banner 汽車客車客車客車客車客車客車客車客車客車客車
 旅の友「駅弁」。実際に食べた9,000個以上の駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。

JR九州 鳥栖(とす)駅 JR-Kyushu Tosu Station
2022(令和4)年9月訪問 GoogleMap「鳥栖駅」

駅名標 駅舎 駅構内

博多駅から鹿児島本線の電車で約30分。鳥栖市は佐賀県の東端に位置する、人口約7万人の宿場町。幹線鉄道や高速道路が交わる交通の要衝で、工場や物流施設が立地する。駅弁は明治時代からの駅弁屋のものが、駅舎内と各ホーム上のうどん店で売られる。1889(明治22)年12月11日開業、佐賀県鳥栖市京町。


JR九州 新鳥栖(しんとす)駅 JR-Kyushu Shin-Tosu Station
2022(令和4)年4月訪問 GoogleMap「新鳥栖駅」

駅名標 駅舎 駅構内

博多駅から新幹線で1駅13分。九州新幹線鹿児島ルートの開業により、長崎本線との交差点に駅ができ、将来は九州新幹線の長崎ルート改め西九州ルートの分岐が予定されている。駅の開業とともに、在来線の改札脇に鳥栖駅の駅うどん・そば屋が進出し、駅弁も売る。2011(平成23)年3月12日開業、佐賀県鳥栖市原古賀町。

がばい鳥栖の牛鶏弁当(1,000円)Gabai Tosu no Gyudori Bento
2022年4月24日に鳥栖駅のホーム上のうどん店で購入 Apr. 24, 2022

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

2021(令和3)年10月に鳥栖駅と新鳥栖駅で発売。酢飯を和牛しぐれ煮と錦糸卵と佐賀みつせ鶏の柚子胡椒風味のフレークで覆い、鶏ささみを並べ、鶏しゅうまい、柴漬け、大根桜漬を添える。映画や高校野球で2007年頃に流行した佐賀弁「がばい」と、昭和時代の鳥栖駅弁「とりちらし寿し」にヒントを得たのかもしれない、お肉で酢飯を食べるお弁当。名前も見た目も、現地というよりはむしろ催事で売りそうな駅弁に思えて、しかし催事でその姿を見たことがない、現地の駅弁。

販売駅
鹿児島本線 鳥栖(とす)駅 1889(明治22)年12月11日開業 佐賀県鳥栖市京町
調製元
株式会社 中央軒 佐賀県鳥栖市京町729 0942(82)3166 https://chuohken.com/

鳥栖SL弁当(850円)Tosu SL Bento
2022年4月24日に鳥栖駅のホーム上のうどん店で購入 Apr. 24, 2022

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 外観 中身 中身 中身

2021(令和3)年5月1日のSL列車「SL人吉」の運転開始に合わせて、鳥栖駅で発売。SLの運転日のみの販売。掛紙には鹿児島本線でなく肥薩線を走るSL列車の写真が使われる。竹皮編み容器に見える、薄い竹皮を貼り付けた紙箱に収めた中身は、チキン南蛮の太巻き、れんこん、きんぴらごぼう、玉子焼、焼さば、焼麦(しゃおまい)3個、ウインナー、串カツなど。蒸気機関車のサイドビューを、食材でなんとか表現したように見えなくもない、肉と油の味がするお弁当。

JR九州の観光列車「SL人吉」は、熊本駅と人吉駅を結んだ列車。1988(昭和63)年に熊本駅〜宮地駅の観光列車「SLあそBOY」が走り始めた際に、同列車のために動態復元された蒸気機関車「58654」がもともと肥薩線の矢岳駅で保存されていたことを縁に、年に数回程度は「SL人吉号」として肥薩線にも顔を出すようにしていた。機関車の故障で2005(平成17)年に「SLあそBOY」が廃止された後、2009(平成21)年からは肥薩線のうち急勾配がない区間での「SL人吉」の運転となった。

