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第2回鉄道テーマ検定1級試験 解答と解説
2012年12月16日(日)に実施された「第2回鉄道テーマ検定」1級試験の非公式な解答と解説です。解説の出典は特記ない限り、「鉄道テーマ検定公式ガイドブック1新幹線」(ネコ・パブリッシング2012年2月28日発行)によります。
当ページの内容は鉄道テーマ検定運営事務局、日本鉄道テーマ検定実行委員会、日本出版販売その他関係各社の公式なものではありません。また、解説の内容は厳密さや正確さよりもむしろ、制限時間中に素早く正答を発見する観点で書いています。
改訂履歴
2012年12月31日 問100まで全問公開
2012年12月23日 問21〜75まで公開
2012年12月20日 問1〜20まで公開
問1 解答4番
【内容】0系各形式の製造両数に関する正解探し
【参照】
【解説】35形ビュフェ車は1964年の1次車から1973の11次車まで150両も製造された。これは1976年の22次車から1985年の36次車まで139両が製造された37形ビュフェ車より多い。1987年の国鉄分割民営化を乗り切った35形は6両しかいないのだから、40代以下の鉄道ファンが違和感を覚えても仕方がない。
問2 解答2番
【内容】0系だけに採用されたわけではない構造や装置の選択
【参照】
【解説】IS式軸箱支持装置は0系に加え100系と200系にも採用された。転換腰掛は新幹線では0系だけ。ME39系ブレーキ弁も0系のみ。あの上屋根も0系の特徴。
問3 解答2番
【内容】0系最終在籍車両の最古次数の選択
【参照】
【解説】32次車としてR61編成に26−7011が、R67編成に26−7210がいた。あとは33〜37次車。
問4 解答3番
【内容】0系の製造年次に関する正解探し
【参照】
【解説】1974年の17次車は博多開業に向けて、27形ビュフェ車と36形食堂車のみ64両ずつ製造した。1984年度の36次車は14両ではなく21両あり、最少は1984年の35次車12両。25形と26形は17次に加えて1984年度の36次でも製造されなかった。
問5 解答4番?
【内容】0系のタップ切換器に関する間違い探し
【参照】
【解説】タップ切換器はM車ではなく、パンタグラフが付いているM’車に搭載された。主回路は主変圧器〜タップ切換器〜主整流器〜主電動機でOK。タップ切換器は主変圧器の二次側で25段階の電圧を得て主電動機へ送り込んだ。台車検査について、手持ちの資料や知識ではタップ切換器との関連や1年6月45万kmという周期を確認できなかった。
問6 解答4番
【内容】0系のブレーキ装置に関する正解探し
【参照】
【解説】列車分離が起きたら新幹線に限らず非常ブレーキが作動するようになっている。非常ブレーキの強さが全速度域で常用最大ブレーキの1.43倍なんてきれいな数字になることはないだろう。常用ブレーキにおける発電ブレーキと空気ブレーキの切換速度は、21次車までは40km/hちょうどではなく50km/h程度であり、22次車からは30km/hちょうどに変更。左手のブレーキ弁にノッチは刻まれていないという。
問7 解答4番
【内容】100系のデザイン専門委員会のメンバーの選択
【参照】鉄道ジャーナル1985年6月号
【解説】吉村光夫は鉄道ファンで知られたTBSアナウンサー。黒岩保美は100系食堂車壁面のエッチングを制作し、久保敏や星晃は0系の設計を手掛けた国鉄技師。wikipediaその他のネット上では、手銭正道、松本哲夫、木村一男の3名のみが書かれているが、上記出典により他にインテリアデザイナーの宇佐見琢朗、三菱自動車工業の重廣宗太郎、川崎重工業の星晃の3名がいたことが判明。
※2012年12月23日補訂:解答の確定と解説の追記
問8 解答2番
【内容】1985年10月1日の100系使用列車の選択
【参照】
【解説】100系の使用開始はひかり3号とひかり28号。鉄道ジャーナル1986年1月号の列車追跡シリーズで、初日から博多駅で折り返したことを確認できた。
問9 解答1番
【内容】100系のサイリスタ位相制御装置の200系からの変更理由の選択
【参照】
【解説】200系では主変圧器二次巻線を不等6分割としたサイリスタ整流器を100系では等4分割に変更した理由は、200系では粘着を考慮したとも、100系の時代にはサイリスタの高耐圧・大電流化が進んだとも、変圧器による高調波対策が進んだとも書かれている。しかし、粘着の話は25段階のタップ切換と比べた話だし、200系の頃に等4分割を作れなければ使用実績とは関係なくなるから、コスト削減がもっともしっくりいきそう。
問10 解答3番
【内容】100系X編成に関する記述の間違い探し
【参照】
【解説】100系X編成で最初に廃車されたのはX0編成改めX1編成ではなかった模様。X編成はすべて国鉄時代に製造され、31両を製造した川重が他の4社(日立11両、日車27両、近車18両、東急25両)より多く、貫通路の高さはX0→X1だけ0系と同じ1,800mmであった。
問11 解答1番
【内容】100系V編成のX,G編成との違いに関する間違い探し
【参照】
【解説】主電動機の連続定格出力が他の100系と同じく230kWのままであった。そのうえで270km/hでの営業運転を夢見て、80%弱め界磁制御の追加、歯車比の2.41から2.17への変更による高速運転への対応、渦電流ブレーキへのベンチレーテッドディスクブレーキの採用を施した。車内でのATCの読み替えも実施。しかし騒音の環境基準をクリアできず、営業最高速度は230km/hに留まった。
