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 旅の友「駅弁」。実際に食べた9,000個以上の駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。

JR東日本 品川(しながわ)駅 JR-East Shinagawa Station
2022(令和4)年1月訪問 GoogleMap「品川駅」

駅名標 駅舎 駅構内

東京の鉄道ターミナルのひとつ。明治5年(1872年)の品川駅〜横濱駅で日本初の鉄道が仮開業して以来、東海道本線と東北本線を結ぶ路線が分岐したり、鉄道の車庫や工場が設けられたり、市電や私鉄が乗り入れたり、鉄道の重要な拠点のひとつであった。1922(大正11)年から2010(平成22)年まで品川駅の駅弁があり、その後は東京駅と同じ駅弁が売られる。1872(明治5)年5月7日開業、東京都港区高輪3丁目。

品川海苔丼(1,580円)Shinagawa Noridon
2023年7月28日にエキュート品川の惣菜店で購入 Jul. 28, 2023

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

品川駅構内の商業施設「エキュート品川」には2019(平成31)年3月22日に出店した鮮魚店テナント「サカナバッカ」で、品川駅限定のお弁当として発売。駅弁でもよく使われる長方形のプラ容器に、お店のロゴマークと品川海苔丼の説明文を記した青い掛紙を巻く。中身はその記述を借りると、酢の老舗メーカー「横井醸造」の赤酢で味付けした酢飯を、焼き海苔の老舗「東京蒲田守半」の「本場大森乾海苔 頂」で覆い、アジを一尾分と生本マグロを豪快に盛り付けたもの。これにしょうゆ、おろししょうが、おろしわさび、甘酢がりで4袋も添付。上げぶた上げ底でなく、ブロック状の刺身をいただく、駅弁や催事にないタイプの海鮮丼。他に「季節のばらちらし」と「べっこう丼」を発売したという。価格は2019年の発売時で1,480円、2023年の購入時で1,580円。

販売駅
東海道本線 品川(しながわ)駅 明治5年5月7日(1872年6月12日)開業 東京都港区高輪3丁目
調製元
株式会社 フーディソン 東京都品川区戸越5−18−8 連絡先の記載なし

ごほうび二段駅弁(1,296円)Gohoubi Nidan Ekiben
2021年10月6日にエキュート品川のまい泉売店で購入

掛紙 中身
掛紙 外観 外観 外観 中身 中身 中身

2020(令和2)年の春までに品川駅で発売か。東京のデパ地下やエキナカのどこにでもあるとんかつ店「まい泉」の弁当であり、しかしこれはどうも品川駅限定で売られるらしく、なんといっても商品名に「駅弁」を含むので、品川駅の駅弁に見えてくる。中身は小柄な長方形のプラ容器を二段に重ねて、下段にまい泉のヒレかつサンド、いなりずし、かんぴょう細巻、大根漬、上段に煮玉子、エビフライ、タマネギの串カツ。駅弁でなくまい泉の柔らかとんかつの味と、まい泉の弁当では見ない食材が含まれる。

販売駅
東海道本線 品川(しながわ)駅 明治5年5月7日(1872年6月12日)開業 東京都港区高輪3丁目
調製元
井筒まい泉 株式会社 東京都渋谷区神宮前4−8−5 0120-863-971 https://mai-sen.com/

品川弁当(1,150円)2020年3月21日に品川駅の駅弁売店で予約購入
Shinagawa Bento

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2010(平成22)年の春までに発売か。2019(令和元)年7月18日にリニューアル。調製元は神奈川県鎌倉市で大船駅の駅弁屋である大船軒。中身の写真とおしながきを記す掛紙には、南品川鮫洲海岸海苔養殖場風景と題した、安政4年(1857年)刊行の広重の錦絵「名所江戸百景 南品川鮫洲海岸」に似たイラストを掲載する。

4区画の中身は、「品川宿」と印刷した海苔で覆う白飯とアナゴ、サクラエビを載せたシラス御飯、野豆腐と野菜の煮物に蒲鉾と玉子焼と大根漬、鎌倉ハムのポテトサラダとくじらカツとアサリしぐれ煮と豚ヒレ焼。品川・江戸前に縁のある食材と大船軒人気の食材を詰め合わせたとする、風変わりな幕の内タイプの駅弁。

※2020年5月補訂:写真を更新
販売駅
東海道本線 品川(しながわ)駅 明治5年5月7日(1872年6月12日)開業 東京都港区高輪3丁目
調製元
株式会社 大船軒 神奈川県鎌倉市岡本2丁目3番3号 0120-014541 https://www.ofunaken.co.jp/

【掛紙】品川弁当(1,150円)2019年9月21日に東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」で購入
Shinagawa Bento

掛紙

2019年9月21日に購入した、品川駅弁の掛紙。上記と半年しか違わないので、まったく同一かと思ったらそうではなく、アレルギー表記に関する記載が少し異なる。値段や中身は同じ。

販売駅
東海道本線 品川(しながわ)駅 明治5年5月7日(1872年6月12日)開業 東京都港区高輪3丁目
調製元
株式会社 大船軒 神奈川県鎌倉市岡本2丁目3番3号 0120-014541

【終売】品川弁当(1,100円)2018年8月19日に品川駅のコンコースの駅弁売店で購入
Shinagawa Bento (end of sales)

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上記の駅弁「品川弁当」の、2018(平成30)年時点での姿。掛紙には「江戸動物三大事件 寛政の寄せ鯨」として、寛政10年(1798)年の東京湾でのクジラ出現騒動の頃のものに見える絵柄や説明文と、駅弁の名前やおしながきを描く。4区画の中身は、サクラエビを載せたしらす御飯、煮穴子とあさりのしぐれ煮のせ御飯、くじら串揚とちくわ天とアジ酢漬けと豚みそ漬焼、高野豆腐やシイタケなどの煮物とかまぼこと玉子焼など。

