れとゴボウなどを載せ、上部側部をしっかりラップで巻いた状態で陳列し、購入時に掛紙をかけての販売。陳列棚は底から蒸気が出ていて、それを容器の上げ底と底に開いた穴で拾う、つまり購入時まで蒸されているから、すぐ食べれば暖かい。

この弁当は熊本駅ビルに入居した弁当屋の製品で、時刻表に駅弁の記号を付ける公式な駅弁ではないが、改札内でも改札外でも国鉄時代からの公式な駅弁屋の隣に店舗があり、一部商品には掛紙もあるから、普通の人から見て駅弁に違いない。しかもその店舗は明るく清潔感があり、商品も安めで店員さんも快活となると、両者の勝敗は明らか。駅弁屋はどう感じているのだろうか。

販売駅
鹿児島本線 熊本(くまもと)駅 1891(明治24)年7月1日開業 熊本県熊本市西区春日三丁目
調製元
株式会社 ニシコー 福岡県八女市立野127−2 0943(23)3131 http://nishiko-fs.co.jp/

【終売】殿様弁当(1,100円)2011年2月5日に熊本駅ホーム面駅弁売店で購入
Tonosama Bento (end of sales)

掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

1993(平成5)年の登場。黒いプラ製トレーをボール紙の容器に詰めた、市販の仕出し弁当用パッケージをそのまま使用、中身は左下に日の丸俵飯、左上によもぎふとサトイモの田楽、タコの甘露煮、からしれんこん、サツマイモ甘露煮、真ん中に高菜漬、右上に有頭海老、タチウオ焼、馬肉ごぼう炒め、玉子焼、はじかみ、右下にあさりすり身などの煮物、人文字のぐるぐる、ゼリー。

見ても食べても高菜と辛子蓮根の他には普通のお総菜しか入ってないように見えて、焼魚はタチウオ、ネギは人文字のぐるぐる、肉ごぼう炒めには馬肉という具合で、調製シールを見れば頑固に熊本を表現していることが分かる。宣伝や解説が何もない点が控えめすぎて惜しい。

この駅弁はもともと、肥後国熊本藩の藩主の家系で第18代当主である細川護煕が、1993(平成5)年5月に第79代内閣総理大臣となったことを祝ってできたものだそうな。細川首相はわずか8か月で退陣となったが、駅弁はこのように21世紀になっても健在であった。

なお、この駅弁は2013年3月頃の駅弁屋の撤退により、現在は買うことができない。駅弁売店の跡地は2014年2月時点で立ちうどん屋になっていた。

※2014年2月補訂:終売を追記
※2011年11月補訂:写真の掲載と解説文の大幅増強
販売駅
鹿児島本線 熊本(くまもと)駅 1891(明治24)年7月1日開業 熊本県熊本市西区春日三丁目
調製元
有限会社 音羽家 熊本県熊本市春日2丁目3−21 096(354)2345

【終売】中華弁当(900円)2011年2月5日に熊本駅ホーム面駅弁売店で購入
Chuka Bento (end of sales)

掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

1959(昭和34)年に登場した、熊本駅伝統の駅弁。黒いプラ製トレーをボール紙の容器に詰めた、市販の仕出し弁当用パッケージをそのまま使用、中身は日の丸俵飯、エビチリ、春巻、しゅうまい、玉子焼、ワカメサラダ、ザーサイ、ゼリーなど。今買える駅弁として、東京や横浜で千円以上の駅弁と比較してしまうと、冷めてもうまいけれど食感は維持できなかった感じ。

横浜駅弁の崎陽軒の存在が大きいためあまり意識できないが、駅弁の誕生時からある和食の駅弁や、第二次大戦前には高級品であった洋食の駅弁に比べて、中華料理の駅弁は実はほとんど見られない。中華街や南京町のない熊本でなぜ半世紀も前から中華駅弁があるかというと、調製元が中華料理店を経営していたからだという。そういう目で中身を改めて眺めると、昭和の昔の幕の内駅弁を中華風にアレンジしたような雰囲気が感じられた。

なお、この駅弁は2013年3月頃の駅弁屋の撤退により、現在は買うことができない。駅弁売店の跡地は2014年2月時点で立ちうどん屋になっていた。

※2014年2月補訂:終売を追記
※2011年11月補訂:写真の掲載と解説文の書き直し
販売駅
鹿児島本線 熊本(くまもと)駅 1891(明治24)年7月1日開業 熊本県熊本市西区春日三丁目
調製元
有限会社 音羽家 熊本県熊本市春日2丁目3−21 096(354)2345

【終売】味の華(840円)2002年3月18日に熊本駅ホーム脇駅弁売店で購入
Ajinohana (end of sales)

掛紙 外観 中身

熊本駅の幕の内弁当。正方形のボール紙製パッケージの中に、9区画の黒いトレーを入れ、日の丸・じゃこ飯・高菜飯の3種類の御飯と、鶏唐揚や焼魚に煮物揚物を詰めたもの。価格に対する中身の味と量はまずまずだが、前述のとおり隣に強力なライバルがいるとなると、特徴の薄い内容では勝負にならないのでは感じる。

なお、この駅弁は2013年3月頃の駅弁屋の撤退により、現在は買うことができない。駅弁売店の跡地は2014年2月時点で立ちうどん屋になっていた。

※2014年2月補訂:終売を追記
販売駅
鹿児島本線 熊本(くまもと)駅 1891(明治24)年7月1日開業 熊本県熊本市西区春日三丁目
調製元
有限会社 音羽家 熊本県熊本市春日2丁目3−21 096(354)2345

【掛紙】お弁当(150円)調製年月日不詳
Obento

掛紙

昭和40年代頃の調製と思われる、昔の熊本駅弁の掛紙。一応、銀杏城という別名を持つ熊本城の天守閣とイチョウの葉を描いているようだが、デザインがシンプルなので調製元の記載がなければ駅弁販売駅の特定は困難と思われる。

販売駅
鹿児島本線 熊本(くまもと)駅 1891(明治24)年7月1日開業 熊本県熊本市西区春日三丁目
調製元
熊本鉄道構内営業 有限会社 熊本支店 音羽家 熊本県熊本市春日町717 (53)0561

【掛紙】特製弁当あやめ(700円)1977年頃調製
Tokusei Bento Ayame

掛紙

入手状況等から1977(昭和52)年の調製と思われる、昔の熊本駅弁の掛紙。それにしてはずいぶんと高価だが、当時の国鉄の観光キャンペーン「一枚のキップから」のロゴマークがあるので、誤差があっても数年程度のはず。掛紙に描かれるイラストは何をイメージしたのだろう。

販売駅
鹿児島本線 熊本(くまもと)駅 1891(明治24)年7月1日開業 熊本県熊本市西区春日三丁目
調製元
熊鉄弁当 有限会社 音羽家 熊本県熊本市春日2丁目3−21 (54)2345