駅弁に関する各種資料を収蔵展示します。
日本全国に駅弁がいったい何種類あるのか、資料調査により駅弁一覧をまとめました。今回は2022(令和4)年4月時点での駅弁一覧を掲載します。
毎年の秋から冬にかけて全国各地のスーパーやデパートで実施される、駅弁の輸送販売や実演販売、通称「駅弁大会」。1952(昭和27)年1月に大阪のデパートで(日本国有鉄道百年史第13巻P.311)または1953(昭和28)年1月の大阪高島屋の「第2回全国の観光とうまいもの大会」(雪廼家閑人「汽車辨文化史」P.78)での駅弁の販売が好評で、以後に各地の百貨店で、その後にスーパーマーケットその他商業施設などで、各地の駅弁を集めて売る催事が広まりました。その中でも特に大規模とされる、東京都新宿区の京王百貨店、大阪府大阪市の阪神百貨店、熊本県熊本市の鶴屋などについて、資料や現地への訪問で過去の開催を振り返りました。
「駅弁味の陣」とは、JR東日本が2012(平成24)年度から実施する駅弁キャンペーンです。
「九州の駅弁ランキング」「九州駅弁グランプリ」とは、JR九州と九州鉄道営業会が2004(平成16)年度から実施する駅弁キャンペーンです。
「四国の駅弁選手権」とは、JR四国が2010(平成22)年度から2014(平成26)年度まで実施した駅弁キャンペーンです。
北海道「駅弁」選手権は、JR北海道が2011(平成23)年と2012(平成24)年に実施した、駅弁の人気投票キャンペーンです。
JR西日本が2004(平成16)年5月1日から2005(平成17)年3月31日まで開催した駅弁ラリー「駅弁の達人」の情報と簡易収穫記です。
「惣菜・べんとうグランプリ」とは、日本食糧新聞社が1998(平成10)年から毎年開催する業務用食品・食材機器、容器の総合見本市「ファベックス展」で2010(平成22)年から実施する企画です。2015(平成27)年から駅弁に関する部門が設けられ、年に20点程度の応募商品が受賞商品になっています。
「東日本駅弁マップ」とは、JR東日本エリアの日本鉄道構内営業中央会加盟業者がおそらく共同で制作し、2004年から2006年までの駅弁の日に駅売店などで配布した、駅弁リスト掲載チラシのことです。
「LOOK EAST オリジナル駅弁」とは、JR東日本の観光キャンペーン「LOOK EAST」の一環で、1989(平成元)年3月20日(月)に同社管内の72駅で131種類が一斉に発売され、5月7日(日)まで販売された新作駅弁シリーズです。
「新幹線グルメ」とは、国鉄が分割民営化された1987(昭和62)年当時の東海道新幹線(東京駅−新大阪駅)において、「ひかり」に比べて利用が低迷していた「こだま」活性化の一環で、東京駅を除く停車駅12駅で同年11月20日に、13社の調製元が900円の新作駅弁を一斉に発売、駅と「こだま」車内で販売されたものです。
国鉄と共催者の弘済出版社と富士写真フイルムの連名によるノベルティグッズ「ガイド下じき 楽しい駅弁」を入手しました。1981(昭和56)年1月当時で、日本国内を代表すると思われる駅弁が描かれる、興味深い資料です。
JTBパブリッシングの月刊誌「JTB時刻表」では、1987(昭和62)年4月号から2011(平成23)年10月号まで290回に渡り「駅弁細見」が連載されました。
JR駅の構内営業者の一部で構成する日本鉄道構内営業中央会では、2020(令和2)年から4月10日の「駅弁の日」において、会員の一部が「おにぎり弁当」を販売したりノベルティグッズを添付する行事を実施しています。
駅弁大会で駅弁として売られるのに現地には実態のない弁当商品など、実態を知れば購入者や消費者に失望を与え、駅弁全体に疑惑の目が注がれイメージダウンを招きそうな商品を、疑義駅弁として定義し掲載しました。
2023年9月に報道された、駅弁による食品事故について考察しました。
駅弁にお茶は付き物。駅売り弁当の歴史は、そのまま駅売り緑茶の歴史でもあります。汽車土瓶やポリ容器に入ったお茶の販売状況については、当館にも問い合わせが入る事項ですので、その販売駅をまとめました。