時刻表博士まっこうくじらのウェブサイト
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第15回時刻表検定第1種試験 解答と解説
2009(平成21)年11月15日に実施された、第15回時刻表検定第1種試験の解答と非公式な解説です。検定問題については著作権の関係で掲載できませんので、お手元の冊子を参照ください。解説の出典はすべて、JR時刻表2009年11月号です。なお、当ページは時刻表検定協会の公式なものではありません。
※2009年11月18日補訂:
・設問43、誤植の公式訂正を反映
・設問43、誤植の公式訂正を反映
・設問34、解答の公式訂正を反映
・設問51、解答の公式訂正を反映
・設問52、解答の公式訂正を反映
・設問56、解答の公式訂正を反映
1号車 設問1 正解4番 配点3点
【内容】日程表中、羽田空港へのバスの乗車地の選択
【参照】空港への交通機関P.928〜929
【解説】日程表で羽田空港へのアクセスに関する情報が一切ないため、羽田空港へのバス便が存在する乗車地を選択する設問だと読み替える。君津、西船橋、大泉学園、朝霞台、稲毛は羽田便が見つかるが、小手指、東中野、新木場は見つからないので、朝霞台・稲毛のペアを選択する。
1号車 設問2 正解3番 配点3点
【内容】国内線のご案内に関する正解探し
【参照】航空ダイヤ国内線P.900〜901
【解説】選択肢と時刻表の記述を照らし合わせる。予約の取消しをした場合の手数料は「取消手数料」ではなく「払戻手数料」。直行便〜経由便の変更は双方向に取消手数料が必要。搭乗手続きは10分前ではなく15分前に済ませろと書いてある。予約のない航空券(オープン券)は発行日及び発行日の翌日から90日間有効は合っている。
1号車 設問3 正解4番 配点3点
【内容】日程表中、利用した航空便と同時刻の羽田発便の選択
【参照】航空ダイヤ国内線
【解説】日程表の羽田発南紀白浜行JAL1381便は羽田8:45発。SKY707便は新千歳行で羽田発9:45、JAL103便は伊丹行で羽田発7:30、ANA243便は福岡行で羽田発8:30。ANA123便は那覇行で羽田発8:45。だから正解はANA123便。昭和40年代かそれ以前の生まれならば、この便名の数字に何かを感じてしまうことだろう。
2号車 設問4 正解2番 配点3点
【内容】日程表で利用した交通機関、目的地、運賃の正解探し
【参照】本文P.315、空港への交通機関P.935
【解説】オーシャンアロー5号の11:07発は紀伊田辺駅だから、南紀白浜空港からそこへ向かったと判断。というか、南紀白浜空港からの「空港からの交通機関」は紀伊田辺行バスしか載っていない。実際は山の上の空港から白浜市街や白浜駅前を通って紀伊田辺駅前まで行く路線バス。
2号車 設問5 正解2番 配点3点
【内容】日程表で乗車した列車に関する記述の間違い探し
【参照】列車編成のご案内P.1006
【解説】オーシャンアロー5号の1号車はパノラマ「型」グリーン車、3号車に展望ラウンジ、5号車には女性専用席、1・4号車に電話設備があり、9両編成で運転する日がある。しかし「車イス対応座席」は4号車のみで、1号車にはない。設問と時刻表で表現に少々の差異はあるが、正解の判断に影響はない。
2号車 設問6 正解3番 配点3点
【内容】日程表で下車した駅の選択
【参照】本文P.315
【解説】オーシャンアロー5号の12:06着は串本駅。
2号車 設問7 正解3番 配点3点
【内容】設問6の下車駅からバス路線で行ける観光地の選択
【参照】さくいん地図P[6]
【解説】見た目で串本駅から路線バスで行けそうなのは潮岬。アドベンチャーワールドは白浜あたり、くじら館は太地あたり、日の岬パークは御坊のほうにあった。
2号車 設問8 正解2番 配点3点
【内容】日程表で1日目の最終目的地の選択
【参照】本文P.315
【解説】串本16:12発の列車が16:59に到着する駅は紀伊勝浦。
3号車 設問9 正解4番 配点3点
【内容】日程表で利用した定期観光バスと他コースとの比較に関する正解探し
【参照】定期観光バスP.895
【解説】日程表で利用したのは「熊野三山めぐり」、選択肢で比較するのはすべて「熊野古道大門坂と那智山めぐり」。その両コースの行程を上下で見比べると、前者が先に本宮大社と速玉大社をめぐり、その後の行程は全く共通となっている。
3号車 設問10 正解4番 配点3点
【内容】日程表での利用列車に関する正解探し
【参照】本文P.228、223
