毎年夏に仙台駅と八戸駅を太平洋沿岸経由で結んだ、日本最長所要時間昼行鈍行「リアス・シーライナー」の、2004年シーズンの7月31日から8月8日の運転時に、その仙台駅行き列車を対象に三陸鉄道久慈駅から乗り込む車内販売で販売された3種類の特製弁当のうちひとつ。名前は車内の掲示による。
駅弁とは言い難い外観のコンビニ用丼型容器に、茶飯を敷き、ウニそぼろとイクラなどで覆う。味はよいが雰囲気はまるでなく、容器に掛紙がないどころか、調製元も記されていない。後年の運転日で売られたかは不明。2011年3月の東日本大震災による三陸鉄道とJR山田線の不通により、「リアス・シーライナー」の設定もなくなったため、この弁当ももう買えないと思う。
陸中海岸の主要都市である久慈には、第二次大戦前に八戸線が来たものの、そのさらなる延伸は1975(昭和50)年まで約半世紀も待たなければならず、しかもその5年後には廃止対象線に。ここで県や沿線市町村が奮起、首相を務めた鈴木善幸氏のお膝元で手続きもスムーズに進み、1984(昭和59)年4月1日、全国初の国鉄廃止対象線転換型第三セクター鉄道として三陸鉄道が開業、ここに百年の悲願であった三陸縦貫鉄道が実現した。
※2013年9月補訂:終売可能性を追記毎年夏に仙台駅と八戸駅を太平洋沿岸経由で結んだ、日本最長所要時間昼行鈍行「リアス・シーライナー」の、2004年シーズンの7月31日から8月8日の運転時に、その仙台行列車を対象に三陸鉄道久慈駅から乗り込む車内販売で販売された3種類の特製弁当のうちひとつ。名前は車内の掲示による。
一部の駅弁屋でも使われる紙箱トレー入りの市販の惣菜弁当用容器を使用。中身は日の丸御飯にカニ爪カレー風味揚、串揚蛸足、海草二種に焼鮭と玉子焼といわし煮かどうか。いずれも小粒で中身の見栄えは劣り高額感はあるものの、無添加地場産な風味が感じられた。こちらも容器に駅弁や調製元に関する一切の情報がない。駅や車内にあった宣伝チラシでも挟んで、形だけでも特製弁当の演出があれば良かった。
同じ名前の弁当は2008年まで、列車の運転日に販売された模様。2011年3月の東日本大震災による三陸鉄道とJR山田線の不通により、「リアス・シーライナー」の設定もなくなったため、この弁当ももう買えないと思う。
三陸鉄道は予想以上の好調で開業初年度から黒字を計上し、全国の国鉄廃止対象線の第三セクター鉄道化を後押しした。しかし沿線の車社会化が完了した後にできたローカル線は日常の利用者が少なく、開業景気が過ぎると乗客は減った。さらにここでは、最大の出資者である岩手県が県立病院を駅前から車でしか行けない山の中に移転させたことで通院客が消え、21世紀に入ると年に1億円もの赤字を計上する問題路線に。他の第三セクター鉄道もほぼ例外なく同じような赤字問題に苦しんでおり、力尽きてバスに変わった路線もある。
※2013年9月補訂:終売可能性を追記毎年夏に仙台駅と八戸駅を太平洋沿岸経由で結んだ、日本最長所要時間昼行鈍行「リアス・シーライナー」の、2004年シーズンの7月31日から8月8日の運転時に、その仙台行列車を対象に三陸鉄道久慈駅から乗り込む車内販売で販売された3種類の特製弁当のうちひとつ。名前は車内の掲示による。
一部の駅弁屋でも使われる紙箱トレー入りの市販の特選惣菜弁当用容器を使用。中身はタコ添え菊花茶飯にイクラ飯にウニ飯と三種の御飯が入り、アワビやワカメやウニの和え物に、帆立貝柱にムール貝、海草二種の片方に載るのはホッキだろうか、焼鮭と玉子焼も付いて至れり尽くせり。中身がなかなか豪華な分だけ、トレーの安っぽさと掛紙がないのは趣味的に惜しい。
