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 旅の友「駅弁」。実際に食べた9,000個以上の駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。

JR東日本 新庄(しんじょう)駅 JR-East Shinjo Station
2022(令和4)年10月訪問 GoogleMap「新庄駅」

駅名標 駅舎 駅構内

東京駅からつばさ号で約3時間半。新庄市は山形県の北部で最上川が流れる、人口約3万人の城下町。江戸時代まで最上川の水運と羽州街道の陸運が出会い、のちに国道と鉄道が十字に交差する拠点となり、1999年に新幹線と高速道路が来た。駅弁は大正時代より前から売られ、1990年代の廃業で山形駅弁が、のち米沢駅弁が売られるほか、駅の隣の土産物店の弁当も駅弁と紹介される。1903(明治36)年6月11日開業、山形県新庄市多門町。

上京物語(1,000円)Jokyo Monogatari
2017年7月30日に新庄駅の土産物店「もがみ物産館」で購入 Jul. 30, 2017

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 外観 中身 中身 中身

2015(平成27)年8月10日に下記の「山形牛すき焼弁当」とともに、新庄駅の駅舎と隣で一体になった公共施設「最上広域交流センターゆめりあ」の土産物店「もがみ物産館」で発売。同年3月のJRダイヤ改正で、山形新幹線の山形駅〜新庄駅の車内販売が廃止されたことから、山形県や市町村が出資するもがみ物産協会と、総務省の補助事業でできた新庄市の地域おこし協力隊が、山形県の緊急雇用創出事業などを活用して開発、2種類で一日30個を売り始めたもの。

各地の駅弁でも使われる竹皮編みの容器を、縦長の掛紙で留める。中身は新庄産つや姫を使う丸いみそ焼きおにぎりと、明太子と梅肉を載せた三角おにぎり、サトイモの肉巻き、ニシン昆布巻、紅鮭、玉子焼、いんげんのおひたし、串焼、煮物。そんな見た目は完璧に駅弁。常温での味の締まりも駅弁。新庄に縁もゆかりもなくても、懐かしさを感じるようなお弁当だった。

販売駅
奥羽本線 新庄(しんじょう)駅 1903(明治36)年6月11日開業 山形県新庄市多門町
調製元
株式会社 ヤマゲンフーズ 山形県新庄市大字鳥越字南沢1386 連絡先の記載なし
販売元
株式会社 もがみ物産協会 山形県新庄市多門町1−2 連絡先の記載なし https://www.mogami-bussan.com/

山形牛すき焼弁当(1,200円)Yamagatagyu Sukiyaki Bento
2017年7月30日に新庄駅の土産物店「もがみ物産館」で購入 Jul. 30, 2017

掛紙 中身
掛紙 掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

2015(平成27)年8月10日に上記の「上京物語」とともに、新庄駅の駅舎と隣で一体になった公共施設「最上広域交流センターゆめりあ」の土産物店「もがみ物産館」で発売。同年3月のJRダイヤ改正で、山形新幹線の山形駅〜新庄駅の車内販売が廃止されたことから、山形県や市町村が出資するもがみ物産協会と、総務省の補助事業でできた新庄市の地域おこし協力隊が、山形県の緊急雇用創出事業などを活用して開発、2種類で一日30個を売り始めたもの。

各地の駅弁でよく使われる長方形のプラ容器を、商品名を描いたスリーブにはめる。新庄産つや姫白御飯を牛肉煮、シイタケ煮、糸こんにゃく、マイタケ煮、紅生姜で覆い、サトイモ、ニシン昆布巻、しそ味噌、柴漬けを添える構成は、各地の牛肉駅弁とよく似る。山形牛の肉は厚め、固め、味付けは薄めで、一般的な牛肉駅弁よりワイルドな感じを受けた。

販売駅
奥羽本線 新庄(しんじょう)駅 1903(明治36)年6月11日開業 山形県新庄市多門町
調製元
おくやまストアー 山形県新庄市升形791 0233(29)2321
販売元
株式会社 もがみ物産協会 山形県新庄市多門町1−2 連絡先の記載なし https://www.mogami-bussan.com/

【終売】かあちゃんの手づくり弁当(400円)Kachan no Tezukuri Bento (end of sales)
2017年7月30日に新庄駅の土産物店「もがみ物産館」で購入 Jul. 30, 2017

掛紙 中身
掛紙 外観 中身 中身 中身

駅弁のない新庄駅で、駅の隣の最上広域交流拠点施設「ゆめりあ」の1階にある観光売店「もがみ物産館」で売られていた、4種のお弁当のうちひとつ。同施設は駅舎と合築されており、これらの弁当は駅弁の役割を果たしていたと思う。

見た目はスーパーの惣菜弁当。黒くて浅いプラ容器に、日の丸御飯、フライ、オムレツ、唐揚げ、ペンネ、玉こんにゃく、きゅうり漬けが入っていた。弁当の形状は安っぽくも、手づくりを超えたような、きれいにていねいに作られた印象。現存しない模様。

※2022年11月補訂:終売を追記
販売駅
奥羽本線 新庄(しんじょう)駅 1903(明治36)年6月11日開業 山形県新庄市多門町
調製元
とうふ処稼秀屋 山形県新庄市本町7−34 0233(23)3450

【掛紙】久ぢら餅(50円)Kujiramochi
1956年7月7日調製 Jul. 7, 1956

掛紙

1956(昭和31)年7月7日の調製と思われる、昔の新庄駅の駅売り商品の掛紙。調製元の三光舎弁当部は、1920(大正9)年から新庄駅で牛乳を売り、後に駅弁も売り始めたほか、このくじら餅は名物であったという。1998(平成10)年頃に「べこべん」などの駅弁から撤退。今も山形県の新庄市や最上(もがみ)地方では、米粉や砂糖などの蒸し菓子「くじら餅」を、商店や土産物店などで買うことができる。

販売駅
奥羽本線 新庄(しんじょう)駅 1903(明治36)年6月11日開業 山形県新庄市多門町
調製元
三光舎弁当部 奥羽線新庄駅 126番

【掛紙】奉祝上等御辨當(35銭)Hosyuku Joto Obento
調製年月日不詳 1928

掛紙

絵柄から1928(昭和3)年のものと思われる、昔の新庄駅弁の掛紙。この年は昭和天皇の即位の年で、一年を通して各地で記念行事が行われ、記念の駅弁掛紙も出回った。それらの掛紙には「奉祝」の表記があり、この掛紙は入手の状況から1920年代のものと考えられ、このように推測した。「奉祝」の日の丸以外は、絵柄に特段の意味はなさそう。調製元の新庄ホテルは、三光舎より先に新庄駅で駅弁を販売した駅前旅館であり、1990年前後までの営業か。

販売駅
奥羽本線 新庄(しんじょう)駅 1903(明治36)年6月11日開業 山形県新庄市多門町
調製元
新庄ホテル 奥羽線新庄駅 連絡先の記載なし