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 旅の友「駅弁」。実際に食べた9,000個以上の駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。

JR東日本 大船(おおふな)駅 JR-East Ofuna Station
2022(令和4)年10月訪問 GoogleMap「大船駅」

駅名標 駅舎 駅構内

東京駅から電車で約45分。大船駅のある鎌倉市は、神奈川県の東部で相模湾に面した、人口約17万人の古都。13世紀に幕府と呼ばれる武家政権がここを拠点とし、農漁村に戻るも明治時代に別荘地や観光地として再興、文人や要人が好んで住んだり訪れた。東海道本線が横須賀線を分岐する大船駅では、1898(明治31)年から大船軒が駅弁を販売、鎌倉の文人や駅前の映画撮影所の関係者に親しまれた。1888(明治21)年11月1日開業、神奈川県鎌倉市大船1丁目。

【終売】列車弁当第8弾 お楽しみ弁当5(980円)2009年3月7日に横浜駅西口イベント会場で購入
Ressha Bento Dai-8-dan Otanoshimi Bento 5 (end of sales)

掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

第6弾が1月で「お楽しみ弁当3」なEF5861牽引「踊り子」で800円、第7弾が2月で「お楽しみ弁当4」なEF66牽引「はやぶさ」で880円、そしてこの第8弾が3月で「お楽しみ弁当5」なEF66牽引「富士」で980円と続いた、大船軒の月替わり企画駅弁。なお、この企画はこの第8弾で終了した模様。

容器が発泡材枠になり、中身はおいなりさん2個に細巻2個と鯵の押寿し2個、ミニハンバーグとソーセージと鶏唐揚と枝豆、玉子焼にミニ帆立に煮物類と柴漬け。中身の構成や見栄えがかなり微妙な感じだが、メインの購入層が掛紙目当てであれば何の問題もない。

現在の日本の最高峰であり、戦前から日本のシンボルでもあった「富士」の名は、1929(昭和4)年に国内で列車愛称が初登場した際に、現在の飛行機でいうファーストクラスとビジネスクラスのみを備えた全国最上位の特別急行列車に付された。第二次大戦の激化で1944(昭和19)年に列車が廃止された後、その名称の復活先は慎重に考えられたようだが、1961(昭和36)年10月の国鉄ダイヤ改正で、東京と宇野を結ぶ昼行の四国連絡特急という、列車の格としては必ずしも高くない場所で復活している。

1964(昭和39)年10月の東海道新幹線開業に伴う国鉄ダイヤ改正にて、東京と大分を結ぶ寝台特急に名称が転用されたが、これもやはり東京と西鹿児島を結ぶ寝台特急列車「はやぶさ」や、ブルートレインの元祖であり車両の半数がA寝台で構成された東京〜博多間の寝台特急列車「あさかぜ」に比べると格落ちとされた。

翌年の鹿児島延伸、1980(昭和55)年の宮崎打ち切り、1990年の南宮崎延伸、1997年の大分打ち切りを経て、45年間を東京と日豊本線沿線を結ぶ寝台特急として過ごし、2009年3月14日のJRグループダイヤ改正での廃止を迎える。

富士が登場した1929年に現在の飛行機で言うエコノミークラス専用の特別急行列車に採用され、富士と同じく寝台特急に転用されて一足先に消えた東京〜長崎間の「さくら」は、2011年3月に予定される九州新幹線鹿児島ルート全線開業に合わせて、山陽新幹線と九州新幹線を直通する新幹線列車で復活することが決まっている。「富士」の名も、いつかどこかで復活の時が来るであろうか、その時はどのような形で登場するのであろうか。

販売駅
東海道本線 大船(おおふな)駅 1888(明治21)年11月1日開業 神奈川県鎌倉市大船1丁目
調製元
株式会社 大船軒 神奈川県鎌倉市岡本2丁目3番3号 0120-014541

【終売】列車弁当第5弾 豚すき弁当2(780円)2008年12月23日に大船駅の南口改札内コンコースの駅弁売店で購入
Ressha Bento Dai-5-dan Butasuki Bento 2 (end of sales)

掛紙 外観 外観 中身 中身

おそらく2008(平成20)年12月5日に、金土日曜限定駅弁として発売。ベースが黒でふたが透明な正方形の、駅弁用とは思えないプラ製の惣菜容器を使用、これに157系電車の特急「あまぎ」の写真を使った掛紙を巻いて、ひもで十字にしばる。中身は白御飯の上に糸こんにゃくと豚肉煮を載せた豚丼で、かまぼこ、玉子焼、ブロッコリー、ニンジンとシイタケとコンニャクの煮物、紅生姜を添える。

つまり内容も風味も8月の第1弾とだいたい同じで、100円の値上げがあるので、なんだか値の張るB級グルメ。この「第5弾」は12月限りで終売か。なお、第4弾は11月に、いわゆる「湘南顔」の80系電車を掛紙に使って出ていたが、買い逃した。

国鉄157系電車は、日光輸送で東武特急に対抗するために1959(昭和34)年に登場した準急型電車。準急は急行の下位に位置する種別であったが、上記の理由で特急型の座席を備えて登場、その後実際に特急型電車として、草津方面や軽井沢方面及び伊豆方面で活躍した。

東京と伊豆急下田を結んだ特急「あまぎ」での活躍は、1969(昭和44)年から1976(昭和51)年までの間。窓部からの雨水浸入で鋼製車体の痛みが早く、20〜30年は使う鉄道車両としては短命で事実上全車が廃車、国鉄はこれに懲りて1985(昭和60)年のステンレス製205系電車まで、車両の側窓に下降窓を採用しなかった。

