金沢駅から普通列車で3駅10分。白山市は2005(平成17)年2月に松任市と2町5村が合併してできた、人口約11万人の市。1970(昭和45)年から市制を敷いた松任市は、金沢のベッドタウンでもある工業都市であった。駅弁はないが、明治時代から駅売りされるあんころもちが有名。1898(明治31)年4月1日開業、石川県白山市相木町。
江戸時代の元文2年(1737年)に調製元が創業し発売、1898(明治31)年の松任駅開業と同時に駅での立ち売りを始めたという、地元の銘菓かつ鉄道銘菓。餅米の白い団子をこしあんで包んだあんころもちが9個、竹皮2枚で十字に包まれ、掛紙をのせてひもで十字にしばられる。竹皮の中身はぺったんこで、こしあんの板から9粒の餅球が出現。風味はざらざら。これが創業380年、駅売り120年の味。価格は2017年時点で370円、2018年の購入時で390円、2020年時点で420円、2023年時点で450円、2024年時点で480円。
※2024年9月補訂:値上げを追記上記の鉄道銘菓「圓八あんころ餅」を、東京のデパートの駅弁催事で買ったもの。包装も中身も味も同じで、4か月間で値上げされたのか、こちらが20円安かった。この日本最大の駅弁大会では、毎年これが輸送販売されていたはずが、この年までその存在に気付かなかった。