問12 解答2番
【内容】JR東海が自社で製造した100系に関する正解探し
【参照】
【解説】JR東海は浜松工場で12号車の126形と13号車の125形の各3両を製造したという。編成の残りの14両は、後にJR東海の子会社となる日本車輌製造での製造。その理由は技術力の向上、職場の活性化、コスト削減、社外への流出資金の抑制などとされるそうな。100系16両編成の12号車のパンタグラフは、1991年のATき電化で編成中のパンタグラフを6基から3基に減らした後にも使用された。
問13 解答2番
【内容】100系で初めて導入されたわけではない項目の選択
【参照】
【解説】奇数と偶数で異なる内装というか車内の色彩を使ったのは、100系からではなく200系から。G編成の増備途中から普通車にも足掛けが付いたことや、V編成で側面の行先表示器にLEDを使ったことは、100系が初めてだと思う。100系の洗面所の水栓は、センサー式の自動水栓ではなく、金具を押すと一定時間湯水が流れるタイプ。
問14 解答不明
【内容】200系の雪害対策の選択
【参照】
【解説】雪切装置で取り込んだ空気は主電動機の冷却の他に客室内やボディマウント内へも送られる。200系のスノープラウはレール上端から30cmまでの積雪に対応する。腰掛けの下の電熱器での暖房は雪害対策でもなんでもない普通の方式。耐雪ブレーキは新幹線と無縁、というか雪が入らないよう常に弱いブレーキをかけておく装置なので、高速鉄道に使うとおっかない。となると、正解はどれだろうか。
問15 解答不明
【内容】200系のボディーマウントに関する説明の選択
【参照】
【解説】明文は見つからないが、車体の側面下部がルーバーだらけでは、床下も気密構造にはとても見えない。ボディーマウント構造は、単に床下機器をふさぎ板で覆うだけではない、床下まで一体の車体構造を指す。だから通常は台枠に吊す機器を、低い床面に置く形で設置する。車体の強度の増大はボディーマウントの目的ではない。となると、正解はどれだろうか。
問16 解答3番?
【内容】200系普通車が設計時に想定していた改造内容の選択
【参照】
【解説】この設問に対応できる資料や知識はない。業務用室の客室への転用、シートピッチの1040mm化、雪切装置の客室への転用はいずれも行われていないと思うので、2列−3列の腰掛配列の2列−2列への変更にマークをしておいた。当時は国鉄離れで輸送力不足の心配が小さかったし、0系のグリーン車や2&2シートと違い200系で通路と扉の位置がずれていたり通路がクランクしていた記憶もないし。
問17 解答4番
【内容】200系の機器配置に関する間違い探し
【参照】
【解説】整流装置はM’車にある。ブレーキ制御装置のない車両があると怖い。補助電源装置もM’車にあり、主制御器はM車にある。
問18 解答3番
【内容】200系の分割併合装置に関する正解探し
【参照】
【解説】400系の運転台にはスイッチがあり、これを操作することで200系との分割併合ができるようになり、400系のほうを併結側編成と呼んだ。ミニ新幹線と連結したのは東京寄り221形ではなく222形のほう。分併制御盤という装置は資料では見つからなかった。電気連結器は密着連結器の上についている。
問19 解答1番?
【内容】200系リニューアル改造に関する間違い探し
【参照】
【解説】普通車の座席はE2系タイプではなくE4系タイプへの交換。シートピッチの数値は得られていない。側面の行先表示器は間違いなくLED化。普通車の仕切引戸のメーカーも、どこに書いてあるものか。
問20 解答1番
【内容】200系に存在しなかった改造車の選択
【参照】
【解説】普通車にビュフェを付けたものはなかった。ビュフェ車の普通車化は225形470番台。普通車の半室グリーン車化は215形200番台、グリーン車の半室グリーン車化は215形300番台、
問21 解答3番
【内容】300系に関する解説の正解探し
【参照】
【解説】公式参考書P.19のとおり、300系は2M1Tの3両でユニットを組むし、ブレーキは100系と同じでもてこ式ではなく発電ブレーキと渦電流ブレーキ。VVVFインバータ制御と誘導電動機の採用でモーターの重さが半分になった結果、台車はM車よりT車のほうが重くなった。その主電動機の重量を明記した資料は見当たらないが、消去法でこれを選択。
問22 解答4番?
【内容】300系が100系に比べて増加したものの選択
【参照】
【解説】数値は未発見だが、300系の客室天井高は100系と同等を確保したというから、増えたわけではなさそう。腰掛の重量は軽量化のため半減したと、1992年当時のどこかの記事に出ていたような。客用窓のガラスは従前比で激しく小さくなったから、100系量産車の2列分な大窓より重いことはないだろう。となると、床の厚みだろうか。これも記憶で、軽量化と速度の向上で客室内の騒音や振動がひどくなったから、後付けで床の厚みを増したか防振材を仕込んだと聞いたような。
問23 解答4番
【内容】400系の解説に関する間違い探し
【参照】
【解説】400系は板谷峠の38パーミルを越えるために歯数比を200系の2.17から2.70へ変更、直通予備ブレーキを備え、新幹線向け電車として初めてボルスタレス台車を採用した。タップの話は問5のとおり0系時代のもの。
問24 解答3番?