【解説】上記の定期観光バスは15:40に紀伊勝浦駅へ戻ってくる。そこから鳥羽まで多気乗換で行くには、紀伊勝浦17:12発の「南紀8号」で19:25に多気着、19:45発の鳥羽行に乗り換えて20:36鳥羽着となる。だから8号と普通列車との組み合わせが正解。
3号車 設問11 正解1番 配点3点
【内容】日程表で利用した列車の編成表の選択
【参照】列車編成のご案内P.1006
【解説】現在の南紀はすべて2号車半車グリーン車、自由席4号車の4両編成。利用の低迷のためか、2001年3月のダイヤ改正で多客期のみの連結になった南紀のグリーン車は、2009年3月のダイヤ改正で8年ぶりに半車になって通年連結が復活した。
3号車 設問12 正解1番 配点3点
【内容】日程表で利用した宿泊施設の選択
【参照】JRグループ協定旅館・ホテルP.1043
【解説】電話番号からの逆引きで、鳥羽国際ホテル潮路亭を選択。
4号車 設問13 正解3番 配点3点
【内容】日程表で利用した定期観光バスでの訪問地の選択
【参照】定期観光バスP.895
【解説】「懐かしい思い出の旅行号」5コースで、選択肢の組合せを両方ともめぐるコースはひとつもないが、その訪問地にスペイン村と英虞湾(あごわん)の記述がないため、その両者を含まない鳥羽水族館とミキモト真珠島の組合せを選択。
4号車 設問14 正解2番 配点3点
【内容】日程表で利用した近鉄特急の終着駅=下車駅の選択
【参照】会社線P.849〜850
【解説】鳥羽15:55発の近鉄特急は京都行。
4号車 設問15 正解4番 配点3点
【内容】日程表で利用した近鉄特急に関する記述の正解探し
【参照】会社線P.850
【解説】上記列車には平日に伊勢志摩ライナー、土休日にビスタカーの記号が付いている。1958(昭和33)年に初代がデビューした二階建特急電車ビスタカーは新幹線に打ちのめされた近鉄特急の再興を支え、サロンカーやデラックスカーを連結して1994年にデビューした伊勢志摩ライナーはバブル経済以降の観光地としての伊勢志摩の凋落を共にしている。
4号車 設問16 正解2番 配点3点
【内容】日程表で利用した定期観光バスの選択
【参照】定期観光バスP.896
【解説】京都駅9:50発でひとり8,800円のコースは「Sトロッコ列車と保津川下り」。
5号車 設問17 正解1番 配点3点
【内容】日程表で観光した地域より先に世界遺産に指定された場所の選択
【参照】さくいん地図
【解説】さくいん地図での世界遺産表記の丸付き数字は、その日本国内における登録順を示す。古都京都の文化財が5、白神山地が4、白川郷・五箇山の合掌造り集落は6、琉球王国のグスク及び関連遺跡群は11。
日本国内の世界遺産は、1992年の世界遺産条約の批准の後に、1993年12月に文化遺産として「法隆寺地域の仏教建造物」「姫路城」、自然遺産として「屋久島」「白神山地」の4箇所が一括して指定された。翌年の1994年12月に「古都京都の文化財」、1995年に「白川郷・五箇山の合掌造り集落」、1996年に「原爆ドーム」と「厳島神社」が別個に、1年開いて1998年に「古都奈良の文化財」、1999年に「日光の社寺」、2000年に「琉球王国のグスク及び関連遺産群」、少し開いて2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」、2005年に「知床」、2007年に「石見銀山遺跡とその文化的景観」と指定されてきた。
国内における世界遺産指定活動の主目的は事実上、観光振興だろう。もともと国際的な観光地であった京都や日光は特段の変化なく、主要な観光地であった姫路城や厳島神社は改めてその価値が見直され、過去の観光地となりつつあった白川郷や熊野古道には再びスポットライトが当たり、ガイドブックにも載っていなかった白神山地や石見銀山は観光フィーバーが問題となっている。
5号車 設問18 正解4番 配点3点
【内容】日程表で購入した駅弁の組合せの選択
【参照】本文P.239
【解説】合計1,980円となるのは、京扇(980円)と平安弁当(1,000円)との組合せ。いずれも国鉄時代からの駅弁屋「萩の家」のものだが、京都駅弁はなぜか在来線エリアや改札外から追い出され、新幹線の改札内コンコースとホーム上でのみ生き残っている。
5号車 設問19 正解1番 配点3点
【内容】日程表で利用した列車の列車編成と席番配置図との組合せの正解探し
【参照】新幹線時刻表P.54、列車編成のご案内P.99、主な車両の席番配置図P.1012
