北陸自動車道南条サービスエリアの速弁の、2007年の秋バージョンとして、2007(平成19)年9月22日に発売。おそらく12月8日か11月10日の冬メニューへの切り替えで早々と消滅。正八角形の専用容器を二段に積んで、紙帯風シールで止めて、風呂敷風のナイロン紙で包む。中身は下段が紅葉型の松茸、栗、白の各御飯と干し柿など、上段が秋の色彩や食材を織り込んだ18種類もの秋の味。
弁当の価格がこのクラスになると、容赦なく多種の食材を詰め込んできたり、そもそも公式速弁は地元との結び付きが中身で判別しにくく、「よくできたお弁当でした」以外の感想を出しにくいところ。こうやって北陸と無縁な催事場に出るくらいだから、話題づくりには確実に成功している。南条SAは鉄道でいうと北陸トンネルの福井側出口の近くに位置する。
2007〜2008年の駅弁大会シーズンの頃に、スーパーやホームセンターなどで売られた商品。駅弁に使われているような陶製釜飯容器に、早炊米パックと具のレトルトパックを詰めて、陶製のふたとボール紙のふたと、商品名やつくり方を書いた紙を載せて、透明なビニールでラッピングする。
具と米を容器に開けてかき混ぜ、電子レンジで加熱した中身は、商品名どおりのカニが入った釜飯。そんな風味はどこにいったのか、酒のつまみにもならない、飯の塩辛。商品の外観や印刷から感じる、福井の駅弁の雰囲気はどこにもない。電子レンジが必要だから非常食にもならず、どういう用途や市場を想定した商品なのだろうか。
このシリーズは福井のかにの他に、北海道の紅鮭、青森の帆立、秋田のとり、山形の舞茸、東京のあさり、長野の山菜、静岡の桜えび、愛知の野菜、三重のはまぐり、京都の栗、大阪のたこ、神戸の牛肉、岡山の竹の子、広島のかき、瀬戸内海の穴子、高知の松茸、長崎の五目と、全18種が揃っているそうな。容器を除いたパックも通信販売されている。
2011(平成23)年1月の阪神百貨店駅弁大会で「バス弁」として販売されたお弁当。調製元と同じ所在地で同じ読み方をすると思われる「有限会社PFD」という会社が2005年に商標を出願した「バス弁」のシールが掛紙に貼られる。ここでのバス弁の定義は、観光バスに積み込むお弁当、である模様。しかし収穫報告はもちろん調製元の公式サイトへの掲載もないので、阪神百貨店駅弁大会向けの催事弁当なのかもしれない。
赤いプラ製トレーを接着した円形の容器に透明なふたをして、商品名とカニを印刷した白い正方形の掛紙をかける。中身はシイタケやカズノコやきぬさやの小片が少し混じったカニほぐし身で酢飯の上を覆うもの。小さなわっぱ飯風お弁当で、かなり少量ですが食べやすい感じ。