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 旅の友「駅弁」。実際に食べた9,000個以上の駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。

もうもう亭(1,080円)Moumoutei
2020年6月30日に販売店で注文購入 Jun. 30, 2020

掛紙 中身
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これは鉄道の駅弁でなく、栃木県鹿沼の公的商業施設「まちの駅新鹿沼宿」の駐車場のプレハブで注文販売されていたお弁当。白飯を牛焼肉で覆い、こんにゃく、れんこん、漬物を添えたもの。鹿沼市内の黒毛和牛「かぬま和牛」の霜降り肉がタレに頼らず、有名ブランド牛と変わらない柔らかさと香りを出していた。

1890(明治23)年6月の開業から130年もの歴史を刻むJR日光線の鹿沼駅にも、1929(昭和4)年4月に開業し2003(平成15)年から特急列車が止まる東武鉄道の新鹿沼駅にも、駅弁はない。このような駅弁が誕生しないかと願う意味で、ここに収蔵する。道の駅で駅弁を名乗る弁当は各地に存在し、発売を紹介する記事や宣伝を目にすることもあるが、これをまとめたり集めたり趣味とするような動きは、まだ見たことがない。

販売駅
まちの駅新鹿沼宿 2011(平成23)年4月29日開設 栃木県鹿沼市仲町
調製元
調製元の記載なし 所在地の記載なし 連絡先の記載なし

【終売】御弁当幕の内(500円)Obento Makunouchi (end of sales)
2003年3月8日に真岡鉄道SL列車内で購入 Mar. 8, 2003

掛紙 中身
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2000(平成12)年4月1日に発売。真岡鐵道のSL列車「SLもおか号」の車内販売や事前予約で購入できるお弁当のひとつ。正方形の容器にSL列車の写真の周囲に路線図や運転時刻を掲載した掛紙をかけて紙ひもでしばる。中身は真岡産コシヒカリを使用した日の丸御飯に、タケノコやごぼうの煮物に鶏唐揚や菜の花和えに玉子焼などを添える。価格が安いのに駅弁として恥ずかしくない体裁や内容は、完売しないと利益が出ないのだとか。

製造元は内陸工業団地向けの仕出し弁当屋さん。以前から真岡駅弁を作りたがっていたところに、昼飯時に設定されたSL列車で駅弁を望む乗客の声を聞いていた鉄道会社が賛同してプロジェクトが始動、子供連れでも全員が買えるように価格を安く設定した二種類の駅弁が誕生した。購入時で発売後3年を経ても現役なのは好評の証だろう。

なお、この弁当は調製元の廃業により、2015年3月までに失われた模様。

※2015年12月補訂:終売を追記
調製元
株式会社 北関東給食 栃木県真岡市上高間木2−16−12 0285(84)1158

【終売】野立御膳(700円)Nodate Gozen (end of sales)
2010年8月20日に真岡鉄道SL列車内で購入 Aug. 20, 2010

掛紙 中身
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2000(平成12)年4月1日に発売。真岡鐵道のSL列車「SLもおか号」の車内販売や事前予約で購入できるお弁当のもうひとつ。700円の駅弁なのに二段重ねの容器を和紙風のナイロン紙で包み、見た目が豪華。中身は下段に炊込御飯、上段におかずとして焼き鳥に鶏唐揚、蒲鉾に玉子焼、タケノコやごぼうの煮物に菜の花和えや鮭粕漬という具合に、盛りだくさん。家庭料理の味と香りがする、真岡鐵道公認の駅弁。

真岡鐵道は、国鉄廃止対象線を引き受けた、1988(昭和63)年4月開業の第3セクター鉄道会社。沿線に益子という観光地を持ちながら、当時は通学生が多いだけの地味な路線であったが、1994年3月のSL列車運転開始により、観光路線としても頑張り始めた。

なお、この弁当は調製元の廃業により、2015年3月までに失われた模様。「SLもおか号」向け弁当の後継として、2015年10月からホテルニューつたやの「ふるさとSL弁当」が売られる。

※2015年12月補訂:終売を追記
※2011年7月補訂:写真を更新
調製元
株式会社 北関東給食 栃木県真岡市上高間木2−16−12 0285(84)1158

【終売】N一口サンド(価格不明)N Hitokuchi Sandwiches (end of sales)
2009年11月20日に特急「きぬ109号」車内で購入 Nov. 20, 2009

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東武鉄道の特急列車の車内で買えたサンドイッチ。細身の透明なプラ製容器に、確かに一口で食べられる小さな正方形のツナサンド、ハムサンド、チーズサンド、タマゴトマトサンドが2切れずつ入る。コンビニエンスストアチェーン「デイリーヤマザキ」で売られるコンビニサンドとまったく同じ商品が、東武鉄道が誇る上質の特急列車「スペーシア」の車内販売サンドになっているのは悲しいが、品質は無難だし、記録として収穫した。製造者はデイリーヤマザキの100%親会社である山崎製パンの100%子会社。

東武鉄道では2021年8月限りで特急列車の車内販売を廃止。その前の2020年4月11日から政府の新型コロナウイルス感染症対策により休止。この商品はその前から、車内では買えなくなっていたのではないかと思う。

※2023年6月補訂:終売を追記
調製元
株式会社 サンデリカ 千葉第二事業所 千葉県千葉市美浜区新港22 0120-580-551

【終売】日光西洋御膳〜クラシック口福特急〜(1,200円)Nikko Seiyo Gozen Classic Kofuku Tokkyu (end of sales)
2009年11月20日に特急「きぬ109号」車内で購入 Nov. 20, 2009

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東武日光線の開通80周年を記念して、2009(平成21)年10月2日から12月20日まで、浅草発鬼怒川温泉行特急「きぬ109、111、113、115、117号」の車内で販売されたお弁当。放送作家である小山薫堂(こやまくんどう)氏のプロデュースによる、「かつて西洋人が愛した日光を感じる旅。かつて西洋人が愛した日光の洋食。」をテーマにしたお弁当だそうな。

細身の経木折に、この弁当の名前が入るおしぼりと割りばしと紙ナプキンを置いて白い紙帯で留め、弁当名やおしながきや東武日光線物語や観光地図を印刷したチラシを置いて、ひもで十字にしばる。中身は「昭和ピラフ」こと肉エキスの味付飯、サーモンフライのタルタルソース掛け、「チキンのガランティーニ」なるゆば入り鶏肉巻、クリームコロッケ、にんじんのグラッセ、「サラダアメリカン」というポテトサラダなど。

掛紙を兼ねるチラシも昭和初期の鉄道宣伝チラシにデザインを似せたという。少量で高価だけれども、昭和初期の日光で花開いたという西洋文化の雰囲気をたっぷり持たせて、当時の日光金谷ホテルで出されていた洋食メニューの再現に努めた、由緒正しく姿勢正しい記念弁当。予定どおり売りやめたことが惜しく思える超個性作だと思う。

調製元
株式会社 八十嶋 東京都足立区千住東2−2−3 連絡先の記載なし
販売元
東武商事 株式会社 車内販売部 東京都墨田区向島一丁目32番3号 東武すみだビル5階 03(3842)0094