トロッコ列車で有名な黒部峡谷鉄道の駅舎内売店で販売されていた、富山名産ますのすし。宇奈月で製造販売されているそうなので、宇奈月駅の駅弁とみなす。外観も中身も値段も他の富山の鱒寿司と何ら変わることがなく、脂の乗った赤黒いマスの身が特徴。パッケージの底面(裏面)には「宇奈月トロッコ電車」のイラストと簡単な路線図が描かれる。
宇奈月や黒部峡谷鉄道は2000年代時点で、観光客の減少に悩んでいるという。しかし今回の2003年の訪問時には、暦上の三連休とはいえ紅葉シーズンはほど遠い時期にもかかわらず、黒部峡谷鉄道の予約電話は永遠に話し中でつながらず、大手中堅の各旅行会社で切符を買おうにも所要時間は半日以上、宇奈月駅舎は観光客であふれ出札改札は大行列で、列車に身動き不能なほど乗客を詰めても午後の宇奈月行は全便満席、鐘釣や欅平は都会の主要駅と何ら変わらない満員状態で、宇奈月駅前は観光バスがぎっしり詰まり排気ガスが充満していた。こんな満員でも、もっと客が欲しいとは。入り込み客の数とその増加率だけで評価が下されてしまう日本の観光地の課題を、肌で感じてしまった。
2016(平成28)年1月の京王百貨店の駅弁大会で、富山地方鉄道宇奈月温泉駅の駅弁として実演販売されたもの。前月の2015(平成27)年12月に、電鉄富山駅と立山駅や宇奈月温泉駅を結ぶ観光特急列車「アルプスエキスプレス」の車内で売り始めたそうで、2014(平成26)年8月発売の「宇奈月温泉わくわく弁当」(850円)のリニューアルだそうな。
先に買っていた下記の「黒部峡谷弁当」「黒部宇奈月弁当」と同じ容器に、掛紙で文章にて紹介されるとおり、宇奈月米を使用する白えびの天ぷら、鱒、紅ズワイ蟹の細巻きが、それぞれ4個ずつ収まる。値段はひと息高めでも、見た目も味もシンプルで、きれいにできている。この駅弁大会の後に売られたかどうか定かでない。
※2020年5月補訂:終売を追記2016(平成28)年1月の京王百貨店の駅弁大会で、富山地方鉄道宇奈月温泉駅の駅弁として輸送販売されたもの。調製元は宇奈月温泉駅前の食堂兼土産物店か。黄色い掛紙には、黒部峡谷トロッコ列車と中身の写真が使われる。
中身は宇奈月米の茶飯に、骨が柔らかくなりきれていないイワナの塩焼き1匹を横たえ、サトイモやニンジンなどの煮物、菜の花のおひたし、漬物を添えるもの。駅弁大会に出てくるにしては、落ち着いた外観と中身。しかし価格の高さには驚いた。現地で買われるかどうか、売られているかどうか。それ以前に、この駅弁大会の後に売られたかどうか定かでない。
※2020年5月補訂:終売を追記2016(平成28)年1月の京王百貨店の駅弁大会で、富山地方鉄道宇奈月温泉駅の駅弁として輸送販売されたもの。調製元は宇奈月温泉駅前の食堂兼土産物店か。黄色い掛紙には、黒部平野の空撮と中身の写真が使われる。
中身は宇奈月米の茶飯に、ブリ照焼と白エビ天ぷらを置き、煮物や漬物を添えるもの。駅弁大会に出てくるにしては、落ち着いた外観と中身。しかし価格の高さには驚いた。現地で買われるかどうか、売られているかどうか。それ以前に、この駅弁大会の後に売られたかどうか定かでない。
※2020年5月補訂:終売を追記