【解説】京都18:02発「のぞみ252号」はN700系。これで喫煙車のある選択肢2と3が消え、のぞみ号なので5号車まで自由席のある4が消える。席番配置図での先頭車の形状からピンと来るだけでも正解を取れる。
新幹線の先頭形状があんな形になってしまっている主因は騒音対策。名古屋新幹線訴訟に代表される昭和40年代の公害反対運動を受けて1975(昭和50)年に当時の環境庁が告示した「新幹線鉄道騒音に係る環境基準について」は、原則として連続して通過する20本の列車について騒音のピークレベルを測定し、その大きさの上位半数をパワー平均して70ないし75デシベル以下に抑えろという、高速鉄道に関して世界一過激な騒音基準である。
そのため、JR西日本100系新幹線電車「グランドひかり」の時速275km運転や同500系による時速320km運転は実現せず、JR東日本はE5系で目指した時速360km運転を当面断念している。1997年には山陽新幹線での時速300km運転により世界の高速鉄道に肩を並べたが、今ではフランスやドイツあるいはスペインや中国の後塵を拝している。
6号車 設問20 正解3番 配点3点
【内容】東京駅に関する記述の間違い探し
【参照】主要駅のご案内P[22]
【解説】実際の深さにかかわらず、地下総武ホームは地下5階、地下京葉ホームは地下4階であるため、京葉線ホームが最も地下深い階に位置しているとは言えない。その他の選択肢の記述の間違い点は、家に帰ってからじっくり探す。
6号車 設問21 正解2番 配点4点
【内容】JRのICカードに関する記述の正解探し
【参照】JRの便利なカードP.988〜991
【解説】JR東日本のSuicaはJR北海道のKitacaのエリアで利用できる。JR東海のToicaがJR北海道のKitacaのエリアで使えるとは書いてない。JR西日本の「ICOCA」は関西私鉄のPiTaPaや広島のPASPYのエリアで利用できるが、関東私鉄のPASMOのエリアで使えるとは書いていない。イコカが「ICOKA」と書かれているのは気になるが、いずれにせよ記述Aが正しく記述Bが間違っていることに変わりはないので、正解に影響はない。あるいは「ICOKA」という名を持つJRのICカードは存在しないというオチか。
6号車 設問22 正解4番 配点3点
【内容】新幹線に関する記述の正解探し
【参照】列車編成のご案内P.999、1001
【解説】Maxやまびこ219号の13号車は編成表記述の自由席ではなく指定席で、あさま513号の4号車は編成表記述の自由席ではなく指定席であることは、それぞれの注記に書かれている。だからどちらも間違い。
6号車 設問23 正解2番 配点4点
【内容】カシオペアの運賃・料金に関する正解探し
【参照】寝台特急利用の主要駅間寝台料金早見表P.951
【解説】複数定員の寝台個室の料金は、通常の特急料金や寝台料金の額によらず、特急料金と寝台料金を含んだ個室単位で設定されている。カシオペアデラックスを上野から札幌まで2人で利用する場合は、それがおとなとこどもの組合せであっても、料金表どおりの40,140円。カシオペアスイートを同区間で補助ベッドなしで3人で利用する場合、料金は個室定員2名分が56,760円で、個室の定員を超えたこどもにはこどもの特急料金が必要だから、2,890円の半額程度を加える。つまり56,760+2,890=59,650円にはならない。
7号車 設問24 正解3番 配点3点
【内容】旅行計画における運賃と料金の合計額の選択
【参照】本文とピンクのページの各地
【解説】2009年11月24日は平日の閑散期。乗車経路は蘇我(外房線)大網(東金線)成東(総武本線)銚子(成田線経由)佐倉(総武本線)東京。蘇我から銚子まで76.5kmで1,280円、銚子から東京までは運賃・特急料金の早見表でも参照して2,210円、いずれも大都市近郊区間の特例により最安運賃とする。これにしおさい3号の成東から銚子までの閑散期の指定席特急料金810円と、千葉から東京までの事前購入の普通列車グリーン料金750円を足して、合計が5,050円。
大都市近郊区間の特例を全区間で適用して、蘇我から東京までの運賃740円に上記の料金を足して2,300円としたい気がするが、松岸・銚子間に「分岐駅を通過する列車に乗車する場合の特例」が適用されるとはピンクのページP.975に書かれていないし、実際にこの特例の適用外なので、ここで経路が重複すると判断する。3点問題だから「改札外へは出ない」「松岸駅は通過」というトラップを気にせず、セオリーどおり黙々と運賃計算を重ねれば良かったということか。
7号車 設問25 正解2番 配点4点
【内容】設問の条件における東京駅着時刻の選択
