東京駅から快速電車で約40分。千葉市は千葉県の西部で東京湾に面する、人口約98万人の城下町で県庁所在地。かつては行政や陸軍で、第二次大戦後は工業都市として発展した。駅弁は1928(昭和3)年から万葉軒が販売、かつてはコンコースや各ホーム上に駅弁売店を構え、安価な名物駅弁をいくつも擁した。1894(明治27)年7月20日開業、千葉県千葉市中央区新千葉1丁目。
千葉駅弁の季節商品で、9月から11月までの販売。普段であれば9月の「秋桜(こすもす)」や10・11月の「紅葉」なので、この2019(令和元)年から変わったのだろう。掛紙には千葉県土と秋を描く。中身はきのこの炊込飯に、紅鮭の西京焼、春菊としめじの和え物、ピーナッツつくね、鶏味噌焼。サトイモやシイタケなどの煮物、紅葉しんじょう、大根桜漬、大学芋。値段が上がり、容器が大きくなり、区画が2から3に増えて、だから今までよりとても良くなったかというと、それほどでもないような。
万葉軒は2020年の春頃に駅弁の品数を大きく削減、このような季節の弁当も出てこなくなった。
※2021年3月補訂:終売を追記千葉駅弁の季節商品で、2月から3月までの販売。角を落とした形状の黒塗りで発泡材製な長方形の容器を使用、菜の花を思わせる色彩の掛紙をかけて、ひもで十字にしばる。中身は2月1日から3月31日まで販売された2019年版で、ちりめん御飯に香の物、サワラ照焼、海苔さつま、炭火鶏つくね、タラの芽とイカの天ぷら、小松菜とえのきの柚子浸し、タケノコやサトイモなどの煮物。こんどは調製元の工場名も変わったが、季節と定番の駅弁は変わらない。
万葉軒は2020年の春頃に駅弁の品数を大きく削減、このような季節の弁当も出てこなくなった。
※2021年3月補訂:終売を追記千葉駅弁の季節商品で、10月から11月までの販売。角を落とした形状の黒塗りで発泡材製な長方形の容器を使用、紅葉を文字と絵柄で描いた掛紙をかけて、ひもで十字にしばる。中身は2017年版で、茶飯をニンジンとクリとシメジと豆で彩り、サワラ焼、鶏照焼、ナス田楽、玉子焼、いわし唐揚、シイタケと海老のしんじょう、きんぴらごぼう、ピンク餅などを詰める。下記の2009年のものとは、中身がだいぶ異なるものの、同じような雰囲気。駅弁屋の名前が変わっても、季節と定番の駅弁は変わらない。
千葉駅弁の季節商品で、3月から4月までの販売。この2015年は3月16日から4月12日まで販売する、お花見弁当のひとつという扱い。御飯の上で桜でんぶと桜花塩漬と、カニフレークと錦糸卵と柴漬けが咲いていた。おかずのさっぱりした豚肉の姫竹巻とアスパラ巻きも印象的。価格は2015年の購入時で980円、翌2016年は1,000円、2017年から2・3月の「春うらら」と3・4月の「お花見弁当」に改訂。
※2021年3月補訂:終売を追記千葉駅弁の季節商品の6月版で、今回は2012(平成24)年6月1日から30日まで販売。赤い発泡材を黒塗りした、角を落とした長方形の容器に、商品名などを涼しげにシンプルに書いた掛紙を巻く。中身は梅御飯、夏野菜の揚げ浸し、アスパラ豚肉巻フライ、鶏生姜焼、カツオひしお煮など。多種のおかずがきれいに折り重なる爽やかなお弁当で、以前の期間限定駅弁と違い、掛紙の刷り方がとてもきれいになった。
価格は2012年の購入時で900円、2014年は980円、2015年は1,000円、2017年は「初夏の涼風」、2019年までの販売。
※2021年3月補訂:終売などを追記千葉駅弁の季節商品の12月版で、今回は2010(平成22)年12月6日から31日まで販売。正八角形の容器に、駅弁の名前を墨書きしたデザインの正方形の掛紙をかける。中身は茶飯に錦糸卵とカニとイクラを少々振り、ブリ照焼、鶏ゆず味噌焼、カブあんかけ、ホウレンソウのピーナッツ和え、タコやタケノコなどの煮物、たくあんなど。ていねいに作られている、冬にちなんだ味覚を盛り込んだお弁当。価格は2012年の購入時で900円、2017年時点で1,000円。2019年からは12月から2月までの「千葉の冬」に変わった。
