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 旅の友「駅弁」。実際に食べた9,000個以上の駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。

JR東日本 小田原(おだわら)駅 JR-East Odawara Station
2015(平成27)年9月訪問 GoogleMap「小田原駅」

駅名標 駅舎 駅構内

東京駅から新幹線で3駅35分。小田原市は神奈川県の南西部で相模湾に面する人口約19万人の城下町かつ宿場町。関東地方の西の出入口として、戦国時代や江戸時代に歴史の舞台となった。駅弁は明治時代に国府津駅で創業した、東海道本線では最古の駅弁屋が健在だが、実態はJRや小田急の子会社が近隣のものを含めた駅弁を集めて売る。1920(大正9)年10月21日開業、神奈川県小田原市栄町1丁目。

相模こゆるぎ茶めし(900円)2016年10月21日に小田原駅の駅弁売店「駅弁屋 和」で予約購入
Sagami Koyurugi Chameshi

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1970(昭和45)年5月に「茶めし弁当」の名前で200円にて発売、翌1971(昭和46)年3月に「こゆるぎ茶めし」へ改称。小田原駅で定番の駅弁。スリーブの小田原城と富士山に砂浜などを描く絵柄は、1970年代から変わらない。直径15センチの丸い容器に茶飯を詰め、タイのおぼろ、アサリ佃煮、エビフライ、タケノコ、ニンジン、ふき、シイタケ煮、玉子焼、かまぼこ、わさび漬、大根つぼ漬で覆う。

相模小田原の海や山の幸を詰め込んだのだそうな。今となっては落ち着きすぎた内容で、テレビに出たり駅弁大会で売られることはほぼないが、駅売店に行けばちゃんと陳列されている安心感。具を増やした「デラックスこゆるぎ」という駅弁もある。価格は2010年時点で780円、2014年時点で830円、2022年6月16日から880円、2023年6月から900円。

「こゆるぎ」は「小由留木」や「淘陵」と書き、小田原の古い呼び名である。小田原という地名の由来は諸説あるが、古代や中世に「小由留木」の草書体を「小田原」に読み間違えたという説がある。駅弁の名前は、これに由来する。小田原やその周辺には「こゆるぎ」を名乗る公共施設や福祉施設などがいくつかある。

※2023年8月補訂:値上げを追記
※2022年6月補訂:値上げを追記
販売駅
東海道本線 小田原(おだわら)駅 1920(大正9)年10月21日開業 神奈川県小田原市栄町1丁目
調製元
株式会社 東華軒 神奈川県小田原市西酒匂1−3−54 0465(47)1186 http://www.toukaken.co.jp/

【終売】相模こゆるぎ茶めし(710円)2002年9月7日に小田原駅の駅弁売店で購入
Sagami Koyurugi Chameshi (end of sales)

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上の駅弁「相模こゆるぎ茶めし」の、2002(平成14)年時点での姿。14年後とほぼ変わらない。当時は紅生姜と枝豆が入っていた。

※2019年3月補訂:新版の収蔵で解説文を整理
販売駅
東海道本線 小田原(おだわら)駅 1920(大正9)年10月21日開業 神奈川県小田原市栄町1丁目
調製元
株式会社 東華軒 神奈川県小田原市西酒匂1−3−54 0465(47)1186

相模デラックスこゆるぎ弁当(1,080円)2018年5月20日に小田原駅の駅弁売店「駅弁屋 和」で購入
Sagami Deluxe Koyurugi Bento

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1984(昭和59)年6月15日に小田原駅や熱海駅で発売。木目調ボール紙製の円形の容器に同柄同素材のふたをかけ、駅弁の名前を書いたボール紙の枠にはめる。中身は茶飯の上をとりそぼろ、椎茸、タケノコ煮、炒り卵、鶏照焼、海老天、マス塩焼、蒲鉾、枝豆などで覆い隠すもの。

小田原駅その他でいつでも売っている定番品で、しかし定番品の中では「小鯵押寿司」の陰に隠れて目立たないが、実力派のなんでも丼に需要が付いているからこそ、いつでも買える駅弁なのだと思う。旅の友として食べたい駅弁。価格は2010年時点で900円、2014年時点で950円、2022年6月16日から980円、2023年6月から1,080円。

※2023年8月補訂:値上げを追記
※2022年6月補訂:値上げを追記
※2018年6月補訂:写真を更新
※2015年10月補訂:写真を更新
※2013年8月補訂:写真の更新と発売年の追記
販売駅
東海道本線 小田原(おだわら)駅 1920(大正9)年10月21日開業 神奈川県小田原市栄町1丁目
調製元
株式会社 東華軒 神奈川県小田原市西酒匂1−3−54 0465(47)1186 http://www.toukaken.co.jp/