【参照】本文、JRニュース(19)
【解説】2009年11月28日の翌29日に運転される臨時列車で、その時刻が黄色いページJRニュースにしか掲載されていない、静岡発御殿場行快速「さわやかウォーキングごてんばライナー」に気が付かなければ、設問25と26の2問7点を落とすという満点阻止問題。静岡7:32→8:56御殿場9:26→10:12国府津10:28→11:36東京という乗り継ぎが、この日だけ成立する。
7号車 設問26 正解1番 配点4点
【内容】設問の条件における静岡駅発時刻の選択
【参照】本文、JRニュース(19)
【解説】上記のとおり7:32発。28日9時以降に姫路駅を出発して、という条件は静岡駅付近泊に打ち消されて、結果的に正解へ何の影響もなかった。
8号車 設問27 正解3番 配点4点
【内容】設問の時刻表における特急列車の発時刻の選択
【参照】本文P.710〜
【解説】特急と区間快速が日中に原則毎時2本ずつ出て行く駅が、北海道・函館本線岩見沢駅だと気が付かなければ、設問27から30まで4問13点を落とす問題。11:05と11:31の間に出発する特急は、18分発のオホーツク2号。
8号車 設問28 正解3番 配点3点
【内容】設問の時刻表における特急列車の説明に関する間違い探し
【参照】本文P.710、列車編成のご案内P.1002
【解説】岩見沢11:40発はスーパー宗谷2号。1号車の窓側グリーン席にはパソコン用コンセントがあり、全車禁煙車であり、4両編成である。車椅子対応座席は2号車ではなく3号車にある。
8号車 設問29 正解1番 配点4点
【内容】設問の時刻表における快速列車の走行キロの選択
【参照】本文P.708、711
【解説】岩見沢13:35発の区間快速は岩見沢発小樽行。その走行キロは74.4km。何のひねりもないのに4点問題。
8号車 設問30 正解3番 配点3点
【内容】設問の時刻表における特急列車の始発駅の選択
【参照】本文P.711
【解説】岩見沢14:17発の特急列車は「オホーツク4号」だから、その始発駅は網走。大阪上本町だと初電終電と特急以外の近鉄の時刻はJR時刻表に載っていないし、この種別と本数は阪神、神戸高速、山陽のものではないだろう。門司港や長野だと区間快速が見つからない。一応ここで、設問27〜29のヒントは与えられている。
9号車 設問31 正解2番 配点3点
【内容】東京〜徳山〜光の往復運賃の計算
【参照】本文とピンクのページ
【解説】時刻表検定1級レベルくらいになるとしっくりいかないが、広島〜徳山は新幹線と在来線を別線扱いできるので、この経路では東京〜(新幹線)〜徳山〜(山陽本線)〜光という片道乗車券を取れる。東京・徳山間が運賃計算キロ987.1km、徳山・光間が14.2km、合計1001.3kmに対する往復運賃は、12,290×0.9(10円未満端数切り捨て)×2=22,120円。経路を山陽本線まっすぐとしたり櫛ヶ浜・岩国間を除外して計算すると21,540円の誘惑に引っかかり、東京・徳山間と徳山・光間の往復運賃の合計を取ってしまうと22,680円の誘惑に引っかかる。それでも3点問題。
9号車 設問32 正解3番 配点4点
【内容】ジパング倶楽部割引適用の料金計算
【参照】ピンクのページ
【解説】こういう手間のかかる計算は、まず定価をしっかり出しておく。のぞみ号の新神戸から名古屋までは普通車自由席で3,250円、南紀号の名古屋から熊野市まではグリーン車で、JR特急券2,610−510円+伊勢鉄道特急券310円+グリーン券2,670円。スーパーくろしお号の紀伊勝浦から白浜までは普通車指定席で1,450円、くろしお号の白浜から西九条までは普通車指定席で2,190円。
ここに繁忙期・閑散期料金とジパング割引を適用。のぞみ号は割引なし、伊勢鉄道も割引なし、くろしお号は閑散期で、南紀号、スーパーくろしお号、くろしお号は3割引10円未満端数切り捨て。以上から3,250+1,470+310+1,860+1,010+1,390=9,290円。これで正解が取れる。
時間があれば、南紀号にジパング割引ではなく乗継割引を適用した場合も考える。定価2,100円の特急料金は半額になるが、定価2,670円のグリーン料金が満額かかるので、メリットがない。計算すると合計9,680円となる。こんな計算があるのなら電卓を持ってきたほうが良かったと後悔。
9号車 設問33 正解2番 配点4点
【内容】上記行程でのジパング割引における運賃計算
【参照】ピンクのページ