販売駅
東海道本線 大船(おおふな)駅 1888(明治21)年11月1日開業 神奈川県鎌倉市大船1丁目
調製元
株式会社 大船軒 神奈川県鎌倉市岡本2丁目3番3号 0120-014541

【終売】列車弁当第3弾 お楽しみ弁当(790円)2008年10月5日に大船駅の南口改札内コンコースの駅弁売店で購入
Ressha Bento Dai-3-dan Otanoshimi Bento (end of sales)

掛紙 外観 外観 中身 中身

おそらく2008(平成20)年10月3日に、金土日曜限定駅弁として発売。第1〜2弾と異なる、9マスの区画を持つ正方形のプラ製の惣菜容器を使用、これに185系電車の急行「伊豆」の写真を使った掛紙を巻いて、ひもで十字にしばる。中身はゴマ振り白御飯、ゆかり振り白御飯、古代米の赤飯、細いエビフライ2本、ハーブチキン、カマボコと玉子焼、タケノコやニンジンなどの煮物、枝豆、たこ焼き。価格はまた90円上がったのに中身はやっぱりチープ、でも賑やかにはなっており、よりお祭り風味やイベント性が出ている。この「第3弾」は10月限りで終売か。

1981(昭和56)年に東京〜伊豆急下田間でデビューした国鉄185系電車は、掛紙写真のとおり白い車体に緑色で斜めのストライプという、国鉄車両の常識を打ち破る斬新なカラーリングが話題を集めた。一方で普通列車での使用も考慮した設計により、1両に2箇所もある広いデッキ(乗降口)やリクライニングしない普通車座席を持つという、悪い意味で特急車両らしくないと陰口も叩かれた。関西地区へ同時期に投入されていた117系電車は、185系と同じ性能と座席を持つのに料金不要の新快速列車で使われていたため、国鉄は関東の客から特急料金をぼったくるという悪口さえ言われた。

そんな185系電車は1981(昭和56)年10月に特急「踊り子」でデビューするが、その半年前から同区間の急行「伊豆」で暫定的に使用された。この掛紙の写真はその短い期間に撮影された貴重なものである。

販売駅
東海道本線 大船(おおふな)駅 1888(明治21)年11月1日開業 神奈川県鎌倉市大船1丁目
調製元
株式会社 大船軒 神奈川県鎌倉市岡本2丁目3番3号 0120-014541

【終売】列車弁当第2弾 三色鶏めし(700円)2008年9月23日に大船駅の駅弁売店で購入
Ressha Bento Dai-2-dan Sansyoku Torimeshi (end of sales)

掛紙 外観 外観 中身 中身

2008(平成20)年9月5日に、金土日曜限定駅弁として発売。8月の第1弾と同じ容器を、183系電車の特急「あまぎ」の写真を使った掛紙で包む。中身は白御飯の上を鶏照焼、鶏そぼろ、炒り卵で覆い、インゲンと柴漬けを添えるもの。残念ながら分量も風味も、スーパーの390円弁当レベル。しかし世の鉄道ブームに駅弁も乗るためには、この手の仕掛けが必要だろう。価格は20円の値上げ。この「第2弾」は9月限りで終売。

特急あまぎは、東海道新幹線に三島駅が開業した1969(昭和44)年4月の国鉄ダイヤ改正から、1981(昭和56)年10月の国鉄ダイヤ改正まで、東京と伊豆急下田を結んだ特急列車。つまり現在の「踊り子」の前身である。写真の183系特急型電車が使われた期間は、1976(昭和51)年3月から廃止までの約5年半だけであり、現在の鉄道ファンが見れば「!」か「?」かの反応をするであろう写真である。

販売駅
東海道本線 大船(おおふな)駅 1888(明治21)年11月1日開業 神奈川県鎌倉市大船1丁目
調製元
株式会社 大船軒 神奈川県鎌倉市岡本2丁目3番3号 0120-014541

【終売】列車弁当第1弾 豚すき弁当(680円)2008年8月16日に大船駅の駅弁売店で購入
Ressha Bento Dai-1-dan Butasuki Bento (end of sales)

掛紙 外観 外観 中身 中身

2008(平成20)年8月1日に、金土日曜限定駅弁として発売。正八角形の薄いプラ製容器に透明なふたをかけて、左から215系・E231系・113系・211系・E217系と大船ゆかりの通勤電車が並んだ写真を掲載する掛紙で包む。中身は白御飯の上に豚肉としらたきを敷き詰めて、玉子焼とインゲンと紅生姜を載せるもの。風味はコンビニかファストフードの豚丼そのもので、バリバリのB級グルメ。分量は少なめだが、鉄道ファンの中高生向けにピッタリな駅弁だと思う。この「第1弾」は8月限りで終売。

電車の説明をすると、215系は定員制通勤列車「湘南ライナー」の座席増加を目的に1992年に登場した二階建電車、E231系は首都圏に残る国鉄製電車の置き換えを目的に2000年に登場した通勤型電車、113系は1962(昭和37)年から太平洋ベルト地帯で広く活躍した国鉄の近郊型電車、211系は1985(昭和60)年に登場した113系の後継車、E217系は1994年に登場した横須賀・総武快速線における113系の後継車。

販売駅
東海道本線 大船(おおふな)駅 1888(明治21)年11月1日開業 神奈川県鎌倉市大船1丁目
調製元
株式会社 大船軒 神奈川県鎌倉市岡本2丁目3番3号 0120-014541