2020(令和2)年7月の豪雨で肥薩線の八代駅〜人吉駅〜吉松駅は甚大な被害を受け、すべての列車が2022年時点でも運休中。SL人吉も止まったが、同年11月には蒸気機関車と客車が福岡地区でアニメ映画とのタイアップ列車に使われ、翌2022(令和4)年5月からは運転区間を鹿児島本線の鳥栖駅〜熊本駅に改めて「SL人吉」の列車名のまま、土休日の運行が始まった。

こうして鳥栖駅に、SLが戻ってきた。鳥栖には昭和40年代まで蒸気機関車の車庫があり、汽車が行き交う鉄道の町であり、以後も駅の姿が当時とあまり変わらない。久々に汽車が来ても気が付かないくらい、とは書きすぎかもしれないが、自然に煤けた駅構内に溶け込んでいた。SLの駅弁も突然に、そしてひっそりと誕生し、これを偶然目にした鉄道ファンに買われている。

販売駅
鹿児島本線 鳥栖(とす)駅 1889(明治22)年12月11日開業 佐賀県鳥栖市京町
調製元
株式会社 中央軒 佐賀県鳥栖市京町729 0942(82)3166 https://chuohken.com/

肥前路弁当(900円)Hizenji Bento
2022年4月24日に鳥栖駅のホーム上のうどん店で購入 Apr. 24, 2022

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

1980年代に二段重ねの上等幕の内駅弁として発売か。今は鳥栖駅弁で唯一の幕の内弁当。型押し俵飯の日の丸御飯を、焼鮭、鶏唐揚、玉子焼、こんにゃくやタケノコなどの煮物、きんぴらごぼう、しゅうまい、大根なます、大根漬、金山寺みそ、かまぼこなどで囲む。汽車に信号機に複葉機や火山と紳士淑女を描いたレトロモダンなふたの絵柄は、平成時代から変わらない。発売時からずっと800円だった価格は、2014年時点で830円、2023年時点で880円、12月から900円。

※2023年12月補訂:値上げを追記
販売駅
鹿児島本線 鳥栖(とす)駅 1889(明治22)年12月11日開業 佐賀県鳥栖市京町
調製元
株式会社 中央軒 佐賀県鳥栖市京町729 0942(82)3166 https://chuohken.com/

復刻版肉めし(980円)Fukkokuban Nikumeshi
2022年4月23日に鳥栖駅の駅舎内の駅弁売り場で購入 Apr. 23, 2022

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 外観 中身 中身 中身

2022(令和4)年4月1日に鳥栖駅と新鳥栖駅で発売。20年ほど前までの久留米駅の名物駅弁「肉めし」が、当時の調製元を合併した鳥栖駅の駅弁屋から、復刻版として売られ始めた。この20年も久留米駅では「肉めし」が断続的に売られるが、ベースの御飯がカレー味でなく鶏味で、昭和時代とは異なるものであった。

掛紙の絵柄は、当時も今も久留米駅でみられる「肉めし」のものに「復刻版」の表記を加えたもの。赤くて硬い長方形のプラ容器に、カレー粉の味付飯を敷き、和牛しぐれ煮と錦糸卵で覆い、きんぴらごぼう、はじかみ、菜の花、大根漬を添える。昭和の昔の牛肉駅弁の雰囲気を、常温でうまくなかった赤黒く硬い肉を個性だと受け入れさせる工夫を、再現したようには思える。復刻版を名乗るわりには、かつてのものとは容器に加えて内容も味も差異が大きいと感じる。

販売駅
鹿児島本線 鳥栖(とす)駅 1889(明治22)年12月11日開業 佐賀県鳥栖市京町
調製元
株式会社 中央軒 佐賀県鳥栖市京町729 0942(82)3166 https://chuohken.com/

