東京の鉄道ターミナルのひとつ。1883(明治16)年の開業以来、東京の北の玄関口として、東北上信越地方や北海道連絡の長距離列車が100年以上ここを起終点とし、文学や歌にもよく表現された。1991(平成3)年の東北新幹線の東京駅への延伸や、2015(平成27)年の上野東京ラインの開業で、その役割を東京駅へ譲った。駅弁は東京駅と同じものが売られるが、昭和時代には日本食堂が支店を構えて別個に品を揃えた。1883(明治16)年7月28日開業、東京都台東区上野7丁目。
2021(令和3)年の12月までに上野駅で発売か。この年の6月に上野動物園で、ジャイアントパンダに双子の赤ちゃんが誕生したことにちなむものだろう。調製は茨城県は水戸駅の駅弁屋とある。掛紙には特急列車で弁当を食べる男女2頭のパンダを描く。中身は俵飯2本にのりたまのふりかけをかけ、ハンバーグ、オムレツ、海老フライ、鶏唐揚、スパゲティと、パンダ柄の袋に入れた2個のマシュマロを2袋。大人向けに詰めたようなお子様ランチ。
2005年に中国で生まれ、2011年2月から東京都が年間95万米ドルで借用する、ジャイアントパンダの雄のリーリーと雌のシンシン。初子の雄は2012年7月に7日目で死亡、2017年6月に生まれた雌はシャンシャンと名付けられ、今回は2021年6月23日に上野動物園で雄のシャオシャオと雌のレイレイが産まれた。2022年1月12日から3頭の子供たちが、抽選により公開されている。
上野駅のエキナカで買えたお弁当。2019年2月18日から24日までの間にエキュート上野で各店1点ずつ選んだ弁当のうち売上ナンバー3と家主が紹介した。スーパーやコンビニ向けのプラ容器に、パンダ柄の海苔を貼った白飯、焼肉を貼った白飯、玉子焼とポテトフライ、鶏唐揚やコロッケやさつまいもなどが収まる。エキュート上野限定商品、つまり上野駅構内限定商品であり、上野名物のパンダもあるので、百人に一人くらいは駅弁だと思って買っていくかも。味は見た目のとおり。何の人気をセレクションしたのかは、どこにも紹介されていない。2018年の6月までにはこの姿で売られており、2019年5月時点でも健在の模様。
羽田空港や東京駅でおなじみの、肉の万世の万かつサンド。上野駅ではこのように、紙箱をパンダ柄にしてい販売していた。2015年までには、この姿で売られるようになった模様。ソース漬けのトンカツを耳のない食パンで挟み、小柄な正方形6切れ分を詰める中身は変わらない。
※2022年9月補訂:写真を更新2018(平成30)年6月15日に購入した、上野駅弁の紙箱。上記の2022年のものと変わらない。容器の底面は時々替わるのか、ここでは「まんせいパズル」なる数独になっていた。
下記の商品「Panda」と同じ売店で売られていたので、その2018(平成30)年時点での姿か。プラスティック製折りたたみ容器の構造はそのままに、そのふたの絵柄をおそらく夫婦から親子3頭家族に変更。中身はまるで異なり、茶飯をハンバーグ、鶏そぼろ、油揚げ、ウインナー、錦糸卵で覆い、パンダ型の海苔を貼る。
2017(平成29)年11月21日の発売。駅弁の名前は、駅弁そのものには記されず、食品表示ラベルと売り場に記される。その名のとおり、同年6月12日の上野動物園でのパンダ誕生を記念した駅弁だろう。東京駅弁「ポケモン弁当」でおなじみの巾着袋の絵柄はもちろんパンダ。正方形の木質エコ容器の中身は、茶と白で2個の円盤飯の白いほうにパンダ型の海苔を貼り、冷凍商品風のハンバーグ、ニンジン、オムレツ、コロッケなどを入れたお子様ランチ。半年間ほどの販売か。
※2021年3月補訂:終売を追記2017(平成29)年11月30日に購入した、上野駅弁の袋。上記の駅弁「赤ちゃんパンダ誕生記念弁当」の発売時、きんちゃく袋は青かった。容器や中身や価格は同じ。
2018(平成30)年の春までの発売か。笹の葉色の紙製市販容器に、パンダのイラストを描いた掛紙を巻く。中身は笹寿司ということで、新潟の笹団子のような姿をした「梅しそ」「鳥そぼろ」「高菜」「鯵」「穴子」がひとつずつ。その構造から分量は極小。年内で終売か。
報道や公式な発表がなく不明だが、上野駅の商業施設「アトレ上野」で2018(平成30)年7月23日から8月31日まで開催したキャンペーン「ワッショイ上野2018」に合わせて販売したと考えられる。酢飯を鮭フレークやボイルエビやホタテ貝ヒモなどで覆い、焼きとうもろこし、やきそば、柴漬けなどを添え、半被のパンダが笑顔で万歳する掛紙を巻いていた。
2012(平成24)年7月28日の発売。下記の駅弁「パンダdeランチ」の後継商品か。上野駅のパンダ弁当は上野駅限定販売だったはずなのに、このリニューアルで東京駅などでも普通に売られるようになった。
青空に浮かぶ雲の上でパンダがおにぎりを持っているきんちゃく袋に収納された、ふたが透明な楕円形の容器の中身は、海苔をパンダ型に切り抜いた鶏飯と鮭昆布だしのおにぎりが各1個、鶏唐揚2個、カボチャやタケノコなどの煮物、ポテトサラダ、大学芋、かまぼこと玉子焼、スモークチーズ。中身でのパンダは海苔の形状だけという合理化が施され、普通の食事となった。三角おにぎりの角が立つ点は、東京の駅弁としてはユニーク。現存しない模様。
