小樽駅から函館本線の列車で3駅25分。余市町は北海道の北西部で積丹半島の付け根に位置する、人口約2万人の港町。かつてニシン漁で栄え、今も農業や漁業にその加工が盛んなほか、大手酒造会社の立地とウイスキーやワインの生産で知られ観光客を集める。駅弁は当時市販の鉄道時刻表によると1910年の前後に売られたほか、2024年からウニ飯の冷凍食品を駅弁として販売。1902(明治35)年12月10日開業、北海道余市郡余市町黒川町。
2024(令和6)年4月に、JR余市駅に併設または隣接あるいは直結する余市町観光物産センター「エルラプラザ」で発売。店舗では掛紙の絵柄に「余市駅名物駅弁」と記した幟やポスターを用意、アイスクリームか冷凍食品に使われるような冷凍ケースにこのうにめしを収め、500Wで3分30秒温めるための「うにめし専用」電子レンジを2台設置、店内で食べても持ち帰っても、冷凍のまま買えるようにもしていた。
わっぱのような長円形で木目柄の紙容器に、ウニの切れ端などを煮込んだだし汁で炊いた御飯を詰め、ウニ粒を散らし、ネギとワカメを少々加えて、透明なふたをして、青い掛紙を巻き、透明な袋に密封してまるごと冷凍する。大小のウニ粒がまろやかな味と香りを出す、アツアツのウニ飯。