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 旅の友「駅弁」。実際に食べた9,000個以上の駅弁を中心に、日本全国と世界の駅弁を紹介します。

JR東海 松阪(まつさか)駅 JR-Tokai Matsusaka Station
2013(平成25)年1月訪問 GoogleMap「松阪駅」

駅名標 駅舎 駅構内

名古屋駅から近鉄特急またはJR快速列車「みえ」で1時間強。松阪市は三重県中部で伊勢湾に面した、人口約16万人の城下町。かつて商業で栄えた、日本一の銘柄牛「松阪牛」の主要産地として名高い工業都市。駅弁は1895(明治28)年創業の駅弁屋が、主に牛肉のものを販売。1893(明治26)年12月31日開業、三重県松阪市京町。

五街道彩(いろどり)弁当(1,400円)Gokaido Irodori Bento
2009年1月18日に京王百貨店の駅弁大会で購入 Jan. 18, 2009

掛紙 外観 外観 中身 中身 中身

三重県立相可高等学校食物調理課調理倶楽部のプロデュースで、2008(平成20)年5月1日に発売。ふたも本体も竹皮製の長方形の容器に、割りばしとしおりを置き、スタンプ風に駅弁の名前を描いた掛紙を巻いて、セロテープで留める。中身は御飯とおかず。御飯には梅干しと錦糸卵に加えて牛そぼろ煮が載り、おかずには厚焼き卵、カマボコ、鶏団子、さくらもち麩、野菜のおひたし、ニンジンやゴボウなどの煮物などに、ミニ和菓子。

学校の先生と駅弁屋の社長が幼なじみであったことが、駅弁誕生のきっかけになったらしい。このような手作り感のあるお弁当は、催事場では見栄えがしないし、最高級牛肉でその地位を築く松阪のイメージとは相反してさえしまうから、旅の途中で地元の駅にて偶然に出会うほうが合っている。風味もそういう期待であれば裏切らないはず。価格は2008年の発売時や2009年の購入時で1,050円、2015年時点で1,100円、2023年4月から1,400円。

五街道とは日本史においては、江戸の日本橋を起点とする東海道、中山道、甲州街道、奥州街道、日光街道を指すと思うが、この駅弁での五街道とは伊勢街道、伊勢本街道、和歌山街道、和歌山別街道、熊野街道を指すそうで、三重の五街道とか紀勢界隈五街道などと称している。その目的地は伊勢神宮。古事記や日本書紀の時代からこの地にあったと言われ、江戸時代にはお伊勢参りが何度もブームになって庶民が徒歩で押し寄せ、明治〜大正時代には参宮鉄道〜国鉄、参宮急行電鉄、伊勢電気鉄道の三社が伊勢を目指し、現在も国内一級の観光地として年間500万人以上の参拝者で賑わう。

※2023年9月補訂:値上げを追記
※2015年8月補訂:値上げを追記
販売駅
紀勢本線 松阪(まつさか)駅 1893(明治26)年12月31日開業 三重県松阪市京町
調製元
株式会社 新竹商店 三重県松阪市日野町729−1 0598(22)4350 https://www.ekiben-aratake.com/

本居宣長辨當(1,300円)Motoori Norinaga Bento
2002年1月6日に松阪駅の駅弁等売店で購入 Jan. 6, 2002

掛紙 外観 外観 中身

松阪が誇る国学者・本居宣長の没後200年を記念して、2001(平成13)年の春に発売。ボール紙の枠をかけた楕円形の紙製容器を使用、中身は御飯の上に牛しぐれ煮・錦糸卵・牛そぼろ煮がストライプを描き、玉子焼に桜型の花麩と桜の花塩漬けが入る、外観共々春を感じる駅弁だが、春以外でも売っている。価格は発売時や2002年の購入時で950円、2014年時点で980円、2020年時点で1,100円、2023年4月から1,300円。

気が付けば、三重県内のJR線で、公式な駅弁販売駅は松阪駅のみ。伊勢・志摩・南紀は著名な観光地であるものの、皇族でさえ近鉄特急を利用するなどJR線は歯が立たず、伊勢参拝の輸送を支えた立派な線路と大きな駅を持て余している。

※2023年9月補訂:値上げを追記
※2020年12月補訂:値上げを追記
※2015年8月補訂:値上げを追記
販売駅
紀勢本線 松阪(まつさか)駅 1893(明治26)年12月31日開業 三重県松阪市京町
調製元
株式会社 新竹商店 三重県松阪市日野町729−1 0598(22)4350 https://www.ekiben-aratake.com/

霜ふり寿司(1,200円)Shimofurizushi
2003年7月26日に松阪駅の駅弁等売店で予約購入 Jul. 26, 2003

掛紙 外観 中身

1965(昭和40)年に発売。松阪駅弁にしては小柄な横長のボール紙容器には、元祖特撰牛肉弁当と同じ牛頭の絵柄と、松阪肉すき焼弁当と同じ牛すき焼き肉の絵柄が描かれる。その中に、牛そぼろがぎっしり詰まる8分割された太巻き寿司が、1本まるごと収まっている。

酢飯もぎっしり詰まっているため、歯ごたえがあるしサイズの割には腹持ちがする。一方でシンプル過ぎるため食べ続けるとやや飽きが来る気がするので、おつまみ代わりにちびちびつまむか、多人数で分ける食べ方が向いている感じ。価格は2003年の購入時で840円、2014年時点で880円、2020年時点で1,000円、2023年4月から1,200円。