【内容】400系やE3系の新幹線と在来線で使うパンタグラフの数が異なる理由の選択
【参照】
【解説】資料が見当たらない。新幹線の交流電化は大きな電力が必要であるため。交流電化は直流電化に比べて電圧が高いので、電流を少なくできる。だから在来線区間では2パンを上げる必要はないのではと思う。騒音低減にも効果はあるが、在来線の速度であればたいしたことはない。交交セクションはどちらにもあるだろう。豪雪地帯が理由であればむしろ在来線区間で2パン上げとなりそう。
問25 解答1番
【内容】500系の説明に関する正解探し
【参照】鉄道ジャーナル1996年5月号
【解説】500系の均衡速度は350km/hではなく365km/h。床下機器はボディマウント構造での保守性を考慮し、まくらぎ方向ではなくレール方向に取り付けた。アルミハニカム構造は屋根に限らず車体そのもの。となると、ホームとの隙間の縮小のための車体フィンの取り付けが正解か。こういう方向での記述を見た記憶はないのだが、たしかに写真を見ると、出入口の床が少し出っ張っている。
問26 解答2番
【内容】500系16両編成に関する間違い探し
【参照】のりもの勝席ガイド2006−2007
【解説】1号車も16号車も、定員は300系や700系と比較して2列+2席の12席だけ少ない。3両のグリーン車の席番配置はまったく同じ。定員が車両別で同じなのはグリーン車の3両と定員100名な5両と、車販準備室がある7号車と身障者設備がある11号車、つまり2,4,6,7,8,9,10,11,12,14号車の10両であった。
問27 解答4番
【内容】700系に関する説明の間違い探し
【参照】
【解説】700系に付いているのはフルアクティブサスペンションではなくセミアクティブサスペンション。フル付きは500系W1編成の先頭車、E2系の先頭車とグリーン車、E5系。
問28 解答1番
【内容】700系の番台別の違いに関する正解探し
【参照】
【解説】ひかりレールスター向けな8両編成の7000番台は、歯数比を従前の2.96から2.79に変更した。
問29 解答不明
【内容】700系連結器カバーの収納場所の選択
【参照】
【解説】700系のJR東海なC19編成以降、JR西日本なE16編成以降とB編成では、連結器カバーが小さくなったそうだが、その収納場所という100%業務情報がどこに書かれているのか見当が付かない。
問30 解答2番?
【内容】800系パンタグラフの採用理由の選択
【参照】
【解説】資料が見当たらない。オールMの6両編成では編成重量の面で不利だろうし、第1回検定のとおりパンタグラフカバーのないあの構造は見るからに軽そうだし、軽量化が狙いと見る。パンタグラフカバーはデザインよりも鉄道に世界一厳しい環境影響評価への対応。JR東日本と共同開発したという根拠も見当たらないし、急勾配とパンタグラフに関係はあるのだろうか。
問31 解答4番
【内容】800系に使われていない内装材の選択。
【参照】
【解説】メジロカバが使われていない。クスノキとハードメープルは客室妻壁に、ヤマザクラはブラインドに使われている。
問32 解答3番
【内容】N700系の車体傾斜装置での車体持ち上げ量の計算
【参照】
【解説】概算で車体幅(3,360mm)×sin1度(約0.017)=約57mmと計算できればよいが、そんなことを知っているか思い出す受検者がどれだけいたことか。軌道のカントで考えて20mmちょっとじゃなかったかなと覚えていると負ける。
問33 解答1番?
【内容】N700系の乗客向けコンセントの仕様に関する正解探し
【参照】
【解説】資料が見当たらない。コンセントの脇には「停電又は、電圧変動することがありますのでご注意ください。」と書かれたシールが貼ってある。これだと、セクション通過時に停電するのか電圧降下が起きるのか定かでないが、空調が止まるくらいだし、選択肢の10Vという数値が妖しいし、コンセントにわざわざLEDの通電表示を付けているくらいだから、停電するものだと思う。
問34 解答3番
【内容】N700系16両編成と8両編成の違いの間違い探し
【参照】
【解説】九州新幹線向け8両編成では普通車のシートピッチを1040mmに揃えたため、先頭車の座席が1列5人分少ない。また、台車は800系のものを使ったため、N700系の円筒ゴムばね併用軸箱支持方式ではなくなっている。東海道新幹線を走らないので車体傾斜装置は準備工事のみ。ということで消去法で、全周ほろはどちらも同じ。
問35 解答3番
【内容】E1系の客室天井高に関する正解探し
【参照】鉄道ジャーナル1994年5月号
【解説】上記資料により、階下の普通車は1970mm、2階の普通車は1955mm、2階のグリーン車は1975mm、車端部の普通車は2,000mm。ということで正解は、車端部の普通車>2階のグリーン車>階下の普通車>2階の普通車となる。しかしわずか5%の差だから、乗車経験があると「すべて同じ」を選んでしまいそう。
問36 解答2番
【内容】E1系に関する説明の間違い探し
【参照】
【解説】JR東日本の車両形式の「E」は新幹線では1994年のE1系が初めてだが、会社としては中央本線特急「スーパーあずさ」向けな1993年のE351系が初めてである。鋼製な新幹線電車は0系、100系、400系と来てこれで最後。主変換装置とはここではつまりVVVFインバータのことであり、たしかにE1系はJR東日本の新幹線電車で初めてこれを搭載した。6M6TなのでMT比は1:1で正しい。
問37 解答3番
【内容】E2系0番台に関する説明の正解探し
【参照】
【解説】E2系0番台の車体はシングルスキン構造とダブルスキン構造の両方を備える。VVVFインバータは増備の途中でGTOサイリスタからIGBTへ変更された。特別高圧ケーブルの構造は分からないが、車体間ダンパはE2系1000番台からの追加であり、0番台に後付けしたという話は聞かない。
問38 解答1番
【内容】E2系の0番台と1000番台の共通事項に関する間違い探し
【参照】
【解説】主電動機への送風機も換気装置も、走る路線や区間にかかわらず三相交流60Hz440Vの補助電源装置より電力が供給される。フルアクティブサスペンションはJ編成の一部車両に付いているので両番台にまたがる。起動加速度に差異はない模様。
問39 解答3番
【内容】400系とE3系の寸法比較に関する正解探し
【参照】鉄道ジャーナル1991年1月号、1997年1月号。
【解説】先頭車の全長が連結面間距離で、400系で22,825mm、E3系で23,075mmある。車体幅は2947.2mmに対して2,945mmと狭く、屋根高さは4,070mmに対して4,080mmと高く、グリーン車の客室窓の幅は860mmに対して900mmと広い。
問40 解答1番
【内容】E3系1,000,2000番台の在来線平坦区間での起動加速度の選択
【参照】
【解説】E3系の起動加速度の1.6(km/h/s=0.444m/s2)について、0番台とそれ以降で異なるとか、新幹線と在来線で変えているとか、そんなことを書いた資料を見つけられない。
問41 解答3番
【内容】E4系に関する説明の間違い探し
【参照】
【解説】P51,52,81,82編成は公式参考書に抑速ブレーキ付きと書いてある。車番はP1〜22、51,52,81,82とも製造順で通してある。その最終増備は車番を見てもP81,82編成で正しそう。消去法に加え、その製造年が2003年となれば2002年12月の八戸開業には間に合わないから、これが間違いだろう。
問42 解答2番?