【解説】運賃・特急料金早見表を活用し、新神戸から名古屋まで223.5km、名古屋から新宮までJRが208.8km、伊勢鉄道の運賃490円、本文P.318により新宮から西九条まで269.4kmで、JRの営業キロの合計は701.7km。運賃は9,870×0.7(10円未満端数切り捨て)+490=7,390円。
なお、2008年4月のJRの運賃制度改定により、ある特定都区市内を通過した後にその特定都区市内を着地とする乗車券に特定都区市内制度が適用されないことになった。そのため、今回の乗車券の区間は神戸市内から大阪市内までではなく、神戸市内から西九条までとなる。そんなことはJR時刻表での記述からは読み取れないし、西九条から大阪までの3.6kmを足した705.5kmでも運賃は同額なので、正解の選択には影響しなかった。
9号車 設問34 正解2番 配点3点
【内容】児島・宇多津間の運賃や料金等に関する間違い探し
【参照】ピンクのページ
【解説】児島・宇多津間の運賃はP.956の特定運賃の適用により410円。自由席特急料金はP.978のとおりJR四国全線に適用される例外を用いて25キロまで310円。周遊きっぷ四国ゾーンの入口駅は宇多津であるため、この区間をフリーで利用できないが、「四国再発見早トクきっぷ」のフリー区間には含まれている。
定期運賃はなんと通勤6か月のみ特定運賃58,920円が設定されており、18.1kmに対するJR四国の定期運賃52,620円とP.958の加算定期運賃7,800円の合計額60,420円とすると誤りとなる。試験終了後配布の解答によると、設問の正解つまり内容の誤りは4のフリー区間で、定期運賃の2の内容は正しいとしていたが、試験終了3日後に訂正が出て、無事に2番が正解となった。
10号車 設問35 正解4番 配点4点
【内容】横浜をムーンライトながらで出発した場合の丹波口着列車の選択
【参照】本文P.155、162、236、338
【解説】丹波口で待ち合わせる2009年12月26日は土曜日。すると横浜23:36→5:55大垣6:00→6:33米原6:35→7:27京都7:32→7:37丹波口という接続になり、丹波口に到着する列車は1225M。時刻表に記載はないが、米原駅では同じホーム上での乗換なので、接続時間が2分でも大丈夫。むしろ大垣駅での民族大移動が鍵となる。平日だと米原での接続が悪く、山陰本線は1本後になる。
10号車 設問36 正解4番 配点4点
【内容】丹波口を229Mで出発した場合の出雲市着時刻の選択
【参照】本文P.339、340、352
【解説】丹波口7:53→9:58福知山10:01→11:28城崎温泉11:57→12:45餘部。ここで設問の条件どおり1本後の列車に乗り、餘部14:01→14:16浜坂14:31→15:17鳥取。ここで設問の条件どおり入浴のため60分以上の接続時間を取り、鳥取16:22→18:37米子18:50→20:05出雲市。4点問題だが、条件を把握して時刻表を使用して列車時刻を調べる基本に忠実な設問。
10号車 設問37 正解3番 配点3点
【内容】日韓共同きっぷに関する説明文の正解探し
【参照】JRのトクトクきっぷコーナーP.26
【解説】ジェットフォイル利用の場合における発売期間は8日前までではなく7日前、予約は乗車日の3か月前からではなく2か月前から申し込みでき、うりばを出発地周辺の駅のみどりの窓口とする会社は皆無となった。新山口発はフェリー利用の場合は在来線普通列車の利用となるが、ジェットフォイル利用の場合はこの注記に含まれていないから、山陽新幹線(のぞみを除く)普通車指定席が使える。
10号車 設問38 正解3番 配点3点
【内容】特急「海幸山幸」を全区間で利用した場合の運賃・料金計算
【参照】本文、ピンクのページ
【解説】2009年11月21日はJR九州の閑散期。特急「海幸山幸」の運転区間はJR九州の日南線の宮崎・南郷間。同区間の擬制キロ60.9kmに対する運賃はP.956の運賃表により1,250円。指定席特急料金はP.978「おトクな特急料金」1,000円を閑散期で200円引き。合計額は1,250+1,000−200=2,050円。
11号車 設問39 正解3番 配点3点
【内容】藤代から鴻巣までのグリーン料金の計算
【参照】本文、ピンクのページ
【解説】2009年11月15日は日曜日。上野から常磐線藤代までも高崎線鴻巣までも50キロ以内なので、事前料金のホリデー料金なグリーン料金550円を2回計上すればよい。難しく考えることはない。
11号車 設問40 正解3番 配点4点
【内容】乗継割引の適用に関する間違い探し
【参照】ピンクのページ