この駅弁のコンセプトはクジラで筋が通る。寛永10年5月1日(新暦換算1798年6月14日)に暴風雨により体長9間1尺(約16〜17メートル)ものクジラが品川沖へ迷い込み、大勢の見物人が集まったり、瓦版や狂歌が作られたり、浜御殿(現在の浜離宮恩賜庭園)へ引き込んで将軍に見せたりと、江戸の町は大騒ぎになったという。

この出来事は「寛政の寄せ鯨」として、享保13年6月13日(1728年7月19日)にベトナムから中国を経て長崎へ上陸した牡牝2頭の子象のうち牡象が翌年に74日かけて5月25日(1729年6月21日)に江戸まで歩いてやってきた「享保の渡来象」、文政4年(1821年)6月または7月にオランダ船から長崎出島へ上陸した牡牝2頭のヒトコブラクダが見世物になり3年後の8月に江戸にやってきた「文政の駱駝」とともに、江戸の三大奇獣とされている。東京都品川区東品川の利田神社には当時の鯨塚が残る。駅弁の発売当初から通していたそんな筋は不思議と、2019(令和元)年7月のリニューアルで失われてしまった。

※2019年11月補訂:新版の収蔵で解説文に追記
販売駅
東海道本線 品川(しながわ)駅 明治5年5月7日(1872年6月12日)開業 東京都港区高輪3丁目
調製元
株式会社 大船軒 神奈川県鎌倉市岡本2丁目3番3号 0120-014541

【終売】品川弁当(980円)2011年2月13日に品川駅のコンコースの駅弁売店で購入
Shinagawa Bento (end of sales)

掛紙 掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

上記の駅弁「品川弁当」の、2011(平成23)年の姿で、発売当時の姿。値段以外の変化はないと思っていたら、中身に加えて掛紙の絵柄も変わっていた。当時の掛紙には「品川沖鯨突ノ図」とある絵画を印刷。中身はサクラエビの御飯、海苔佃煮とアサリを載せた御飯、グリルチキンと海老あられ揚とクジラの有馬煮、クジラの竜田揚と有馬煮にかまぼこや玉子焼やわらびもちなど。今の品川駅からは想像も出来ないが、東京湾に面して江戸前の海の幸が味わえたはるか昔の品川が、とてもよくイメージされていると思った。

※2018年10月補訂:新版の収蔵で解説文を差し替え
販売駅
東海道本線 品川(しながわ)駅 明治5年5月7日(1872年6月12日)開業 東京都港区高輪3丁目
調製元
株式会社 大船軒 神奈川県鎌倉市岡本2丁目3番3号 0120-014541

【終売】品川御膳(1,080円)2017年9月15日に品川駅前で団体予約購入
Shinagawa Gozen (end of sales)

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常盤軒フーズの仕出し弁当の、「復刻駅弁シリーズ」のひとつ。中身は日の丸御飯に焼鮭と玉子焼、エビフライ、カボチャとちくわの天ぷら、ししとう、肉団子、サトイモやニンジンなどの煮物、豚しゃぶ、マカロニサラダ、漬物など。これが「大正12年創業」の「ロングランの幕の内」「一世を風靡した駅弁の味」といい、たしかにかつて品川駅で売られた駅弁「品川御膳」とよく似ている。

品川駅で大正時代から駅弁を販売した常盤軒は、2010(平成22)年10月頃に駅弁から撤退、2013(平成25)年2月には弁当部門を身売りし、現在は貸会議室屋の仕出し部門。その所在地や連絡先やURLは駅弁屋の頃と同じで、このような駅弁のような弁当も品揃えるが、駅では買えず、店でも買えず、エリア限定かつ2万円以上の配送限定という会議室向け仕出し弁当であり、駅弁のように買って食べることはできない。他に「汽笛」(864円)「きじ焼き弁当」(918円)「品川二つ折そぼろ」(1,134円)という懐かしい名前も、同社の公式サイトで紹介された。

常盤軒フーズは2021年3月25日限りで閉店。この弁当も買えなくなったはず。

※2021年3月補訂:終売を追記
販売駅
東海道本線 品川(しながわ)駅 明治5年5月7日(1872年6月12日)開業 東京都港区高輪3丁目
調製元
株式会社 常盤軒フーズ 東京都大田区南六郷2−33−9 03(3730)4700

やわらかヒレかつ巻き(432円)2015年12月18日にエキュート品川のまい泉売店で購入
Yawaraka Fillet Cutlet Maki

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これは駅弁ではなく、駅構内の商業施設のテナントの弁当あるいは惣菜。品川駅の駅弁屋が、夕刻にして全品完売で開店休業の体たらく、そこで隣接するエキナカに走った。東京や近郊の各地に店舗網を広げる、まい泉の商品であるから、品川駅や東京駅やその他各地で買える商品だと思われる。中身は小さなシールの写真のとおり、ひれかつを海苔で巻き、酢飯を巻いてさらに海苔で巻いた太巻きが1本。このチェーン店の商品どおり、カツは飯と同じくらいの柔らかさ。駅で買えば、駅弁に見えなくもない商品。

販売駅
東海道本線 品川(しながわ)駅 明治5年5月7日(1872年6月12日)開業 東京都港区高輪3丁目
調製元
井筒まい泉 株式会社 東京都渋谷区神宮前4−8−5 連絡先の記載なし https://mai-sen.com/