banner 汽車客車客車客車客車客車客車客車客車客車客車
 旅の友「駅弁」。実際に食べた9,000個以上の駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。

JR北海道 登別(のぼりべつ)駅 JR-Hokkaido Noboribetsu Station
2023(令和5)年12月訪問 GoogleMap「登別駅」

駅名標 駅舎 駅構内

札幌駅から特急列車で1時間強。登別市は北海道の南西部で太平洋に面する、人口約4万人の温泉町。湧出量と多種の泉質で全国的に有名な登別温泉を抱える。駅弁は1950年代頃からの駅弁屋が2004年9月限りで撤退し、今は売られていない。1892(明治25)年8月1日開業、北海道登別市登別東町2丁目。

【終売】洋寿司(650円)Yozushi (end of sales)
 

1959(昭和34)年に登別駅で発売。商品名を記した専用の紙箱に、9切れ分のバッテラを収める。その具がなぜか、トンカツ、焼豚、チーズ、ハムが各2切れとキュウリであり、ユニークというかゲテモノというか、非常に個性的。駅弁屋の社長がすしめしを食べながら、間違えてチーズを口に入れたことから誕生したというエピソードが伝わる。調製元の駅弁からの撤退により、2004年9月限りで失われた。

※2005年1月補訂:駅弁消滅の可能性を追記
販売駅
室蘭本線 登別(のぼりべつ)駅 1892(明治25)年8月1日開業 北海道登別市登別東町2丁目
調製元
有限会社 登別駅構内立売商会 北海道登別市登別東町1−1−1 0143(83)1027

【終売】マリン弁当(850円)Marine Bento (end of sales)
2004年9月12日に調製元で購入 Sep. 12, 2004

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 中身

登別駅の近くの観光施設「登別マリンパークニクス」の開業を記念し、1990(平成2)年に発売。専用の青い紙箱には、ラッコとアシカとイルカに「ニクス城」と名付けられた観光施設の建物を描く。中身は暖かい日の丸御飯と、冷たいおかずの有頭海老や焼鮭や玉子焼やコロッケやかまぼこ、ホタテなどの煮物、すじこ、漬物など。北の味もあるような気がする幕の内弁当。調製元の駅弁撤退により、2004年9月限りで失われたらしい。

登別マリンパークニクスは、北欧ロマンと海洋ファンタジーを主題にしたテーマパーク。昭和30年代に数年間だけ操業した製塩工場の跡地のうち約6ヘクタールを使い、登別市と銀行各社などが設立した第3セクター会社による大規模水族館。1990(平成2)年7月に開業し、バブル経済の好景気と水族館の人気で、翌年には年間65万人もの入館者を集めたものの、以後は他のバブル期に開業したテーマパークと同じく、来客の激減で経営が行き詰まった。2001(平成13)年に登別市が約40億円の債務を整理し、運営を観光会社に任せて営業を継続、その経営手腕に加えて特急停車駅から徒歩5分の一大温泉地の入口という立地からか、入館者は増加に転じ再建策が回り始めている。

※2004年11月補訂:写真の掲載と解説文の全面改訂
販売駅
室蘭本線 登別(のぼりべつ)駅 1892(明治25)年8月1日開業 北海道登別市登別東町2丁目
調製元
有限会社 登別駅構内立売商会 北海道登別市登別東町1−1−1 0143(83)1027

【終売】のぼりべつ温泉まんじゅう(735円)Noboribetsu Onsen Manju (end of sales)
2004年9月12日に調製元で購入 Sep. 12, 2004

掛紙 中身
掛紙 掛紙 外観 外観 外観 外観 中身

登別駅の駅弁屋の温泉饅頭。焦げていないのに濃い茶色をした栗まんじゅうが10個、個別包装でトレーに並べ、まるごと密封して箱詰めされ、商品の包装紙と駅弁屋の包装紙に包まれていた。昭和時代にはよくあったらしい、駅弁屋の甘味や饅頭も、21世紀には数少ないもの。

食品表示によると製造元は栗山町の美津和商会。かつて室蘭本線の栗山駅で駅弁を販売した、栗山駅前の菓子製造業兼仕出し業者。昭和時代までに駅弁から撤退した一方で、1931(昭和6)年に発売した「栗まんじゅう」が地元の銘菓へ成長し、今も駅前で売られる。この商品の中身は、その栗まんじゅうである。

2014年に登別駅へ再訪したら、この商品は売られていなかった。駅前の駅弁屋も、建物は健在ながら営業を止め、広告看板となっていた。

※2016年12月補訂:終売を追記
※2007年1月補訂:製造者の情報を追加
販売駅
室蘭本線 登別(のぼりべつ)駅 1892(明治25)年8月1日開業 北海道登別市登別東町2丁目
調製元
株式会社 美津和商会 北海道夕張郡栗山町中央2丁目182番地 01237(2)0237
販売元
有限会社 登別駅構内立売商会 北海道登別市登別東町1−1−1 0143(83)1027

【掛紙】登別温泉まんぢう(50円)Noboribetsu Onsen Manju
調製年月日不詳

掛紙

1950年代、昭和30年前後のものと思われる、昔の登別駅の駅売り饅頭の掛紙。収集者は1954(昭和29)年のものとみなし、掛紙に書き入れた。温泉マークを並べて「世界的の大温泉場」と高らかにうたい、登別小唄の1番の歌詞を記す、昭和時代の雰囲気。駅から温泉までは歩けば2時間はかかりそうだが、登別駅は開業時から一貫して登別温泉の玄関口であり、第二次大戦前には鉄道で行けた時代があった。この駅では当時は駅弁でなく、わさび漬、温泉饅頭、ひょうたん飴、わかさ芋のような土産物が構内営業で売られたらしい。

販売駅
室蘭本線 登別(のぼりべつ)駅 1892(明治25)年8月1日開業 北海道登別市登別東町2丁目
調製元
登別駅構内営業 所在地の記載なし 連絡先の記載なし