かしわめし(780円)Kashiwameshi
2020年1月8日に京王百貨店の駅弁大会で購入 Jan. 8, 2020

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

1913(大正2)年に鳥栖駅で発売。当時の構内営業者である光和軒の神武紀之絵が考案した、全国で初めての鶏飯の駅弁であるという。鶏肉と鶏ガラを煮込んだスープを醤油と味噌などで味付けただしで炊いた御飯を、鶏フレーク、錦糸卵、刻み海苔のストライプで覆い、焼売でなく鳥栖駅弁の焼麦(しゃおまい)、味付け芋茎、菜の花、大根漬、甘酢生姜を添える。今ではあまり注目されていない、伝統の味。価格は2014年4月の消費税率改定で700円、2023年時点で740円、12月から780円。

鳥栖は佐賀県。鹿児島本線は鳥栖駅の前後だけ佐賀県で、小倉や博多から久留米や大牟田まで福岡県なので、つい忘れがちになる。もっとも、人口約7万人の鳥栖市の隣には人口40万人強の久留米都市圏が控え、いずれも人口約250万人の福岡都市圏に包括され、鳥栖市と基山町を除くとすべて福岡県に属するため、やむを得ないところもある。

※2020年5月補訂:写真を更新
※2015年8月補訂:値上げを追記
※2005年2月補訂:写真を掲載
販売駅
鹿児島本線 鳥栖(とす)駅 1889(明治22)年12月11日開業 佐賀県鳥栖市京町
調製元
株式会社 中央軒 佐賀県鳥栖市京町729 0942(82)3166 https://chuohken.com/

かしわめし(860円)Kashiwameshi
2022年12月17日に鳥栖駅の5・6番ホームのうどん店で購入 Dec. 17, 2022

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 外観 中身 中身 中身

2022(令和4)年9月16日に発売。駅弁の名前は「(創業)130周年記念かしわめし」。調製元の創業130周年を記念して、1965(昭和40)年当時の昔の掛け紙の雰囲気と、定番の三色かしわめしを少し豪華にしたものを、上記の通常版「かしわめし」と併売した。さらに博多駅では、同じ調製元で掛紙や内容が異なる下記の復刻版「かしわめし」の販売も続けられた。

経木折のような容器を掛紙で包み、ひもで十字にしばる姿は、まるで昭和時代の駅弁のよう。これに鶏スープなどで炊いた御飯を敷き、佐賀県の業者のブランド鶏「みつせ鶏」の胸肉のしぐれ煮、錦糸卵、刻み海苔のストライプで覆い、大根桜漬を添える。通常版より淡いと思う、伝統の、駅弁ではこの鳥栖駅が発祥とされる、九州の鶏飯「かしわめし」。

販売駅
鹿児島本線 鳥栖(とす)駅 1889(明治22)年12月11日開業 佐賀県鳥栖市京町
調製元
株式会社 中央軒 佐賀県鳥栖市京町729 0942(82)3166 https://chuohken.com/

【掛紙】かしわめし(860円)Kashiwameshi
2022年9月22日に鳥栖駅の5・6番ホームのうどん店で購入 Sep. 22, 2022

掛紙 中身

2022(令和4)年9月22日に購入した、鳥栖駅弁の掛紙。上記の12月のものと、容器と中身を含め同じ。10月からのJR九州グランプリのシールが、まだない。調製印と調製元の印刷は、ここでも食品表示ラベルに隠れた。

販売駅
鹿児島本線 鳥栖(とす)駅 1889(明治22)年12月11日開業 佐賀県鳥栖市京町
調製元
株式会社 中央軒 佐賀県鳥栖市京町729 0942(82)3166

かしわめし(1,000円)Kashiwameshi
2014年1月17日に京王百貨店の駅弁大会で購入 Jan. 17, 2014

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 外観 中身 中身 中身

2014(平成26)年1月の京王百貨店の駅弁大会で売られた、鳥栖駅弁の復刻版。以後の京王百貨店駅弁大会や阪神百貨店の駅弁大会でも売られ、博多駅での目撃情報もある。戦前の駅弁掛紙でデザインして、駅弁催事屋の記号も入る掛紙を使う。中身はかしわめしで、鶏スープで炊いた御飯にとりそぼろ、錦糸卵、刻み海苔でストライプを描き、山川漬としそ昆布を添えていた。駅弁とかしわめしは現役でも、容器と構成は今の鳥栖駅にないタイプで、中身は見た目で折尾駅にそっくり。その割には値段が、だいぶ高め。この駅弁は2022年時点で、博多駅にて販売されている。

