商品名のとおり、京浜急行電鉄と台湾鉄路管理局(臺灣鐵路管理局)との友好鉄道協定締結を記念して、2015年5月24日に、京急ファミリー鉄道フェスタ2015会場で1,000個、ウィング久里浜2階改札前入口つまり京急久里浜駅で100個を販売した記念弁当。弁当の単体では販売せず、弁当本体、オリジナルバッグ、金属製弁当箱の3点セットを1,900円、弁当以外の2点セットを1,300円で販売した。弁当の調製元は、京急久里浜駅ビルにも外食店の店舗を持つ食品業者。
台湾の台北駅の駅弁を再現したという中身は、白御飯、煮玉子、豚肉の油揚げである「排骨(ぱいこー)」、野沢菜の漬物。内容は確かに現地と同じで、牛乳パック素材の紙容器は現地の本物をわざわざ取り寄せたようだ。味は現地とはだいぶ異なり、油も骨も抜けておとなしすぎる印象だが、台湾の駅弁の雰囲気は再現できたと思う。
現地では使わない掛紙には、台北エリアと東京エリアの名所や名物を対比して描く。金属製弁当箱は現地で今では土産物として販売される、かつての鉄道向け弁当容器の再現品の実物。バッグも素材と形状は現地のものと同じで、揮発性物質の臭いがきつかった。
台湾で日本でいう在来線を全国規模で運営する、つまり日本の旧国鉄やJRグループに相当する、中華民国交通部台湾鉄路管理局(中華民國交通部臺灣鐵路管理局)は、2013年4月の江ノ島電鉄、あるいは2012年3月のJR北海道「SL冬の湿原号」から猛然と、日本各地の鉄道会社と提携し始めている。なぜ今そうなのかはよく分からないけれど、良い取組だと思う。
ただ、台湾から日本の鉄道に乗りに来る旅行者は多くても、日本から台湾の鉄道に乗りに行く人は鉄道ファンの一部に留まるようだ。例えば江ノ島電鉄と平渓線との一日乗車券の相互利用では、2015年4月時点での累計利用者数で約20倍の差があるという。
上記の記念弁当が、国土交通省関東運輸局が毎年秋に横浜駅東口で開催する鉄道イベント「YOKOHAMAトレインフェスティバル」の会場で売られたもの。オリジナルバッグ、金属製弁当箱、中身、価格、調製元は同じ。弁当の容器が円形になり、掛紙がなくなった。
2015(平成27)年5月24日に神奈川県横須賀市の京急ファインテック久里浜工場で開催された「京急ファミリー鉄道フェスタ2015」の会場内テントで販売されたお弁当。おそらくスーパーマーケット「京急ストア」の惣菜弁当に、この日この会場限りで電車の掛紙を巻いて販売したものと思われる。薄く平たいのにさらに上げ底と上げ蓋で見栄えを繕うプラ容器に、日の丸御飯、焼鮭、海老天、鶏つくね、煮物などを、薄く平たく詰めていた。
掛紙の写真は、京急の新1000形アルミ車。2002年から2006年にかけて120両が製造され、看板列車の快特から支線の普通車(各駅停車)まで各路線の各種別、さらに都営浅草線や京成線や北総線など乗り入れ先で活躍する、現在の京急の顔である。
2015(平成27)年5月24日に神奈川県横須賀市の京急ファインテック久里浜工場で開催された「京急ファミリー鉄道フェスタ2015」の会場内テントで販売されたお弁当。おそらくスーパーマーケット「京急ストア」の惣菜弁当に、この日この会場限りで電車の掛紙を巻いて販売したものと思われる。薄く平たいのにさらに上げ底と上げ蓋で見栄えを繕うプラ容器に、日の丸御飯、野菜コロッケ、肉団子、野菜かき揚、きんぴらごぼう、焼鮭、焼売、ソーセージなどを、薄く平たく詰めていた。
掛紙の写真は、京急の新1000形ステンレス車と、京急ブルースカイトレイン。前者は2007年から2013年までに182両が製造された京急の主力車両でも、ステンレスの地肌を見せてJRの電車の真似で京急らしくないと、昔からの京急ファンからの評判は芳しくない。後者は2100形電車と600形電車の1編成ずつを、「三浦半島の海」をイメージして2005年に赤から青へ塗り替えたもので、やはり赤い京急らしからぬ異端ではあるが、こちらは人気のようで、京急の公式サイトに日々の時刻が掲載されている。