※2015年8月補訂:値上げを追記
※2004年5月補訂:発売年を訂正
販売駅
紀勢本線 松阪(まつさか)駅 1893(明治26)年12月31日開業 三重県松阪市京町
調製元
株式会社 新竹商店 三重県松阪市日野町729−1 0598(22)4350 https://www.ekiben-aratake.com/

牛肉しぐれ弁当(1,200円)Gyuniku Shigure Bento
2003年7月26日に松阪駅の駅弁等売店で予約購入 Jul. 26, 2003

掛紙 外観 中身

1963(昭和38)年に発売。牛の墨絵と特大の駅弁マークが描かれたピンク色のボール紙容器にトレーを入れる。中身は日の丸御飯に牛しぐれ煮が入るシンプルなもので、時雨煮を噛み締めるとビーフの風味がにじみ出てくる感じ。一日数個程度しか作られないそうで、確実な入手には予約が無難。価格は2003年の購入時で950円、2014年時点で1,000円、2020年時点で1,100円、2023年4月から1,200円。

※2023年9月補訂:値上げを追記
※2015年8月補訂:値上げを追記
販売駅
紀勢本線 松阪(まつさか)駅 1893(明治26)年12月31日開業 三重県松阪市京町
調製元
株式会社 新竹商店 三重県松阪市日野町729−1 0598(22)4350 https://www.ekiben-aratake.com/

すき焼弁当(1,200円)Sukiyaki Bento
2003年7月26日に松阪駅の駅弁等売店で予約購入 Jul. 26, 2003

掛紙 外観 中身

煮たり焼かれる前のすき焼き肉を描いた、シンプルなデザインの黄色い紙箱に、黒いトレーを入れる。中身は日の丸御飯に、柔らかくタレの効いた牛すき焼き肉に各種付け合わせを添える、こちらも比較的シンプル。すき焼き肉を使う駅弁で、肉を御飯に載せないものは珍しいと思う。一日数個程度しか作られないそうで、確実な入手には予約が無難。価格は2003年の購入時で950円、2014年時点で1,000円、2020年時点で1,100円、2023年4月から1,200円。

※2023年9月補訂:値上げを追記
※2015年8月補訂:値上げを追記
販売駅
紀勢本線 松阪(まつさか)駅 1893(明治26)年12月31日開業 三重県松阪市京町
調製元
株式会社 新竹商店 三重県松阪市日野町729−1 0598(22)4350 https://www.ekiben-aratake.com/

【終売】お料理(1,160円)Oryori (end of sales)
2003年1月3日に松阪駅の駅弁等売店で購入 Jan. 3, 2003

掛紙 外観 中身

松阪駅の上等幕の内駅弁。ボール紙製ながら高級感の漂うデザインのお料理弁当容器を使用、黒いトレーの中に日の丸御飯と煮物揚げ物等のおかずが入り、他の駅弁のすべてに入っている牛肉は見当たらない。松阪駅で牛肉なしの駅弁を積極的に選択する理由は乏しいものの、値段に割高感を感じない程度の味は出ていると思う。駅弁としては現存しないものと思われる。

※2015年8月補訂:現況の推測を追記
※2004年7月補訂:駅弁の名前を入れ価格を訂正
販売駅
紀勢本線 松阪(まつさか)駅 1893(明治26)年12月31日開業 三重県松阪市京町
調製元
株式会社 新竹商店 三重県松阪市日野町729−1 0598(22)4350

【掛紙】御辨當(20銭)Obento
調製年月日不詳 1920's

掛紙

おそらく1920年代、大正時代末期か昭和時代初期のものと思われる、昔の松阪駅弁の掛紙。名刺サイズほどの大きさしかない、とても小さな紙片に、商品名と価格と調製元と注意書きを記す。

販売駅
紀勢本線 松阪(まつさか)駅 1893(明治26)年12月31日開業 三重県松阪市京町
調製元
新竹 松阪駅前 713番

【掛紙】上等御辨當(35銭)Joto Obento
調製年月日不詳 1920's

掛紙

おそらく1920年代、大正時代末期か昭和時代初期のものと思われる、昔の松阪駅弁の掛紙。名刺サイズほどの大きさしかない、とても小さな紙片に、商品名と価格と調製元と注意書きを記す。

販売駅
紀勢本線 松阪(まつさか)駅 1893(明治26)年12月31日開業 三重県松阪市京町
調製元
新竹 松阪駅前 713番

JR東海 多気(たき)駅 JR-Tokai Taki Station
2023(令和5)年10月訪問 GoogleMap「松阪駅」

駅名標 駅舎 駅構内

松阪駅から紀勢本線で2駅10分。多気町(たきちょう)は三重県の中部に位置する、人口約1万人の宿場町。伊勢と西側の他国へ向かう位置にあり、伊勢本街道や熊野街道が、紀勢本線や参宮線が、伊勢自動車道と紀勢自動車道が交わる。駅弁は1960年代から1980年代にかけて、松阪駅のものが売られたほか、今もまれにイベントで松阪駅弁が売られる。1893(明治26)年12月31日開業、三重県多気郡多気町多気。