※2023年2月補訂:現況を追記
販売駅
鹿児島本線 鳥栖(とす)駅 1889(明治22)年12月11日開業 佐賀県鳥栖市京町
調製元
株式会社 中央軒 佐賀県鳥栖市京町729 0942(82)3166 https://chuohken.com/

【掛紙】かしわめし(680円)Kashiwameshi
2004年11月9日に小田急百貨店藤沢店の駅弁大会で購入 Nov. 9, 2004

掛紙 掛紙

2004(平成16)年11月9日に購入した、鳥栖駅弁のふた。上記の2020年のものと変わらない。中身も同じで、値段も20円しか変わらない。

販売駅
鹿児島本線 鳥栖(とす)駅 1889(明治22)年12月11日開業 佐賀県鳥栖市京町
調製元
株式会社 中央軒 佐賀県鳥栖市京町729 0942(82)3166

かしわ重(3,600円)Kashiwa Ju
2023年2月18日に鳥栖駅の5・6番ホームのうどん店で予約購入 Feb. 18, 2023

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 外観 外観 中身 中身 中身

鳥栖駅弁「かしわめし」のファミリーサイズ。ネット上では調製元の2020年12月のPDFカタログや2021年8月のツイートで、その存在が明らかになった。紙製の大きな正方形の折箱に、駅弁マーク入りの掛紙を巻き、和紙風の風呂敷で包む。中身は鶏スープで炊いた御飯にとりそぼろ、錦糸卵、刻み海苔でストライプを描くかしわめしのみ。おかずも漬け物も何も入らない、潔い内容。手ばかりで総重量2キログラム、内容量1,400グラム。割りばしが5膳付いたので、これは5人前だろうか。2日前までの注文販売。価格は2020年時点で3,240円、2023年時点で3,500円、12月から3,600円。

※2023年12月補訂:値上げを追記
販売駅
鹿児島本線 鳥栖(とす)駅 1889(明治22)年12月11日開業 佐賀県鳥栖市京町
調製元
株式会社 中央軒 佐賀県鳥栖市京町729 0942(82)3166 https://chuohken.com/

花つくし(780円)Hanatsukushi
2017年2月4日に鳥栖駅の5・6番ホームのうどん店で購入 Feb. 4, 2017

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

鳥栖駅の駅弁である、この無名のちらし寿しは、いつから売られているのだろうか。正八角形の容器に酢飯を敷き、錦糸卵と山菜やごぼうで覆い、海老、椎茸、蓮根、甘酢生姜などを散らす。価格は2010年時点で740円、2014年時点で760円、2023年時点で780円。

※2023年12月補訂:値上げを追記
販売駅
鹿児島本線 鳥栖(とす)駅 1889(明治22)年12月11日開業 佐賀県鳥栖市京町
調製元
株式会社 中央軒 佐賀県鳥栖市京町729 0942(82)3166 https://chuohken.com/

あさりめし(900円)Asarimeshi
2023年2月12日に鳥栖駅のホーム上のうどん店で購入 Feb. 12, 2023

掛紙 中身
掛紙 掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

おそらくJR九州の駅弁キャンペーン「第4回九州の駅弁ランキング」の開催に向けて、2007(平成19)年の秋に発売。2014年の第11回九州駅弁グランプリにもエントリー。長方形のプラ容器を、ノリ養殖が盛んな有明海の夕景と思われる写真を使うスリーブに収める。中身は味付け御飯の上を、アサリと太めの錦糸卵で半分ずつ覆い、菜の花と山ゴボウにうみたけ粕漬を添えるもの。

鳥栖駅ではなかなか出会えない。アサリが主題の駅弁はかつて熊本駅にもあったが、今では関東地方を除くとここだけかもしれない。価格は2008年時点で850円、2014年4月の消費税率改定で880円、2023年時点で900円。

