小田急ロマンスカー向け新型車両「GSE」こと70000形電車の営業運転開始に合わせて、2018(平成30)年3月17日から4月1日まで販売。その後は特急列車内に備え付けの車内販売メニューに掲載され、こうやって特急列車内で買えたので、当分の間は、あるいは定番品として売られる模様。柿渋色と表現される色に染まるプラ容器はもちろん、GSEの形状をイメージしたもの。中身は鶏五目飯の三角にぎりと酢飯の俵飯、玉子焼、ハンバーグ、海老フライ、鶏唐揚、ウインナー、スパゲティなどのお子様ランチ。
2021(令和3)年3月に小田急電鉄は特急ロマンスカー車内販売サービスを終了し、予約専用を含めすべての弁当が終売となった。
下記のVSEで箱根輸送の挽回を目指した小田急だが、その白い展望車両はわずか2編成のみの製造にとどめ、以後は同じデザイナーを起用しながら展望車のない60000形「MSE」を製造してきた。昭和生まれの展望車付きロマンスカー「LSE」7000形の最後の2本が引退に近付くと、13年ぶりとなるこの展望車付き特急電車2本の製造が発表され、2018(平成30)年にそれを置き換える。「G」はGraceful(優雅な)の意だそうな。
今回のロマンスカーはホームドア対応を主目的に、1957(昭和32)年の「SE」3000形以来の伝統である連接車をやめ、運転台を二階に上げた小田急の展望車付き車両では初めて、連接車でない普通の7両編成の電車とした。一方で2018(平成30)年3月ダイヤ改正では、構想から半世紀、着工から30年、3000億円以上の事業費をかけた代々木上原駅から登戸駅までの複々線化の完成で、低重心で高速な連接車が目指した新宿・小田原60分の壁を初めて破り、両駅間で無停車の「スーパーはこね」が59分で結び始めた。
※2021年3月補訂:終売を追記小田急ロマンスカー向け新型車両「VSE」こと50000形電車の営業運転開始に合わせて、2005(平成17)年3月19日に車内販売限定弁当として登場。その先頭車両をデフォルメした白いプラ製容器を、この車両のデザインコンセプトに合わせた絵柄の赤い掛紙で巻く。中身は稲荷寿司、鮭おにぎり、ワカメおにぎり、肉団子、玉子焼、鶏唐揚、エビフライ、焼売、かに蒲鉾で、お子様ランチか山の弁当かという内容。
新宿と箱根を結ぶ小田急ロマンスカーは、1963(昭和38)年3月登場の「NSE」=ニュー・スーパー・エクスプレスこと3100形電車で運転台を2階に上げて乗客に前面展望を提供、そのブランドイメージを確立した。以後、1980(昭和55)年12月登場の「LSE」=ラグジュアリー・スーパー・エクスプレスこと7000形、1987(昭和63)年12月登場の「HiSE」=ハイ(デッカー、グレード、レベル、パフォーマンス)・スーパー・エクスプレスこと10000形と続き、1991(平成3)年3月にJR御殿場線直通列車向けに登場した運転台が2階にない「RSE」=リゾート・スーパー・エクスプレスこと20000形についても、座席からの前面展望を確保した。
しかし1996(平成8)年3月「EXE」=エクセレント・エクスプレスこと30000形電車は、観光客以外の日常利用に対応して効率を重視するために、展望と売店と連接構造をやめて座席と編成長を確保した。その間に箱根への観光入り込み客数は漸減し、小田急の特急利用者数は増加し、しかしそのうち箱根発着の利用者数は半減した。列車名も多くが「サポート」や「ホームウェイ」という、箱根にも観光にも無縁なものに差し替えられ、小田急ロマンスカーは観光列車ではなくなりつつあった。
それではまずいと21世紀の小田急電鉄は方針を変更、35億円をかけてこの「VSE」=ボールト・スーパー・エクスプレスこと50000形を2編成投入した。運転台を2階に上げた前面展望構造を新型車両では17年ぶりに復活、社外のデザイナーを指名し起用して白いドーム形(Vault=ボールト)の車両が出来上がった。売店とシートサービスも復活し、「サポート」の列車名を廃止、小田急とロマンスカーのブランドイメージの醸成あるいは回復を目指し、一日最大6往復が新宿駅と箱根湯本駅との間を結んでいる。
※2017年4月補訂:写真を更新上記の駅弁「ロマンスカーVSE弁当」の、2012(平成24)年時点での姿。同じ商品に見えて、中身はだいぶ異なる。海老カツの海苔巻、玉子ふりかけのおにぎり、鶏唐揚、ウインナー、ポテトフライ、野菜コロッケ、肉団子、スパゲティナポリタンなどというピクニックランチ。