【掛紙】相模デラックスこゆるぎ弁当(950円)2015年10月10日に東京駅の駅弁売店「駅弁屋 祭」で購入
Sagami Deluxe Koyurugi Bento

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2015(平成27)年10月10日に購入した、小田原駅弁のボール紙枠。上の3年後と、容器も中身も変わらない。底面の食品表示にアレルギー物質表示のピクトグラムが加わる前で、文字の大きさにゆとりがある。

販売駅
東海道本線 小田原(おだわら)駅 1920(大正9)年10月21日開業 神奈川県小田原市栄町1丁目
調製元
株式会社 東華軒 神奈川県小田原市西酒匂1−3−54 0465(47)1186 http://www.toukaken.co.jp/

【掛紙】相模デラックスこゆるぎ弁当(900円)2012年5月18日に箱根湯本駅コンコース弁当売店で購入
Sagami Deluxe Koyurugi Bento

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2012(平成24)年5月18日の調製と思われる、小田原駅弁のボール紙枠。上の3年後と、容器も中身も変わらない。価格と食品表示ラベルの扱いのみの違い。

販売駅
東海道本線 小田原(おだわら)駅 1920(大正9)年10月21日開業 神奈川県小田原市栄町1丁目
調製元
株式会社 東華軒 神奈川県小田原市西酒匂1−3−54 0465(47)1186

【掛紙】相模デラックスこゆるぎ弁当(870円)2006年5月19日に横浜駅の改札内コンコース弁当売店で購入
Sagami Deluxe Koyurugi Bento

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2006(平成18)年5月19日の調製である小田原駅弁の掛紙。6年後の上記のものと上面はまったく同じ。下面には食品表示ラベルを貼る場所がなく、そのため説明文が長く、食品表示ラベルは上面にべったり貼られている。

販売駅
東海道本線 小田原(おだわら)駅 1920(大正9)年10月21日開業 神奈川県小田原市栄町1丁目
調製元
株式会社 東華軒 神奈川県小田原市西酒匂1−3−54 0465(47)1186

ミニ駅弁相模デラックスこゆるぎ弁当(498円)Mini Ekiben Sagami Delux Koyurugi Bento
2022年4月29日にそごう横浜店のスーパーで購入 Apr. 29, 2022

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2013(平成25)年までには発売か。「デラックス」なのに「ミニ」とは、これいかに。小田原駅の駅弁屋がつくるミニ駅弁シリーズに共通の容器と価格を持つ。丸いプラ容器に茶飯を敷き、シイタケやタケノコなどの煮物、とりそぼろ、海老フライ、玉子そぼろ、大根つぼ漬で覆う。同じ名前の駅弁「相模デラックスこゆるぎ弁当」のミニサイズとはいえ、中身はそんなに似ていない感じ。透明なふたを留めるスリーブに「駅弁」とあり、駅弁マークも付いているが、駅の駅弁売店では見たことがない。価格は2022年の購入時で480円、2023年6月から498円。

※2023年8月補訂:値上げを追記
販売駅
東海道本線 小田原(おだわら)駅 1920(大正9)年10月21日開業 神奈川県小田原市栄町1丁目
調製元
株式会社 東華軒 神奈川県小田原市西酒匂1−3−54 0465(47)1186 http://www.toukaken.co.jp/

【終売】東海道元祖小田原駅弁 こゆるぎ茶めし(500円)2006年7月2日に横浜駅の改札外コンコース弁当売店で購入
Tokaido Ganso Odawara Ekiben Koyurugi Chameshi (end of sales)

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2006(平成18)年の春頃にシリーズで発売。正方形の小さな容器に透明なふたをかけ、中身を半分見せる紙枠をはめて、ラップで全体を包装する。中身は茶飯の上に炒り卵とタケノコ煮と、小田原駅弁自慢のとりそぼろを敷いて、椎茸などの煮物と大根つぼ漬けを添える。つまり、小田原の定番駅弁「相模デラックスこゆるぎ弁当」から、おかずの一切を取り除いた簡略版。

東華軒は根拠ある記録上では東海道本線沿線で最古となる、1888(明治21)年の国府津駅での駅弁販売をルーツにする駅弁会社なので、「東海道元祖…駅弁」を名乗る資格がある。ただ、今回のワンコイン商品群の見栄えに、駅弁の風情や雰囲気は薄い感じがする。それでも味はやっぱり駅弁屋。出来たてでない常温の状態でも美味そうな、ちょっぴり濃いめの風味を付けてくれる。翌年には売店で見られなくなったと思う。

※2015年9月補訂:終売を追記
販売駅
東海道本線 小田原(おだわら)駅 1920(大正9)年10月21日開業 神奈川県小田原市栄町1丁目
調製元
株式会社 東華軒 神奈川県小田原市西酒匂1−3−54 0465(47)1186