※2023年4月補訂:写真を更新
※2021年3月補訂:終売を削除
※2019年8月補訂:終売を追記
※2015年8月補訂:値上げを追記
販売駅
鹿児島本線 鳥栖(とす)駅 1889(明治22)年12月11日開業 佐賀県鳥栖市京町
調製元
株式会社 中央軒 佐賀県鳥栖市京町729 0942(82)3166 https://chuohken.com/

【掛紙】あさりめし(850円)Asari Meshi
2008年11月8日に小田急百貨店藤沢店の駅弁大会で購入 Nov. 8, 2008

掛紙 中身

2008(平成20)年11月8日に購入した、鳥栖駅弁のスリーブ。上記の2023年のものと、容器と中身を含めて変わらない。

販売駅
鹿児島本線 鳥栖(とす)駅 1889(明治22)年12月11日開業 佐賀県鳥栖市京町
調製元
株式会社 中央軒 佐賀県鳥栖市京町729 0942(82)3166

【終売】鳥栖弁当(1,000円)Tosu Bento (end of sales)
2012年3月21日に博多駅の改札外コンコースの駅弁売店で購入 Mar. 21, 2012

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

九州新幹線全線開業記念駅弁22種のひとつとして、2011(平成23)年1月1日から8月31日まで販売。九州新幹線を走るN700系電車と800系電車を描いたボール紙の箱を使用、中身はかしわめしの周りを左下から時計回りに、大根なます、アサリ五目煮、牛肉味噌焼と昆布巻とゴマ蓮根、焼鮭と煮エビと山ごぼう、焼麦と玉子焼とかまぼこ、海茸粕漬、金山寺味噌のおかずで囲むもの。

佐賀県を代表する食材を使用したという。酒のつまみを充実させた「長崎街道焼麦弁当」という印象。鳥栖のかしわめしの柔らかさもなかなかいいぞとも思った。また、鳥栖駅以外で売られる鳥栖駅弁の新作としては珍しく、現地での販売も実見できた。

新鳥栖駅は九州新幹線の開業とともに、長崎本線の鳥栖駅と肥前麓駅との間に設けられた新しい駅。将来は九州新幹線の長崎ルート改め西九州ルートが分岐する駅となる。駅前はまだ田畑であるが、土地区画整理事業が進められており、まずは九州国際重粒子線がん治療センターが立地する模様。駅の開業日から鳥栖の駅弁屋が在来線改札脇に進出、うどんスタンドで駅弁も売る。

販売駅
鹿児島本線 鳥栖(とす)駅 1889(明治22)年12月11日開業 佐賀県鳥栖市京町
調製元
株式会社 中央軒 佐賀県鳥栖市京町729 0942(82)3166

【終売】佐賀県産牛めし(1,140円)Saga Ken San Gyumeshi (end of sales)
2011年1月22日に京王百貨店の駅弁大会で購入 Jan. 22, 2011

掛紙 中身
掛紙 掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

下記の駅弁「牛めし弁当」の、2011(平成23)年時点での姿。長方形の容器に透明なふたをして、牛顔や駅弁の名前を焼き印のように印刷した木目柄なボール紙の枠にはめる。中身は鶏ガラスープの味付飯の上を佐賀牛の牛肉味噌煮と高菜の油炒めである程度覆い、玉子焼、ニンジン、大根漬も貼り、うみたけや焼麦などを添えるもの。

どうしてこれに購入時で1,100円もの値を付けるのか、疑問にしか思えない商品。大根漬の散乱は輸送販売では仕方がなくても、「九州の駅弁ランキング」などの見本写真では、もっと肉も高菜も入っているようなので、東京へたくさん送る際に手抜きか間違いでもあったのか。牛肉と高菜の九州風な甘い味付けも、首都圏での販売では厳しかった。2014年4月の消費税率改定で1,140円。2018年までの販売か。

