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 旅の友「駅弁」。実際に食べた9,000個以上の駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。

鹿島臨海鉄道 大洗(おおあらい)駅 Kashima Rinkai Tetsudo Oarai Station
2017(平成29)年4月訪問 GoogleMap「大洗駅」

駅名標 駅舎 駅構内

水戸から鹿島臨海鉄道の普通列車で3駅14分。茨城県東茨城郡の大洗町(おおあらいまち)は、茨城県の中央部で太平洋に面した、人口約1.5万人の港町。漁港や貨物港に加えて、原子力施設や水族館やアウトレットモールも抱える、産業と観光の町。駅弁は駅の売店で買え、その一部は水戸駅でも売られる。1985(昭和60)年3月14日開業、茨城県東茨城郡大洗町桜道。

ダイダラボウのはまぐりめし(1,080円)Daidarabou no Hamagurimeshi
2017年4月8日に大洗駅の売店で予約購入 Apr. 8, 2017

掛紙 中身
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2000(平成12)年の春に大洗の弁当屋が発売し、翌年頃から大洗駅の駅弁として紹介されるお弁当。海水浴場と原子力施設で有名な、茨城県東茨城郡大洗町の事業所向け弁当業者が、観光客などにアピールできる弁当をと、常陸国風土記に登場する茨城県の民話上の巨人「ダイダラボウ」をテーマに開発したもの。

竹皮編みの容器にシートを敷き、白御飯を詰め、はまぐり(あさじ貝)、シイタケ、レンコン、がんもどき、ニンジン、インゲン、柴漬けで覆う。手作り感と食べた感じで、柔らかな印象。ハマグリをテーマとする駅弁は、今では珍しいと思う。価格は2004年時点で800円、2010年時点で850円、2014年4月の消費税率改定で875円、2017年の購入時で880円、2018年6月から1,000円、2023年時点で1,080円。

ダイダラボウはここでは、天秤棒に富士山と筑波山を吊って来た、巨大な足跡は池となり足を滑らせた跡は巨大な斜面になったなどと紹介されている。海辺で食べた大ハマグリの捨てた貝殻が丘になったものが、大洗駅の北西約2km先にある大串貝塚とされ、これが駅弁の中身に取り入れられた。

※2023年10月補訂:値上げを追記
※2018年6月補訂:値上げを追記
販売駅
鹿島臨海鉄道 大洗(おおあらい)駅 1985(昭和60)年3月14日開業 茨城県東茨城郡大洗町桜道
調製元
有限会社 こうじや(お弁当の万年屋) 茨城県東茨城郡大洗町磯浜3666−2 029(267)5104 http://www.o-bento.co.jp/

【終売】ダイダラボウのはまぐりめし(800円)Daidarabou no Hamagurimeshi
2004年1月17日に新宿高島屋茨城物産展で購入 Jan. 17, 2004

掛紙 中身
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上記の駅弁「ダイダラボウのはまぐりめし」の、2004(平成16)年時点での姿で、東京都内のデパートにて購入。私鉄の駅弁は雑誌やテレビに出にくく、知名度がどうしても広まらないが、この頃にはどうも大洗駅で駅弁が買えるようだと、知られ始めていたのではないかと思う。テレビ出演を宣伝するチラシと歌詞カードが添えられていた。中身は変わらないが、2017年時点のものより具が多かったり大きかったように見える。

※2017年4月補訂:新版の収蔵で解説文を手直し
販売駅
鹿島臨海鉄道 大洗(おおあらい)駅 1985(昭和60)年3月14日開業 茨城県東茨城郡大洗町桜道
調製元
有限会社 こうじや(お弁当の万年屋) 茨城県東茨城郡大洗町磯浜3666−2 029(267)5104

日の丸弁当(870円)Hinomaru Bento
2018年6月15日に水戸駅のコンビニで予約購入 Jun. 15, 2018

掛紙 中身
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2015(平成27)年5月までに発売か。商品名は「スペシャル日の丸弁当」で、先に出た下記の日の丸弁当の豪華版。見た目は引き続き、白御飯の中央に梅干しを据える日の丸弁当であるが、四角い容器が丸くなり、梅干しが大きくなり、飯の中層にはつくば鶏そぼろと牛肉しぐれ煮を半分ずつ敷き、横一文字の卵焼きで仕切る。それらの肉がなかなか固いため、食べればこちらのほうがB級グルメ感が強い。駅では主に、水戸駅で販売。価格は2015年の発売時や2018年の購入時で760円、2023年時点で870円。

※2023年10月補訂:値上げを追記
※2018年6月補訂:写真を更新
販売駅
鹿島臨海鉄道 大洗(おおあらい)駅 1985(昭和60)年3月14日開業 茨城県東茨城郡大洗町桜道
調製元
有限会社 こうじや(お弁当の万年屋) 茨城県東茨城郡大洗町磯浜3666−2 029(267)5104 http://www.o-bento.co.jp/