2015(平成27)年5月24日に神奈川県横須賀市の京急ファインテック久里浜工場で開催された「京急ファミリー鉄道フェスタ2015」の会場内テントで販売されたお弁当。おそらくスーパーマーケット「京急ストア」の惣菜弁当に、この日この会場限りで電車の掛紙を巻いて販売したものと思われる。薄く平たいのにさらに上げ底と上げ蓋で見栄えを繕うプラ容器に、白御飯、ハンバーグ、ナポリタンスパゲティ、鶏唐揚、エビフライ、ソーセージなどを、薄く平たく詰めていた。
掛紙の写真は、少し昔の京急電車の勢揃い。左から旧1000形、1500形、600形、2100形、新1000形、2000形、800形、700形か。2100形のスリットや2000形の塗色から、1999〜2000年頃に撮影されたのではないかと思う。両端のタイプは引退済み。なぜ今頃になってこの写真を使おうと考えたのだろうか。
2015(平成27)年5月24日の京急ファインテック久里浜工場「京急ファミリー鉄道フェスタ2015」開催日に、会場最寄りの京急久里浜駅の改札外で台売りされていた惣菜。ヒレカツを一本突っ込んだ細身の太巻きを4カット1本分、寿司向けプラ製惣菜トレーに収めて、左から黄色い1000形「京急イエローハッピートレイン」、青い600形「京急ブルースカイトレイン」、普通に赤い2100形の正面顔写真を印刷した掛紙で巻く。
価格と商品名は失念。今回もらーめん直久、とんかつ和幸、回転寿司魚敬の駅ビルテナント3軒が、2種のカラーコピー掛紙を共通で、餃子、とんかつ製品、寿司を販売していた。
2015(平成27)年5月24日の京急ファインテック久里浜工場「京急ファミリー鉄道フェスタ2015」開催日に、会場最寄りの京急久里浜駅の改札外で台売りされていた惣菜。空港や高速道路などでも売られるものとまったく同じ、袋入りカツサンド4切れに、右から黄色い1000形「京急イエローハッピートレイン」、青い600形「京急ブルースカイトレイン」、普通に赤い2100形の斜め顔写真を印刷した掛紙を巻いていた。
2012(平成24)年5月27日の京急ファインテック久里浜工場「京急ファミリー鉄道フェスタ2013」開催日に、会場最寄りの京急久里浜駅の改札外で台売りされていた惣菜。エビフライをまるごと一尾突っ込んだ細身の太巻きを4カット1本分、寿司向けプラ製惣菜トレーに収めて、新1000形電車の走行写真を印刷した掛紙で巻く。今回は久里浜工場の公開日らしからぬ晴天で、昼下がりの会場訪問で弁当類は完売、駅に戻れば台売りも商品がなくなっており、往路に買ったこれだけの収穫であった。
2011(平成23)年5月29日に神奈川県横須賀市の京急ファインテック久里浜工場で開催された「京急ファミリー鉄道フェスタ2011」の会場内テントで販売されたお弁当。中身は白御飯にハンバーグ、目玉焼き、ポテトサラダ、鶏唐揚など。調製元は京浜急行電鉄の100%子会社であるユニオネックスが運営する、横須賀市を中心に十数店舗を構える食品スーパーマーケット「YOKOSAN」であり、つまりこれはスーパーの惣菜弁当にプリンタ出力の掛紙を巻いたもの。その掛紙には京急の事業用車と最新型電車の顔が描かれていた。
会場はもともと京浜急行電鉄の久里浜工場。これを2001(平成13)年に子会社へ移管し、その子会社の社名を現在の名称に変更したもの。京急のすべての電車の法定検査等のメンテナンスを担当するほか、他社の車両の整備や、中古電車の更新改造なども手掛けている。
2011(平成23)年5月29日に神奈川県横須賀市の京急ファインテック久里浜工場で開催された「京急ファミリー鉄道フェスタ2011」の会場内テントで販売された惣菜。中身はたこ焼きが8個で、そのまんまスーパーの惣菜。まさか写真を撮られてネットに掲載されるとは思わなかっただろう。