※2020年5月補訂:終売を追記
※2015年8月補訂:値上げを追記
販売駅
鹿児島本線 鳥栖(とす)駅 1889(明治22)年12月11日開業 佐賀県鳥栖市京町
調製元
株式会社 中央軒 佐賀県鳥栖市京町729 0942(82)3166
疑義駅弁

【終売】牛鶏三昧(800円)Gyu Tori Zanmai (end of sales)
2005年1月23日に京王百貨店の駅弁大会で購入 Jan. 23, 2005

掛紙 中身
掛紙 掛紙 外観 外観 外観 中身

2004(平成16)年の秋頃に発売か。下記の駅弁「辛子めんたい弁当」とまったく同じ赤いプラ容器を、赤と緑で地柄と文字の色を逆にしたスリーブに収める。中身は茶飯の上を、鶏フレークと錦糸卵と牛肉のストライプで覆い、はじかみと大根桜漬を載せたもの。つまり「かしわめし」と「牛めし弁当」を足して2で割ったもの。「三昧」というほど肉が大量に入るわけはないが、牛鶏丼の感覚でモリモリと食べられる。

この駅弁は、2005(平成17)年10月からのJR九州の駅弁キャンペーン「九州の駅弁ランキング第2弾」にエントリーされた。しかし鳥栖駅では予約限定かつ販売を拒否されることもあり、一方でスーパーやデパートの駅弁催事では鳥栖駅の駅弁として大々的に売られた、事実上の疑義駅弁。2006年頃に販売を終えた模様。

※2015年8月補訂:終売を追記
販売駅
鹿児島本線 鳥栖(とす)駅 1889(明治22)年12月11日開業 佐賀県鳥栖市京町
調製元
株式会社 中央軒 佐賀県鳥栖市京町729 0942(82)3166

【終売】辛子めんたい弁当(850円)Karashi Mentai Bento (end of sales)
2004年11月7日に小田急百貨店藤沢店の駅弁大会で購入 Nov. 7, 2004

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 外観 中身

2004(平成16)年秋の新製品か。真っ赤なプラ容器を、やはり真っ赤で商品名を緑色の文字で書いたスリーブにはめる。中身は御飯の上を砕いた辛子明太子で覆い尽くし、塊の辛子明太子にレモンや菜の花を添えたもの。辛子明太子が大丈夫、辛いものを食べて問題ない人のみが、いただけるお弁当。そうでないと本当に食べる所がない。催事では福岡空港の空弁として販売。福岡空港や鳥栖駅でも売られたはずだが、販売の光景を目撃することはできなかった。現存しないと思われる。

※2015年8月補訂:終売を追記
販売駅
鹿児島本線 鳥栖(とす)駅 1889(明治22)年12月11日開業 佐賀県鳥栖市京町
調製元
株式会社 中央軒 佐賀県鳥栖市京町729 0942(82)3166

【終売】かしわてりやき弁当(735円)Kashiwa Teriyaki Bento (end of sales)
2004年1月23日に阪神百貨店の駅弁大会で購入 Jan. 23, 2004

掛紙 中身
掛紙 外観 中身

鳥栖駅の駅弁「焼麦(しゃおまい)弁當」などと同じ正方形の容器に、レトロモダンでハイカラな鉄道風景を描いた掛紙兼用のボール紙でふたをする。中身は鶏の出汁で炊いた御飯を、鶏照焼と錦糸卵と刻み海苔のストライプで覆い、焼麦つまり焼売、菜の花、くき煮、大根つぼ漬を添えるもの。つまり「かしわめし」の鶏フレークが鶏照焼に変わっただけで、その美味い味もそのまま。ここに限らず、鶏飯に海苔を入れると味が引き締まる感じがする。

この駅弁はこの形では、2006年頃に販売を終えたと思われる。2011年3月の九州新幹線の鹿児島ルートの全線開業に伴い、サイズと価格を落とした「ミニかしわてりやき弁当」が、新幹線の久留米駅で発売された。