【掛紙】日の丸弁当(760円)Hinomaru Bento
2017年4月8日に水戸駅のコンビニで購入 Apr. 8, 2017

掛紙 掛紙 中身

2017(平成29)年4月8日に購入した、大洗駅弁ないし水戸駅弁の掛紙。何も変わらない。上記の1年後と色合いが異なるように見えるのは、おそらくスキャナのせい。スペシャルでない日の丸弁当ともども、大洗駅で見たことがなく、水戸駅にはいつもいる。

販売駅
鹿島臨海鉄道 大洗(おおあらい)駅 1985(昭和60)年3月14日開業 茨城県東茨城郡大洗町桜道
調製元
有限会社 こうじや(お弁当の万年屋) 茨城県東茨城郡大洗町磯浜3666−2 029(267)5104

三浜(さんぴん)たこめし(1,080円)Sanpin Takomeshi
2017年4月8日に大洗駅の売店で購入 Apr. 8, 2017

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 外観 中身 中身 中身

2001(平成13)年の春に発売された、大洗駅弁の「茨城の民俗シリーズ」第2弾。タコと餅米を混ぜた炊込飯に、タコ足のスライス並べ、錦糸卵で彩り、菜の花を置き、煮物と甘酢生姜添える。御飯やタコの味は、2004年の時はとても柔らかく、2011年の時はカチカチで、今回2017年は適度な締まり。これらのどれが正しい姿かは分からない。タコの駅弁は、実は全国を探してもあまり存在しない。価格は2010年時点で750円、2012年時点で850円、2014年4月の消費税率改定で875円、2017年時点で880円、2018年6月から1,000円、2023年時点で1,080円。

「三浜」とは、現在の茨城県中部の太平洋岸に位置する、平磯、湊(那珂湊)、磯(磯浜、現在の大洗)の各港をまとめる呼び名。それぞれかつて、漁港として栄えた。今は大洗がカーフェリーのターミナルとして貨客船とトラックや乗客で賑わい、那珂湊が漁港と市場で観光客を集め、平磯は静かな町となっている。

※2023年10月補訂:値上げを追記
※2018年6月補訂:値上げを追記
販売駅
鹿島臨海鉄道 大洗(おおあらい)駅 1985(昭和60)年3月14日開業 茨城県東茨城郡大洗町桜道
調製元
有限会社 こうじや(お弁当の万年屋) 茨城県東茨城郡大洗町磯浜3666−2 029(267)5104 http://www.o-bento.co.jp/

【終売】三浜(さんぴん)たこめし(750円)Sanpin Takomeshi (end of sales)
2011年1月21日に大洗駅の売店で予約購入 Jan. 21, 2011

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 中身 中身

大洗駅の駅弁「三浜たこめし」の、2011(平成23)年時点での姿。掛紙と内容は変わらないが、容器がペラペラの正方形で、駅弁というより惣菜弁当という印象が強かった。

※2017年4月補訂:新版の収蔵で解説文を手直し
販売駅
鹿島臨海鉄道 大洗(おおあらい)駅 1985(昭和60)年3月14日開業 茨城県東茨城郡大洗町桜道
調製元
有限会社 こうじや(お弁当の万年屋) 茨城県東茨城郡大洗町磯浜3666−2 029(267)5104

【掛紙】三浜(さんぴん)たこめし(680円)Sanpin Takomeshi
2004年1月17日に新宿高島屋の茨城物産展で購入 Jan. 17, 2004

掛紙 中身

2004(平成16)年1月17日に購入した、大洗駅弁の掛紙。百貨店の催事での輸送販売で購入。内容は発売当時から2017年時点まで変わらない。当時の品物には、2003(平成15)年放送のTBSテレビドラマ「元カレ」に登場したことが、添付のチラシで強調されていた。そんな風化が早いうたい文句がなくても、この駅弁は生きていけている。

販売駅
鹿島臨海鉄道 大洗(おおあらい)駅 1985(昭和60)年3月14日開業 茨城県東茨城郡大洗町桜道
調製元
有限会社 こうじや(お弁当の万年屋) 茨城県東茨城郡大洗町磯浜3666−2 029(267)5104

【終売】日の丸弁当(540円)Hinomaru Bento (end of sales)
2015年7月18日に水戸駅のコンビニで購入 Jul. 18, 2015

掛紙 中身
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2014(平成26)年11月1日に大洗駅で発売。翌12月から水戸駅での販売も始まり、こうやって水戸駅で駅弁を売るコンビニでも買えた。写真のとおり、小柄な紙容器にすりきり一杯、白御飯のど真ん中に梅干しを据える、日の丸弁当である。