【解説】九州新幹線絡みに乗継割引の適用がないことは、国家資格の旅行業務取扱管理者試験でも頻出事項である。そしてAに乗継割引の一般論が記されているから、サンライズなんとかを考えなくても正解を取れるはず。「乗り継ぎ割引」という表記に、少々の違和感が。なお、九州新幹線と鹿児島本線特急との特急料金計算は、相手が「リレーつばめ」でなくても適用されるので、新八代駅で物理的に改札口を出て「くまがわ」や「九州横断特急」に乗り換えて熊本まで行っても料金は同額となる。
11号車 設問41 正解1番 配点4点
【内容】長門市から下関までの普通列車の乗り継ぎに関する正解探し
【参照】本文P.351、393、263〜264
【解説】長門市発15時以降、山陰本線経由であれば長門市15:15→16:29小串16:34→17:17下関、美祢線経由であれば長門市15:13→16:23厚狭17:15→17:49下関。つまりBさんの32分前にAさんが到着している。山陽新幹線も山陽本線も広島以西は利用者の減少が著しいのか、今世紀に入って減便により列車の接続が悪化している印象がある。
12号車 設問42 正解2番 配点4点
【内容】月曜日にリレーつばめ3号が普通列車を追い抜いていると推測できる駅の組合せの選択
【参照】本文P.398前後
【解説】第1種の受検者が門司港・新八代間の全区間で時刻表とにらめっこしてはいけない。9:29着、9:31発の熊本では明らかに5325Mを追い抜いているから4を消し、小倉・黒崎間で139Mを追い抜いているから3を消し、折尾・赤間間で土休日運休の1321Mを追い抜いているから1を消し、正解の2が取れる。
12号車 設問43 正解4番 配点3点
【内容】停車中に普通列車から特急列車に乗り換えができないと思われる列車の組合せの選択
【参照】本文P.686
【解説】時刻表系の鉄道ファンでないと設問の意味が理解しにくいかも。例えば本文P.686の函館本線ならぬ室蘭本線(試験3日後に訂正が出た)427Mは白老9:02発であり、同駅8:59発のすずらん3号に接続しないように見えるが、その前の駅である萩野から13分もかかっており、次の列車の431Mでは同区間に5分しかかかっていないため、427Mは8:54頃にはすでに白老へ着いており、すずらん3号を待避し接続しているのでは、と推測させるものである。
同様に本文P.575で957Mは本庄駅でおそらくあかぎ7号に接続し、本文P.486で549Mは伊予三島でしおかぜ17号に接続していると見える。本文P.577で快速2320Yは高崎・本庄間であかぎ12号に抜かれているように見えて、快速は土休日運転、特急は土休日運休で、平日の2320Yは隣のページで高崎19:17発となっているため、あかぎ12号に追い抜かれる関係になっていない。
12号車 設問44 正解4番 配点3点
【内容】鉄道会社と列車愛称との組合せに関する間違い探し
【参照】会社線のページ
【解説】京阪のひこぼしはP.852で中之島から交野(かたの)線私市(きさいち)駅へ直通する深夜快速急行、阪急の日生エクスプレスはP.853で梅田から能勢電鉄日生中央へ直通する特急、京急の「京急ウィング号」はP.819で着席整理券が必要な平日夜の下り列車、東武に「きりふり」はいるが「しもふり」は見あたらない。
12号車 設問45 正解3番 配点3点
【内容】直通運転をする私鉄同士の接続駅に関する間違い探し
【参照】会社線のページ
【解説】神戸高速鉄道と山陽電気鉄道との接続駅は高速長田ではなく西代。南海と泉北の中百舌鳥(なかもず)、北神と神戸市交の新神戸、大阪市交と北急の江坂は合っている。乗り鉄と関西の鉄道ファンなら常識の範囲内。
13号車 設問46 正解2番 配点3点
【内容】遠州鉄道の時刻に関する間違い探し
【参照】本文P.837
【解説】全区間で一日何往復あるかなど数えたくないから、設問と選択肢をにらめっこ。運転間隔の最大は見た目で28分っぽく、7〜21時台が完全12分間隔かといえば21時台が怪しく、西鹿島・浜北間の営業キロは間違いなく6.6kmであるから、これで2を選択。試験終了後配布の解答によれば、全線で81往復ではなく82往復だそうな。算数の力で計算はできるはず。
13号車 設問47 正解2番 配点3点
【内容】春日部から大宮まで利用した交通機関の選択
【参照】さくいん地図
【解説】春日部から大宮まで行ける東武線は野田線。乗り鉄と地元の鉄道ファンなら常識の範囲内。
13号車 設問48 正解1番 配点4点
【内容】春日部から宿毛までの最小乗換回数の選択
【参照】会社線のページP.774
