松江駅から特急列車で約100分。浜田市は島根県の南西部で日本海に面した、人口約5万人の城下町。山陰地方では有数の漁港と水産関連の工業を抱える。駅弁は駅の開業時からあり、昭和時代末期または1995年頃になくなったが、2009年築の新駅舎の1階にある、浜田市観光協会特産品販売所で売られるサバ寿司などを、駅弁とみなす人がいる。1921(大正10)年9月1日開業、島根県浜田市浅井町。
浜田駅の「市民サロン」なる、観光案内所兼特産品販売所兼待合室兼市役所窓口で売られていた商品のひとつ。訪問時には「柿酢のどぐろ鮨」「さくら鯛笹寿し」「小鯵寿し」「のどぐろ寿し」「浜田の鯖寿司」が、駅弁のような姿をして、売店正面の台に並んでいた。
尾ヒレが付いた、焼かないタイプのサバの棒寿司が1本、ラップを巻いてカットされ、板に載せて竹皮で包まれ、商品名などを書いた掛紙を巻かれる。駅弁のサバ棒寿司としては手作り感のあるお惣菜で、石見の国で名物とされるサバ1本を使ったサバ寿司の片鱗が見える気がする。調製元は浜田市内の弁当屋さん。
浜田駅の「市民サロン」なる、観光案内所兼特産品販売所兼待合室兼市役所窓口で売られていた商品のひとつ。酢飯に浜田産というレンコダイを合わせた、棒寿司タイプの押寿司を1本、ラップを巻いて6切れにカットして、細長い箱に詰める。ガリも醤油も付けないシンプルな内容で、味を感じないほどの淡泊さと、サクラ色のきれいな見栄えと、手作り感のある掛紙が特徴。調製元は浜田漁港の水産加工業者。