【内容】E4系P81,82編成の階段放送装置の作動タイミングの選択
【参照】
【解説】出典は不明だが、ATCブレーキ作動の15秒前に放送が入るそうな。
問43 解答1番
【内容】E5系量産車が採用しなかった項目の間違い探し
【参照】
【解説】E5系が採用したのは空圧式なキャリパー式車輪ディスクブレーキであり、ストリームラインではなアローラインをベースにしたダブルカスプ。プラグドアは量産車で引き戸となった。
問44 解答1番?
【内容】E5系の車体傾斜装置の働かせ方の選択
【参照】
【解説】資料が見当たらない。ただ、デジタルATCでは地上に設けたトランスポンダ地上子により車両が自列車の位置と速度を常に把握しているということで、車体傾斜装置専用のトランスポンダ地上子や、車輪の回転数や列車無線装置ではなく、これを使っているのではないかと思う。
問45 解答3番???
【内容】東海道新幹線のルート選定結果に関する正解探し
【参照】
【解説】これは悪問と言わざるを得ない。新幹線や鉄道に限らず新線を神社仏閣や重要文化財に当てるなど言語道断であり、そんな基本的なことは半世紀前でも常識だから文献に出すはずがない。容易に用地が取得できた以外の選択肢はすべて正解だと思う。そのうえで、市街地の分断はどちらかというと浜松駅や名古屋駅など既存の駅に付ける努力でもあるし、道路との斜めの交差は最少曲線半径2500メートルを確保する努力でもあるし、地盤の悪い場所への敷設は市街地や急曲線を避けた結果でありこれらよりも関連が薄そうなので、こちらを選んでみた。
問46 解答4番
【内容】東海道新幹線建設工事殉職者慰霊碑の設置箇所の選択
【参照】
【解説】新幹線を望む浜名湖畔にある。となると、浜松〜豊橋間だろう。
問47 解答4番
【内容】東海道新幹線の線形に関する正解探し
【参照】日本鉄道名所4勾配・曲線の旅東海道線
【解説】直線、曲線、勾配区間の内訳を見たことがないが、上記資料の線路縦断面図を見る限り、東京都内のぐにゃぐにゃした所も含めて本線に20パーミルを超える勾配はなかった。水平な区間はほとんどなく、曲線よりも直線が長い印象。
問48 解答2番と4番?
【内容】東海道新幹線の橋梁に関する間違い探し
【参照】公式参考書P.112
【解説】公式参考書のドクターイエロー添乗記事で、長さ40m以内の橋梁には道床が設けられたとある。東海道新幹線の橋梁は10,789箇所2548.335km、長大な橋梁には60mで3スパンとなる連続ワーレントラス橋とも書いてある。東海道新幹線はたくさんの構造物を短期間で築造するため、橋梁も含めて標準設計を多用したことには触れていないが、上記のワーレントラスのこともあるし、同一寸法同一構造な橋梁がまったくないのは不自然だろう。
問49 解答不明
【内容】東海道新幹線での最初の雪害発生区間の選択
【参照】
【解説】資料が見当たらない。
問50 解答不明
【内容】東海道新幹線の列車本数が200本を越えたダイヤ改正の選択
【参照】
【解説】時刻表復刻版で数えればよいのだろうが、こういう切り口での資料が見当たらない。よんさんとおで新幹線は変わらなかったので、万博に向けて3−6ダイヤが施行された1969(昭和44)年10月1日か、岡山開業の1972(昭和47)年3月15日のどちらかだと思うが。
問51 解答4番
【内容】東海道新幹線の周波数変換変電所の選択
【参照】
【解説】浜松町(移転予定?)、綱島、西相模、沼津の4箇所にあるという。沼津は2009年2月にできたということで、昔の知識では対応できない。
問52 解答2番
【内容】新幹線のJR東海とJR西日本の境界位置の選択
【参照】
【解説】会社境界は東京起点518k202mだそうな。新大阪駅の駅中心が515k350mなので、2.87kmとはちょっとずれているがこのあたりだろう。地上信号機がここにはあるそうな。
問53 解答3番
【内容】姫路駅13番線の設置理由でないものの選択
【参照】
【解説】山陽新幹線の建設中は新幹線の夜行列車が真剣に検討されていたようで、961系に寝台車を造り込んだりしていたほか、新大阪〜岡山間の途中駅に今思えば無駄な渡り線や待避線が仕込まれた。姫路駅の島式ホームは、夜行列車の待避線あるいは単線運転の列車交換のためと紹介されているほか、平成初期に姫路発着の山陽新幹線こだま号があった頃には折り返し線として使われた。もし事故車両の留置線という意図があっても、そんな記録は公式には絶対に出てこないだろう。
問54 解答不明
【内容】山陽新幹線の踏切の種類の選択
【参照】
【解説】資料が見当たらない。
問55 解答4番
【内容】鞍手信号所の設置理由の選択
【参照】
【解説】ここには新幹線鞍手保守車両基地があるから、保守基地への分岐でOKだろう。昭和の頃は室木線とつながり、ここから建設資材が入ってきた。
問56 解答1番
【内容】新関門トンネルに関する記述の正解探し
【参照】日本鉄道名所7勾配・曲線の旅山陰線山陽線予讃線
【解説】新関門トンネルは新下関駅から18パーミルの下り勾配で一気に海底下へ落ち、7パーミルないし3パーミルの登り勾配でダラダラと続く。海底部はわずか880メートルしかなく、福岡県側のほうが明らかに長く、在来線の関門トンネルと異なりシールド工法は使われなかった。
問57 解答なし?