同じ趣旨の弁当は2008年まで、列車の運転日に販売された模様。2011年3月の東日本大震災による三陸鉄道とJR山田線の不通により、「リアス・シーライナー」の設定もなくなったため、この弁当ももう買えないと思う。
三陸鉄道の経営不振に対し県や自治体は、赤字補填や運賃助成などありきたりの補助に加えて、日本で初めて営業中の鉄道線のトンネルや橋梁など土木構造物を自治体に譲渡し税負担を軽減するなど、全面的な支援体制で鉄道を支えている。「リアス・シーライナー」の運転も観光利用振興策の一環で、結果として観光利用は従前の3割増しになったという。
※2013年9月補訂:終売可能性を追記仙台から新幹線と大船渡線を乗り継いで約4時間の、JR(専用道バス路線)・三陸鉄道・岩手開発鉄道(現在は貨物線)の3社の接続駅。大船渡市は岩手県の南東部で太平洋に面する、人口約3万の港町。県有数の漁港を抱える遠洋漁業の基地。駅弁はないが、東日本大震災でイベント列車が来なくなる前までは、乗客を相手に弁当など台売りすることがあった。1935(昭和10)年9月29日開業、岩手県大船渡市盛町字東町裏。
毎年夏に仙台駅と八戸駅を太平洋沿岸経由で結んだ、日本最長所要時間昼行鈍行「リアス・シーライナー」の、2004年シーズンの7月31日から8月8日の運転時に、その八戸行列車を対象に三陸鉄道盛駅のホーム上で販売された2種類の特製弁当のうちひとつ。名前は車内の掲示による。
経木枠の二段重ね容器に簡単な掛紙をかけて、事務用の輪ゴムでしばる。中身は下段が白い俵飯にイクラとデザート、上段がおそらく鴨肉と春巻と茄子に椎茸や出汁巻卵など。磯らしい内容は有頭海老一尾と少量のイクラのみで名前と中身が一致しないが、この値段にしては質も量も十分。調製元は大船渡の市街地で観光団体にも対応する大型店舗を構える海鮮丼屋さん。
後年の運転日で販売されたかどうかは不明。2011年3月の東日本大震災による三陸鉄道とJR山田線の不通により、「リアス・シーライナー」の設定もなくなったため、この弁当ももう買えないと思う。
※2013年9月補訂:終売可能性を追記毎年夏に仙台駅と八戸駅を太平洋沿岸経由で結んだ、日本最長所要時間昼行鈍行「リアス・シーライナー」の、2004年シーズンの7月31日から8月8日の運転時に、その八戸行列車を対象に三陸鉄道盛駅のホーム上で販売された2種類の特製弁当のうちもうひとつ。名前は車内の掲示による。
二段重ね容器を左右から包み込む構造の容器に、簡単な掛紙をかけて割りばしを挟んで、事務用の輪ゴムでしばる。中身は下段が鮭フレークの載る俵飯にイクラとフルーツとカステラ、上段は焼き魚にアワビ貝焼に春巻と茄子に椎茸や出汁巻卵など。価格は高いが素材の良さが感じられ、来年は掛紙に工夫を加えて再登場してほしいお弁当。
この弁当は、2002年から2004年までの販売か。2011年3月の東日本大震災による三陸鉄道とJR山田線の不通により、「リアス・シーライナー」の設定もなくなったため、この弁当ももう買えないと思う。
「リアス・シーライナー」は1997年7月26日に、仙台駅と久慈駅を結ぶ全車自由席の臨時普通列車として運転を開始。以後も毎年夏の運転を続け、1999年からは仙台駅から八戸駅まで400.4kmもの距離を運転する列車となった。2年目のみ約3週間、その他の年は約2週間の運転も、この2004年度には9日間の運転に縮小されたのは気になる。
※2013年9月補訂:終売可能性を追記