









旅の友「駅弁」。実際に食べた駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。
駅弁の総数は、1980年代の国鉄分割民営化の前後では1200〜1400種類とされていました。当館の開設当時(2001年頃)で2,000種以上、近年は3,000種以上とも、あるいは4,000種以上と書かれることもある一方で、その根拠を示した資料を見たことがありません。
日本全国に駅弁がいったい何種類あるのか、当館への問い合わせが多い事項ですので、資料調査により2010年4月時点での駅弁一覧をまとめました。以後、毎年春頃の更新を続けています。今回は2023(令和5)年4月時点での駅弁一覧を掲載します。
全国駅弁一覧(2023年版)
PDF形式、MS-Excel形式、CSV形式で作りましたので、都合のよいものをダウンロード願います。いずれも内容は同じです。
第1版(2023年4月12日)初公開(2,229種類)
第2版(2023年5月3日)弘前駅弁削除、新花巻駅弁追加、富山駅弁追加、草津駅弁値上げ、大阪難波駅弁追加、津和野駅弁値上げ、広島駅弁追加、島原駅弁値上げ、その他誤記訂正。(2,229種類)
PDF形式(約602KB)
MS-Excel形式(約306KB)
CSV形式(約283KB)
出典・備考・略称・摘要(2023年版)
当一覧を著作権法その他法令で著作権者等に許諾を得ることなく利用できる範囲を超えて利用される場合は、当館へご連絡ください。
過去に広告収入の確保と個人情報の抜き取り?を目的としたと思われるサイトの制作にデータが使われたため、提供には消極的です。
1.はじめに
当館では2010年から、毎年4月に「駅弁一覧」を制作しています。
これは、2000種とも3000種とも4000種とも言われる全国の駅弁の総数がはっきりしないことと、駅弁の総数について当館への問合せが多いためです。
当一覧で全国すべての駅弁を網羅することは無理ですが、そこそこ正確な概数をつかむことはできていると考えています。
2.駅弁の定義
「駅弁」には、一般的な確固たる定義はありません。当館では以下の3項目すべてを満たした弁当を、駅弁とみなしています。
- (1)鉄道の駅で販売される弁当類である
- (2)特徴的な容器や包装や掛紙を使用する
- (3)弁当に対して特定の駅名がただひとつ定まる
これ以外に、上記の3項目のいくつかを満たさずに、次の3項目のいずれかを満たす弁当を、駅弁とみなすことがあります。
- (4)日本鉄道構内営業中央会が定めた駅弁マークを包装などに付けた商品である
- (5)鉄道事業者が駅弁として紹介または販売する弁当類である
- (6)当館で駅弁またはそれに準じるものとみなした弁当類である
3.駅弁の出典
- (出典1)JTBパブリッシング「JTB時刻表 2023年4月号」 ※3桁数字は掲載ページ
- (出典2)東日本旅客鉄道「駅弁味の陣2022」 ※2022年10月−11月に開催された駅弁キャンペーン。JR東日本エリアの駅弁が対象。
- (出典2)日本鉄道構内営業中央会西日本支部「駅弁図鑑 西日本編」ウェブサイト(2023年4月閲覧) ※JR西日本エリアの駅弁のみが対象。
- (出典2)九州旅客鉄道「第13回九州駅弁グランプリ」 ※2022年10月−2023年1月に階催された駅弁キャンペーン。JR九州エリアの駅弁などが対象。
- (出典3)京王百貨店「第58回元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」チラシデータ及びウェブサイト(東京都、2023年1月)
- (出典3)阪神百貨店「阪神の有名駅弁とうまいもんまつり」ウェブサイト(大阪府、2023年1月)
- (出典3)鶴屋百貨店「第60回全国有名駅弁当とうまいもの大会」チラシデータ及びウェブサイト(熊本県、2023年1−2月)
- (出典4)鉄道事業者各社の公式ウェブサイト(2023年4月閲覧)
- (出典4)調製元各社の公式ウェブサイト(2023年4月閲覧) ※年1回以上更新されていると思われるサイトのみを参照。
- (出典4)販売元各社の公式ウェブサイト(2023年4月閲覧) ※年1回以上更新されていると思われるサイトのみを参照。
- (出典4)駅弁資料館 ※経験上その他、この駅ではこの駅弁が売られているはず、というものを掲載。
4.駅弁の調製元(製造者)や販売元の略称
- 「JREC」JR東日本クロスステーション(2023年4月に日本ばし大増と大船軒を合併、2021年4月にJR東日本リテールネットなどを合併、2021年3月まで「JREF」JR東日本フーズ、2020年3月まで「NRE」日本レストランエンタプライズ)
- 「JRCP」ジェイアール東海パッセンジャーズ
