東京駅から上越新幹線で約1時間半。民営化された旧国有鉄道会社が、新幹線の保線基地をスキー場直結の駅に開発した。12月中旬から5月ゴールデンウィークまでの営業も、積雪の状況で期間は見直される。駅弁は越後湯沢駅と同じものが、名前と値段を変えて売られる。1990(平成2)年12月20日開業、新潟県南魚沼郡湯沢町大字湯沢。
この名前では2023(令和5)年の新作なのだろうか。長方形の加熱機能付き容器に、南魚沼産コシヒカリの白飯を詰め、豚肉で覆い、しいたけ、糸こんにゃく、姫竹、ささがきごぼう、紅生姜を載せる。そんな内容は、越後湯沢駅の駅弁「越後もち豚すきすき弁当」と同じ。そのスリーブを掛紙に替えて、値段は380円も高い観光地価格を付けた。現地でも催事でも通販でも同じ価格で売ることがほとんどの駅弁で、こういうケースは珍しい。
この名前では2021(令和3)年までに発売か。丸くて固い上げ底のプラ容器に、魚沼産コシヒカリの白飯を詰め、いくら醤油漬、たらこ、しいたけ煮、錦糸卵、刻み海苔、干し大根なる漬物で覆う。そんな中身と容器は、同じ調製元の越後湯沢駅弁「いくらたらこめし」と同じ。名前を変えて、スリーブを掛紙に替えて、越後湯沢駅で1,200円の駅弁がここでは1,490円。価格を上乗せする何らかの理由があるのだろうか。ガーラ湯沢駅でのみ売られる駅弁と思われるが、掛紙には「越後湯沢駅・石打駅」の表記がある。
2015(平成27)年までには発売か。長方形の加熱機能付き容器に、南魚沼産コシヒカリの白飯を詰め、刻み海苔を軽く振り、新潟名物湯沢わらじたれカツを名乗るトンカツのソース漬けを載せ、紅生姜を添える。新潟県でも湯沢でなく新潟市内で親しまれる「タレかつ丼」の駅弁だろうか。味と質はそれよりも例えば千葉駅弁「トンかつ弁当」のような印象で、加熱機能付き容器の値段を加えてもこれが1,450円もするのは、観光地価格にしても高いなあと感じた。
レシートでの商品名は「東映のり巻キンパ」。小さく細長い容器に韓国風海苔巻きを1本を、焼肉やキムチにきゅうりやクリームチーズなどを油飯と海苔で巻いたもの6切れを横たえ、焼売とエビチリを添える。常温で悪くない内容も、スーパーかデパートの惣菜なら半額で買えそうな観光地価格、そして新潟県湯沢で東京を名乗る韓国風という不思議。調製元は大手映画会社が運営する越後湯沢市街のホテルかどうか。
レシートでの商品名は「洋食2食弁当」。小さく細長い容器を2段に重ねて、風呂敷で包む。中身は下段が白飯を刻み海苔、炒り卵、鮭そぼろ、肉そぼろで覆うもの、上段が煮物、玉子焼、天ぷらなど。おしぼりと割りばしが、ふたつずつ付いてきた。1,500円の駅弁あるいは惣菜という価値を見いだせるか。調製元は大手映画会社が運営する越後湯沢市街のホテルかどうか。