【内容】1972年3月15日時点で山陽新幹線だけで運転された定期列車の本数の選択
【参照】交通公社の時刻表1972年3月号
【解説】定期列車では、朝の新大阪発岡山行こだま号が2本、夜の岡山発新大阪行こだま号が2本、合計4本。ということで、選択肢に正解がない。
問58 解答不明
【内容】山陽新幹線博多開業時の速度制限の理由の選択
【参照】
【解説】資料が見当たらない。炭坑の存在の他に理由があったのだろうか。1000km以上の通し運転の信頼性は試運転で見るものだし、スラブ軌道とバラスト軌道の混在は岡山開業で経験済みだし、国鉄の歴史は余剰人員の歴史でもあるし、沿線住民との合意事項であれば現在の東京〜大宮間と同じく速度向上は御法度だろうに。
問59 解答1番
【内容】九州新幹線の35パーミル区間の選択
【参照】
【解説】全長約12kmの筑紫トンネルに35パーミルが採用された。これでトンネル工事の工期が短縮され、鹿児島ルート全線の早期開業に貢献した。山陽新幹線の電車が博多駅あるいは博多南駅や博多総合車両所から先に一切行かない、行けない理由を考えれば、博多〜新鳥栖間がすぐに選択できる。
問60 解答2番
【内容】新幹線鹿児島中央駅の火山灰対策の選択
【参照】
【解説】九州新幹線鹿児島ルートのスラブ軌道は枠型軌道スラブを採用したが、鹿児島中央駅と短尺軌道スラブについては桜島の降灰対策として平板軌道スラブとしたそうな。線路を屋根で覆ったり気吹装置を付けるのはむしろ雪害対策。屋根の軒樋の幅をどうしたかなど聞いたことがない。試験開始直後に「平板形軌道軌道スラブ」の誤植訂正が指示されたので、これが正解かなとも思った。
問61 解答4番
【内容】九州新幹線部分開業時の車両の重要部検査や全般検査の実施場所の選択
【参照】
【解説】800系の台車検査や全般検査は、今は熊本総合車両所でできるが、かつては川内新幹線車両センターからトラックで鹿児島総合車両所で運んだそうな。
問62 解答3番
【内容】新幹線で2番目に実キロが短い区間の選択
【参照】数字でみる鉄道2011
【解説】北上〜新花巻が14.5km、軽井沢〜佐久平が17.6km、東京〜品川が6.6km、新尾道〜三原が10.5km。それよりも新鳥栖〜久留米の5.7kmを設問から選択肢へ移動し、新幹線で最も実キロが短い(博多南線と上越線を除く)区間はどこかとしたほうが、誤答をより稼げたと思う。
問63 解答1番
【内容】東北新幹線の線路構造に関する正解探し
【参照】JR東日本全線【決定版】鉄道地図帳Vol.12
【解説】上野駅の前後が25パーミルで正しい。関東平野でも宇都宮〜那須塩原間にはトンネルがあり、郡山駅より新白河駅や那須塩原駅のほうが標高が高く、八戸駅は地面に造られている。
問64 解答2番
【内容】東北新幹線最長の直線区間の距離の選択
【参照】JR東日本全線【決定版】鉄道地図帳Vol.12
【解説】勾配と異なり曲線の始まりや終わりにキロ程が入った公刊資料を見たことがないが、288k300mくらいから314k過ぎ付近まで曲線が入っていない。だから、約25kmが正解か。
問65 解答3番?
【内容】東北新幹線での貯雪式高架橋の南限の選択
【参照】
【解説】貯雪式高架橋は岩手県内での採用とある。となると、県境をまたぐくりこま高原〜一ノ関間で正解か。
問66 解答1番
【内容】盛岡〜八戸間で採用された新技術の選択
【参照】
【解説】この区間の軌道工事では、伸縮継目を省略した全長60.4kmのスーパーロングレールを採用し、ロングレール対応の分岐器を開発し採用したという。CSシンプル架線はいわゆる長野新幹線からの採用。ルーフデルタ結線変圧器は新規開業区間では八戸〜新青森間での採用。軌道スラブの8締結から7締結への変更もやはり八戸〜新青森間や九州新幹線博多〜新八代間からの採用。でも、こんなのは鉄道業界向け技術誌を購読していないと、用語そのものから分からない内容だと思う。
問67 解答3番
【内容】東北新幹線の運転用電力を供給していない電力会社の選択
【参照】
【解説】資料はないが、東北新幹線は本州の中だから、北海道電力からの電力の供給はできないと思う。電源開発からJR東日本が直接、電気を買っているかどうかは分からないが。
問68 解答3番
【内容】2002年12月1日JR東日本ダイヤ改正でのパターンダイヤ導入で制約条件にならなかった内容の選択
【参照】
【解説】資料はないが、東京駅のホームのやりくり、山形新幹線や秋田新幹線の単線区間、福島駅での分割併合列車の本線横断は、普段からダイヤが乱れる原因にもなっている。くりこま高原、水沢江刺、新花巻の各駅に待避線がないことなど、これらに比べればきっと軽い軽い。
問69 解答4番
【内容】東北新幹線の高架橋の延長の目安の選択
【参照】
【解説】東京〜盛岡間の56%、盛岡〜八戸間の9%、八戸〜青森間の18%が高架橋だという。となると、496.5×56% + 96.6×9% + 81.8×18% = 301.45km、つまり東京駅からは白石蔵王駅の先までとなりそうだ。
問70 解答1番と4番?