- 「JRSN」ジェイアール西日本デイリーサービスネット、ジェイアール西日本フードサービスネット、ジェイアールサービスネット(金沢、岡山、広島、福岡)
5.当一覧への掲載基準など
- 当一覧の制作にあたり、調製元、販売元、鉄道事業者等への取材や問合せは一切していません。
- 駅弁の調製元や販売元は、出典(「駅弁資料館」を除く)に明記がなければ、当館で推定しました。
- 同じ名称で、価格が異なる駅弁は、異なる駅弁として取り扱いました。
- 同じ名称と価格で、販売駅が異なる駅弁は、同じ駅弁として取り扱いました。
- 駅弁の名称は、出典によりゆらぎがありますので、当館で最大公約数的に決めました。
- 駅弁と紹介されることの多い駅前弁当を含めました。
- 鉄道銘菓(主に鉄道駅で売られる、弁当以外の食べ物)を含めました。どこまで含めるかは、当館で決めました。
- 車内販売限定弁当は含みません。ただし、出典(「駅弁資料館」を除く)に駅名付きで掲載があれば、含めました。
- 博物館など(埼玉県の鉄道博物館や愛知県のリニア・鉄道館など)で売られる「駅弁」を含みません。
- 通信販売の冷凍駅弁(駅で買えるものを含む)を含みません。
- 都道府県名の頭に加えた2桁の数字は、都道府県コード(総務省の全国地方公共団体コード及びISO3166)です。
- 異字を区別していません。ただし、「弁当」「辨當」「弁當」(べんとう)に限り、異字を区別しています。どの字を用いるかは、現物での表記を参考に、当館で決めました。
- 「寿司」「寿し」「鮨」のよみがなは、接頭辞の場合は「すし」、接尾辞の場合は「ずし」に統一しました。
- 「VS」のよみがなは「ばーさす」、「&」のよみがなは「あんど」、「×」のよみがなは「たい」、「・」にはよみがなを振らないこととしました。
- 駅弁の名前に入る波線は、横棒「−」に置き換えました。
- 駅弁の発売年は原則として、駅で売られ始めた年としました。資料によりかなりゆらぎがありますので、確証は持てません。
6.主な駅弁や調製元の現況について
- 北海道の稚内駅弁の稚内駅立売商会の駅弁は、旭川駅弁の旭川駅立売が調製しています。
- 北海道の稚内駅弁のふじ田は、稚内駅では弁当を売らないようです。立ちそば屋の営業はあります。
- 北海道の茶内駅での列車指定による駅弁の予約販売は、2022年までに終えたようです。
- 北海道の厚岸駅の駅弁が、駅前で買えるかどうか、よくわかりません。木曜定休とし、実際は閉店日がもっと多いようです。
- 北海道の釧路駅弁の釧祥館の駅弁は、2020年から旭川駅弁の旭川駅立売が調製しています。
- 北海道の静内駅は、2021年3月限りで廃止されました。
- 北海道の留萌駅は、2023年3月限りで廃止されました。
- 北海道の小沢駅で過去に駅弁を売った伯洋軒末次商店は、2022年6月限りで閉店しました。
- 北海道の函館駅弁の北海道キヨスクは、2021年10月の合併で「JR北海道フレッシュキヨスク」になりました。「みかど」ブランドの函館駅弁は変わりません。
- 宮城県の仙台駅弁のJR東日本クロスステーション仙台調理センターは、2022年9月限りで閉店したようです。
- 山形県の山形駅弁のもりべんは、2017年から米沢駅弁の松川弁当店が経営しています。
- 千葉県の千葉駅弁のリエイ(マンヨーケン)の駅弁は、2021年までに新橋食品の調製になったようです。2020年8月の旧万葉軒の調製所の閉店からか。
- 千葉県の安房鴨川駅弁の南総軒の駅弁の駅での販売は、2023年1月10日限りで終了しました。
- 千葉県の犬吠駅の駅弁「鯖威張る弁当」は、2020年3月から販売休止ののち同年内で終売のようです。
- 東武鉄道の東京都内と栃木県内で駅弁を販売する東武商事は、2022年1月に浅草駅と北千住駅の売店を閉店。同年10月に「浅草駅弁大祭」を開店し、羽田空弁などを販売。
- 東京都の東京駅弁の日本ばし大増は、2023年4月1日にJR東日本クロスステーションへ吸収合併されました。
- 神奈川県の大船駅弁の大船軒は、2023年4月1日にJR東日本クロスステーションへ吸収合併されました。
- 長野県の上諏訪駅の駅弁「諏訪弁ほいじゃねェ」の駅での販売は、2022年秋頃までに終えたようです。
- 長野県の長野駅弁のアン・アドヴァンスコーポレーションの駅弁は、2020年4月から王滝の「お弁当のカワカミ」ブランドの駅弁になったようです。
- 静岡県の岳南鉄道吉原駅の駅弁「田子の浦いわしらす重」は、2021年に販売を休止、2022年に販売を終えたようです。
- 奈良県の吉野口駅弁の柳屋は、2021年4月までに駅弁屋であることを止めたようです。
- 香川県の高松駅弁と愛媛県の松山駅弁のステーションクリエイト東四国は、2022年10月の合併で「JR四国ステーション開発」になりました。駅弁は変わりません。