※2018年6月補訂:終売を追記下記の駅弁「熱烈歓迎パンダdeランチ」を、2011(平成23)年7月30日にリニューアル。パンダの頭に見える和紙風プラ製のきんちゃく袋に、薄手の木製円形の容器を詰める。中身は鮭おにぎりとツナおにぎり、ニンジンやコンニャクなどの煮物、鶏つくね串、玉子焼、かぼちゃサラダ、レンコン揚、昆布佃煮など。おにぎり駅弁としての機能性が向上し、中身でのパンダの雰囲気はすっかり消えた。伸縮タイプの使い捨て箸はNREでは初めての採用だろうか。現存しない模様。
※2018年6月補訂:終売を追記2011(平成23)年の4月から7月頃に発売か。「東北新幹線E5系はやぶさ」と同じ構造のプラスティック製折りたたみ容器を使用、その上面にはパンダと西郷さんと上野公園のイラストが描かれる。中身はさけとツナマヨネーズの直巻きおにぎりがひとつずつと、焼売、鶏唐揚、肉団子、玉子焼、エビフライ、ブロッコリー、ポテトフライ、ニンジンという揚げ物主体のおかず。容器を買う駅弁ではあるものの、この水準はひどいのではないかと。価格は2011年の発売時で950円、2016年時点で980円。調製元は2011年の購入時は神奈川県海老名のサンフレッシュで、2016年の今回は小田原駅弁の東華軒となっている。この姿と内容では現存しない模様。
※2018年6月補訂:終売を追記2011(平成23)年4月1日の上野動物園でのパンダ再公開に合わせて発売か。最近徐々に増えてきた紙貼り経木の正八角形の容器に透明なふたをして、パンダ顔のお面にできるボール紙の枠にはめる。中身は黒米とかんぴょうでパンダの顔に似せた太巻きをふたつと、ウインナー、オムレツ、鶏唐揚、スパゲティ、ブロッコリー、キャベツとコーンのサラダ、パイナップルとチェリーというお子様ランチ。ボール紙の掛紙がNREにしては手抜きなデザインかもしれないが、ここにあるべき商品。他の駅にはあるのかどうか。2011(平成23)年7月に上記の駅弁「パンダdeランチ」へリニューアル。
1972(昭和47)年9月の日中国交正常化を記念し、その翌月に中華人民共和国から日本にジャイアントパンダ2頭が寄贈され、11月に上野動物園での公開が始まった。「ランラン」「カンカン」と名付けられたパンダはブームを引き起こし、上野動物園の年間入場者数は約300万人から約700万人へ激増した。
2008(平成20)年4月に上野からパンダがいなくなると入場者数は2割減り、年間の入場者数も300万人を割り、ユニークな動物展示で北海道の観光名所となった旭山動物園に肉薄された。そこで東京都は2011年7月に中国野生動物保護協会と協力協定書を調印し、年間95万ドル(約8000万円)を10年間支払うことで新たなパンダを1つがい調達、上野動物園では約9000万円かけてパンダ舎を改修し、パンダの公開を再開した。すると2012年度の入場者数は前年度から170万人も増加し471万人まで回復、パンダの注目度と上野との結び付きを改めて示すこととなった。
※2012年6月補訂:終売を追記2012(平成24)年3月の「エキュート上野」2期開業に伴い発売か。楕円形のプラ製の惣菜容器に白御飯を詰め、牛すき焼き肉、玉子焼とタマネギ炒めの和え物、紅生姜で覆い、パンダ2頭をデザインしたボール紙の枠にはめる。つまり、デパ地下でおなじみの「浅草今半」ブランドの通常商品である同じ名前の商品のパッケージ違い。甘辛に煮た固く黒く脂肪分の少ない牛肉の板切れが心地良い。
東北新幹線上野開業に伴い1985(昭和60)年3月14日にオープンした上野駅3階の「大連絡橋広場」は、もともと新幹線の乗換改札やきっぷ売り場に通路や待合いスペースとして設置されたものだが、1987年の国鉄分割民営化と1991年の東北新幹線東京開業の影響か、1996年8月には店舗で埋め尽くした商店街「フローラ上野」(後の「Dila上野」)に転用された。さらに2010年12月には全面的に改装され「エキュート上野」に改称、駅施設の面影がない商業施設となった。ここの中のデパ地下のような食品売り場に「浅草今半」が入り、この弁当が販売されている。
2012(平成24)年3月の「エキュート上野」2期開業に伴い発売か。楕円形のプラ製の惣菜容器に白御飯を詰め、薄手の牛焼肉と焼豆腐と紅生姜で覆い、パンダ2頭をデザインしたボール紙の枠にはめる。つまり、デパ地下でおなじみの「浅草今半」ブランドの通常商品である同じ名前の商品のパッケージ違い。甘辛に煮た固く黒く脂肪分の少ない牛肉の板切れが心地良い。
この上野駅の改札内の橋上商業施設では、おそらく百数十種類の弁当類を選べるのだと思うし、一部の販売ブースでは他駅の駅弁や駅弁らしい弁当もあるが、ここで買った弁当を鉄道の駅弁と感じることは難しいかもしれない。