【解説】上記ページの欄外にひっそりと、新宿〜宿毛間の夜行高速バス「しまんとエクスプレス」の存在が記される。これを使えば、春日部(東武野田線)大宮(湘南新宿ラインか埼京線)新宿(バス)宿毛と、乗換回数は2回となる。鉄道では大宮・東京・岡山あたりと3回は必要、航空では大宮・羽田空港・高知空港・高知駅等と4回は必要だろう。これに気が付かなければ設問48〜50の3問11点を落とすという満点阻止問題。
13号車 設問49 正解3番 配点4点
【内容】上記の運賃の合計の選択
【参照】会社線のページP.774など
【解説】春日部から大宮まで東武野田線で300円、大宮から新宿までJR線で450円、上記のバスが15,000円で、合計額は15,750円。次に安い選択肢が18,810円で、残り2つは3万円台なので、鉄道の運賃を計算しなくても目星は付く。
14号車 設問50 正解3番 配点3点
【内容】上記の行程での現地着時刻の選択
【参照】会社線のページP.774など
【解説】宿毛駅着8:41でOK。大宮16:00発の羽田空港行バスに乗れるなどというトラップを仕掛けながら、一応、鉄道で岡山や高知から宿毛まで直通する列車の宿毛駅着時刻を掲載しないことでヒントを与えている。
14号車 設問51 正解1番 配点4点
【内容】高速バスに関する説明の正解探し
【参照】ハイウェイバス
【解説】奈良発新宿行「やまと号」の所要時間は7時間35分ではなくプラス13分。P.759のとおり、JRバスの一部高速バス路線の乗車券をパソコンや携帯電話から予約・購入できるシステムは「高速パス(pass)ネットではなく「高速バス(bus)ネット」。品川・渋谷〜徳島・阿南間「エディ号」の羽田京急バスの電話番号は白抜きの予約電話番号ではなく黒塗りの問合せ電話番号。
長野県庁5:10発の飯田行「みすず号」は月曜または連休明けの平日運転なので、火曜日運転つまり月曜が祝日か休日の日の翌日は直近で2009年11月24日。試験終了後配布の解答では正解をこれではなく高速バスネットの3としていたが、同「参照ページ/解説」の記述から設問52と正解・解説を入れ間違えたようで、試験終了3日後に訂正が出て、無事に1番が正解となった。
14号車 設問52 正解3番 配点3点
【内容】宿毛から宇和島までの路線バスの運行会社の選択
【参照】会社線のページP.872
【解説】特段のひねりもなく、宇和島自動車での運行。試験終了後配布の解答では正解を1番の高知西南交通と宇和島自動車での運行を正解としていたが、同「参照ページ/解説」の記述から設問51と正解・解説を入れ間違えたようで、試験終了3日後に訂正が出て、無事に3番が正解となった。
14号車 設問53 正解4番 配点4点
【内容】小田急シティバスの高速バスに関する記述の間違い探し
【参照】ハイウェイバス
【解説】新宿〜秋田間「フローラ号」は「予約指定制」つまり主な旅行会社で座席番号を指定した乗車券を発行してくれる。新宿〜中村・宿毛間「しまんとエクスプレス」は確かに、宿毛行の所要時間が新宿行より4分短い。新宿〜高知間「ブルーメッツ号」の高知での予約先電話番号は高知県交通と土佐電気鉄道でひとつの電話番号しか書かれていない。新宿〜津山・岡山・倉敷・児島間「ルミナス号」のフリーダイヤルは「岡山県内」と明記されている。選択肢2で設問48〜50のヒントを与えているが、ここまで時間内にたどり着くことが出来たかどうか。
15号車 設問54 正解1番 配点3点
【内容】小国駅〜飯豊山荘間の路線バスの運行本数の選択
【参照】会社線のページP.800
【解説】かつて国鉄バスが、1996年までJRバスが運行していた路線。2009年11月15日は日曜日で、注釈なしの毎日運転と斜体の土休日運転、Eの水曜運休が各1往復、つまり6本が運行されているように見える。ところが「梅花皮荘・飯豊山荘間は7/1〜8/31の該当曜日のみ運転」の注記があるから、運行本数はゼロが正解。
15号車 設問55 正解3番 配点3点
【内容】所要時間が最も短い航空便の選択
【参照】航空ダイヤ国内線、航空ダイヤ国際線
【解説】OZの9102便はGMPこと韓国・金浦とHNDこと羽田を2時間で結び、CZの611便はSHEこと中国・瀋陽とKIXこと関西を2時間20分で結び、KEの771便はPUSこと韓国・釜山とCTSこと新千歳を2時間15分で結ぶ。残るNH325便は国内線。NGOこと名古屋とAKJこと旭川を1時間45分で結んでいるから、これが正解。国際線しか出ていないとは、どこにも書いてない。
15号車 設問56 正解なし 配点4点
【内容】国際線の受託手荷物に関する記述の正解探し