※2015年8月補訂:現況を追記
販売駅
鹿児島本線 鳥栖(とす)駅 1889(明治22)年12月11日開業 佐賀県鳥栖市京町
調製元
株式会社 中央軒 佐賀県鳥栖市京町729 0942(82)3166

【終売】牛めし弁当(850円)Gyumeshi Bento (end of sales)
2004年1月12日に京王百貨店の駅弁大会で購入 Jan. 12, 2004

掛紙 中身
掛紙 外観 中身

鳥栖駅の駅弁「焼麦弁當」などと同じ正方形の容器に、レトロモダンでハイカラな鉄道風景やアイテムを描いた掛紙兼用のボール紙のふたをする。中身は味付け御飯の上に錦糸卵を敷き、しぐれ煮風の牛肉とごぼうの煮付けなどを載せるもので、焼麦こと焼売がひとつ付く。写真は東京の百貨店の駅弁大会で購入したものなので、見た目の悪さは割り引く必要があるが、メインの牛肉が少量で硬く、一方で「かしわめし」と共通の御飯はおいしいので、やはり鳥栖の駅弁は焼麦と鶏飯が良いなと思う。2006年頃に販売を終えた模様。

鹿児島本線の下り列車が鳥栖駅を出発すると、進行方向の左手に大きな競技場が見える。かつて貨車が行き来した国鉄の操車場の跡地に建設された、鳥栖市営のサッカー場。1993(平成5)年の誕生で一大ブームとなったプロサッカーリーグ「Jリーグ」のチームを誘致し、1996(平成8)年6月にオープンしたものの、肝心のプロサッカーチーム「鳥栖フューチャーズ」がわずか半年で破綻した。Jリーグの特例と支援で新チーム「サガン鳥栖」が継承したものの経営が安定せず、2004(平成16)年2月にはJリーグ自らが出資者となる異例の処置。交通と物流を除き地味な街の名を、全国のスポーツファンへ発信してしまった。

※2015年8月補訂:終売を追記
販売駅
鹿児島本線 鳥栖(とす)駅 1889(明治22)年12月11日開業 佐賀県鳥栖市京町
調製元
株式会社 中央軒 佐賀県鳥栖市京町729 0942(82)3166

【終売】薩摩地鶏めし(750円)Satsuma Jidori Meshi (end of sales)
2001年12月2日にサティの駅弁大会で購入 Dec. 2, 2001

掛紙 中身
掛紙 外観 中身

2001(平成13)年に発売。天然記念物である薩摩鶏の血を2分の1以上引き、1年以上かけて飼育した地鶏を使用、味付け御飯の上に錦糸卵を添えて載せる。日本で初めて鶏飯の駅弁を作ったという調製元だけに味は確かで、価格が抑えられている点も嬉しい。ただし、鳥栖は薩摩ではなく肥前の国に属する。2006年頃に販売を終えた模様。

※2015年8月補訂:終売を追記
販売駅
鹿児島本線 鳥栖(とす)駅 1889(明治22)年12月11日開業 佐賀県鳥栖市京町
調製元
株式会社 中央軒 佐賀県鳥栖市京町729 0942(82)3166

【終売】牛めし弁当(560円)Gyumeshi Bento (end of sales)
2006年3月13日に横浜市内のファミリーマートで購入 Mar. 13, 2006

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 中身 中身

鳥栖駅の駅弁屋である中央軒の監修により、2006(平成18)年3月7日から20日まで、コンビニエンスストア大手のファミリーマートの全国各地の店舗で販売された商品。中が白く外が黒いプラ容器に、味付飯を詰めて錦糸卵としぐれ煮風牛肉などを載せて、鶏肉と高菜などを添える。

鳥栖の牛飯は個人的にうまくないと感じているが、この監修商品は牛肉がスジだらけで、こうなってしまうと不味いと感じる。付け合わせの三種も鳥栖駅弁と雰囲気が異なり、これは駅弁と別物だと見るべき。

