札幌駅から特急列車で3時間弱。帯広市は十勝平野の中央に位置する、人口約16万人の開拓地。鉄道と道路が集まることで、全国有数の農業地域の中心として栄えた。地元の豚丼屋が改札外高架下の店舗で売る豚丼が、駅弁とみなされたり紹介される。1905(明治38)年10月21日開業、北海道帯広市西2条南12丁目。
2019(平成31)年1月の京王百貨店の駅弁大会での実演販売でデビューか。白御飯をささがきごぼうや牛そぼろと牛肉煮で覆い、タレと紅生姜を添える。常温版は赤身の豊かさと柔らかさと筋っぽさを感じる、内容で標準的、風味で一風変わった牛肉駅弁。主に東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」と、新大阪駅の駅弁売店「旅弁当駅弁にぎわい」の、各地の駅弁を集めて売る駅弁売店で売られる模様。帯広駅で買えるかは分からない。初めて見る名前の調製元は、従前からの帯広駅弁「ぶた八の豚どん」などを売る業者が改称したものか。
2019(平成31)年1月の京王百貨店の駅弁大会での実演販売でデビューか。加熱機能付き容器を使用、白御飯をささがきごぼうや牛そぼろと牛肉煮で覆い、タレと紅生姜を添える。つまり中身は上の常温版と同じ。それなのにパッケージの絵柄がまるで異なり、脂の豊かさと肉の上品な薄さを感じる味も別物に思える。これもまた、主に東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」と、新大阪駅の駅弁売店「旅弁当駅弁にぎわい」の、各地の駅弁を集めて売る駅弁売店で売られる模様。帯広駅で買えるかは分からない。
2019(平成31)年1月の京王百貨店の駅弁大会での実演販売でデビューか。駅弁でも惣菜でも使われるプラ容器に白飯を詰め、牛焼肉とホタテ2個とささがきごぼうと牛そぼろを並べ、タレと紅生姜を添える。少量ながら霜降り焼肉の脂身を感じる、上記3種で三者三様の牛肉弁当。これは京王百貨店駅弁大会の後に売られたかどうかは分からない。帯広駅で買えるかも分からない。
帯広駅のコンビニで購入したが、もともとは国道236号の「道の駅なかさつない」で2009年4月25日から販売される弁当である模様。ふたまで陶製の釜飯容器を輪ゴムで留め、中身の写真と弁当名などを印刷した正方形の掛紙をかけ、また輪ゴムで留める。
中身は餅米を混ぜた北海道米「おぼろづき」の茶飯の上を、鶏もも肉、刻んだごぼうとシイタケとタケノコとニンジン、黒枝豆、錦糸卵、紅生姜などで覆うもの。北海道で食べられるとは思わなかった正統派の鶏釜飯で、やわらかいし具だくさんで満足感が高い。2014年までの販売か。
※2017年8月補訂:終売を追記2009(平成21)年4月24日に、帯広駅のコンビニキヨスクで発売。とても細長い容器に透明なふたをして、中身と同じ色のの掛紙を巻く。中身はニジマスの握り寿司が2個、ばってらが2個、細巻が4個。飯とマスしかない中身は単調そうに見えて、みずみずしい味は飽きが来なかった。2012年頃までの販売か。
ニジマスは米原や静岡や新山口など本州のいくつかの駅で駅弁となっており、北海道というイメージが湧かなかったが、養殖場でしか生きられない本州と異なり、北海道では自然の河川で生息しているという。この駅弁に使われるニジマスは、北海道河西郡芽室町の活魚専門料理店「松久園」で養殖されたものを使う。
※2017年8月補訂:終売を追記帯広駅の幕の内駅弁格。惣菜弁当風ビニール容器に仕出し弁当のような薄い紙の掛紙をかけて輪ゴムでしばる、容器や見た目は素っ気ない。中身は日の丸御飯に焼鮭と鶏照焼、カボチャとナスの天ぷら、身厚なフライドポテト、コーンにミニトマトにいんげん豆に煮豆と、駅弁の名前を勘案すると日本有数の穀倉地帯である十勝平野の雄大な大地で育まれた食材をおかずに取り入れているのであろう。おかずに個性が出ている幕の内駅弁で、地味ながら鉄道や駅弁の玄人筋の評価が高いのはうなずける。2009年頃までの販売か。
帯広の地名の由来は、道内の地名の多くがそうであるように、アイヌ語で川尻がいくつにも分かれている川という意味の「オ・ペレペレ・ケプ」から来ているという。あるいは股下が割れている者、イコール少女という「オ・ペレケ・プ」とする話も聞く。後者なら仮に旭川や深川のように和訳されていたら、後にまったく別の地名に変えられていたかもしれない。
※2017年8月補訂:終売を追記帯広駅の助六ずし駅弁。透明なふたをかける長方形の容器と掛紙は市中の寿司弁当で使われそうな汎用品の感じ。中身は太巻3切れと細巻き2本にいなりずし5個とオーソドックスで、価格もごく普通。具や味にも特徴はない。ただ、こういう商品があることで駅弁屋さんや構内売店の見栄えがすると思う。現存しないのではないかと思う。
※2017年8月補訂:終売可能性を追記