※2019年11月補訂:終売を追記千葉駅弁の季節商品で、2月から3月まで販売。今回は2012(平成24)年1月10日から2月26日まで(後に3月4日まで延長)販売。花畑の掛紙をかける正八角形の容器に、「菜の花弁当」のような鶏そぼろと玉子そぼろの御飯、タケノコやサトイモやシイタケなどの煮物、サワラ柚庵焼、野菜の牛肉巻き、椎茸海老しんじょう、イカ味噌焼などを詰める。様々なおかずを正八角形の容器に詰めたお食事。価格は2012年の購入時で900円、2017年時点で1,000円。
※2017年8月補訂:値上げなどを追記千葉駅弁の季節商品で、10月から11まで販売。角を落とした形状の黒塗りで発泡材製な長方形の容器を使用、紅葉を文字と絵柄で描いた掛紙をかけて、ひもで十字にしばる。中身は2009年版では、炊込飯にカニ、イクラ、クリ、錦糸卵、桜でんぶ、椎茸、グリーンピースを載せ、おかずにサーモン西京焼、しんじょうフライ、ブロッコリー、サツマイモ、ニンジンやシメジなどの煮物、ぎんなん、ゼンマイ、赤かぶ漬などを詰めていた。
千葉県の紅葉スポットを列記した掛紙も、おかずも彩り豊かに内面が赤い容器にすき間なく折り重ねる姿も、良好な風味も、豊かな秋の駅弁である。千葉県の紅葉の時期は11月下旬から12月上旬までということで、駅弁の販売期間は1か月以上早くなっているが、テレビでは10月に北海道や東北の紅葉をよく映して秋を報じているし、12月になると雪の便りで冬を撒くから、これでよい。価格は2009年の購入時で900円、2017年時点で1,000円。
※2017年10月補訂:新版の収蔵で終売を追記2009(平成21)年10月11日から11月1日まで販売された期間限定駅弁。赤地で黒塗りの容器を二段重ねで使用、商品名と水田写真を書いた掛紙で巻き、ゴムでしばる。中身は下段に「下総乃国」として多古町産の多古米の扇形御飯にサンマ蒲焼、いわしピーナッツ揚げ、ごぼう信田巻、豚肉ピーマン巻、高野豆腐やサトイモなどの煮物、ぎんなんを詰め、上段に「上総乃国」として鴨川市産の長狭米の花形御飯にキンメダイ西京焼、シイタケとエビのしんじょう、シメジ、サツマイモ、クリ、ラッキョウなどを詰める。
どちらの御飯がおいしいかは分からないが、創作弁当コンテストに出品したら賞を取れそうなアイデア作で、見栄えや風味や内容に価格相応の高級感も備えている。鴨川は上総でなく安房ではないかという点しか突っ込み所がない、雰囲気の良いお弁当。
土用の丑の日前後の期間限定の駅弁か。真っ黒なボール紙製の汎用惣菜容器に、パソコン用プリンタで印刷したシンプルな掛紙をかけて、割りばしを挟み紙ひもで十字にしばる。中身は鰻重以外の何者でもない。
さすがは駅弁のB級グルメ度では日本最強の千葉駅弁、分量は少ないし写真でも見栄えは貧相な部類に入るが、ウナギも飯もタレも風味は悪くなく、これをウナギ駅弁にあるまじき700円という低価格で提供する。これより高価格で低品質のウナギ弁当やウナギ駅弁は、全国にいくつも見つかると思う。
おそらく2002(平成14)年12月限定と思われる駅弁。小ぶりの黒い長方形の容器に、インクジェットプリンタで印刷したと思われる小さな掛紙をかけて、黄色い紙ひもでしばる。中身は、タコ・エビ・イカ混じりの炊き込み御飯をグリーンピースで彩り、椎茸やタケノコや白滝の煮物、鰯とイカのつみれ、菜の花醤油漬が入る。安さを感じさせない心温まる内容はなかなか。
秋季限定の駅弁。長方形の容器いっぱいにしめじの炊き込み御飯が敷かれ、煮物に椎茸が入る。きのこな内容はそれだけで、他は海老フライや鶏味噌焼といった普通の食材。秋の栗も甘過ぎる感がある。季節感を味わおうとするとがっかりするが、それを除けば安くておいしい良い駅弁ではある。