【内容】上越新幹線の雪害対策の間違い探し
【参照】
【解説】スノーシェッドやスノーシェルターとスプリンクラーの存在は上越新幹線の特徴でもある。この時代に防雪林など造成したのだろうか。また、フル規格新幹線の区間で除雪車両の運転など、あるのだろうか。
問71 解答2番
【内容】中山トンネルの工法の選択
【参照】
【解説】昭和50年代に国内の道路や鉄道でNATMが導入され始め、上越新幹線中山トンネルはその初期の代表作である。選択肢のとおり、新しいオーストリアのトンネル工法の頭文字を取ったもので、従来は土を掘ったら木や鉄の支保工で支えていたが、これは掘ったらすぐにコンクリートを吹き付けてロックボルトを打ち込むことで地山の自立を促す手法であり、世界中のトンネル工法を塗り替えた。吹き付けコンクリート法とは呼ばず、TBMはシールドマシンのような掘削機械で岩盤を掘り進む工法、SENSは東北新幹線新青森開業で初めて使われた、場所打ちコンクリートなシールド工法。
問72 解答3番
【内容】伊奈地区で新幹線反対運動をなだめたアメの選択
【参照】
【解説】衆知のとおり、新交通システムであるニューシャトルが与えられた。通勤新線は埼京線のことで、伊奈地区の話ではない。高架橋をSRC構造にして反対運動が収まるとは思えない。がんセンターという話も聞かない。
問73 解答4番
【内容】上越新幹線の高架橋豪雪対策試験場の場所の選択
【参照】「鉄道線路」「鉄道土木」バックナンバー検索
【解説】浦佐駅近くの九日町に延長約1kmの高架橋を先に建設し、ここで1977年まで6シーズンに渡る消雪試験が実施された。
問74 解答2番と3番?
【内容】北陸(長野)新幹線に関する記述の正解探し
【参照】JR東日本全線【決定版】鉄道地図帳Vol.2
【解説】長野新幹線で最長のトンネルは全長15,175mの五里ヶ峯トンネル。ただし、未開業の飯山トンネルを反例とできるかどうかは、設問の書き方では微妙。上記資料でも標高が最も高い場所は明瞭でないが、勾配とキロ程から計算するとどうも、軽井沢駅の長野方な43k450m地点がH=944.9mで、高崎方な40k580mのH=944.0mを上回る感じ。急曲線は軽井沢駅周辺にもR800やR1200といったものが存在する。駅間距離は上田〜長野のほうが長い。
問75 解答2番
【内容】北陸新幹線での電源周波数の切換箇所の選択
【参照】
【解説】軽井沢駅から約5km長野方にある新軽井沢き電区分所で、50Hzと60Hzの電源周波数切換を行っているという。
問76 解答2番
【内容】38番分岐器の分岐角度の選択
【参照】
【解説】1度30分28秒が正解。分岐器の開き具合は角度ではなく番数で表すのが一般的で、38番であれば38m進むと1m開くもの。国内では8、10、12番あたりが一般的で、上越新幹線下り線が北陸新幹線を分ける38番は国内最大。同じものが成田スカイアクセス線にも設置された。
問77 解答不明
【内容】軽井沢駅の電源周波数の選択
【参照】
【解説】軽井沢駅構内のどの設備の電気がどこから調達されるかなど、JR東日本の社内資料以外でどうやって調べるのか。東日本大震災後の計画停電時に問題ないし話題となったが、新幹線や電気鉄道の電力は自社の変電所からすべて来ていると思ったらそうではなく、駅や踏切など電車を動かす以外の電気はその場所で受電していることが多いそうな。となると、問75のき電区分所の位置にかかわらず、中部電力の60Hzが来ているのではないかと想像する。
問78 解答4番
【内容】山形新幹線工事に関する説明の間違い探し
【参照】日本鉄道施設協会誌1990年10月号
【解説】上記出典に、狭軌の直結道床であった環金トンネルと第2板谷トンネル下り線の標準軌化にあたり、合成短まくらぎを採用した報告が掲載されている。それを知っていて正解を取れる人はこの試験に来ていないと思う。レールは50Nのまま。駅間平均勾配はダイヤグラムを入手しないと分からないが、33パーミルと38パーミルがほとんどの峠〜大沢間が最も厳しそう。貨物列車のための蔵王〜山形間の3線軌条(過去形)は有名な話。
問79 解答2番または3番?
【内容】福島駅での併合手順に関する間違い探し
【参照】
【解説】出典は不明だが併合の手順は、E2系が併合準備スイッチを扱い、E3系が30m手前でいったん停止し、E2系車掌の無線誘導で、E3系が3m手前まで接近し停止した後にドッキングとなるそうな。この制御にはATS−Pを使用しているという。とすると、約35m手前という停止位置が間違いか、運転士の入換合図という記述が間違いか。
問80 解答2番
【内容】秋田新幹線工事に関する説明の正解探し
【参照】
【解説】奥羽本線の大曲〜秋田間のうち刈和野〜峰吉川間は、秋田新幹線工事が始まる前は単線であった。秋田新幹線127.3キロのうち奥羽本線は51.7キロで田沢湖線のほうが長い。日本鉄道施設協会誌1997年7月号によると、踏切は99箇所から41箇所にしたのではなく41箇所を減らした58箇所にしたという。最急勾配は20パーミルということはなく、田沢湖線内に約25パーミルがざらにある。となると、選択肢に正解がない。
問81 解答2番?