- 香川県の高松駅弁と愛媛県の松山駅弁のJR四国ステーション開発の駅弁は、2014年から岡山県の岡山駅弁の三好野本店が調製しています。
- 福岡県の久留米駅のファミリーマートでの駅弁の販売は、2022年秋までに終了したようです。
- 長崎県の佐世保駅弁の匠庵は、2022年1月限りで閉店しました。
- 熊本県の南阿蘇白川水源駅弁「たっぷり赤牛牛めし弁当」の販売は、2019年か2020年までに終えたようです。
- 熊本県の人吉駅では、2020年7月の水害で全線全列車が運休中。人吉駅弁やまぐちの駅弁は、駅前の調製元と熊本駅で販売されています。
- 鹿児島県の鹿児島中央駅のますみつの駅弁の販売は、2022年までに終えたようです。
7.その他、本資料に関する注記
- 前回調査(2022年4月時点)から駅弁の名前や価格が変わった場合、MS−Excel形式及びPDF形式のファイルについて、その文字や数値を赤文字としました。
- 駅弁の価格は、消費税の軽減税率が適用されない場合、上がることがあります。
- 駅弁の発売年が判明していない一部の駅弁について、備考にその旨を表記し、便宜上発売年の数値を入れたものがあります。
- 北海道の新千歳空港駅の駅弁は、出典から調製元と駅弁資料館を除きました。主に駅でなく新千歳空港で売られます。
- 北海道の旭川駅弁の旭川駅立売は、「旭川駅立売商会」を名乗ることがあるようです。
- 青森県の吉田屋の駅弁は、以下のようにみなしました。八戸駅と新函館駅北斗駅に加え、関東や関西でも売られます。
パッケージに「41°GARDEN」表記のあるものは新函館北斗駅弁
パッケージに「銀座久兵衛」または「分とく山」とあるものは東京駅弁
出典で東京駅の駅弁と紹介され、その他の駅の駅弁と紹介されないものは、東京駅弁
その他のものは八戸駅弁
- 青森県の弘前駅の駅弁(津軽弁)は、もうすこしあると思います。
- 山形県の松川弁当店の駅弁は、米沢駅弁とみなしました。米沢駅よりもむしろ、関東や関西で売られます。
- 東京駅で売られる弁当は多種ありますが、当一覧への掲載は以下のものに絞りました。
「日本ばし大増」または「大船軒」のブランドで、「駅弁屋」の名前が付く売店で売られる弁当類
日本鉄道構内営業中央会の会員(過去の会員を含む)が調製し、JR東日本クロスステーションが販売する弁当類
ジェイアール東海パッセンジャーズが調製し販売する弁当類
「駅弁資料館」以外の出典に記載される弁当類
駅弁のような外観を備え、東京駅限定で販売される弁当類
- 東京都のジェイアール東海パッセンジャーズの駅弁は、以下のようにみなしました。
東京、品川、新横浜の各駅で売られる駅弁(名古屋、京都、新大阪のいずれかの駅でも売られる駅弁を含む)は東京駅弁
京都、新大阪の各駅で売られる駅弁(名古屋駅でも売られる駅弁を含む)は新大阪駅弁
名古屋駅のみで売られる駅弁は名古屋駅弁
- 神奈川県の横浜駅弁の崎陽軒の商品について、駅で買ったり受け取れるシウマイ及び弁当類を駅弁とみなしました。
- 神奈川県の箱根湯本駅の駅弁は、もっとあると思います。
- 静岡県のだるまと愛知県のだるまは、同じ名前ですが異なる会社です。
- 滋賀県の南洋軒の駅弁は、以下のようにみなしました。草津駅よりもむしろ、京都や大阪で売られます。
パッケージに「三千院の里」表記のあるものは京都駅弁
その他のものは草津駅弁
- 京都府の京都駅では、他にも様々な弁当が売られているようです。
- 京都府の淡路屋と兵庫県の淡路屋は、同じ名前ですが異なる会社です。
- 大阪府の水了軒と和歌山県の水了軒は、同じ名前ですが異なる会社です。
- 福岡県の博多駅の駅弁は、もうすこしあると思います。
- 鹿児島県の松栄軒の駅弁は、以下のようにみなしました。出水駅よりもむしろ、九州各地と関西と関東で売られます。
「博多松栄軒」のみを名乗るものは博多駅弁
「駅弁資料館」以外の出典で博多駅の駅弁と紹介され、その他の駅の駅弁と紹介されないものは、博多駅弁
「くまもと(あか牛)ランチBOX」は熊本駅弁
「ミッキーマウスGO!GO!ランチBOX」は東京駅弁
その他のものは鹿児島中央駅弁
8.改訂履歴
- 1版 2023/4/12 2,229種類を掲載
- 2版 2023/5/3 2,229種類を掲載。弘前駅弁削除、新花巻駅弁追加、富山駅弁追加、草津駅弁値上げ、大阪難波駅弁追加、津和野駅弁値上げ、広島駅弁追加、島原駅弁値上げ、その他誤記訂正。
9.過去の全国駅弁一覧
PDF形式、MS-Excel形式、CSV形式で作りましたので、都合のよいものをダウンロード願います。いずれも内容は同じです。
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