JR新宿駅から中央本線特急列車と富士急行線を乗り継いで約2時間。駅名のとおり河口湖から徒歩約10分の位置にある富士急行線の終着駅で、富士山五合目や新宿方面など各地へのバス路線が集まる、観光地の交通結節点である。駅弁が2010年3月に生まれたが、2度の撤退で今は何もない。1950(昭和25)年8月24日開業、山梨県南都留郡富士河口湖町船津。
2016(平成28)年10月15日の発売か。調製元はJR小淵沢駅の駅弁屋。従前から河口湖駅のエキナカのカフェの店頭で実施されていた、小淵沢駅弁の主張販売の取扱商品に加わったのではないかと思う。水色のパッケージには、大月駅と河口湖駅を結ぶ富士急行の観光列車「フジサン特急」のイラストや停車駅付き路線図などが描かれる。
中身は、白御飯を牛肉煮、錦糸卵、シイタケ煮、ニンジン煮、山菜、ダイコン桜漬けで覆うもの。食べる部分だけ見れば、肉の味は良くても量が少なくて淋しい、三流の牛肉駅弁。肉と具を仕切るバランの形状がお見事で、これは外国人に人気の観光地にふさわしい。2017年までの販売か。
※2021年3月補訂:終売を追記2010(平成22)年3月21日の河口湖駅構内イベント「春の富士急のりものフェスタ」で売られた、富士急行線内では初めての駅弁。ボール紙でできた長方形の箱に透明なふたをして、駅弁の名前やおしながきなどを書いたモノクロの掛紙を巻く。
中身はミルキークイーンの白御飯の上にフジザクラポークの味噌焼きを貼り、河口湖産の赤玉卵を使った玉子焼を収め、鳴沢菜のなたわり漬けを添えるもの。山梨県産の食材をふんだんに使ったという。見栄えにこそ工業製品の雰囲気があるが、分量も常温での味もやや上品な感じ。
掛紙には「富士登山電車」の文字とマークがある。京王電鉄から買ってきた中古車を、デザイナーを入れて徹底的に車内を改造し、2009年8月に登場した観光列車。車内で駅弁の販売はないが、床や椅子や窓枠に明るい木材を使用した車内、アテンダントの乗務、車窓案内や下吉田駅での観光停車など、富士山麓の鉄道移動を彩る仕掛けが詰まる。
価格は2010年の発売時で800円、2014年4月の消費税率改定で830円。2017年時点で富士急行の公式サイトには掲載され続けているが、販売を終えているようで、予約でも買えない。2018年から2019年までは、買えた日もあったらしい。
※2021年3月補訂:現況を追記2010(平成22)年6月18日に購入した、河口湖駅弁の掛紙。絵柄も中身も、上記の2014年のものと変わらないが、調製元の社名が変わった。
富士急行の観光列車「富士山ビュー特急」の運転開始に合わせて、2016(平成28)年4月23日に発売か。駅ではなく、同列車と「富士登山電車」の車内でのみ売られるお弁当。紅白のおむすびと、焼サバとかまぼこと玉子焼と筑前煮を、竹皮で包み、富士山ビュー特急のイラストを描いた掛紙を巻く。
掛紙には商品名として「こむすび弁当」の名称が見える。日本の味覚が詰まった和風のお弁当とのことで、観光列車のイメージに合わせ、掛紙の絵柄はその列車のデザイナーによるもの。食事のためというよりは、そんな雰囲気を味わう軽食。なお、2017年6月23日からしばらくの間、販売を休止すると発表されている。2018年に終売か。
※2021年3月補訂:終売を追記