【参照】航空ダイヤ国際線P.914
【解説】受託手荷物の記述とにらめっこ。荷物1個の三辺の和が150cmや155cmという記述は見あたらないし、ファーストクラスの許容量が30kgという表現もない。サイズ「特に制限なし」がアメリカ・カナダ・中南米以外の路線に当てはまるようだから、中国方面もここに含めるべきだろう。試験終了後配布の解答では正解を2と印刷し、これを手書きで4に訂正していたが、試験終了3日後に問題文の誤りにより回答者全員を正解とした。
15号車 設問57 正解3番 配点3点
【内容】国内線の運賃に関する正解探し
【参照】航空ダイヤ国内線
【解説】スカイマークは他社と異なり、運賃欄に「下記参照」とされ、時刻の下に曜日別運賃を掲載されているから、これを知っていればあっという間に正解を取れる。残りの選択肢は帰宅してから時刻表とじっくり照合すればよい。
16号車 設問58 正解4番 配点3点
【内容】国内線の説明に関する間違い探し
【参照】航空ダイヤ国内線P.900〜901
【解説】2012年は閏(うるう)年なので、4月29・30日搭乗日の航空券の発売開始日は2月28日ではなく2月29日となる。これが設問8あたりにあれば楽勝だろうけど、設問58という巻末で時間との勝負になっている場所に置かれているため、各選択肢とまともに格闘したくなってしまう。
16号車 設問59 正解1番 配点3点
【内容】ランチクルーズ船の料金を高い順から並べる
【参照】会社線のページ
【解説】東京湾クルーズ「レディクリスタル」の7,000円は調べたら分かるが、ミュージックグルメ船「コンチェルト」とか「ひまわり」とか「銀河」とか並べられても、どこのことやら。昼食に船を出しそうな横浜や神戸を参照し、神戸で「コンチェルト」の2,100円というリーズナブルな価格を見つけて、両者を最高額と最低額においてエイヤッとやったら、正解が取れた。なお、「ひまわり」は大阪で4,725円、「銀河」は広島で5,000円とのこと。試験終了3日後に訂正が出て、選択肢3の「エ→イ→ア→イ」が「エ→イ→ア→ウ」に変更されたが、正解には影響がなかった。
16号車 設問60 正解1番 配点5点
【内容】大阪府と高速バスで結ばれている都府県の組合せに関する正解探し
【参照】ハイウェイバス
【解説】今回で最終回となる時刻表検定試験。本設問の冒頭の「問:最後の問題です」が泣かせる。都府県名が総計で150くらい並んでいる曼荼羅(まんだら)を見ると解く気が失せるが、過不足分を入念に比較すればそう怖くもない。選択肢2に山形がなく、選択肢3に兵庫がなく、選択肢4に佐賀がないから、1で合っているはず。列記すると宮城・山形・福島・新潟・群馬・栃木・茨城・埼玉・千葉・東京・神奈川・山梨・静岡・愛知・岐阜・長野・富山・石川・福井・京都・三重・和歌山・兵庫・岡山・広島・鳥取・島根・山口・徳島・香川・高知・愛媛・福岡・佐賀・長崎・熊本・宮崎・鹿児島。
第1種試験 解答と解説
第1回 1999年11月14日実施
第2回 2000年6月4日実施
第3回 2000年11月19日実施
第4回 2001年6月10日実施
第5回 2001年11月25日実施
第6回 2002年6月23日実施
第7回 2002年11月17日実施
第8回 2003年6月29日実施
第9回 2003年11月16日実施
第10回 2004年11月21日実施
第11回 2005年11月20日実施
第12回 2006年11月19日実施
第13回 2007年11月18日実施
第14回 2008年11月16日実施
第15回 2009年11月15日実施
第2種試験 解答と解説
第1回 1999年11月14日実施
第2回 2000年6月4日実施
第3回 2000年11月19日実施
第4回 2001年6月10日実施
第5回 2001年11月25日実施
第6回 2002年6月23日実施
第7回 2002年11月17日実施
第8回 2003年6月29日実施
第9回 2003年11月16日実施
第10回 2004年11月21日実施
第11回 2005年11月20日実施
第12回 2006年11月19日実施
第13回 2007年11月18日実施
第14回 2008年11月16日実施
第15回 2009年11月15日実施
時刻表“旅”検定試験 解答と解説
第1回 2007年8月実施
第2回 2008年7〜9月実施
第3回 2009年7〜8月実施
1999年11月20日開設 2009年11月18日更新
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