東京駅から新幹線で1時間強。軽井沢町は長野県の東端に位置する、人口約2万人の宿場町。明治時代の鉄道の開通で、別荘地や避暑地として外国人に注目され、以来国内最高級の高原リゾートとして栄える。駅弁は1892(明治25)年から売られ、ゴルフやテニスの駅弁がよく知られたが、1990年頃までに撤退、以後は横川駅の駅弁が売られる。1888(明治21)年12月1日開業、長野県北佐久郡軽井沢町大字軽井沢。
2022(令和4)年秋の10月までに軽井沢駅で発売か。平たい正方形の容器を、中身や新幹線電車などのイラストを描いた掛紙で包む。その掛紙に記載された9区画の中身は、御前崎日光丸B1(一級品)鰹のしぐれ煮ごはん紅ショウガ添え、十五穀米と野沢菜、信州サーモンフライタルタルソース添え、信州ハーブ鶏のつくねとブロッコリー、信州ホエー豚粗挽き肉の麻婆茄子、信州牛メンチカツ、厚焼き玉子と信州ハーブ鶏の塩こうじ焼き、南京(かぼちゃ)の信州ハーブ鶏そぼろ煮、黒糖蒸しまんじゅう。10年ほど前に長野駅で売られた駅弁シリーズ「信州職材」を思い出す、お肉の香り付けが心地良いおつまみ弁当。
2021(令和3)年5月に軽井沢駅で発売か。ふわふわの厚焼玉子サンドと、レタスたっぷりでチーズも挟んだハム野菜サンドを、パラフィン紙に包んでカットして2切れずつ、白い紙箱に収め、商品名と中身を簡単に書いた掛紙を巻く。高原の駅で、見ても食べても美しくおしゃれでシンプルな箱サンド。軽井沢駅前の蕎麦屋「高美亭本店」が販売し、駅前の店舗でも買える。掛紙での調製元が何者かは分からない。
2021(令和3)年9月に発売か。調製元は横川駅弁「峠の釜めし」で名高く、掛紙に「信越本線横川駅」とあるが、これは横川駅や駅前のドライブインでは買えず、軽井沢駅や上信越自動車道横川サービスエリア、関越自動車道上里サービスエリアや東京の店舗で販売するらしい。峠の釜めしと同じ形で青く塗った陶器に、茶飯を詰め、鮭フレークで覆い、すじこの醤油漬けを載せ、峠の釜めしと同じ漬物の小箱を添える。イクラでなくスジコと鮭の親子飯。もはや横川とも碓氷峠その他の峠とも関係がない商品でも、見た目どおりのうまさ。
2021(令和3)年の秋に軽井沢駅で発売か。楕円形の容器に雑穀米を詰め、鶏もも肉、鶏つくね、鶏むね肉、鶏そぼろの4種類の鶏肉で覆い、れんこん、ししとう、錦糸卵、紅生姜で彩る。駅弁というよりは惣菜の雰囲気のある、とりごはん。関係はないと思うが、かつての東武浅草駅弁「焼き鳥弁当」に見た目が似る。調製元は旧軽井沢とアウトレットと小諸にカフェを持つ土産物店で、2021年10月のJR東日本の駅弁キャンペーン「駅弁味の陣2021」に軽井沢駅弁「信州牛使用牛三昧弁当」をエントリー。
2021(令和3)年5月に軽井沢駅で発売か。木目の濃い長方形の紙箱は、商品名と店名とお品書きを書いた掛紙に包まれる。中身は白飯を鶏もも焼と錦糸卵と鶏そぼろで覆い、鶏唐揚と大根桜漬を添えるもの。茶飯でなく白飯としたことが適切な、油とタレで力強い調味の鶏飯。軽井沢駅前の蕎麦屋「高美亭本店」が販売し、駅前の店舗でも買える。掛紙での調製元が何者かは分からない。