【内容】盛岡駅で東北新幹線列車と秋田新幹線列車が併合できる番線の選択
【参照】
【解説】問78のとおり、新在直通列車の分割併合は新幹線のATCではなく在来線のATS−Pで行う、つまり信号機が建っているのだが、新幹線盛岡駅の信号機は11番線と14番線のみあるそうな。となると、分割併合はそのどちらかとなりそう。今の時刻表を見ると11番線で併合、14番線で分割となっているが、秋田新幹線開業当時の時刻表ではそのどちらでも分割と併合が行われていたことが分かる。ただ、新幹線列車として運行されるE3系が12番線や13番線でE2系やE5系と併合できないという根拠が見あたらない。
問82 解答2番
【内容】十河信二国鉄総裁が墓参りした人の選択
【参照】
【解説】東海道新幹線の着工が政府内で事実上決定したという1958年12月12日に、十河信二が青山墓地に向かい、後藤新平と仙石貢の墓参りをしたという。1914年の鉄道院総裁就任と同時に公式な広軌鉄道改築取調を始めた広軌論者。井上勝の頃はまだ改軌論争が盛り上がってないし、そもそも広軌には反対していたという。古川阪次郎も広軌論者であるが、どちらかといえば笹子トンネルの建設を指揮し鉄道院の副総裁まで登り詰めたトンネル技術者。床次竹二郎は建主改従の広軌反対者で1918年に改軌計画を正式に葬った鉄道院総裁。
問83 解答1番?
【内容】1964年10月4日の珍事件の選択
【参照】
【解説】事件の日時を示した資料が見あたらないが、客室内のみを気密構造としていた0系でトイレが逆流したことは開業当初の珍事としてよく知られているから、これを選んでみた。ビュフェの仕切戸が開かない、架線が垂れて全パンタ破損、指定券購入で暴動ということは、あったのだろうか。
問84 解答1番
【内容】全国新幹線鉄道整備法上のミニ新幹線の呼び名の選択
【参照】
【解説】条文を参照すれば「新幹線鉄道直通線」と書いてある。いわゆるスーパー特急方式は「新幹線鉄道規格新線」と定義され、この両者の建設に関する整備計画を「暫定整備計画」とする。新幹線鉄道暫定整備線や新幹線鉄道企画在来線という用語はないし、これでは見た目がなんとなくスーパー特急。新幹線鉄道乗入線でも悪くないが、法律はそうなっていない。
問85 解答3番
【内容】1977年9月20日のグリーン料金の値下げ率の選択
【参照】
【解説】正確な数値を示す資料を持っていないが、寝台料金とグリーン料金を約30%値下げしたというので、34.1%の選択肢がよいだろう。50.4%はおそらく1976年11月6日の値上げ率。これで国鉄離れが発生したが、それまでが55年体制の政争の具として低く抑え過ぎられていたとも言える。
問86 解答1,2,3番?
【内容】東海道・山陽新幹線の総合指令所にないものの選択
【参照】
【解説】JR東海の公式サイトに掲載してある「会社概要2012」によると、東京の新幹線総合指令所には輸送、運用、施設、電力、信号、通信の各指令があるそうな。となると、旅客指令と列車指令と運転指令が、ここにはないことになる。
問87 解答4番
【内容】新幹線車両の検査周期に関する正解探し
【参照】
【解説】国鉄時代は法令や鉄道雑誌にも当たり前のように書いてあった鉄道車両の検査周期も、今は分割民営化と規制緩和の影響で、省令の解釈基準を買ってきたり各社の実施基準を入手しないと正確なところは分からない。「新幹線の電車」のうち「主回路の制御方式がタップ切換方式である車両」つまり0系については、重要部検査と全般検査の走行距離が他の75%に抑えられていた史実があるため、これがここでの正解ではないかと思う。数日毎の仕業検査は昔から、ということはおそらく今でも、定期検査基準の知るところではない。状態・機能検査に相当するものは運転検査ではなく交番検査であり、台車検査の周期は18か月以内か60万km以内であると、JR東海やその子会社の公式サイトに書いてあった。
問88 解答4番???
【内容】新幹線の車内販売の業者分担方式に関する正解探し
【参照】
【解説】設問の前提に疑義がある。市販の時刻表に書かれているとおり、東海道・山陽新幹線では東京〜新大阪間でJR東海の子会社であるジェイアール東海パッセンジャーズ(JRCP)、新大阪〜博多間でJR西日本の子会社であるジェイアール西日本フードサービスネット(FSN)が、それぞれ車内販売を担当しているし、実際に乗ってもそうだったから、列車別に業者に振り分ける列車受持方式とは言えない。1990年代の中の人から見て、曜日や季節で受け持ちを変えた記憶がなく、区間別が現役なのは上記のとおり。100系G編成や300系が登場直後はSPSの専属だったり、上越新幹線で聚楽とJDとの引き継ぎの風景を見たことがないので、編成別受持方式が正解とされる可能性は感じる。
問89 解答1,2,3,4番?