小田急ロマンスカーの車内販売で売られる弁当のひとつ。風呂敷に包まれた容器の中身は、茶飯をとりそぼろと錦糸卵で覆い、タケノコやレンコンやエビなどの煮物と、鴨ロース、焼サバ、玉子焼、がんもどき、昆布豆、和菓子など。神奈川県西部の山地の地名である足柄との関連は、まったくないと思うお食事。駅弁に少し近い姿と味は持っていた。調製元は東京世田谷の仕出し弁当屋。
2021(令和3)年3月に小田急電鉄は特急ロマンスカー車内販売サービスを終了し、予約専用を含めすべての弁当が終売となった。
※2021年3月補訂:終売を追記小田急ロマンスカーの車内販売で売られる弁当のひとつ。箱根寄木細工専用の地柄に商品名とVSEが描かれる、専用の掛紙がついていた。中身は白御飯に高菜、茶飯に錦糸卵とイクラ、かぼちゃやがんもどきなどの煮物、焼き魚と鶏肉と玉子焼と焼売と和え物の松花堂。小田急や相模やロマンスカーを思わせる内容ではないものの、安心感のあるお食事。現物に食品表示がなかったので、調製元は分からないが、掛紙に「さがみ庵」の表記があるため、小田急食品ではないかと思う。
2021(令和3)年3月に小田急電鉄は特急ロマンスカー車内販売サービスを終了し、予約専用を含めすべての弁当が終売となった。
※2021年3月補訂:終売を追記小田急ロマンスカーの予約専用弁当のひとつ。昭和の頃から駅弁でも使われる、籠型でボール紙製の二階建て折箱に、俵型白飯と野沢菜御飯、海老天、かき揚げ、焼サバ、焼売天、肉団子、玉子焼、シイタケやサトイモなどの煮物、豆昆布など。お茶付きでこの価格であり、お茶は缶やパックやペットボトルではなく、ホットコーヒーと同じ紙カップに車内販売員が注いでくれるもの。
朝の北千住発箱根湯本行「メトロはこね号」で予約購入したら、北千住駅発車直後に車内販売員が届けてくれた。新宿駅を拠点としているはずの車内販売で、車両はおそらく早朝の本厚木駅から車内販売なしで新宿駅を経由せずここまで来ているはずで、クルーも含めていったいどこから乗り込んでくるのだろうか。
2021(令和3)年3月に小田急電鉄は特急ロマンスカー車内販売サービスを終了し、予約専用を含めすべての弁当が終売となった。
※2021年3月補訂:終売を追記「ロマンスカーVSE弁当」と同じ形で、色がMSEのプラスティック製容器に、市販の菓子を詰めたお土産品。ロッテの製品で固めたガム2種、チョコ2種、グミ、ラムネ、キャンディが詰まっていた。他に「ロマンスカーVSE弁当」の容器を使うバージョンも、同じ中身と値段で販売されている。
2021(令和3)年3月に小田急電鉄は特急ロマンスカー車内販売サービスを終了し、予約専用を含めすべての弁当が終売となった。
※2021年3月補訂:終売を追記「ロマンスカーどんぶり」の容器に、市販の菓子を詰めたお土産品。ロッテの製品で固めたガム2種、チョコ2種、グミ、ラムネ、キャンディが詰まっていた。
2021(令和3)年3月に小田急電鉄は特急ロマンスカー車内販売サービスを終了し、予約専用を含めすべての弁当が終売となった。
※2021年3月補訂:終売を追記2011(平成23)年9月1日に小田急ロマンスカー車内販売弁当として発売。側面に小田急ロマンスカーで使われる6種類(LSE、HiSE、RSE、EXE、VSE、MSE)の現役電車のイラストを描いたプラ製の丼形の容器をボール紙の箱に詰める。中身は酢飯の上を錦糸卵とカニほぐし身で覆い、アジ酢漬け、アナゴ蒲焼、イクラ醤油漬、ホタテ煮、鮭ほぐし身、甘酢海老、菜の花、シイタケ煮などを散らすもの。子供向けの容器と年配向けの中身を合わせた不思議な弁当。食べ終わると6種類のロマンスカーのうちひとつの顔が現れる仕掛けになっている。弁当としては、2012年までの販売か。
かつて日東紅茶や森永エンゼルが担当した小田急ロマンスカーの車内営業には、1991年3月の「あさぎり号」沼津延伸とJR東海との相互直通運転開始に合わせて、小田急レストランシステムとJR東海の子会社であるジェイダイナー東海(現在のJRCP)が進出した。しかしこの弁当の調製元はJR東日本の子会社である日本レストランエンタプライズ。いつからJRCPからNREへ入れ替わったのだろうか。