2021(令和3)年5月に軽井沢駅で発売か。真っ黒な木目のボール紙容器を、商品名と店名とお品書きを書いた掛紙で包む。中身はトレーの6区画に、そばいなり、花豆赤飯、梅ご飯、玉子焼と漬物、鹿肉コロッケとマイタケ天と信州サーモンの塩こうじ焼き、ナスとパプリカの煮浸しにモロッコインゲンのくるみ和え。掛紙に「軽井沢幕の内」とも書いてあり、たしかに御飯類とおかずが半分ずつのお弁当であり、しかし食べて幕の内弁当の名を思い浮かばないと思う創作折詰。軽井沢駅前の蕎麦屋「高美亭本店」が販売し、駅前の店舗でも買える。掛紙での調製元が何者かは分からない。
2010年代に何度か発売か。横川駅弁「峠の釜めし」で名高い調製元が、高崎から軽井沢までの駅売店で販売したり駅のコンビニに卸す商品。たれ御飯に鶏肉とごぼう煮を混ぜたおにぎりを1個、峠の釜めしの掛紙に似た絵柄の袋に詰める。材料は峠の釜めしと同じで、味の雰囲気もそれに似る。主な販売地は軽井沢駅の駅弁売店やミニコンビニにみえるので、ここに収蔵。
2021(令和3)年の春に上信越自動車道横川サービスエリアなどで新発売か。横川駅弁「峠の釜めし」で名高い調製元が、高崎から軽井沢までの駅売店で販売したり駅のコンビニに卸す商品。ちりめんじゃこの混ぜ御飯のおにぎりを1個、峠の釜めしの掛紙に似た絵柄を持つ緑色の袋に詰める。「鶏ごぼう」「じゃこ山椒」「うなごぼう」で3点まとめて売り場でアピール。主な販売地は軽井沢駅の駅弁売店やミニコンビニにみえるので、ここに収蔵。
2021(令和3)年の春に上信越自動車道横川サービスエリアなどで新発売か。横川駅弁「峠の釜めし」で名高い調製元が、高崎から軽井沢までの駅売店で販売したり駅のコンビニに卸す商品。たれ御飯にごぼう煮とウナギ蒲焼きを細かく刻んで混ぜた御飯のおにぎりを1個、峠の釜めしの掛紙に似た絵柄を持つ黒い袋に詰める。峠の釜めしの御飯をウナギの香りでいただく感じ。「鶏ごぼう」「じゃこ山椒」「うなごぼう」で3点まとめて売り場でアピール。主な販売地は軽井沢駅の駅弁売店やミニコンビニにみえるので、ここに収蔵。
JR東日本の駅弁キャンペーン「駅弁味の陣2017」へのエントリーのため、2017(平成29)年10月に発売か。調製元は横川駅弁の荻野屋であるが、これは軽井沢駅の駅弁として紹介されている。シラカバの背景に商品名を書いた掛紙を使用、長方形の容器の全面に白御飯を敷き詰め、キャベツで覆い、信州米豚ステーキあるいは米豚もろみ醤油漬け焼きを並べ、青ネギを振り、紅生姜と玉子焼とタクアンを添える。
豚の味と脂の淡さと、キャベツ炒めの挟み込みで、お肉の駅弁である割には、他におかずを探しそうになる淡泊な感じ。たかべんやおぎのやの、既存品でない味の陣エントリー商品なので、過去の事例どおり、この開催期間中限りで終売となるのだろう。
軽井沢駅では普段、横川駅弁「峠の釜めし」が売られる。過去には軽井沢駅にも駅弁があり、「ゴルフ弁当」「テニス弁当」などが知られたが、1990年代に撤退し、駅前の不動産屋になった。
※2020年5月補訂:終売を追記1931(昭和6)年8月10日3時の調製と思われる、昔の軽井沢駅弁の掛紙。スズランと浅間山を描いたものか。調製元の小林屋について資料がないが、小林治三郎が経営した雑貨類の構内営業者ではないかと思う。
おそらく1920年代、大正時代末期か昭和時代初期のものと思われる、昔の軽井沢駅弁の掛紙。浅間山が噴煙を上げ、文字で碓氷峠の名所が記され、鉄道省の指示による注意書きを入れる。調製元の油屋は江戸時代に中山道軽井沢追分宿の脇本陣であり、明治時代から軽井沢駅で駅前旅館と駅弁などの構内営業を営み、1990年頃まで軽井沢駅で駅弁を販売し、その後は駅前の不動産屋となった。