飯は茨城県の旧七会村地区で穫れる七会(ななかい)の里コシヒカリ、梅干は茨城県かすみがうら市の「加賀地蔵」を同県大洗の梅専門店で加工した「常陸乃梅」。飯の中層には千葉県の業者が茨城県で生産する「つくば鶏」のそぼろが、レンコンとゴボウとともに濃い味付けでたっぷり挟まるため、おかずがなくても大丈夫。駅では主に、水戸駅で販売。2020年までの販売か。

日の丸弁当とは、白飯の中央に梅干を据え、その姿が日本国旗のように見える弁当に対する名称。第二次大戦中の日本で、愛国と倹約を目的にその名が広められたと伝わる。飽食の現代ではマンガのネタでたまに見るくらいで、もし食べるとしても弁当でなく梅干しおにぎりで充分。そんなネタを大真面目に取り組み、発売を茨城県庁での記者会見でアピールした作品は、まだ知名度を得られていないものの、名物あるいは珍しい駅弁として広まらないかと思う。

※2022年4月補訂:終売を追記
販売駅
鹿島臨海鉄道 大洗(おおあらい)駅 1985(昭和60)年3月14日開業 茨城県東茨城郡大洗町桜道
調製元
有限会社 こうじや(お弁当の万年屋) 茨城県東茨城郡大洗町磯浜3666−2 029(267)5104

【終売】漁師徳爺のめんぱ(750円)Ryoshi Tokuji no Menpa (end of sales)
2006(平成18)年10月訪問 Oct. 2006

外観

2006(平成18)年9月16日に発売された、大洗駅弁約3年ぶりの新作。正八角形の容器に透明なふたをかけ、割りばしを載せてチラシとしおりを添えて、商品名と爺さまを描いたボール紙で留める。「めんぱ」とは船に持って行く弁当という大洗漁師の方言、徳爺とは大洗に実在し駅弁登場前年に海で亡くなった漁師にちなむという。

中身は御飯の上にアオサ海苔を塗ってシラウオを載せ、ハマグリ、ホタテ、鮭、にんじん、さつまいも等も載せる磯丼。すべてが茨城県産や大洗漁港での水揚げだという中身は、潮の香りが漂ってくるとともに、食感も味付けも、全体的な風味も雰囲気も、とても軟らかい感じ。そんなところが大洗の駅弁らしいし、旧国鉄駅の駅弁にない風味と個性を感じられる。

大洗駅には地元や遠方の駅利用者に限らない駅弁需要があるのだろうか、好天の三連休の昼間の訪問とはいえ、新幹線も特急も来ない、線内主要駅ではあるが乗換駅でもない、観光の拠点として使われている雰囲気もない駅で、コンビニ向け冷蔵ケースにあり得ないくらい多量に駅弁が詰められていた。アクアワールド大洗(水族館)でも販売される。2010年前後に終売か。

※2015年8月補訂:終売を追記
販売駅
鹿島臨海鉄道 大洗(おおあらい)駅 1985(昭和60)年3月14日開業 茨城県東茨城郡大洗町桜道
調製元
有限会社 こうじや(お弁当の万年屋) 茨城県東茨城郡大洗町磯浜3666−2 029(267)5104

【終売】磯節(1,000円)Isobushi (end of sales)
2004年1月17日に新宿高島屋の茨城物産展で購入 Jan. 17, 2004

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 外観 中身

2002(平成14)年の春に発売した、茨城の民俗シリーズ第3弾。すだれの容器に割りばしとチラシを置き海の写真を載せた掛紙をかけて輪ゴムでしばる。コピーながらお品書き付き。中身は岩海苔の炊込御飯にサザエの壺焼、釜揚げシラス、穴子煮にタコ煮に有頭海老そして松葉のアクセントという具合で、見た目も味も香りも磯いっぱいで柔らかい、日本三大民謡「磯節」をイメージしたという。海老の身がむいてあったり、サザエの身に楊枝が的確に刺さっていたり、そんな心遣いまで感じられる。2011(平成23)年頃に終売か。

鹿島臨海鉄道はその名のとおり、1970年に鹿島工業地帯の臨海貨物鉄道で開業。1978年の成田空港ジェット燃料輸送開始の見返りとして、ささやなかながら旅客営業を開始し、1983年に終了。そのうち北鹿島・水戸間で建設されていた国鉄ローカル線の運営者になることとなり、1985年に鹿島神宮・水戸間「大洗鹿島線」で再び旅客営業を開始したもの。同線は1980年の国鉄ローカル線一斉建設中止の際に、開業後の利用者が見込めることで建設続行とされたわずか2路線のうちひとつであるが、結局は廃止対象線や他の建設中止線と同じく、第3セクター鉄道会社での開業となった。

販売駅
鹿島臨海鉄道 大洗(おおあらい)駅 1985(昭和60)年3月14日開業 茨城県東茨城郡大洗町桜道
調製元
有限会社 こうじや(お弁当の万年屋) 茨城県東茨城郡大洗町磯浜3666−2 029(267)5104