販売駅
ファミリーマート

【掛紙】助六寿司(400円)Sukerokuzushi
1977年10月15日調製 Oct. 15, 1977

掛紙

1977(昭和52)年10月15日の調製と思われる、昔の鳥栖駅弁の掛紙。当時はすでに新幹線が博多に乗り入れて九州内を電車特急が駆けめぐっていた頃であるが、この掛紙には「お召上り後は…腰掛けの下におしまつ願います」と、まだ汽車の時代のような昔ながらの注意喚起が残る。鳥栖駅に加えて二日市駅でも売られたことがわかる。

販売駅
鹿児島本線 鳥栖(とす)駅 1889(明治22)年12月11日開業 佐賀県鳥栖市京町
調製元
株式会社 中央軒 佐賀県鳥栖市京町 (2)3166

【掛紙】おべんとう(200円)Obento
1973年9月4日調製 Sep. 4, 1973

掛紙

1973(昭和48)年9月4日3時の調製と思われる、昔の鳥栖駅弁の掛紙。西九州の地図と国鉄路線図と名所のイラストが略図で描かれる。当時に中央軒という駅弁屋があった、鳥栖駅、二日市駅、久留米駅、大牟田駅が赤丸で描かれる。

販売駅
鹿児島本線 鳥栖(とす)駅 1889(明治22)年12月11日開業 佐賀県鳥栖市京町
調製元
有限会社 中央軒 佐賀県鳥栖市京町 (2)3166

【掛紙】謹製幕の内辨當(100円)Kinsei Makunouchi Bento
調製年月日不詳

掛紙

1950年代のものと思われる、昔の鳥栖駅弁の掛紙。「鳥栖駅 中央軒」の文字がないと、どこの駅弁なのか分からないくらい、特段の個性がない絵柄である。

販売駅
鹿児島本線 鳥栖(とす)駅 1889(明治22)年12月11日開業 佐賀県鳥栖市京町
調製元
中央軒 鳥栖駅 連絡先の記載なし

【掛紙】幕の内辨當(100円)Makunouchi Bento
調製年月日不詳

掛紙

1950年代のものと思われる、昔の鳥栖駅弁の掛紙。これもまた、どこの駅弁か分からない絵柄。左側に加えて絵柄でも旅客に注意を呼び掛ける、マナーポスターのようになっている。

販売駅
鹿児島本線 鳥栖(とす)駅 1889(明治22)年12月11日開業 佐賀県鳥栖市京町
調製元
中央軒 鳥栖駅 連絡先の記載なし

【掛紙】特別御辨當(100円)Tokubetsu Obento
調製年月日不詳

掛紙 掛紙

1950年代のものと思われる、昔の鳥栖駅弁の掛紙。入手状況から2枚組、おかずと御飯の容器ごとに掛紙を持っていたと思われる。御飯の「無砂搗(むさつき)」とは、搗粉(つきこ)あるいは磨砂(みがきずな)を使わず精米したことを指す。1955(昭和30)年に通風摩擦式精米機が発明されるまで、効率的にな精米には砂を混ぜることが、混砂搗が必要だった。

販売駅
鹿児島本線 鳥栖(とす)駅 1889(明治22)年12月11日開業 佐賀県鳥栖市京町
調製元
中央軒 鳥栖駅 連絡先の記載なし

【掛紙】特製御壽し(20銭)Tokusei Osushi
1935年3月12日調製 Mar. 12, 1935

掛紙

1935(昭和10)年3月12日午後の調製と思われる、昔の鳥栖駅弁の掛紙。絵柄は冬の九州に渡ることもあるコハクチョウか。調製元の八ッ橋屋は、現在の中央軒の前身のひとつで、1892(明治25)年4月に鳥栖で創業し弁当などを売り、1942(昭和17)年5月に鳥栖駅と久留米駅と大牟田駅と日田駅の4駅5者の合同で九州中央鉄道構内営業、屋号「中央軒」となったもの。

販売駅
鹿児島本線 鳥栖(とす)駅 1889(明治22)年12月11日開業 佐賀県鳥栖市京町
調製元
八ッ橋屋 鳥栖駅 連絡先の記載なし