【内容】新幹線のデジタルATCに関する記述の間違い探し
【参照】
【解説】山陽新幹線はまだアナログATC。でも「あさま」の区間にアナログATCの区間はないし、東北・上越新幹線の無線代用保安システムが実用化したとは聞かない。九州新幹線のデジタルATCであるKS−ATCは、東海道新幹線のATC−NSとほとんど同じようだが、同一のシステムと書いた文献を見ていない。となると、すべての選択肢の内容が誤りではないかと思う。
問90 解答不明
【内容】新幹線の運転台の速度表示がアナログもデジタルもある理由の選択
【参照】
【解説】資料が見あたらない。人間工学上の理由がありそうな気はする。
問91 解答不明
【内容】東海道新幹線でのドアスイッチの扱い箇所の選択
【参照】
【解説】資料が見あたらない。経験上はグリーン車で行っていた気がするが、今は最後尾でしかしていないというネット上の記事もある。
問92 解答1番
【内容】ファステックのネコミミがE5系に採用されなかった理由の選択
【参照】
【解説】E954形での空気抵抗増加装置の設置は、公式参考書に書かれるとおり、360km/hからの停止距離をE2系の275km/hからのそれと同等に抑えるため。実験結果として340km/hまではネコミミを出さずに停止距離を確保できたことと、E5系やE6系では目標最高速度が360km/hから320km/hに引き下げられたため、今回は非採用。JR東日本は2012年10月に長期経営構想として改めて、東北新幹線での360km/hでの営業運転を掲げたため、次期の新車では生えてくるのだろうか。
問93 解答3番
【内容】弾丸列車で着工されたトンネルの選択
【参照】
【解説】1944年に戦前の新幹線が工事中止になるまでに、新丹那トンネル、日本坂トンネル、新東山トンネルの3本が着工されていた。新東山トンネルのその後に関する資料が見あたらないが、これで選択肢をひとつに絞ることはできる。
問94 解答1番?
【内容】運転室の特殊カメラでの撮影対象物と目的の選択
【参照】
【解説】資料が見あたらないが、営業中の新幹線列車の運転室にどんな特殊カメラを積んでも、今の技術ではトラス橋の桁の異常を確認したり、トンネル覆工表面の状態を確認することはできないと思う。軌道内への人の立ち入りと、散水消雪設備の作動状況は分かりそうだが、後者は設備そのものにセンサーを入れればよい話なので、軌道ではないかと想像する。なお、JR東海のN700系の一部編成に、列車の走行による雪の舞い上がり状況を撮影する車上カメラはあるが、運転台ではなく反対側台車付近の床下への設置。
問95 解答4番
【内容】新幹線の発車、到着、自動案内放送の制御装置名の選択
【参照】
【解説】JR東日本のCOSMOS(コスモス)こと新幹線総合システム、東海道・山陽新幹線のCOMTRAC(コムトラック)こと新幹線運行管理システム、九州新幹線のSIRIUS(シリウス)こと九州新幹線指令システムからのデータを用いて、駅で列車案内や自動放送を流す装置は、PIC(旅客案内情報処理装置)と言われているそうな。EDPはその情報処理の総称で、ここには東海道・山陽新幹線の保守向けデータを管理するSMIS(新幹線情報管理システム)も含まれる。CSCは東海道新幹線における変電所集中制御装置。
問96 解答1番
【内容】新幹線の実際の電圧の選択
【参照】
【解説】通勤電車の運転台の電圧計で針が震えているとおり、電気鉄道での電車線路への供給電圧はぴったり1500Vとか25000Vになることはなく、変電所からの距離や電気の使用状況により上下するもの。その変動範囲は国内でも欧州でも、交流25000Vであれば19000〜27500Vと決まっているそうな。となると選択肢はただひとつ。
問97 解答1番?
【内容】ミニ新幹線の運転台にある機器の選択
【参照】
【解説】資料が見あたらない。デッドマン装置はフル規格な新幹線車両にはいらない装置だと思うが、今の在来線車両にはたいてい付いているような。列車無線装置は0系の時代から完備。モニタ装置は今の車両では標準装備。保護接地スイッチは主に新幹線車両に付いているもの。
問98 解答2番
【内容】東海道・山陽・東北新幹線の輸送統計に関する間違い探し
【参照】http://www.its.or.jp/Files/統計データ/速報22年度.pdf
【解説】上記資料によると、2010年度の東海道新幹線の輸送人員は140833千人、輸送人キロは43740812千キロ、つまり1人あたり310.59キロ。山陽新幹線の輸送人員は60503千人、輸送人キロは15546634千キロ、つまり1人あたり256.96キロ。東北新幹線の輸送人員は75032千人、輸送人キロは12594419千キロ、つまり1人あたり167.9キロ。だから、東北新幹線の輸送人員と旅客人キロの両方が山陽新幹線を上回っているとは言えない。でもこんな統計資料なんて、覚えているはずがない。
問99 解答3番
【内容】東日本大震災における新幹線の復旧工事で検測車両を提供した鉄道会社の選択
【参照】
【解説】京浜急行電鉄と西日本鉄道の軌道検測車がJR東日本に貸し出されたことが、ごく一部の新聞で美談として記事になった。標準軌の電鉄だからこそできた芸当。京急だけ覚えていても正解が取れた。
問100 解答1番?
【内容】東日本大震災のP波を最も早く察知した海岸地震計の選択
【参照】
【解説】新幹線早期地震検知システムにより、震源域に最も近かった宮城県石巻市の金華山の地震計が作動し、新幹線にブレーキをかけた。陸前高田と宮古と八戸にも地震計はある。正解の選択には迷いはないが、金華山で検出できたのはP派ではなくS派であるという指摘がある。
鉄道テーマ検定 解答と解説
第1回「新幹線」3級 2012年5月13日実施
第1回「新幹線」2級 2012年5月13日実施
第2回「ブルートレインと現役寝台特急」3級 2012年12月16日実施
第2回「ブルートレインと現役寝台特急」2級 2012年12月16日実施
第2回「新幹線」1級 2012年12月16日実施
第3回「在来線特急」3級 2014年3月9日実施
第3回「在来線特急」2級 2014年3月9日実施
第3回「ブルートレインと現役寝台特急」1級 2014年3月9日実施
第4回「新幹線」3級 2015年9月6日実施
第4回「新幹線」2級 2015年9月6日実施
第4回「在来線特急」1級 2015年9月6日実施
1999年11月20日開設 2012年12月31日更新
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