京急ファミリー鉄道フェスタは、2001(平成13)年から毎年5月に実施されている鉄道工場公開イベント。その名のとおり周辺地域や京急沿線から家族連れを集めるほか、普段は外から眺めるしかない鉄道工場の内部に潜入できるとあって関東地方一円から鉄道ファンを集めるイベントでもある。
2011(平成23)年5月29日に神奈川県横須賀市の京急ファインテック久里浜工場で開催された「京急ファミリー鉄道フェスタ2011」の会場内テントで販売された惣菜。中身は青のりを振り掛けて紅生姜を添えたソース焼きそばで、そのまんまスーパーの惣菜。お祭りでの屋台の定番商品であるが、この会場では場内での調理は行われていなかった。
会場は鉄道工場なので線路際にあるが、北久里浜駅と京急久里浜駅の間にあるため、駅から歩くと20分から30分くらいかかる。イベント当日には京急久里浜駅から京急バスによる無料のシャトルバスが運行されるものの、乗車の待ち時間が長いため所要時間は変わらない。来場者数は発表されていないが、1万人かそれ以上は来ていそうなビッグイベントである。
2011(平成23)年5月29日に神奈川県横須賀市の京急ファインテック久里浜工場で開催された「京急ファミリー鉄道フェスタ2011」の会場内テントで販売されたお弁当。中身はひじき御飯と梅御飯、ホッケ塩焼、ちくわ磯部揚、玉子焼、ニンジンやコンニャクなどの煮物、切り干し大根、うずら豆など。販売者は京浜急行電鉄の100%子会社であり、京急沿線で約20店舗の中小型スーパーマーケットなどを運営する京急ストアであり、これはつまりスーパーの惣菜弁当にプリンタ出力の掛紙を巻いたもの。商品名に「季節の彩り弁当(ひじき・梅)」とあり、掛紙には京急電車の写真4種が印刷されている。
京急ファミリー鉄道フェスタは、鉄道ファンの間では毎年雨にたたられる鉄道イベントとしても知られるそうな。今回もやはり雨、おそらく普段はグラウンドとして使われていると思われる物販会場は地面がぬかるみ、物色や買い食いに難儀した。
2011(平成23)年5月29日に神奈川県横須賀市の京急ファインテック久里浜工場で開催された「京急ファミリー鉄道フェスタ2011」の会場内テントで販売されたお弁当。中身はとり、たまご、しゃけのそぼろを載せた白御飯に、ウインナー、コロッケ、海老天、かき揚げ、煮物、ポテトサラダなど。上記商品と同じく、「三色そぼろの幕の内」の商品名を持つ京急ストアの惣菜。掛紙は同一。
鉄道工場公開イベントはJRその他の他社でもよく行われている。普段はスクラップとして売却するか産業廃棄物として処分されているであろう鉄道関係の廃品が、鉄道ファン向けに売られることもよく見掛けた。しかし最近の会場内物品販売はどこも市販のグッズばかり。京急のここでは質実剛健に本物の鉄道部品の廃品を売り続けており、コアなマニアを惹き付けている。
2011(平成23)年5月29日の京急ファインテック久里浜工場「京急ファミリー鉄道フェスタ2011」開催日に、会場最寄りの京急久里浜駅の改札外で台売りされていた惣菜。焼き餃子をプラ製トレーに2段10個詰め、京急電車の顔写真を印刷した掛紙を巻く。普段は駅ビルのラーメン屋で売られているものなのだろう、店名「直久(なおきゅう)」と商業施設名「WingKURIHAMA」が商品から読み取れる。味は会場内のスーパー惣菜とは段違いで、ジューシーで油の利いた具と、水気でしっとりした柔らかい皮が心地良い。調製元は東京都銀座に本社を構えるラーメン屋チェーン。なお、値段は閉店前の割引価格かもしれない。
掛紙に登場する京急800形電車は、快速特急(当時)その他の優等列車向けでも都営浅草線直通列車向けでもない、自社線内かつ普通車(各駅停車)専用の形式として、加減速性能と多扉によるスムーズな乗降で所要時間の短縮を狙ったもの。1978(昭和53)年から1986(昭和61)年にかけて結果的に6両×22編成の132両が製造され、鉄道ファンに「ダルマ」の愛称が付けられた独特な顔で地味かつ無事に走り続けていたが、この2011年から廃車が始まり、京急ファン以外が撮る鉄道写真の被写体になり始めている。